2017 December

平成29年12月26日29日

Dec 25. 2017 かごしまんまだより

【もっとおうちごはんを楽しく幸せに】
今年も「あっっっ!!!」という間に最終週になってしまいましたね。
かごしまんまの今年ニュースベスト3は、『黒酒』と『冷凍餃子・焼売』と『練り物』の商品化です。
まずは黒酒。出水田鮮魚さんに東酒造さんの黒酒を教えてもらって、みりんや料理酒の代わりに料理に使ってみたらあら不思議!自分の料理の腕が上がったかと思うほど美味しくなるではありませんか!本みりんや高級料理酒を軽く凌駕する、旨みとコク。その秘密は、火入れしないことによる酵母や天然アミノ酸が生きていることでした。火入れしないお酒は『灰持酒』(あくもちざけ)といって、全国的にも非常に珍しく、熊本の赤酒、鹿児島の黒酒、島根の地伝酒の3つのみ。しかも東酒造さんの原材料の米や木灰は鹿児島産。惚れました。皆さんにどうしても紹介したくなりました。しかし酒類販売免許を獲得するまでの道のりが長かった・・・。会社の土地建物の、地目や所有者や形状や面積や平面図やら色々を明確にしなければならず、法務局に通いまくって1年かかりました。その頃私は地元のラジオ局に毎週出ていたので、法務局のおばちゃんたちが妙に親近感を持って話しかけてくれたのが面白かったです。
つぎに餃子と焼売。これは原材料も添加物も種類と数がめちゃくちゃ多い加工品で、皆さんが大好物なのに311後は諦めている食品の代表選手です。お問い合わせするのも憂鬱でなかなかできません。これはもうかごしまんまオリジナルを作るしかない!しかし今までオリジナル商品はロット数(最小生産量)がネックでした。でもお客さんが少しずつ増えてきましたし、プレハブ冷凍庫を増設することで実現。そして餃子と焼売だけで送料を頂くのは申し訳ないので、冷凍食材のラインナップも少しずつ揃えていきました。
かごしまんまの餃子・焼売は、原料が全て九州産で揃う時だけ作ります。妥協しませんヨ(生産者さんもなかばあきれていますw)。今はニンニクが入らないのでお休みです。次回の生産まで楽しみに待っていてくださいね。
そして練り物。311直後からずっとずっと探していましたが、さつま揚げの発祥地ここ鹿児島でもなかなかOKなものが見つかりません。どうしてもスケソウダラが入ってしまうのです。添加物も・・・。
吉開さんのことは以前から知っていましたが、だしの昆布が北海道なので保留にしていました。しかし探しても探しても吉開さん以上の安心な練り物はありません。昆布を放射能測定に出してNDだったので商品化しました。
やっと・・・やっと、お正月に安心してかまぼこが食べられますね。6年ぶりに食べて涙が出た、というお声をたくさんたくさん頂きました。むさぼるようにしてちくわやてんぷらをそのままペロリと食べてしまった、というお声も多数頂きました。
311以降、少数派になってしまった私たちは本当にこれまで頑張ってきましたね。
周囲の理解ない言葉に傷ついたり、色々な行事や付き合いのたびに悩んだり諦めたりしてきたことと思います。
311で失ってしまったものはたくさんありますが、それ以上に気づけたこと、出会えたものもたくさんあったのではないでしょうか。もっともっと食の世界でそう思っていただけるよう、来年も頑張っていきますよ~!
どうぞ年末年始はかごしまんま食材で、思いっきり安心しておうちごはんを楽しんでくださいネ。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成29年12月22日

Dec 21. 2017 かごしまんまだより

【皆さんと共に歩んだ6年でした】
年末のせいか、ツイッターやメッセージで「かごしまんまさんのおかげで救われてきました」「感謝します」「ちくわを食べて涙が出るとは思いませんでした」というお言葉をたくさん頂いております。全ての方のお声をご紹介したい気持ちを抑えつつ、今回は千葉県のRさんからのメッセージを、掲載のご了解を得てご紹介しますね。
『いつもありがとうございます。おまけもありがとうございます。
久し振りのちくわとさつま揚げ。ちくわとさつま揚げにここまで有り難みを感じるとは、3.11前には思いもよりませんでした。そして、葉っぱ付きの大根と人参の可愛らしいこと。 食べ物の有り難みをひしひしと感じます。
日本が放射能以外にも不穏な空気に包まれていて、農業従事者の高齢化や種子法の廃止やら食の安全が脅かされ続けていることに、ミサイル以上の危機を感じます。明らかに私たちが育って来た時代とは違う、この世界。
当たり前だったことが、人の悪意によって崩されていくのを目の当たりにして、自分の無力さに落ち込んでしまいそうになるけど。選挙に行くことと同様に、かごしまんまさんで買い物をすることは、そんな私に出来ることの一つだと思うのです。食の安全を守ろうとしている企業を守るためには、そこで買い物をする事。それはかごしまんまさんと繋がっている農家さんたちや商店を守ることにも繋がる行為だと思うのです。もちろん私自身も。
たとえ送料がかかろうとも、割高だろうとも。たとえ私がそこに落とすお金が僅かでも。
千葉にいて、九州から送料かけて食料を買う行為は、傍目には贅沢行為に映るかもしれないけど、私は、3.11後、そういう生き方を選びました。だから、かごしまんまさんがいてくれて、本当に良かった。
今日も新鮮で安全な食材をありがとうございました。本当にありがとうございます。』
このRさん以外からも同様のお言葉をたくさん頂いております。
かごしまんまのほうこそ、皆さんからのご注文や応援のおかげで本当に救われてきました。
かごしまんまがある鹿屋は陸の孤島と言われる大隅半島にあり、食料自給率が高いので流通が大隅だけで回っているものが多く、人々も大隅からあまり外へ行きません。唯一の都会である鹿児島市内へも、行くのが億劫な人が多い土地柄。インターネットも若い世代しか普及していません。福島でおきたことなど遠い異国の話です。サッカリンや甘草が必ず入った、甘い地元の醤油がソウルフード。産地や添加物や農薬の話は、どこへ行っても煙たがられました。さらに男尊女卑が色濃く、よそ者を排除する風土。鹿児島弁を話さない女の私が会社を背負って営業する風当たりの強さは、予想はしていましたが、悔しい思いや嫌なこともたくさんありました。関東の商取引の常識が通じず、おおらかな風土を理解していないことが原因で、失敗もたくさんしてきました。
でも消費者の皆さんからのご注文やメッセージ、HPのお客様の声、ツイッター、インスタ・・・・様々なところで励まされ、癒され、救われてきました。
311以降、少数派になってしまった私たちは本当に本当にこれまで頑張ってきましたね。
周囲の理解ない言葉に傷ついたり、色々な行事や付き合いのたびに悩んだり諦めたりしてきたことと思います。
どうぞクリスマスや年末年始はかごしまんま食材で、思いっきり安心しておうちごはんを楽しんでくださいネ。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成29年12月12日

Dec 11. 2017 かごしまんまだより

【リーフ類の中心部の変色】
フリフリリーフをいつも買ってくださるお客さんからこんなお問い合わせがありました。
『フリフリリーフに関してお聞きいたします。先週土曜日に着いたものが表面は何ともないのですが一部中が中心に向かって茶色く傷んでいます。今までも1~2度ありました。傷んだ所は全体から見るとそう大きくはなく、そこを取って食べることはできますがお弁当にも使っているので気になります。以前はこのような事はなく、季節的な症状なのでしょうか?』 送ってくださった写真を見たところ、葉の一部が茶色く傷んでいるように見えます。
リーフ類は発送前日の午後に生産者さんの植物工場まで取りに行って、収穫したてのものを受け取ってすぐにかごしまんまの冷蔵庫で予冷保存しています。お客さん宅へもクール便で発送しており、同梱した他の野菜や食材は問題なかったとのこと、傷みの原因がわかりません。生産者さんに聞いて、わかりました。
原因はカルシウム不足でした。リーフ類は、植物工場での完全管理下の水耕栽培なので、カルシウム分が不足しがちになるそうで、それを栄養液で管理しているのですが、水耕栽培の生物なので吸収が悪いときがたまにあって、変色もリーフの中心部に出るので、外部から見て発見できないまま消費者に渡ってしまうことがあり大変申し訳ないです、そのようなことがあれば、遠慮なく報告くだされば、次回発送時に代替品をご用意するとのことでした。

【『生でも食べられる農薬不使用・鹿児島県産蒟蒻芋のこんにゃく』の糸ひき現象】
このこんにゃくをご注文されたお客さんからこんなお問い合わせがありました。
『いつもお世話になっております。今回届けていただいた、こんにゃく2丁入りですが、開封して触ってみましたら、たくさん糸が引いていました。期限は26日までになっていますが、食べない方がよろしいでしょうか?
今回初めて購入したので、教えていただけると助かります。届いてすぐに冷蔵庫に入れたのですが、もしかしたら輸送中に温度が上がって傷んでしまったのかもしれません。一応確認させていただきたかったので、ご返信いただけましたら有り難いです。よろしくお願いいたします。』
この生産者さんの生産物は、つくりたてを発送日の当日にかごしまんまに持ってきてくれます。
そしてやはりこれもお客さん宅へクール便で発送しており、同梱した他の野菜や食材は問題なかったとのこと、糸を引く原因がわかりません。てっきり傷んだのかと思いましたが、念のため生産者さんに聞いてみました。
するとなんと、これは傷んでいないとのこと! 原因は、芋の特徴によるものでした。
こんにゃくは保管温度が少しでも高くなると、里芋と同じように糸を引く特徴があるとのことです。ほとんどのこんにゃく生産者さんは群馬県産の蒟蒻芋の粉を仕入れてこんにゃくを作りますが、この生産者さんは、数年かけて蒟蒻芋から栽培してそれを加工してこんにゃくを作っているので昔ながらの本物の濃いこんにゃくを作っています。ですからこういう現象も熟知していて、「冷蔵庫の中に入れていても、ドアの開け閉めで庫内の温度が上がってそういう現象になりえます。お店の開放型冷蔵庫に入れておいても、夏はよく糸を引いてしまいます。糸を引いていても問題なく食べられますが、心配でしたら、軽く水洗いしてから茹でたり炒めたり火を入れて食べてくださいネ」とのこと。

リーフ類の件もこんにゃくの件も、販売者としてもとても勉強になりました。実は私は、こんにゃくが糸を引いていたら傷んでいるのかと思って捨ててしまっていました。肉類のネト(糸を引くこと・腐敗現象)とは違うのですね。
皆さん、どうぞこれからも商品について疑問や変なところがあればかごしまんまにお問い合わせください。
できれば写真を数枚添付してくださると、よりいっそう原因と対策を考えやすくなります。よろしくお願いします。

Edit by 山下 理江

平成29年12月5日

Dec 4. 2017 かごしまんまだより

【12月29日の野菜セットは煮しめができるセットにします】
今年は恒例の『煮しめセット』の商品化をしないことにしました。その代わり、29日の野菜セットには必ずニンジン・ゴボウ・里芋・レンコン・きぬさやを入れます!そして『お得な煮しめセットプラス』という、生椎茸・こんにゃく・たけのこ水煮のセット商品をつくりますね。今年はゴボウも里芋も不作ではないので、なるべくお金をかけないで年末におせちの煮しめをつくれるようにしました。おせちの煮しめをつくられる方は、12月29日の野菜セットと『お得な煮しめセットプラス』のご注文で完璧ですよ♪

【かまぼこ・ちくわ・さつま揚げ類が大好評です】
かまぼこやちくわやさつま揚げ類を食べてくださった皆さんから続々とメッセージが届いて励みになります。
「6年ぶりに食べて涙が出ました」「安心なかまぼこやちくわの商品化をありがとうございます」「これで今度のお正月はかまぼこが食べられます」「添加物が入っている練り物と違って、優しい味なのに炒めたり煮込んだりするとめちゃめちゃ美味しくてびっくりしました」「子供に初めて食べさせることができました」
どれだけ皆さんが今まで我慢して頑張ってこられたかが想像できるので、どれを読んでも涙が出てしまいます。
昔ながらの製法と無添加にこだわる吉開のかまぼこさんに心から感謝ですね。

【味付昆布巻・昆布豆・おせちの黒豆の放射能検査しました】
かごしまんまでは北海道産食材はなるべく扱わないのですが、九州産の昆布や黒豆は生産高が非常に少なく、もともと九州産昆布自体が薄くて加工に適しません。加工品の昆布や黒豆は北海道産しかありませんでした。しかし昆布も大豆も調理加工すると非常に水を吸って膨れるため、鹿児島で加工することに意味があると考えました。そこで北海道産の昆布と黒豆は放射能検査に出した上で商品化しました。生産者さんの協力を得て無償で検体を提供してくださり、昆布はできるだけかごしまんまスタッフでハサミでチョキチョキ細かく刻んでゲルマニウム測定に出しました。結果は不検出でした。ブログにも公開していますのでどうぞご覧ください。

311以降、少数派になってしまった私たちは本当に本当に頑張ってきましたね。
どうぞ今度のお正月はかごしまんまのお正月商品で、思いっきり安心しておせち料理を楽しんでくださいネ。

再掲レシピ【大根またはニンジンの葉っぱのふりかけ】
①大根またはニンジンの葉っぱを袋丸ごと全部、細かく刻みに刻む。
②鍋にごま油を大さじ1~2ひいて①をざっと炒める。
③醤油・粗糖(または黒砂糖)・黒酒(または酒みりん)をそれぞれ大さじ2ずつ、あればナンプラーを小さじ1入れる。さらにごまを大さじ2・しらす干し1袋・かつおの削り節小分けパック1袋を入れて水分が飛ぶまで中火で炒め続けたら、冷まして完成です。ホントに簡単ですよ♪

今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江