2017 July

平成29年8月4日

Jul 31. 2017 かごしまんまだより

【本日のおまけ→ベトナムの天日干し自然塩をぜひ味見してくださいネ】
きっかけはとある農産物直売所で【にんにく塩】を買ったことでした。
肉野菜炒めや卵焼き、ラーメンのスープや鶏の唐揚げ、シイラのムニエルなど何でもこれを使えて便利なので「これはいいなあ」と思って製造元の株式会社あやさんに電話したことでした。そうしたら意外にも(失礼!)驚くほど素材がよくて、にんにくも塩もベトナム産で、なんと塩は2か月かけての天日干ししてつくる自然塩とのことでした。
塩を天日する場所は、人里から遠く離れた田舎の自然あふれるきれいな浜で、塩づくりは乾季のみ。太陽と風の力だけで海水を干し上げるので、海に含まれる何百種類ものミネラルがそのまま塩に凝縮されています。
ですから塩はところどころうっすら色がついています。これは海藻やそのミネラルの色なので問題ありません。
なめるとほんのり甘い味がするのも、天然塩の特徴です。

株式会社あやさんは、直接ベトナムへ行って買い付けして、直接ベトナムから原料を輸入して、宮崎の自社工場でにんにく塩や各種塩を製造しています。輸入スタートする際の諸手続きは、苦労の連続だったそうです。
この超あら塩は、現地の製造元メーカーに「日本ではあまりないような粒のあら塩にしたい」と頼んでオリジナルで作ってもらっているとのこと。「細粒よりも塩の美味しさが引き立つような気がするんだよね」と株式会社あやさんの社長は目を細めて嬉しそうに話していました。かなり粒が大きくてびっくりします。しかし卵焼きやウインナーにつけて食べてみたところ、塩だけでこんなに料理の味が美味しくなるのかと感動しました。

化学的に海水からあらゆるミネラルを取り除き、塩化ナトリウムという1種類の物質(純度99%以上)にしたものが『精製塩』です。これは『砂糖』(上白糖や三温糖など)と同じように高純度の化学物質であり、安価で手軽ですが不自然な食べ物です。
塩分の取りすぎはよくないといわれますが、問題点は実は「塩」の取りすぎではなくこの「不自然な塩化ナトリウム」の摂取過多のことである、という説もあります。

ぜひ皆さんに天日干し自然塩を楽しんでいただきたく、あやさんのご協力を得て『天日干し自然塩(超あら粒)』のおまけをつくりました!20gほどしか入っていませんが、本物の自然塩の美味しさをどうぞ楽しんでくださいませ。おにぎりやゆで卵につけたらもうサイコーッ!な味ですヨ
ちょっと楽しい気分になっていただければ幸いです。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成29年7月19日

Jul 24. 2017 かごしまんまだより

【夏の間は冬野菜はありません】
3連休は子供を連れて今年初の海水浴に行きました。千葉の海に慣れている私は「夏でも海水は冷たいもの」という感覚ですが、さすが南国、鹿児島の海は違います。午前中でも海の中があったかいんです。そしてキレイ。いい時間を過ごせました。日差しはギラギラして痛いくらいの今日この頃です。
夏に「キャベツや白菜はありませんか?」というリクエストを頂くことがあります。スーパーに行けば一年中キャベツや白菜がありますから、こういうリクエストが絶対ムリ~ッ!な事だとなかなか消費者にはわからない部分ですね。しかしすべての植物は四季によって支配されて生きています。桜の花が夏に咲かないように、野菜も四季に支配され、旬というものがあります。かごしまんまの野菜は鹿児島を主力とした九州産に限定しているので、夏にはキャベツや白菜が入ることは滅多にありません。たまに入ることがあるのは、旬をずらして「(高値を)一発当てよう!」というバクチ的な栽培を好む農家さんが成功した時か、霧島や高千穂などの高冷地栽培のものがたまたま市場に入ってきたかのどちらか。そういうものは減農薬栽培ではないことが多いです。なぜならこの自然あふれる南国九州で、キャベツや白菜を虫さんや菌類さんやその他の生物たちが狙わないはずがありません。なので農薬を多用しないと見た目のいい野菜になりません。またそういう冬野菜はもともと夏の暑さに順応していませんので、大半が南国の日差しに負けて溶けて枯れていってしまいます。ですから夏場にキャベツや白菜はムリ~ッ!なのです。キャベツや白菜を減農薬で栽培できるのは、虫や菌類が少ない季節です。野菜には旬があり、おおまかに冬野菜と夏野菜とに分類されて、キャベツや白菜は冬野菜。そういう理由でこの時期のスーパーに売っている冬野菜は、多くが減農薬ではなくそして東北や北海道などの寒冷地や高冷地のものなのです。
上村農園さんとぐるめ畑さんが夏でも葉物野菜をつくれるのは高額な設備投資をしているから。ビニールハウスに寒冷紗という遮光資材をつけたり、スプリンクラー等の散水設備を配置したりしています。収穫も本当に大変で、灼熱のビニールハウスの中で扇風機をかけながら皆さん汗だくになりながらやって、経費と手間をかけて葉物をつくり続けてくださっています(なので夏の葉物は価格が高くなるのです)。誰もができることではありません。
生産者さんの考え方やスタンスも十人十色です。平岡農園さんは夏の間は野菜を出荷しない、と決めて秋冬野菜の準備に徹します。吉田自然農園さんは夏の日差しや虫にやられない珍しい野菜をつくります。
水幸農園さんと井之上ファームさんは無理せず夏野菜を露地栽培で元気につくります。特に井之上さんの畑はすごい。先日もカボチャ畑を見せていただきましたが、あれはとても畑に見えません。主をなくした耕作放棄地かと思うほどの背の高い草原の中にかきわけて入る井之上さん。姿は見えなくなり声だけになって「おお!でっかいのがなっちょる」と言いながらカボチャを持ってきてくれた時、初めて私は「ここカボチャ畑だったんだ!」と気づきました。
それでもかごしまんまを設立したばかりの頃は、無謀にも無農薬無化学肥料の露地栽培で白菜や小松菜等の冬野菜を夏に出していたことがあります。新馬場さん(現在は引退)というおばあちゃんが、かごしまんまのリクエストに基づいて野菜を作ってくださっていました。覚えているでしょうか。あの虫の穴だらけで巨大な小松菜やほうれん草を。かごしまんまの発送に合わせて週2回しか収穫しないため、あっという間に野菜が巨大に育ってしまうんですね。初夏に白菜を作ってもらった時には本当に申し訳ないことをしました。虫だらけ穴だらけのために外葉を剥きすぎて収穫した白菜が小さく細く真っ白になっていました。その白菜をカゴいっぱいに用意してくれているのを見て、どれだけ大変だったことだろうと胸が痛みました。そんな白菜をダメとはとても言えず、買い取って野菜セットに入れましたが、多くのお客さんからクレームが来ました。今でも思い出すと胃がキリキリするような出来事です。。。

Edit by 山下 理江

平成29年7月14日

Jul 14. 2017 かごしまんまだより

【大雨の影響】
このたび福岡や大分で甚大な被害をもたらした大雨。被害に遭われた方々には心からお見舞い申し上げます。
鹿児島では大きな被害こそなかったものの、かごしまんまの生産者さん方も影響が少なからずありました。南九州きのこセンターさんや水幸農園さんは落雷の影響で電話とファクスが不通になりました。今週の野菜セットに入る予定だった平岡農園さんの枝豆が全滅してしまいました。今月末まで在庫は大丈夫そうだった水幸農園さんのタマネギが痛んでしまい今季の販売は終了となりました。井之上さんのゴーヤも痛みが目立ちます。九州の梅雨は半端ない量の雨なので、毎年胃をきりきりさせながら過ごします。自然のことなので無事を祈るしかありませんね・・・。

【原材料表示】
りえしツイッターでちょこっとつぶやきましたが、かごしまんまの商品ページでは、実際の商品の原材料ラベルよりも原材料を詳細に記載しています。ですから一見、普通の商品よりも添加物やワルイモノがたくさん入っていそうな感じです。しかし商品ページの下部の商品写真と比べてください。実際の商品の原料ラベルは、実は多くの情報が省略されていることがわかると思います。これはメーカーが悪いのではありません。法律で【記載しなくていい】となっているからです。でも本当は色々な情報が省略されていて、そこに色々なワルイモノが隠れているのが日本の食品の現状です。原子力発電所の建物を建屋と言うように、原発事故を事象と言うように、食品の世界でも遺伝子組み換えを遺伝子組み換え不分別と言い、グルタミン酸ナトリウムをアミノ酸と言い、カタカナの合成化合物は乳化剤・結着材・安定剤・香料といったソフトな漢字熟語の名前になっています。原材料の中で、レシチン(大豆由来)、植物油、果糖ぶどう糖液糖、コーンスターチと記載してあるものはほぼ全てが遺伝子組み換え作物からできています。しかし我々は『遺伝子組み換えでない』という表示はたくさん目にしても、『遺伝子組み換えである』という表示は見たことがほとんどありません。主原料の表示義務はあるのに、こういった特定の原料にはなぜか表示義務がないからです。チップスに『じゃが芋(遺伝子組み換えでない)』と記載してあっても、但し書きがない植物油は遺伝子組み換えです。
ですから消費者がいくら原材料表示を見て添加物やワルイモノや遺伝子組み換えを避けていたって、表示していないので知らず知らずにどんどん食べてしまっています。実は日本人の遺伝子組み換え作物消費量は、世界でもアメリカに次いで最大級だという統計があるほどです。
そんな虚偽な食の世界を少しでも知っていただくために、かごしまんまでは各メーカーから必ず『商品規格書』を商品ごとに取り寄せて、開示していい部分までは全て記載するようにしてあります。消費者がいくら原材料表示を見てメーカーに問い合わせても記載していない部分は答えてもらえません。一般ユーザーには商品規格書は見ることができません。消費者の立場に代わり、本当の商品の原材料情報をメーカーから取り寄せて商品ページに開示していくことで、消費者の皆さんが世の中の食品全体への問題意識を高めていただければなあ、と願いを込めています。
かごしまんまは小さな会社なので、各メーカーに「添加物やワルイモノや遺伝子組み換えを使わないで」とは言えません。各メーカーさんも諸事情や色々な考えがあって商品を作っていて、その責任を負えないからです。また、完全無添加・農薬フリー・遺伝子組み換えフリーのものだけ販売するお店にもできません。そんなことしたらラインナップ的にも金額的にも普通の人には手が出せないお店になってしまうからです。普通の人が楽しく安心して買えるようなお店にしたい、すべて開示するので消費者の皆さんが自分自身で判断して欲しい、と願っています。
まだまだこれからも「安心で美味しい・楽しい」をどんどんご提供していきます。どうぞ311後のこの世界をあきらめず、明るく生き抜いていってください。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成29年7月4日

Jul 3. 2017 かごしまんまだより

【冷凍食材販売が始まります】
構想から1年以上かかっていますが、冷凍食材の販売がいよいよスタートします。
はじめは少ないラインナップで大変申し訳ないのですが、【餃子】【焼売】【各種チャーハン】を主軸に順次商品UPしていきます。
「各種チャーハン」は、すみませんが無添加ではありません。大人の私たちが「たまには楽したいですお休みさせてください」というときにあると便利、というポジションで商品化です。商品ページの原材料は、日本一詳しく表記したと自負しています(実際には翔君が悲鳴を上げながら商品ページの原材料表記を作りこんでいました)。見るのが苦痛なほど、加工品の真実が書かれています。実物の原材料表記の写真と比べて頂いて、そしてご自身でご判断くださいますようお願い申し上げます(いかに一般的な加工食品の原材料表記が省略されているかがわかります)。
「餃子」と「焼売」。スーパーの冷凍コーナーで見かける一般的な市販品は、100円台!で販売されていたりします。しかし裏面の原材料欄を見ると、お問い合わせするには気が遠くなるような数の原材料と添加物。たとえ「鹿児島産黒豚使用」と書いてあってもキャベツ・ニラなどの野菜は国産表示のみ。多くの加工品に入っている「植物たんぱく(大豆たんぱく)」という一見、栄養素的な名称。これは油や醤油を絞った大豆かす(大半が遺伝子組み換え不分別)でいわば廃棄物同然のものであり、超低コストなので具材の水増しのために使われているものです。化学的なうま味調味料であるグルタミン酸ナトリウムも「アミノ酸」というこれまた栄養素的な名称で表記されています。長期保存したり冷凍保存したりするとどうしても脂肪分などが分離したりして品質低下するのですが、そうならないように増粘剤や安定剤やph調整剤が添加されています。打ち粉はコーンスターチで、業務用はほとんど遺伝子組み換え不分別。おうちで作る餃子や焼売とは味も栄養も品質も全然違うものなのです。
子供たちが大好きな餃子や焼売。既に販売開始しているミートボールもそうですが、どうしても「本物」の安心できる商品が必要だと思い、かごしまんまオリジナルでつくりました。
原材料の豚肉は全てやごろう豚。野菜は全て九州産。餃子と焼売は皮も九州産。醤油も魚醤も黒酒もかごしまんまで取り扱っている(または取り扱い予定)調味料を使いました。打ち粉も鹿児島県産の甘藷澱粉(さつま芋澱粉)です。
何度も試作品を作り直して納得のいく味と品質にしたら、市販の一般的なものに比べ価格が高くなってしまいました。
でも自信をもって子供たちに食べさせられる餃子と焼売になりました。
焼売は、電子レンジで温めるだけの簡単な一品です。市販よりも3倍以上の大きさとボリューム。ヤブサメファーム(鹿児島県)の鶏ガラスープが入ってとってもジューシーな肉汁じゅんわりの絶品点心になりました。
餃子は、無添加に慣れていない人にはあっさり淡白な味わいに感じるかもしれませんが、食べ慣れるともう市販餃子には戻れないような、素朴な家庭の味です。うま味調味料の代わりにナンプラーで自然なうま味を出しました。
冷凍品は単独で送料がかかってしまいご負担をおかけしますが、ご希望であれば肉魚類・加工肉類・パン類など冷凍可能な商品は同梱しますのでどうぞお気軽にご相談くださいませ。
次の目標は、無塩せきウインナー・ハム・ベーコン類からアミノ酸を抜くことですが、これはメーカーの開発コスト面や価格帯やロット数の問題もあるので、まだまだ先になりそうです。でもあきらめません。
まだまだこれからも「安心で美味しい・楽しい」をどんどんご提供していきます。どうぞ311後のこの世界をあきらめず、明るく生き抜いていってください。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江