【ハラル認証ってなに?】
先日、新たにレトルトカリーシリーズ4品がかごしまんま商品に加わりました。
大量生産で安価なレトルトカレーは美味しくなくて胃にもたれます。でも忙しい時や体調不良の時、あると便利ですね。ずっと美味しくて安心できるものを探していました。ところが日本のレトルトカレーはかごしまんまに合うものがなかなか見つかりません。その理由は原料(特に野菜)の産地が特定できないことが多いことと、添加物や遺伝子組み換え原料が多いことです。失望してレトルトカレーはしばらく諦めていましたが、ハラル認証食材を知るようになってからは一気に希望が出て商品化できました。
食品のハラル認証制度とは、ムスリム(イスラム教徒)の方が安心して食べることができる安全な食品の品質を確保する制度のことです。ハラル食品であるためには「安全で健康によく栄養があって高品質である」という概念をみたすことがもとめられます。
大きな規制は、宗教的に不浄で禁忌である豚とアルコールを使わない事。そして安心安全な食材であるために遺伝子組み換えや健康を害するものも使わないことが特徴です。これらに由来する原料や疑わしきものでも一切ダメです。例えばコラーゲンやゼラチン、ラードも豚由来なのでアウト。遺伝子組み換えでない輸入大豆使用の醤油であっても、日本の法律(JAS法)では遺伝子組み換え大豆が混入していても5%以下までならOKとされているので、ハラル認証ではアウトとなります。アルコール添加の醤油やみりんもダメ。放射性物質については明確な規定はありませんが厳しいところでは「健康を害する」に相当すると解釈されています。ですからかごしまんまの食材が大好きな方にもハラル認証の食材は大きな指標となります。
またハラルは「農場から食卓まで」が基準となり、野菜の堆肥から商品輸送、倉庫管理、商品陳列までハラルでないものとの隔離が求められます。命を大切にするという宗教的な教えがあるので、日本の鶏や牛の肉でハラル認証を得るには非常に大変です。屠畜はムスリムの方が神の名において真摯に行うこととされており、屠畜方法も刃物によるものでないといけないからです。電気ショックによる屠畜で大量にさばいていく通常の屠畜方式は許されません。ですから日本でのハラル食材の生産製造・販売は本当に厳しいです。よって多くのハラル食材はマレーシアやタイ産だったりします(世界のムスリム人口の60%はアジア太平洋で占めています)。
嬉しいのは、ここまで厳しい食品なので原料ごとの原産地を問い合わせると即答で明確な返事が来ることです。二次原料までメーカーに根掘り葉掘り訊くかごしまんまとしては非常にやりやすいです(笑)。
かごしまんまでは色々なハラル食材を味見・検討中ですが、まずはマレーシア産の美味しいレトルトカリー類をみなさんにお披露目です。粗悪な植物性油脂やラード等を使っていないせいか、食後も胃が不思議ともたれないです。1食500円前後と決して安くはありませんが、本格的なカリー店の味そのものなので、ちょっとしたごちそうです。レトルトの概念を吹き飛ばしますよ~♪レストランで原材料や産地にモヤモヤしながら食べるよりはずっと安心で美味しくて手軽なOKフードになるのではないでしょうか。
このように、ハラル認証マーク食材は私達の普段の買物においてもOKフードな目安になりますからぜひ調べてみて下さいネ。ハラルを知ることでムスリムの方への理解も深まります。
私達は311以降、食に対してとてもネガティブになりがちですが、まだまだワクワクする食材は世界中に眠っていそうです。そう思うと気持ちがとっても明るくなりますネ。
ここなら安心して買い物ができる。スーパーに並ぶ食品よりもちょっと高くなるかもしれない、でもこれが本当の食品の味。そんなものをかごしまんまではずっと変わらず提供し続けていきたいと願います。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。
平成28年2月5日
Edit by 山下 理江