2018 January

平成30年1月19日

Jan 19. 2018 かごしまんまだより

【鶏肉の臭いについて】
お客さんからたまにご連絡がある鶏肉の臭いの問題。これはなかなか難しいです。
ドリップ(汁)臭は流水で洗えば改善するのですが、塩素臭はその銘柄をやめない限り解決しません。
もしくは冷凍にすればだいぶ臭わなくなります。しかしそれですとお客さんに送料負担が発生しますのでなるべく冷蔵で送りたいなと考えています。
弊社では以前違うメーカーさんの鶏肉を採用していましたが、「下水溝のような臭いがする」「塩素臭がする」というお声がしばしばあったため現在の【南国元気鶏】に変更しました。
以前のメーカーさんの鶏肉につきましては、実は私自身もしばしば塩素臭を感じていました。でも家族の他の誰も感じません。私だけが、肉を流水で洗っても調理しても塩素臭が消えず気になっていました。
塩素臭の原因は、その業者さんの鶏解体や精肉の際の洗浄水等によるものと思われますので、抜本的な解決策はなく、残念ながらその銘柄の鶏肉を控えるしかありません。
インターネット検索してみますと、鶏肉の塩素臭を感じ取る人はおよそ4人に1人の割合でいるそうです。
勝手な推測ではありますが、添加物や化学調味料や農薬や化学物質を極力排除した食生活をしていますと、洗濯の洗剤や柔軟剤の香り・煙草臭・化学調味料や添加物の味や臭い・水道水の味や臭いを敏感に感じ取るようになっていくのではないかと考えています。私自身がどんどんそうなっているからです。
世間一般ではこれを【化学物質過敏症】ともいうらしいです。えっ?○○症?これって疾病なのでしょうか?
科学的な検証や実験をしたわけではないのですが、これは疾病とかではなく、むしろ本来の健康的な動物が持ついい反応なのではないかと私は推測しています。
野生動物や自然の中で生きている原住民を都会に連れてくると心身不調を起こして弱っていく、というのと同様なことなのではないかと。
本来人間が動物として感じ取るべき毒物を、文明の発達と添加物・化学物質の蔓延によって、多くの現代日本人は鈍感になってしまっているのではないかと。
そして311以降、本当に安心安全な食べ物や洗剤を選択するようになったり化粧をやめたりした人が、ちゃんと毒物を敏感に感じ取れるようになったことなのではないかと思うのです。それが一般の人には理解されなくて、【化学物質過敏症】とカテゴライズされている場合もあるのではないかと。
この推測が正しいなら、この場合の【化学物質過敏症】によっておこる頭痛や吐き気などの体調不良には、医者の薬は全くの逆効果なのではないでしょうか。なぜなら医者の出す薬は、漢方薬以外は合成化学物質の塊なのですから。小児用シロップなどの甘味料ですら砂糖ではなくアスパルテーム等の合成甘味料です。仮説が正しいとしたら、これではひどくなるばかりですね。ではどうすれば改善するのでしょうか。
都会に連れてこられた野生動物や原住民を元気にさせる方法はただ一つ。田舎や自然に戻すしかありません。
そうです。こういう生き方を選択してしまった私たちの身体は、大量生産の食べ物や洗剤や合成的な香料、そして日本のこの環境がどんどん合わなくなってきているのではないのでしょうか。
いい反応ではないかと思う反面、生きづらいですね(苦笑)。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成30年1月16日

Jan 15. 2018 かごしまんまだより

【台北視察の感想】
新年は新しい気持ちになり、気持ちが引き締まっていいですね。
どうぞ今年もよろしくお願いします。
年初は台湾の台北視察に行って、味や食材のヒント等がないか色々食べたり買ったりしてきました。
台北は鹿児島から飛行機でおよそ2時間なので身近な海外です。戦時中、日本軍の統治下で日本人がインフラを整備したり台風対策をしたり政治的対立を治めたりした歴史もあって、かなり親日で訪問しやすい国です。近代化も日本とほぼ同じくらいの印象。人々はスマホを持ち歩き、地下鉄は全駅にホームドアがあり、高級車も普通の車もバイクもたくさん走っています。マックも吉野家も和民もスタバも普通にありました。
日本と似ている感じなのですが、活気が全く違いました。ものすごい活気があるのです。
資本系チェーン店がたくさんあるのに、人が群がるのは40年も50年も続いているような手作り主体の飲食店。人々は長蛇の列を作って、ご夫婦で切り盛りしているような小さな店の味を求めます。お店の人も真剣勝負でひとつひとつ皮をのばし、肉や野菜を刻み、鍋をかき混ぜて作っていっています。それを人々に見えるようにオープンキッチンでやっています。セントラルキッチンで作られた無味乾燥な冷凍食材やレトルトは使いません。ひたすら真剣に手作りしています。それが40年も50年も続いている、そんなお店がたくさんありました。
日本では数十年続く飲食店はあまり多くありません。その上さらに活気がある店、となると極々わずか。
昭和時代の活気に満ちた商店街は今やシャッター街となり、人々は資本系チェーン店やコンビニや大型ショッピングセンターに行って食事や買い物を済ませるのが日本の主流です。
でも台湾の人々は「美味しいものをちゃんと食べるぞ!」という強い意志があるかのごとく早朝から長蛇の列に並んで食べます。だから個人店がちゃんと生き残り、街には活気があふれている、そんな気がします。
対して現代日本では多くの人が「安く早く手軽に食べられればいい」となっているので、どんどん個人店や商店街はつぶれて消えていき、雇用の多くも資本系チェーンや大手企業ばかりになっていき、人々はマニュアル化された仕事をこなすだけになり、活気や個性が失われていっているように思えます。
しかし毎日・毎食の「どこでなにを食べるか買うか」という何気ない私たち自身の選択こそが重要で、これが街を形成し、雇用を形成していっているのです。このままこの「安く早く手軽に」という流れが進むと、日本はもっと活気がなくなり、殺伐とした雰囲気になるのではないかという危機感を持ちました。
私は、昭和時代のお店のほうがずっといいなと思います。「お姉ちゃん大きくなったねぇ」と声をかけてくれる八百屋さんが理想です。お客さんの一人一人の愚痴や事情を聴いてうなずいてくれる、そんなご近所の床屋さんがいいんです。常連だからとコロッケ1つおまけしてくれる肉屋さんが大好きなんです。そういうお店が、今や日本からどんどん消えつつあるのは本当に悲しいことです・・・。
でも負けませんよ!たとえ顔が見えなくとも、距離は遠くても、同じ空の下、かごしまんまを選んでくださる皆さんと、『ご近所のお店』の気持ちでやっていきたいです。あらためてそう強く思えた台湾視察でした。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江