【違う世界に生きている】
先日、北朝鮮からのミサイル発射により各地でJアラートが作動したり避難訓練が行われたりしました。でもツイッターなどのSNSからの情報によりますと、日本の上空を飛んだといっても成層圏を越えた宇宙ステーションよりはるか上だったとのこと。Jアラートは果たして必要だったのでしょうか。しかも事前に国連や政府はミサイル発射を知っていたとか。なぜそれをJアラートよりも前に私たち国民に発表しなかったのでしょう?しかもJアラートが鳴ってなにか行動や生活に変化があったのでしょうか?全国のお店も会社も学校も平常運転でした。そもそも北朝鮮のミサイル発射は今までもずーっとやってきたことです。
変わってきたのは日本の雰囲気。アメリカと北朝鮮がいつ戦争を始めるかわからない。日本も・・・という戦前の雰囲気が少しずつ少しずつ形成されていっています。憲法改正、強行採決、公文書破棄・・・政治の世界で起こっていることの多くが第二次世界大戦前の政治と酷似しています。
でも周囲を見渡せば皆なんとなく自民党寄りでそんな危機感をだーれも持っていません。「ミサイル飛んで怖いわね~」という井戸端会議が聞こえても、宇宙ステーションより上を通過していただなんて誰も知りません。
食材に関しても同じです。
「産地が・・・農薬が・・・添加物が・・・」と人に話すと笑われます。「そんなとこまでこだわるの」と。
理由を話せば話すほど「変な人」扱いです。「みんな食べているし、国の基準値内なんでしょ」と言われます。メーカーさんや生産者さんに商品の原料を聞くときも「そこまで聞くの?」「そこまで載せるの?」と嫌がられることもしばしば。添加物が入ってない商品の成分が分離したり固まったりしてお客さんからメーカーさんに直接クレームが行った時には、メーカーさんから連絡が来て、添加物が入っている商品のほうを勧められたり取引自体の停止をにおわされたりすることもありました。
これはもう、同じ国、同じ環境、同じ時間に生きていても、『違う世界に生きている』のだと思います。見えているもの、感じているもの、得ている情報、考えていること・・・全てがまるで違う世界に生きているのです。
国や公的な団体が出す数値データを見ればはっきりわかるのに、TVの情報だけで調べないまま「皆も○○しているから大丈夫」と同調圧力の自己暗示をかけているように思えます。
戦後の死因別データの推移や出生数や出生率や介護保険料や健康保険や税金や年金や電気料金などの推移・・・どれを見ても「どうしてこんな国になっちゃったんだろう」としか思えない数値なのに大多数の人々は無関心。何一つ解決策のない原発は再稼動して輸出して責任は全て私たちの税金で負う。違う世界に生きているのです。
こんな日本で生き抜くには、自衛しかないと思っています。食べ物、飲み物、病気にならない工夫、老後、戦争や原発事故が再びおきたときにどう行動するか・・・。TVやラジオや新聞からは、国やスポンサーに都合いいことしか情報が得られません。SNSだけではなくきちんと公的データや海外のデータや情報も自分から拾いに行かないといけないと思います。
2011年の3月。枝野官房長官の「ただちに健康に被害を及ぼさない」「メルトダウンしていない」という発言を鵜呑みにして、親子で雨の中ピアノレッスンに行った日のことを今もずっと後悔しています。まだ千葉に住んでいて、関東にプルームが来た3月15日でした。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。
平成29年9月15日
Edit by 山下 理江