2018 March

号外

Mar 30. 2018 かごしまんまだより

【乳歯保存ネットワーク http://www.hahainc.jp/ を知ってください】
今回は『乳歯保存ネットワーク』の資料を同梱しています。納品書がズッシリしていてすみません。

2011年3月11日に起きた東京電力福島第一原子力発電所の爆発事故による、人工放射性物質の降下による日本国土の汚染は、大気圏内核実験とチェルノブイリ原発事故の汚染とは桁違いの規模です。東京の一部を含む関東以北・岩手以南のほとんどの地域は、平方メートル当たり100,000ベクレル以上のセシウム137汚染地域です。本来なら40,000ベクレル/㎡以上は『放射線管理区域』という国が定める放射能を取り扱う特殊な区域であり、人が住むことなどあってはならないところです。しかしながら原発事故以降、東日本に住む多くの日本人は、国が生活に全く不適切と定めた環境に住んでいます(同梱の「株式会社はは」概要書17ページより)。
なかでもストロンチウム90(Sr90)はカルシウムによく似て骨や歯に取り込まれやすく、蓄積されて内部被曝線源として骨髄を損傷し、骨髄腫や白血病や免疫不全やがんなど色々な病気の原因になります。
Sr-90の放射能の半減期は約29年なので、抜けた乳歯のSr-90は長い間ほとんど放射能が弱くなることはありません。抜けた乳歯を保存しておけば、歯に含まれるSr-90を必要な時にいつでも測定することができるのです。被ばくしていたら、その程度を知ることができます。

1950年代から60年代にかけて大気圏内核実験が盛んに行われていた時に放出された人工放射性物質も、日本各地に飛来しました。降り注いだSr90は各地で測定され、乳歯中のSr90も全国各地で調べられました。
その結果、放射性降下物に比例して乳歯中のSr90が高くなっていること、また乳児の栄養の違い(母乳、人工、混合)によって乳歯のSr90の蓄積量に差があることも明らかにされました。欧米諸国においても、同様の研究結果が得られています(HPの『図表』参照http://www.hahainc.jp/graph.html)。
福島原発事故後、研究者は動物の乳歯や骨などに蓄積する人工放射性物質について調べました。今までに行われたウシ・ブタ・野生ネズミ・サルの研究から、とくに若い動物の歯にSr90 が顕著に蓄積していることが明らかにされており、その値は高濃度汚染地域ほど高くなっています。同様なことがヒトにも起こっている可能性がありますが、福島原発事故後は、日本政府も福島県「県民健康調査」検討委員会も未だヒトの乳歯中のSr90を調べていません。かつてない子どもの甲状腺がん多発に対しても「放射線の影響とは考えられない」としています。

このような背景のもと『乳歯保存ネットワーク』ができました。そして乳歯中のSr90を測定・解析してデータを科学的に評価し、内部被曝の実態を明らかにして国や自治体に調査や施策などを提言する非営利未来型『株式会社はは』が設立されました。
測定結果は病気の原因や責任の追及をする際の重要な証拠資料となり、子供たちの未来を守ることにもつながります。
原因や実態を明らかにするためにも、全国各地の乳歯が必要です。
ぜひお子さんをお持ちのご家庭は乳歯を取っておいてください。その際、一番小さなジップロップ袋に入れて『名前・住所・抜けた年月日・抜けた歯の位置』を記入しておきましょう。
そしてぜひ周囲のお子さんをお持ちの方々にも乳歯保存を広めてください。
資料・記録カードはかごしまんまにも数十枚あります。ご希望の方はご注文時のメッセージ欄に記載して下さい。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成30年3月30日

Mar 29. 2018 かごしまんまだより

【乳歯保存ネットワーク http://www.hahainc.jp/ を知ってください】
今回は『乳歯保存ネットワーク』の資料を同梱しています。納品書がズッシリしていてすみません。
2011年3月11日に起きた東京電力福島第一原子力発電所の爆発事故による、人工放射性物質の降下による日本国土の汚染は、大気圏内核実験とチェルノブイリ原発事故の汚染とは桁違いの規模です。東京の一部を含む関東以北・岩手以南のほとんどの地域は、平方メートル当たり100,000ベクレル以上のセシウム137汚染地域です。本来なら40,000ベクレル/㎡以上は『放射線管理区域』という国が定める放射能を取り扱う特殊な区域であり、人が住むことなどあってはならないところです。しかしながら原発事故以降、東日本に住む多くの日本人は、国が生活に全く不適切と定めた環境に住んでいます(同梱の「株式会社はは」概要書17ページより)。
なかでもストロンチウム90(Sr90)はカルシウムによく似て骨や歯に取り込まれやすく、蓄積されて内部被曝線源として骨髄を損傷し、骨髄腫や白血病や免疫不全やがんなど色々な病気の原因になります。
Sr-90の放射能の半減期は約29年なので、抜けた乳歯のSr-90は長い間ほとんど放射能が弱くなることはありません。抜けた乳歯を保存しておけば、歯に含まれるSr-90を必要な時にいつでも測定することができるのです。被ばくしていたら、その程度を知ることができます。
1950年代から60年代にかけて大気圏内核実験が盛んに行われていた時に放出された人工放射性物質も、日本各地に飛来しました。降り注いだSr90は各地で測定され、乳歯中のSr90も全国各地で調べられました。
その結果、放射性降下物に比例して乳歯中のSr90が高くなっていること、また乳児の栄養の違い(母乳、人工、混合)によって乳歯のSr90の蓄積量に差があることも明らかにされました。欧米諸国においても、同様の研究結果が得られています(HPの『図表』参照http://www.hahainc.jp/graph.html)。
福島原発事故後、研究者は動物の乳歯や骨などに蓄積する人工放射性物質について調べました。今までに行われたウシ・ブタ・野生ネズミ・サルの研究から、とくに若い動物の歯にSr90 が顕著に蓄積していることが明らかにされており、その値は高濃度汚染地域ほど高くなっています。同様なことがヒトにも起こっている可能性がありますが、福島原発事故後は、日本政府も福島県「県民健康調査」検討委員会も未だヒトの乳歯中のSr90を調べていません。かつてない子どもの甲状腺がん多発に対しても「放射線の影響とは考えられない」としています。
このような背景のもと『乳歯保存ネットワーク』ができました。そして乳歯中のSr90を測定・解析してデータを科学的に評価し、内部被曝の実態を明らかにして国や自治体に調査や施策などを提言する非営利未来型『株式会社はは』が設立されました。
測定結果は病気の原因や責任の追及をする際の重要な証拠資料となり、子供たちの未来を守ることにもつながります。原因や実態を明らかにするためにも、全国各地の乳歯が必要です。ぜひお子さんをお持ちのご家庭は乳歯を取っておいてください。その際、一番小さなジップロップ袋に入れて『名前・住所・抜けた年月日・抜けた歯の位置』を記入しておきましょう。そしてぜひ周囲のお子さんをお持ちの方々にも乳歯保存を広めてください。
資料・記録カードはかごしまんまにも数十枚あります。ご希望の方はご注文時のメッセージ欄に記載して下さい。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成30年3月20日

Mar 19. 2018 かごしまんまだより

【とう立ちの季節】(とう立ちのことを多くの方に知った頂きたいため、再掲載です)
ふきのとうや菜花が美味しい時期です。これらの旬はとても短いので、鹿児島でもスーパーなどでは見かけず野菜直売所にほんの数量並ぶのみです。ほろ苦くて栄養があってとても良いのですが時期が読めず、花芽だけ摘む作業に手間がかかるので野菜セットに入れるのが難しい野菜です。
ふきのとうや菜花だけでなく、アブラナ科の野菜など多くの冬の葉物野菜も花芽分化をはじめます。
花芽分化は文字通り花へ細胞分裂し始めることで、本体の栄養を吸い上げて固く強い茎を伸ばし、昆虫に見つけてもらうように最も高い位置で花を咲かせようとする現象です。この現象のことを『とう立ち』と言います。
とう立ちが進むと、ニンジンや大根は栄養が取られて『す』(空洞のこと)が入ったり、花芽分化の芯になるので固くなったりして食べられなくなります。キャベツや白菜やネギには中の方から小さな赤ちゃんのような蕾が出てき始め、やはり栄養を取られたり芯になったりするので次第に固く美味しくなくなってきます。
とう立ちは植物が春や秋を感知することで起こる現象です。植物が感知するのは気温変化と夜の長さです。急激な温度変化もスイッチを入れてしまいます。
とう立ちスイッチが入ると、野菜は栄養をより取り込み、より大きくなろうとしてグーンと成長します。もしくは花芽分化に栄養を多く取られてしまって、小さいのに成熟してしまうという現象もあります。
ここ数週間の野菜の大きさが不安定なのはそういう要因です。
とう立ちは収穫終了のサインなので、野菜生産者さんはなるべくとう立ちスイッチを野菜に入れないように色々工夫して栽培しています。
例えばよく見るのが透明なビニールのトンネル。これは一定期間低温にさらされるとスイッチが入ってしまう水菜や小松菜や大根に有効です。黒いビニールをかぶせた畑は日照時間を短くすることでスイッチを入りにくくしています。逆に秋に花を咲かせる野菜には、夜に光を当てることでスイッチを入れないようにします。
それでもやはり自然の流れには逆らいきれません。とう立ちは遅くすることはできても止めることはできません。秋冬野菜はそろそろ収穫終了となり、春夏野菜に切り替わっていく時期になっていきます。この切り替え期がまた生産者さんにとってつらい時期で、なんにも収穫するものがない『端境期』(はざかいき)という魔の時期でもあります・・・。
野菜生産は、自然との対話です。朝顔やヒマワリを冬に育てることができないように、どんなに技術が発達しても季節を無視した野菜作りはできません。
とう立ちした野菜も初期なら食べることができますし、花蕾も栄養があって美味しく食べることができます。
今の時期は大根やキャベツや人参やネギのとう立ちが見られます。もし野菜に花蕾や赤ちゃんがついていたらそんなことを思いながらぜひ食べてみてください。
そして包丁が入らないほど固い野菜があった場合はどうぞ遠慮なくお申し出ください。返金または次回発送時に代替品同梱などのご対応をさせていただきます。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成30年3月9日

Mar 8. 2018 かごしまんまだより

【東日本大震災から7年ですね】
2011年3月11日。あの日の、あの1週間の記憶が、今も頭に浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
千葉に住んでいた私は、3月15日小雨の中傘をささずに子供二人連れてピアノ教室まで歩いてしまったことをとても後悔しています。すぐ避難しなかったこと、牛乳を5月まで家族で飲んでしまっていたことなど、後悔していることが色々あります。
今では、放射能を避けて産地を気にしていることを人に話すと「もうすっかり忘れていた、まだ影響あるの?」と驚かれます。説明し始めるとだいたい相手の顔色が変わるのでもうあんまり話さなくなりました。
世間一般では東日本大震災や原発事故は過去のものになりつつあり、ほとんどの人が何にも気にせずにいるようで、同じ時間軸を過ごしているのに違う世界で生きているように感じます。
線量が半分下がったからと、避難区域をどんどん解除しています。下がった原因は、半減期が3年程度のセシウム134が半減期を迎えたからで、セシウム137はじめ多くの各種はまだ放射線量が高いままです。しかし線量計のほとんどはセシウムしか測れません。線量計の数値が半減したので安心していい、というのはおかしい気がします。ストロンチウムなど放射能全体の実態は未だ不明なままです。医療機関では明確に放射線管理区域での行動が決められているのに、それより線量が高い地域での日常生活が大丈夫とされる現実はやはりおかしいです。東日本での子供たちの甲状腺がんについても現段階で関係性をきっぱり否定する違和感。九州大学チームが福島原発由来の核燃料粒子を大熊町で発見と発表していますが、報道したのは赤旗のみ。放射能被害は葬られ、なかったことにされつつあるようです。
『なかったことにされる被害』というのは実はけっこうあって、古くは南京事件や慰安婦問題。南京には30万人いなかったから虐殺自体もなかったという人や「僕は見なかった、だから虐殺や慰安婦はなかった」と断言が今も後をたちません。南京周辺の人口とあわせれば30万人という数字もありえますし、事実というのは見たり経験したりした人の話や写真や物証から判明することであって、見なかった人の証言というのは違和感があります。交通事故などの事故現場にいても目撃しなかった人の話を聞いているようなものです。
水俣病も、加害企業と国が認めたのは発生から10年経ってからでした。それまではずっと国や加害企業に有利な御用学者からの説明や仮説や研究成果で水俣病は否定され続けました。有志の熊本大学の研究者たちの地道な努力によって原因と加害企業が突き止められてはじめてやっと認めました。
最近では子宮頸がんワクチンの副作用被害。これもまだ日本では副作用と認められていません。ワクチンを受けて体調が激変したのにかかわらず「ワクチンで計算ができなくなったりけいれんがずっと起こるようになったりするわけがない」と医者が否定し国も認めていません。治療法も薬も救済もなく苦しんでいる人が全国にいます。
こういう国ですから、福島原発事故と甲状腺がんの関係も決して認めず、再発さえも「過剰診断によるものだ」と破たんしたロジックを平気で言う人がいるのです。国をあげて、放射能被害はなかったことにしようとしています。
こういう日本にいる限り私達はこれからもひっそりと淡々と『できる範囲で気を付ける』ということしかできません。
なんて生きづらい国なのでしょうか。でも気づけて『こっち側の世界』に来れてよかったなと思います。そんな7年目。今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江