【ゴーヤが出てきました】
GW過ぎても今年はまだまだ肌寒いなあ、なんて油断していましたらゴーヤがもう平岡さんから届きました。既に人参が姿を消しましたが、もうすぐ玉ねぎもさよならです。来週からはジャガ芋もお目見えする予定で、野菜セット内容で季節を実感しますね。
先日、子供の小学校の担任に給食で食べさせたくないものをお伝えしたところ、「いやあ、大丈夫ですよ!それより今の子供たちは野菜が全然食べられない子が多くて本当にびっくりしますよ」と言われました。原因は、親が若い世代になってきて、親自体が野菜をそもそも食べてこなかった人が増えたからだとか。「給食の時間が嫌で学校に来なくなっても困りますので、学校では無理して食べさせないようになりました」とその先生は言っていました。とても残念で悲しいですね。親は、子供にとって『食の伝道師』であるべきなのに。子供は舌が未発達で敏感なので、野菜などの苦味があるものが苦手です。でも少しずつ食べていくことで舌の発達も促され、味覚が豊かになっていきます。ゴーヤも一口でもひとかけらでもいいので、ぜひお子さんに食べてもらってください。もちろん親御さんも頑張って食べてください。毎回少しずつ頑張っていけば、苦味は必ず慣れていきますよ。ゴーヤは夏バテ防止成分がたっぷりなのでがんばってー!
ちなみに我が家の給食でのNGフードは、魚、リンゴ、桃です。月額4000円程度の給食費では、魚はたとえ西日本産であっても養殖と推測されますし、九州産のリンゴや桃は高価で数が少ないので給食に出るのは東日本産の安くて農薬漬けのものだろうな、と推測するからです。それ以外は目をつむっています。その分、おうちごはんは野菜も魚も果物もできるだけたくさん食べるように心がけています。
【福岡あまおう農家、後継者難】
先日、新聞に『あまおう農家、後継者難』という記事がありました。福岡のあまおうイチゴ生産者さんのうち、65歳以上の生産者さんは37%(2015年)で、生産者数も2015年までの15年間で380戸減少。現役生産者と一緒に後継者も生産に携わっている割合が全体の1割しかない、ということでした。生産者さんがどんどん減少する現実。労力に見合う収益の確保ができないことが大きな要因にあります。
もともとイチゴは菌や虫が非常につきやすい果実です。なぜなら人間にとって甘くて美味しいものは、菌類や虫さん鳥さん動物さんにとってもこのうえないごちそうだから。露地で何の防御もせずに栽培していたら人間が食べる前に鳥やタヌキに必ずやられますし、アリなどの虫がイチゴを食べて穴をあけてしまいます。菌類もイチゴの表面を攻撃して傷つけます。するとイチゴは自力で治そうとして身をよじったり縮んだりするので変な形になります。穴が開いていたり変な形のイチゴは売れないので、イチゴ生産者さんはこの菌類や虫を殺す農薬を必ず使います。しかし花が受粉しないと結実しないので蝶やハチがある程度いてくれないといけません。なのでハチを飼う生産者さんもいます。本来のイチゴの旬は4月位ですが、多くの生産者さんはクリスマスシーズンに間に合わせるためかなりの燃料費を使ってビニールハウス内を温めてハウス栽培で12月に収穫できるようにします。それに加え、あまおうは株を植え付けてから最初の収穫までに1年以上もかかるなど、栽培に大変手間がかかります。収穫すればイチゴは大変デリケートなので時間との戦いです。朝の市場の競りに間に合わせるため、深夜に選別・パック詰めを行う生産者さんもいます。それなのに1パック数百円。労力に見合う価格ではありません。そんな親の苦労を見て育った子供は、イチゴ生産とは別の仕事につきます。イチゴの生産者だけでなく、農業全体の生産者は高齢化が進み後継者不足。そして安くてきれいなものが売れる時代。そのうちイチゴをはじめ果物や野菜は安くてきれいな外国産ばかりになることでしょう。しかし本当に安全な野菜や果物は、安くてきれいには絶対にできません・・・。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。