平成29年3月17日

Mar 21. 2017 かごしまんまだより

【千葉出張報告その1 FOODEX JAPAN 2017】
3月7日の仕事終了後そのまま成田行きの飛行機に乗り、8日はFOODEX JAPAN 2017国際食品・飲料展に行ってきました。幕張メッセのホール1~10全てを使って、日本だけでなく世界中の食品業界の会社が集まる展示会で業界関係者しか入場できません。かごしまんまはバイヤー(小売業者)として私と翔君で参加してきました。各企業のブースごとに商品の見本やパンフレット、そして食べ物と飲み物の展示会なので試食品がたくさんあります。一日じゅう食べては飲み食べては飲みを繰り返し、山ほどのパンフレットをもらって、名刺が切れるほど名刺交換を繰り返してきました。オーガニックやスーパーフードなどのトレンドをつかんでいる食材も、ハラル、コーシャなどの認証食材も今までで一番多かったように思います。東京オリンピックをにらんで世界のニーズに応えるためでしょうか。
いいな~と思ったのは、オーストラリアのオリーブオイルや干しレーズンや干しパイナップルやオーガニック食材、マレーシアの赤ちゃんから大人までの年齢別ミルク飲料、タイや台湾の子供のスナック菓子、台湾のふりかけや海鮮珍味です。ハラル食材やオーガニックの特設会場もありました。
しかしそういう魅力的な海外食材は日本に代理店がないものがほとんど。つまり相手から直輸入しなければなりません。直輸入の場合、仕入れの最低量はだいたいが1パレットです。パレットとは物流に用いる荷台のことで、各国で多少の差異がありますがおよそ1.2mの正方形で、これにおよそ1.2mの高さの商品を積んで1.2mの立方体にしてフォークリフトで運びます。コストコやイケアや大型ホームセンターなどで、商品ごとに1.2mの立方体になってラップで包んであるのを見かけるかと思います。そうです、あれが1パレットです。・・・かごしまんまにはまだあの量は無理です!在庫を抱え過ぎて賞味期限切れになってしまいます。なにより場所がありません!なにせ事務所が6畳一間、倉庫と作業場と冷蔵庫併せても30畳ほどの広さしかありません(笑)。今回、コストコやイケアに行った事がない翔君を幕張コストコに連れて行きました。1パレットがどういう単位なのか初めて見た翔君のセリフは「うちの会社がこれやったら潰れますねwww」とあまりの単位の大きさに笑っていました。かごしまんまはもともと受注型生産の食材がほとんどなので在庫をあまり抱えなくてすむので事務所も倉庫も狭いのです。海外の食材はとても魅力的だけど直輸入はまだまだ先の話ですね~。
商品の仕入れにはまず最低量と送料と利益のバランスを検討します。たとえば最低仕入量が20袋以上で送料が1,000円かかる商品は、送料の1,000円を20袋で割った50円を商品仕入値に加算しなければなりません。相手が「100袋以上で送料負担しますよ」という条件をくれた場合は、賞味期限を迎える前にその商品を100袋売りさばけるか、という検討をします。かごしまんま商品になるものは、保存料や発色剤などの添加物を使わないようにしている食材ばかりなので賞味期限が短いものが多いので、ホント悩ましい検討を毎回ウンウン唸りながらしています。かごしまんま基準の安心安全食材で、鮮度を維持し、在庫の賞味期限切れなどの赤字を出さず会社経費や人件費をまかなう利益を出せる商品はなかなか難しいなあ、やはり配送コストがあまりかからない近隣からの仕入れがベストだなあ・・・。と改めて思いながら今回もFOODEXをあとにしました。
でもこういう展示会に参加すると、将来はこうしたいな・・・とか夢やヴィジョンも膨らみますね~

今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江