【食材ジプシー】
先日、新ホームページシステムの打ち合わせのため福岡に行きました。せっかく福岡まで来たので道の駅などのお店に入り、いい商品がないかと物色しました。九州にいれば安心な食材が簡単に手に入る、と思っていたのですが、添加物や農薬やGM(遺伝子組み換え)のことまで考えるとなかなかOKなフードが見つかりません。
まず、醤油やつゆやソースなどの調味料。これらの原材料表記を見ますと、カンゾウ(甘草)やサッカリンやステビア等の人工甘味料が大概入っています。九州では甘い調味料が好まれる傾向にあり、天然の砂糖よりも人工甘味料の方が少量で安定した糖度が保てる上に安価だからです。でもこれらの人工甘味料は様々な健康障害や病気の原因となりうるので、食品への使用を禁止している国も多いです。なのに九州ではかなり多用されています。
次に、漬物、佃煮、煮物などの加工品。これらは昆布エキスやカツオエキスやわかめが入っていて、九州産ではなかったり産地が特定できなかったりします。さらに発色剤(亜硝酸ナトリウム等)や着色料(黄色4号、赤色2号等)や保存料(ソルビトール等)が入っています。
次に、さつま揚げやかまぼこやちくわ。これはタラ(スケトウダラ)が大概入っています。スケトウダラの生息域や過去の放射能検査を調べますとアウトです。また、これら練り製品には添加物が入っていることが多くてなかなかOKなものがありません。九州産や南の魚だけで、かつ添加物のない練り物で安定供給できるものはまだ見つかっていません。⇒買った当日に消費するような地魚のさつま揚げは九州各地にあるのですが、包装に問題があって(ビニール袋や透明容器にただ入っているだけ)かつ供給が不安定で商品化できません。
アミノ酸や果糖ぶどう糖液糖や植物油(一般的なサラダ油など)等もなるべくなら入っていない方がいいのですが、これらの完全排除はなかなか難しいです。アミノ酸というと聞こえはいいのですが『味の素』(人工的なグルタミン酸ナトリウム)であることが多いです。これはハラル認証でも色々事件や流れがあって、あきらかに添加物じゃないかな~って思うのですが、現在の日本やハラル制度の中ではOKとされてしまっていて残念です。
果糖ぶどう糖液糖や植物油は、その二次原料がGMであることが100%に限りなく近い為、なるべくなら摂取したくないのですが、子供達が大好きなお菓子やジュースの原料に多く使われていて完全排除はなかなか困難です(※国産の油や、GMでない菜種油等とうたってあれば大丈夫です)。
お菓子は最強に難しいです。上記のものに加えてマーガリンも入っていることがほとんど。マーガリンに多く含まれるトランス脂肪酸も多くの国や地域で規制され始めています。重曹もアルミフリーではありません。そのうえ九州産材料だけのお菓子はちょっとジジババっぽい・・・・。
野菜や果物も、特に表記がなく綺麗で安いものは農薬や化学肥料等が多く使われているため、虫も病原菌もつかずに収穫後もシャキーンとしていたりピカピカツルツル光っていたりします。
どんなものにもコストと利益があって、その中でまわっています。価格にはしっかりと理由が存在します。
九州産の無添加チーズや無添加トマトソース・マヨネーズを見つけても、日常的に買えない価格のものばかり。
こんなふうにモヤモヤしながらお店で物色していると、今日も買い物かごに何も入れられない自分がいます。
どこに住んでいても本当に安心して手に入る食材や野菜はごくわずか。ふーーーーーーーっ(大きなため息)。
それでも前向きに毎日食材をかき集め、できないことは受け入れて生きていくしかありません。
全国どこも同じように大きなため息を毎日つきながら、みんななんとか頑張ってふんばっているのですよね。
そのためにも、私は決してあきらめませんよ。これからも前向きに九州のOKフード・ジプシーし続けますよ。
そしていつも願っています。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。
平成28年4月1日
Edit by 山下 理江