2016 May

平成28年5月31日

May 30. 2016 かごしまんまだより

【熊本の地震による配送状況につきまして】
九州自動車道は復旧して現在通行止めはありませんが、復旧したとはいっても応急処置をして車両が通れるようにしただけのようです。高速道路を走っているのにまるでボンエルフ(住宅街や大型商業施設の駐車場内の横断歩道前にある、車に停止や最徐行を促す山のような盛り上がりのこと)のように道が凸凹盛り上がっているところも多く、またそれを直すための工事で片側1車線の区間も多いです。ですので高速道路なのにところどころ渋滞がいつも発生しています。ゆえにまだまだしばらくは県外配送へのお届けは通常レベルより遅れがあると思われます。引き続きご迷惑ご心配をおかけしますがどうぞよろしくお願いします。

【野菜にとって、つかの間のいい時期です】
沖縄や奄美は既に梅雨に入ったようですが、鹿児島は晴れ続きで、梅雨前つかの間の本当にいい時期です。梅ジュース・梅酒用の青梅(南高梅)の収穫・販売もスタートしましたが、梅雨が始まると途端に梅をはじめ野菜のコンディションが悪くなります。これはかごしまんまの農作物が減農薬や無農薬が多いため、微生物やダニや虫によるキズや病気の跡が多少なりともあるので、そこを雨が攻撃してカビや傷みが発生しやすくなるのです。
今週の野菜セットは、梅雨前のコンディションが絶好調な初夏野菜が食べられる幻のような週かもしれません。
また梅雨に入ると虫さんはじめ微生物がどんどんイキイキとしてくるので、虫食いや病気も酷くなっていきます。
去年は梅雨の豪雨かつ長雨にプラスして台風被害があったので鹿児島野菜は惨敗でした。雨で畑から水が引かないので土中にあった落花生やじゃが芋や玉ねぎや深ねぎは軒並みダメになりました。長雨に耐えたトウモロコシは台風でほとんど倒れてしまいました。乾燥を好むズッキーニやミニトマト等の多くの夏野菜が不作でしたね。ナスなんて超高級品になってしまって1本も食べられませんでした。今年こそは夏野菜の豊作年であると願いたいですね。とはいえ今年は1月にいきなり鹿児島では数十年に一度という積雪があったほどの寒い冬でしたので、各生産者さんの種まきや苗の植え付け時期の見極めがかなり難しかったようです。豊作がいいのはもちろんなのですが、あまりに豊作になってしまうと今度は他の生産者さんと収穫期が重なり市場に野菜が集まり過ぎて値崩れがおきてしまうし、狙い過ぎて種まきや収穫期をずらし過ぎると生育不良になってしまうし、野菜作りって本当にお天道様と会話し続ける奥深いお仕事であります。

【6月から水曜発送の廃止、新ホームページ・新システムに変更になります】
注文しやすく、追加変更しやすく、わかりやすいシステムに6月または7月に移行予定です。新システムに移行する際、パスワードの設定し直しなどお願いすると思います。また業務効率化の見直しにより、6月から水曜日発送は基本的に廃止になります。どうぞよろしくお願いします。
(追伸:新システム完成が予定よりずれ込んで遅くなりそうです。新システム移行が7月になりそうな予感です。)

今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成28年5月17日18日

May 16. 2016 かごしまんまだより

【5月14日熊本大地震支援活動報告】
益城町で重機を扱うベテランボランティアさんが集合する『木山サテライト』関係者の方から連絡がありました。「安価な土嚢(どのう)袋で瓦礫を入れたり屋根のブルーシートをとめたりしていたのだが、2週間を過ぎて破れてきてしまった。これからもっと日差しや雨が強くなる時期なので『UVブラック土嚢袋』という耐久性の高い土嚢袋が至急数百枚必要とされています」
さっそくUVブラック土嚢袋を800枚注文し木山サテライトへ発送しました。
支援活動していて実感するのは、日々刻々と被災地のニーズは変化する、ということです。一般的に言われている「水、紙皿、コップ、紙おむつ・・・」等は既に被災地の公的機関に山ほどのストックがあって吐ききれない状況です。ベテランボランティアさんのお話によると「今後は仮設住宅の建設やその入居が始まるので、その時に新たなニーズが出てくる」とのことです。さすがです。まだまだ長期的な支援をしていこうと思います。

【巨大噴火というトークイベントに行きました】
早川由紀夫センセ、小山真人センセ、伊藤英之センセ、井村隆介センセという、火山学大好きファンにはたまらない豪華トークイベントに行ってきました。巨大噴火とは、阿蘇カルデラのように直径数十kmもの大きなお皿のような穴ができる壊滅的な噴火のことです。普通の噴火と違って、もし九州で巨大噴火が起これば九州の大半の人が死亡し、日本中に数mから数十cm降灰し、最悪北半球の気候や環境に影響を及ぼすと言われています。このような巨大噴火は地球全体の頻度としては1万年から3万年に1度程度といわれています。この頻度は日本で交通事故で死亡する確率(交通事故死は1万人から3万人に1人)と同等とのこと。この数字が低いか高いかは各自の主観によるとは思いますが、カルデラのデパートである九州でカルデラ噴火が起これば鹿児島県民・宮崎県民は迷わず全員即死亡です。「家族もろとも全員死亡だから川内原発のことなんてどうでもいいんじゃないの?死んだあとだし。」と早川センセは仰ってました(笑)が、「そうなる前にやはり私達鹿児島県人としては川内原発はなんとしても止めたいですね」と井村センセは仰ってました。
また、「巨大噴火ではなくとも普通の噴火レベルでも火砕流は気をつけなくてはいけない。浅間山の過去の噴火を見てみるとみな軽く1時間で12km離れた土地を火砕流が飲み込んでいる。12kmというと桜島から対岸の鹿児島市内まで軽く到達する。火砕流は海の上が好きだから沈むのではなく海の上を猛スピードで走ってくるから鹿児島市内も対岸の火事ではいられない。とにかく山が噴火したら火砕流から必死になって即逃げること。でも鹿児島市が出しているハザードマップは鹿児島市にまで火砕流が到達することを念頭に入れていない。」とも。
情報はやはり受け身で取るだけでなく自分から能動的に調べて取りに行かないといけないな、と強く思いました。そんな鹿児島ではもうすぐ知事選。反原発運動の中心人物も立候補です。またがんばらねば、ですね。

【6月から水曜発送の廃止、新ホームページ・新システムに変更になります】
注文しやすく、追加変更しやすく、わかりやすいシステムに6月に移行予定です。新システムに移行する際、パスワードの設定し直しなどお願いすると思います。また業務効率化の見直しにより、6月から水曜日発送は基本的に廃止になります。どうぞよろしくお願いします。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成28年5月13日

May 12. 2016 かごしまんまだより

この度の熊本・大分を中心とした大地震により被害に遭われた方々には心からお見舞いを申し上げます。
商品は無事に届きましたでしょうか。
食材・野菜の傷み、凍結等ございましたらできるだけご到着日にご連絡下さいますようお願い申し上げます。
また震災の影響で、引き続き商品の欠品やお届けの遅延があります事をご理解くださいますようお願い申し上げます。

【かごしまんま災害等支援活動基金・活動報告(4月23日24日編)】
初めて支援活動、しかもまだ鹿屋市や熊本市の社会福祉協議会(ボランティアセンター)もインターネットも情報が少なくて事前のニーズがつかめず、とにかく行ってみるしかなく水や食材をワゴン車のノア君に積めるだけ積んで出発しました。ノア君のサスペンションは心配なほど下がり、タイヤがとても重そうでした。鹿児島から熊本へ入り、八代市あたりから屋根にブルーシートが被せられた家がぽつぽつ見られ、熊本市内では被害がない(ように見える)家屋のすぐ隣に全壊した家屋がある、そんな状況がたくさんありました。新しい家は(外観から見て)比較的被害がないように見えました。これは阪神大震災や姉歯事件等による建築基準法の改正で耐震基準や構造計算が厳しくなった事が影響していると思われます。このように熊本市内では日常生活を送れる人もいれば避難生活を余儀なくされている方々もいて、街全体が混沌とした空気感で、でもなんとか活気を取り戻しつつあるようでした。
そんななか、朝の9時前に熊本市の熊本北高校に到着。避難所になっていた体育館で取り仕切っていたベテランボランティアのみゆきさんという方に必要な物資を聞いてそれらをノア君から下ろしました。子供達が多い避難所だったので、ぬりえや折り紙、マドレーヌやパンは大変喜ばれました。電池も需要がありました。そこで炊き出しなどボランティアをしていた高校生も荷下ろしを手伝ってくれました。しかし水やトイレットペーパーやおむつ・生理用品は市から配給され始めており、それよりも「水ではなくコーヒーやミルクティーや昆布茶やスープ類などのお湯を入れてすぐ飲める嗜好品が足りない」とのことでした。そしてそこですれ違った公的な方々の鋭い視線はなんだろうな、と思いながら熊本北高校を離れました。さてここからが大変でした。どこの避難所に行っても公的な方々がいてきっぱりと支援を断られ続けました。合志市へと移動しても同じでした。やっと支援物資を受け取ってもらえたところは熊本市の御幸小学校という避難所で、既に夕方になっていました。そこには熊本市の公的な方々はおらず、神戸市の公的な方々がきりもりしておられました。そして他の避難所とは違って驚くほどあっさり支援物資を受け取ってもらえました。推察するに、神戸市はあの大震災を経験してこられたので私共のような飛び込みボランティアをも受け入れる懐と余裕があったのだと思います。そして熊本市の公的な方々は、上からの指令で飛び込みの支援物資は断るよう指示されていたのだと思います。事実、熊本市役所などは支援物資があふれて飽和状態で受け入れ不可能な状態でした(4月23日24日の時点)。熊本北高校ですれ違った公的な方々の鋭い視線の意味が理解できました。
ようやくノア君のサスペンションが平常に戻りました。23日はへとへとに疲れたので知人宅に1泊し、24日の朝、みゆきさんにリクエストされていた『お湯でサッと溶かす嗜好飲料類』をたくさん買い込み熊本北高校へ向かいました。みゆきさんにはハグされ、避難所の皆さんも歓声を上げて喜んでくださいましたヨ。

【かごしまんま災害等支援活動基金・活動報告(5月3日4日編)】
5月3日はあらかじめ前回知り合ったベテランボランティアのみゆきさんと連絡を取り、益城町の木山サテライト(文化会館駐車場のこと)へ向かいました。熊本市内と違い、益城町は特にこの文化会館周辺が壊滅的な状況でした。古い新しい関係なく、360度どこを見渡しても無事な家が1軒もありませんでした。木山周辺は、耐震構造とかへったくれもなく大地ごとうねった感じでした。あまりの過酷なその状況に涙が出ました。木山サテライトはそこでテントを張って生活しながら倒壊した家屋から家人の大切なものを運び出したりブルーシートをかけたりする重労働をしているベテランボランティアさんたちの基地でした。日本財団が支援をしているので重機やテントや自転車等あらゆる道具がありましたが、食事は各々で皆さん毎日パンとかカップラーメンでしのいでいるとのことでした。
そこへ炊き出しの準備と不足しているブルーシートとロープを持って私共は向かったのでした。
到着してすぐノア君の後ろのドアを開けると「ブルーシートとロープ、来ました~っ!!」「イヤッホーッ!!」と歓声が上がりました。そして疲れを見せずに皆さんでブルーシートをバケツリレーで運んでくれて、炊き出しまで手伝ってくれる方もいました。
5月3日の夕ご飯は『やごろう豚とかごしまんま野菜の焼きそば』で、4日の朝に『やごろう豚汁と鉄鍋でつくるあったかい白飯』をつくりました。両食とも印象的だったのは「麺はいらない肉や野菜が欲しい」とか「ご飯はいらない、豚汁が欲しい」とかいう声が多かったことでした。いかに過酷な重労働をしていかに栄養不足の食事しかとれてないかがわかる言葉でした。でもさすが皆さんベテランボランティア、30人ほどの集団だったのですが皆お互いを常に気遣って、炊き出しも全員にいきわたるよう、少な目にとったりおかわりを遠慮したりしていました。在日の外国人ボランティアも多く、「ミソスープ、ホントオイシイデス」と笑顔で言ってくれました。
ボランティアの方々への支援も、被災地での大切な大切な支援活動であると実感しました。

2回支援活動をしてみて思った事は、「個人では決してこのような支援活動はできなかったな」という一言に尽きます。
まず金銭面。今回、現地のニーズであるブルーシートは家を覆うほどの大きなもの(5間×5間以上)なので1枚で約1万円。10枚買っただけで10万円が飛んでいきます。金銭面での負担が大きく、これは皆さんの支援がなければできませんでした。次に体力面。ものを運ぶ作業が多くかなり疲労します。当初は「日帰りで」と考えたりもしていましたが、体力を回復させるために宿泊しないと厳しいです。過酷な状況に精神面も強さを求められると思います。非常時なので荒々しい場面もあり、精神的なタフさが必要だと感じました。そして私のような子持ちが支援活動するには、小さな子供を預けられる人と場所が必要です。幸い私には母(おババ)がいるのでとても助かりました。おババがいるから安心して活動できました。たくさんの支援物資を運ぶ広い荷室の車両も必要です。これも父がノア君を形見として残してくれたので助かりました。また、帰宅すると今度は支援活動(炊き出し)に使った大きな鍋やカセットコンロ数台等の道具の保管場所も必要になりました。
支援活動にはこのように、金銭面・体力面・精神面・子供を預けられる人・荷室が広い車両・物資・資材の保管場所
があってこそ、できることなのだと痛感しました。
みゆきさんや木山サテライトで出逢ったベテランボランティアの方々はそれをナチュラルに自然体でこなしていてしかも笑顔を絶やしません。本当にすごいな、と思いました。でもきっとその笑顔の奥には、数々の修羅場を乗り越えてきた人間だけが持つ真の強さがあるのだろうと。
最初は「配送が止まっている熊本市内のお客さんに商品を直接届けよう」というところからはじまって、皆さんに背中を押されてあれよあれよという間に支援活動することになって。そして皆さんのおかげで貴重な体験をさせて頂きました。心から感謝するとともに、いっそう襟を正して会社の方も運営して、かつ、皆さんから預かった大切な支援金を胸に、引き続き継続して支援活動をしていきます。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

■■■支援金の送金先■■■(決して無理のないようお願いします。主旨詳細はHPをご覧ください)
『かごしまんま災害等支援活動基金』
ゆうちょ銀行口座  記号17840  番号30541631
ゆうちょ銀行以外の銀行から送金する場合は以下をご入力ください。
ゆうちょ銀行  店名 七八八  店番 788  預金種目 普通預金   口座番号 3054163

Edit by 山下 理江