平成28年10月4日

Oct 4. 2016 かごしまんまだより

【舌を育てる】
子供は、最初は野菜や香辛料が苦手でも少しづつ食べる練習をして慣れていきます。大人になってから食べられるようになったもの、大人になってから美味しいと思うようになったものって結構あると思います。
これは舌が、初めての強い刺激のものには苦手信号を脳に送るのですが、少量ずつ何回か食べることによってその刺激に慣れていき、少しずつその食材の旨味や深みを理解していき、「なんかこの味がわかるようになった♪」「なんか美味しいと感じるようになった♪」となっていくからです。
ですから、子供のうちからピーマンやゴーヤやシソ、キビナゴなどをほんの一口ずつでもいいので繰り返し食べることが大切です。大人になってからも同様で、例えばゴーヤが苦手であってもほんの一口ずつでもいいので繰り返し食べていくことが「なんかゴーヤが美味しく感じるようになった♪」の第一歩なのです。ポイントは毎回少しずつ食べる量を増やしていくこと。特に夏に食べるゴーヤは、夏の身体が必要としているミネラルや栄養がたくさん含まれているので、腸がそれを学習し脳に伝えます。繰り返し食べることで腸と脳と舌が連動して「ゴーヤを食べるとなんか身体が回復する!だから夏はゴーヤ、食べたい!」という記憶を刻むようになります。
シシャモやキビナゴについても同様で、最初はその苦みの刺激に舌が拒否反応を起こします。でも少しずつ繰り返し食べていくことで、腸と脳と舌が連動して「なんか栄養があるし、しかも旨み成分もあるぞ~」と認識できるようになります。舌が育っていくのです。
実は、人工的に作られた食品添加物や水道水に対しても同じです。
戦後の現代社会では(特に日本では)多くの人は食品添加物の味に慣れてしまっていて、腸も脳も我慢している状態で、舌に「危険だよ~」という信号を送ることを諦めています。でも半年ほど、添加物を極力避ける食生活を送ってみて下さい。サッカリン、ステビア、甘草、亜硝酸ナトリウム、着色料、アミノ酸・・・。添加物は数えきれないほどありますが、なるべく避けてみてください。※『アミノ酸』は栄養素のような名称ですが、これは人工的に作られた化学調味料(グルタミン酸ナトリウム・味の素など)のことです。
外食や弁当やお惣菜を買うのをやめていくと私達の舌には変化が起こってきます。舌が化学調味料や添加物の味がわかってそれを拒否するようになります。外食で化学調味料を使っているか否かが舌でわかるようになります。スーパーのお惣菜が美味しくなくなります。野菜もスーパーの野菜より生産者直売コーナーの野菜や減農薬野菜の方が美味しく感じるようになります。水も同じです。良い水を飲んでいると塩素が強くわかるようになります。
これは私の周りの人に実験してもらってほとんどの人が実感しています。騙されたと思って半年の間、添加物デトックスをしてみて下さい。半年後、自分の舌が驚くほど添加物に拒否反応を起こすことがわかります。
特に調味料に気を付けていれば、手作り食生活を半年続けるだけで腸も脳も復活して、添加物や人工甘味料が口に入った時には舌に「添加物があるよ、嫌だよ、美味しくないよ~」ってちゃんと教えてくれます。さらに続けていくと添加物入り食材を食べると口内炎ができることも。腸と脳と舌はお互いに連動していて、舌を育てると私達にきちんと健康と危険を教えてくれるのです。戦後、癌が急激に増えた理由の一つに、この食品添加物が大きく関係しているのではないかと私は推察しています。
舌を大切に育てて、旬に必要な栄養素や旨みや危険を敏感にわかるようになると、料理もぐっと楽しくなります。
(ただし放射能防御と一緒で、添加物や人工甘味料がわかると日本ではまた生きにくくなるんですけどね~笑)
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江