2016 June

平成28年6月21日

Jun 20. 2016 かごしまんまだより

【集中豪雨は野菜も試練】
今週は井之上養豚さんの無農薬栽培レタスが入る予定でしたが、週末に警報が出るほどの集中豪雨がありましてレタスが全滅してしまいました。あまりの量の雨に降られ続けると野菜もダメージを受けて、折れたり溶けたり流されたりして畑が壊滅します。かごしまんまのために取っておいてくれたレタスが全滅してがっかりの井之上さんからは、急遽レタスの代わりにゴーヤが納入されました。自然の前には人間は本当に無力です。

【野菜セットのイタリアントマトは今週か来週で最後になります】
毎年大好評のイタリアントマト。推定70歳の高吉さんがおひとりで大きなビニールハウス内で無農薬無化学肥料栽培しています。殺菌剤の代わりに酢を噴霧器で丁寧にかけて病気を防いで育てています。
通常の倍の量を入れてお届けするのは、ラタトゥイユ等の煮込み料理を思いっきり楽しんで頂きたいから。このトマトを1袋まるごと使ったラタトゥユは、水なし調理なのに水分たっぷりで、塩胡椒の味付けなのにコクのある美味しさになります。いよいよ収穫最終期に入りました。季節限定の美味しさを、どうぞ楽しんでお料理して思いっきり召し上がって下さい。
そしてこれからはゴーヤが毎週入る季節。苦手な方、本当にすみません。しかし、苦みは練習していくと必ず徐々に慣れて美味しさに変わっていきます。また、ゴーヤに含まれる栄養は夏バテを軽減し免疫機能を高めるミネラルがたっぷり入っています。ですから沖縄や鹿児島・宮崎などの南国の人々は自然に好んで食べます。暑い時にこそぜひ摂取して欲しい野菜です。どうかなんとか頑張ってせっせと食べてください!
これから南国鹿児島では夏は日差しが強すぎてキャベツやホウレン草などの葉物や基本野菜のニンジンや玉ねぎも消えていきます。大根ももちろんありません。6月下旬から9月初旬まではゴーヤ、オクラ、ナス、ヘチマ、芋類、ニンニク、ピーマン、キュウリ、ゴボウ、カボチャ、山東菜などがメインになります。
どうぞご理解の上、野菜セットをご注文くださいますようお願い申し上げます。

【梅ジュース・ケチャップ・ジャム等の、蓋と容器の間にカビが生えてもあわてないで】(再掲)
かごしまんまの梅やきんかんやオレンジを使って手作りされる方も多くなってきました。そして梅雨入りです。
これからカビの生える季節です。そこでよくご質問やお叱りを受けるのが「蓋と容器の間にカビが生えてしまっている。これは大丈夫なのか!」ということ。これの見極めは、中身と蓋の内側の上部を見ます。そこの表面にカビや浮遊物がなければOKです。蓋と容器の間のレールについたカビを清潔なキッチンペーパーで丁寧に拭きとってから消毒(熱湯・酢・アルコール等)してください。開封後は必ず冷蔵保存です。
蓋と容器は、スチール(またはプラスチック)とガラスという異物であり、よーく締めても完全に密着することは不可能です。そこのわずかな隙間に残った内容物がカビることはよくあります。特にかごしまんま商品ではケチャップに多いです。ケチャップは瓶詰めしてからも熱湯消毒しているため、中身の品質に問題はないのですが、この「蓋とガラス容器の間がカビている現象」はしばしばあります。極微量の内容物が隙間に付着したまま消毒時でも取れなかった為に起こる現象です。ご自身の手作りの梅ジュースもきんかんシロップも同じです。中身の表面や蓋の内側にカビや浮遊物がなければ大丈夫!無添加で加工品を作ることとはこういうことなのです。ご自身で判断がつかない場合は遠慮なくかごしまんまへご連絡下さいませ。

Edit by 山下 理江

平成28年6月14日

Jun 13. 2016 かごしまんまだより

【農業従事者の高齢化】
全国的に農家の高齢化が問題化していますが、かごしまんまの野菜生産者さんも例外ではありません。
大丸実業(キャベツ・きゅうり・ピーマン)さん、ぐるめ畑(葉物野菜)さん、サンフィールズ(サンチュ、キャベツ・きゅうり)さん、ななくさ(ニンジン)さんは会社なので色々な年齢層がいます。
しかし高吉さん(トマト)は70歳代、井之上養豚(ジャガイモ)さんは60歳代、しろやま農産(大根・玉ねぎ)さんの新馬場さんは70歳、みのりの里(ニンニク)さんは50~60歳代、平岡農園(ゴーヤ・いんげん)さんは50~60歳代です。吉田自然農園さんは60歳代です。圧倒的に高齢の方が多いのです。
皆さん腰痛を抱えながら、大量で重い野菜をかごしまんままで運んできます。
近所の直売所や温泉への野菜持込みの年齢層を見ても高齢の方ばかり。農業は自然相手の仕事で、休みが少なくて重労働が多く過酷なので若い力が必要。しかし低収入なので若い人はどんどん農業から離れていきます。日本全体の不況に加えてTPPの波。多くの消費者は安い野菜に流れていきます。このままだと手間暇とコストがかかる有機農業は近い将来、絶滅の危機を迎えることでしょう。高吉さんはいつまでトマトを作れるのでしょうか・・・。
しかしながら、希望の光はまだあります。吉田自然農園さんと平岡農園さんの息子さん達は有機農業を継いで頑張っています。この有機野菜生産者さんたちを支えるのは言うまでもなく私達消費者です。虫がいても穴がたくさん開いていても見た目が悪くても買い支えて応援していくことです。そのためにはどれが食べられてどれが食べられないのか経験や学習で知っていくことが大切です。
核家族化が進み、スーパーの綺麗な野菜しか見たことがない人が多い現代社会では、そういう啓蒙こそが小売りの仕事なのではないかと実感しています。返品や返金する方が本当は簡単ですが、丁寧に説明してわかって使っていただくことこそ、農薬や添加物を使わない生産者さんを守ることになるような気がします。

【梅ジュース・ケチャップ・ジャム等の、蓋と容器の間にカビが生えてもあわてないで】
かごしまんまの梅やきんかんやオレンジを使って手作りされる方も多くなってきました。そして梅雨入りです。
これからカビの生える季節です。そこでよくご質問やお叱りを受けるのが「蓋と容器の間にカビが生えてしまっている。これは大丈夫なのか!」ということ。
これの見極めは、中身と蓋の内側の上部を見ます。そこの表面にカビや浮遊物がなければOKです。
蓋と容器の間のレールについたカビを清潔なキッチンペーパーで丁寧に拭きとってから消毒(熱湯・酢・アルコール等)してください。開封後は必ず冷蔵保存です。
蓋と容器は、スチール(またはプラスチック)とガラスという異物であり、よーく締めても完全に密着することは不可能です。そこのわずかな隙間に残った内容物がカビることはよくあります。特にかごしまんま商品ではケチャップに多いです。ケチャップは瓶詰めしてからも熱湯消毒しているため、中身の品質に問題はないのですが、この「蓋とガラス容器の間がカビている現象」はしばしばあります。極微量の内容物が隙間に付着したまま消毒時でも取れなかった為に起こる現象です。ご自身の手作りの梅ジュースもきんかんシロップも同じです。中身の表面や蓋の内側にカビや浮遊物がなければ大丈夫!同じ要領で食べちゃってください。これも先のお話と同じで、無添加で加工品を作ることとはこういうことなのです。ご自身で判断がつかない場合は遠慮なくかごしまんまへご連絡下さいませ。

Edit by 山下 理江

平成28年6月10日

Jun 9. 2016 かごしまんまだより

【不自然な生育や栽培は薬の使用を促進し環境を汚染する】
チリ産の養殖の鮭は地元の人が食べない、という情報が先日ツイッター上でよく見られました。「チリ産も食べられなくなった」という声も多く見られましたがちょっと違うぞ、と思ったのでこれを今回のテーマにしました。チリ産の養殖だけが危険、というのではありません。『養殖』という生産供給自体が非常に不自然で有害なのです。利益と効率を追求する『産業』が、『養殖』という生産方法を選択した時から悪循環は始まります。
どうして『養殖』という生産方法が有害であるかというと、まず生育密度。自然界では自由に泳ぎ回る鮭が、養殖では利益と効率を追求するため数十メートルのいけすに数十万匹以上の超過密な環境で生育されます。人間が満員電車や保育園等の密集する場所では風邪や流行性胃腸炎などの感染症になりやすいように、過密状況下では鮭も感染症にかかりやすく一気に全滅することもあります。また密集して生育させるため、酸素濃度の低下や汚物による汚染で海中の環境が変わり有毒プランクトンの異常発生(赤潮)等が起こります。
そこで抗生物質や殺虫剤等の薬剤を使用します。生物は薬物耐性ができるのでどんどん強く大量に薬剤が使用されていきます。その薬剤は鮭だけに効くのではなく、同じ海中の周囲の生物全てに影響を及ぼしていきます。
そして餌。1匹の鮭には数キロの餌が必要です。大量に必要な餌こそ『産業』にとってコスト削減の要です。自然界の鮭の餌は小さな魚ですが、コストを追求するために餌のペレット(餌を食べやすく固めたもの)は小さな魚だけでなく養殖中に大量死した鮭や畜産業から出た廃棄物なども混ぜられ、本来食べるはずのないものを鮭が食べ続けて成長することになります。
養殖の鮭はこのように密集させられ薬剤を投与され粗悪な餌を与えられて生育するので奇形や大量死が多いです。奇形や大量死した鮭は市場に直接は回らないですが餌や廃棄処分その他に回るため、結局は私達の健康や環境破壊につながります。
ゆえに養殖の鮭は不自然で有害なのです。極論を述べますと『産業』が利益と安さを求める限り、鮭だけでなく『養殖』の魚はどんな地域であっても(日本も)同様であり、できれば避けるべき食材であると考えます。
これは畜産業でも農業でもあてはまることです。密集されて真っ暗な環境で生育されるブロイラーの鶏。子豚を1頭も踏み潰さないように寝転がされた授乳体勢のまま固定された母豚。雑草も虫もいない畑。受粉しなくても結実するF1種や、特定の農薬に強い耐性を持つ遺伝子組み換え作物。全て養殖鮭と同じ悪循環の中にあります。
全ては人間が利益と安さを追求する結果です。この結果かどうかは不明ですが、いまや自然環境はどんどん破壊されつつあり、ミツバチは減り、癌や自閉症などの病気や疾患が戦後わたしたち人間に急速に増えつつあります。できるだけ避けるべきものなのです。でもそれは現代社会では非常に難しいことです。
かごしまんまの野菜も畜産物もこの流れに完全には逆らうことができません。完璧な自然農法や無添加のものだけを求め続けることは、コストも時間もかかり過ぎて多くの人には不可能です。しかし一般的な私達が続けられる金額の範囲内で、できるだけ安全と安心を得られるよう、生産者側にも無理がないよう(←これ大切)、かごしまんまは今日も願いと祈りを込めて段ボールに野菜と食材を詰めていきます。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。
(追伸:新システム完成が予定よりずれ込んで遅くなりそうです。新システム移行が7月になりそうな予感です。)

Edit by 山下 理江