【もっとおうちごはんを楽しく幸せに】
今年も「あっっっ!!!」という間に最終週になってしまいましたね。
かごしまんまの今年ニュースベスト3は、『黒酒』と『冷凍餃子・焼売』と『練り物』の商品化です。
まずは黒酒。出水田鮮魚さんに東酒造さんの黒酒を教えてもらって、みりんや料理酒の代わりに料理に使ってみたらあら不思議!自分の料理の腕が上がったかと思うほど美味しくなるではありませんか!本みりんや高級料理酒を軽く凌駕する、旨みとコク。その秘密は、火入れしないことによる酵母や天然アミノ酸が生きていることでした。火入れしないお酒は『灰持酒』(あくもちざけ)といって、全国的にも非常に珍しく、熊本の赤酒、鹿児島の黒酒、島根の地伝酒の3つのみ。しかも東酒造さんの原材料の米や木灰は鹿児島産。惚れました。皆さんにどうしても紹介したくなりました。しかし酒類販売免許を獲得するまでの道のりが長かった・・・。会社の土地建物の、地目や所有者や形状や面積や平面図やら色々を明確にしなければならず、法務局に通いまくって1年かかりました。その頃私は地元のラジオ局に毎週出ていたので、法務局のおばちゃんたちが妙に親近感を持って話しかけてくれたのが面白かったです。
つぎに餃子と焼売。これは原材料も添加物も種類と数がめちゃくちゃ多い加工品で、皆さんが大好物なのに311後は諦めている食品の代表選手です。お問い合わせするのも憂鬱でなかなかできません。これはもうかごしまんまオリジナルを作るしかない!しかし今までオリジナル商品はロット数(最小生産量)がネックでした。でもお客さんが少しずつ増えてきましたし、プレハブ冷凍庫を増設することで実現。そして餃子と焼売だけで送料を頂くのは申し訳ないので、冷凍食材のラインナップも少しずつ揃えていきました。
かごしまんまの餃子・焼売は、原料が全て九州産で揃う時だけ作ります。妥協しませんヨ(生産者さんもなかばあきれていますw)。今はニンニクが入らないのでお休みです。次回の生産まで楽しみに待っていてくださいね。
そして練り物。311直後からずっとずっと探していましたが、さつま揚げの発祥地ここ鹿児島でもなかなかOKなものが見つかりません。どうしてもスケソウダラが入ってしまうのです。添加物も・・・。
吉開さんのことは以前から知っていましたが、だしの昆布が北海道なので保留にしていました。しかし探しても探しても吉開さん以上の安心な練り物はありません。昆布を放射能測定に出してNDだったので商品化しました。
やっと・・・やっと、お正月に安心してかまぼこが食べられますね。6年ぶりに食べて涙が出た、というお声をたくさんたくさん頂きました。むさぼるようにしてちくわやてんぷらをそのままペロリと食べてしまった、というお声も多数頂きました。
311以降、少数派になってしまった私たちは本当にこれまで頑張ってきましたね。
周囲の理解ない言葉に傷ついたり、色々な行事や付き合いのたびに悩んだり諦めたりしてきたことと思います。
311で失ってしまったものはたくさんありますが、それ以上に気づけたこと、出会えたものもたくさんあったのではないでしょうか。もっともっと食の世界でそう思っていただけるよう、来年も頑張っていきますよ~!
どうぞ年末年始はかごしまんま食材で、思いっきり安心しておうちごはんを楽しんでくださいネ。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。
平成29年12月26日29日
Edit by 山下 理江