2017 August

平成29年9月1日

Aug 31. 2017 かごしまんまだより

【冷凍餃子・焼売について】
冷凍食材の発送を始めてから早1か月が経ちます。冷蔵発送のものとは別に冷凍送料のご負担があるにもかかわらず多くのご注文を頂き、ありがたい思いでいっぱいです。無添加ゆえ賞味期限が製造から90日と短いものなので売れ残りが出る覚悟もありましたが、おかげさまで1回目分はどうにか大丈夫な感じです。
そして先日。2回目の製造のために材料を調達したのですが、今の時期はどうしてもキャベツや玉ねぎが鹿児島県産のものをはじめ九州産がなかなかありません。価格も通常の2倍3倍です(涙)。賞味期限が短いのでストックしておくこともできないですし、さらにニンニクも鹿児島からなくなりつつあるので、2回目分を製造したらしばらくお休みにします。またキャベツやタマネギやニンニクの旬になったら製造再開しますね。
無添加で産地限定ゆえ、皆さんにはご不自由をおかけしますがどうぞよろしくお願いします。
そうそう!2回目分からは塩もかごしまんまのベトナム天然塩にするので、さらに美味しくなっちゃいますよ♪

【酒類の取り扱い開始により、ご注文時の年齢確認が必要になります】
みりんと料理酒の両方の役割をもってくれる調味料『黒酒』の販売をいよいよ始めます。
黒酒は鹿児島の地酒で、全国的にも珍しい灰持酒(あくもちざけ)です。
お酒なので料理酒やお正月のお屠蘇としても使えますし、みりんのように甘さやテリも出してくれます。その上、普通のお酒のように火入れ(加熱殺菌のこと)をしていませんので酵素が生きていて、生魚や生肉にかけておくと肉質をとても柔らかくし旨みを引き出してくれます。さらに自然醸造による天然アミノ酸(うま味成分のこと)が、なんと本みりんの約2倍もの量を含んでいますので、黒酒を使っただけで料理がとっても美味しく変身するのです。
料理がとっても楽しくなりますよ~。お試し用サイズもございますのでぜひ使ってみてくださいネ。
これにより弊社は酒類を取り扱うことになりますので、今後はご注文時に年齢確認が必要になりますことをご了承くださいませ。
酒類の販売は、本当は弊社ホームページをリニューアルする際にスタートさせたかったのですが、新しいシステム作りにかれこれもう2年近くも時間がかかっております。
新しいシステムにすると定期便の野菜セットや水だけでなく、一般商品も自分の好きなように定期便にすることができるようになります。また、締め切り前ならご注文内容を自由に変更することが可能になります。
しかしできることが増えて便利になる分、テスト環境での不具合がとても多くてまだ完成までに時間がかかりそうな状況なのです(涙)。
先日も5時間ぶっ通しの打ち合わせをして不具合を色々出し合ってみたのですが、全て修正するとリニューアルHPの完成は早くても来年1月になりそうなことが判明しました(涙)。
よって酒類販売を先行することにしました。皆さんが待っていてくれている黒酒の販売をこれ以上引き延ばすわけにはいきません!数日以内に酒類販売開始しますので楽しみにしていてくださいネ。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成29年8月22日

Aug 21. 2017 かごしまんまだより

【未検査米】
未検査、という文字から何を連想しますでしょうか。
未検査米について何も知識がないと、放射能や農薬の検査をしていない米なのではないか・・・?と思うのではないでしょうか。いいえ違います。
実はかごしまんまの取り扱うお米はほとんど未検査米です。ええっ!?と思われるでしょうか。
国の制度からご説明しますね。
コメは①産年②産地③銘柄の『3点セット』を袋に表示して売られていますが、この表示はJAS法によって農産物検査を受けないとできないことになっています。この検査を受けていない米は『未検査米』といわれ、JAS法により品種・銘柄や産地・産年をうたえないのです(平成23年からは米トレーサビリティ法により未検査米でも産地はうたえることになりました)。米穀は基本的には自由流通で、農産物検査法には「検査を受けることができる」と書いてあるので、受けなくてもいい任意検査です。しかし受けないと『3点セット』が表示できないので、市場に流通しているコメはほとんど農産物検査を受けているのです。
ではコメの農産物検査とはどういうものでしょうか。
検査に提出するための米の袋は国の指定業者がつくる指定袋で、種籾(タネのこと)もJA委託の種籾生産組合が農薬や化学肥料を適切に使い栽培した種籾でないと検査を受けられません。自家採取した種は「購入種子に比べ管理制度が低く、混入の可能性がある」からダメだそうです。無農薬栽培の生産者さんは、薬漬けのF1種を避けるために自分で栽培している作物から種を採って無農薬栽培を続けていくことが多いのですが、検査では認められません。指定業者の種で栽培した米を指定業者の袋に入れていかないと検査できないのです。
気になる検査の内容は、なんと『目視で判定』です。
水分含有量ときれいな粒がどのくらいあるかを目で判定して等級をつけるだけです。具体的には、整粒割合が高く『(虫や病気等の)被害粒・死米・着色粒・異種穀粒及び異物混入』が15%以下の玄米が1等級、20%以下が2等級、30%以下が3等級になります。
農薬の使用状況や放射能なんて問われません。安全性や味についての検査項目はありません。ですから検査米の多くは必然的に農薬を多用し、かつ高価な色彩選別機を使用する精米を使用するのが実情です。
かごしまんまのお米には時おり黒い斑点がついた米粒が混ざっていますが、これは稲穂の実がまだ若くて柔らかいときにカメムシが米の汁を吸った傷跡です。斑点米を食べても無害ですし味も変わりません(米の検査規格の見直しを求める会の実験で検証済)。しかし検査時にはこの斑点米が等級を落とすため、検査に出す米生産者はカメムシ退治の農薬を多用します。そしてその多くがネオニコチノイドで、カメムシだけでなく田んぼの生き物を無差別に殺し、生態系を破壊していきます。ネオニコチノイドは農産物に浸透して残留する性質があるので当然私たち人間にも少なからず影響を及ぼしていくでしょう。
このように生産者にのみ不利益になり、それが消費者の利益にもつながらず、一部の人にのみ利益になる現在の農産物規格規定は、公平であるとも必要性があるともいえないものです(秋田県議会・岩手県議会による農水省への意見書の一文を引用)。有機JAS農産物の仕組みと同じですね。本当のことを消費者に知らせないまま「検査しないものは『未検査米』とうたえ!」という意図的な圧力も感じます。・・・シタガウモンカ!(独り言)
斑点米がある『未検査米』は、イメージとは逆に本当の意味で安心な良いお米であると判断していいのです。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成29年8月8日

Aug 17. 2017 かごしまんまだより

【台風5号】
千葉で生まれ育った私にとって、こちら鹿児島の台風の凄さにはいつも圧倒させられます。
我が家は借家なのですが、全ての窓にシャッターが完備されています。千葉で私は住宅会社で仕事していまして、シャッターはオプションでした。ところがこちらは借家なのに全窓シャッター付です。住み始めの頃は「豪華だなあ」と思っていただけでしたが、今では台風が来るたびシャッターのありがたさを思い知らされています。
こちらの台風の強さはすさまじいです。瓦やトタンが飛んできます。風の勢いも凄く、シャッターがないといつ窓ガラスが割れてもおかしくありません。今回は九州に上陸こそしませんでしたが、5日の夜はもの凄い音を立てて風と雨が吹き荒れ、あまりの音によく眠れませんでした。6日は九州沿岸に再接近してそれていきましたが、道路には木やゴミがたくさん散乱し、台風が四国へと抜けていった7日も強い風が一日中吹いていました。
そこで各生産者さんを訪ね、畑を見て回りました。
井之上ファームさんのゴーヤ棚は、建築の足場で使用するような鉄パイプで作られていましたのでビクともせず、ゴーヤも小さいのが落ちずに残っていて無事でした。またゴーヤもジャガ芋も土曜日に収穫したため無事でした。しかしヘチマ棚が強風で斜めに倒れかかっており、木もだいぶ弱っているようでした。
ぐるめ畑さんはハウスのビニールを剥いでいたのでハウスの骨組みは無事でしたが、日曜に収穫予定だった野菜の多くがダメになりました。本日分の『ぐるめ畑のオクラ』と『ぐるめ畑のこまつ菜』は供給不能になり、やむなく水幸農園さんのオクラと上村農園さんのこまつ菜に生産者変更になりました。
上村農園さんもハウスのビニールを剥いで、土曜日に収穫したため今回の野菜は無事でした。
水幸農園さんも土曜日にオクラとゴボウを収穫して台風に備えました。
7日の市場の野菜も多くが土曜収穫でしたので、キュウリはいつものように棘がチクチクしていませんでした。
そういう事情で、今回の野菜はいつものような『超新鮮!』ではなくてすみません。

【アリの行列】
台風のせいなのか、今日アリが玄関ドアから行列を作って家の中へたくさん入っていました。最初は1匹1匹手でつぶしていましたが、あちこちの床にウヨウヨしていたのでらちがあかずとうとう殺虫剤を使ってしまいました。使いながら「こんな狭い家でも虫が発生するとどうしようもなくて殺虫剤を使ってしまうのだから、畑で害虫が出たら農薬を使わずに対処するなんて本当に無理なことだな」とあらためて思いました。ミツバチを減らす原因とも言われているネオニコチノイド系農薬を使うことは悪、ということをよく耳にします。しかし私たちが家庭で使用している殺虫剤やコンバットなどのゴキブリ捕獲グッズ、コバエポットンなどの捕虫器やアリ避けグッズの多くに、ネオニコチノイド系薬剤が含まれていることも知るべきだと思います。これらの殺虫剤を一切使用せずに虫退治が私たちにできるでしょうか。そう考えたときに、減農薬や無農薬栽培で頑張っている生産者さんを心から尊敬すると同時に、私たち消費者側が安易に生産者さんにネオニコチノイド系農薬を使うな、とは言えないのではないか、とも思います・・・。難しい問題ですけどね・・・。

Edit by 山下 理江