2018 May

平成30年5月29日

May 28. 2018 かごしまんまだより

【九州産大豆のひきわり納豆、悩んでます】
メーカー事情により休売となっている『九州産大豆のひきわり納豆』は、違うメーカーさんの商品を検討・悩み中です。
検討中のひきわり納豆は、納豆菌が東京・山形・宮城のブレンドで、タレは埼玉県で製造です。
製造地が埼玉なので、もうタレの詳細は追わないことにします。でも納豆菌の産地で商品化を悩んでいます。
現状では、このメーカー以外の九州産大豆のひきわり納豆を仕入れることは困難です。
商品化していいのかどうか、皆様からのご意見ご感想をどうかお聞かせください。お待ちしています。

【送料の値上げ、送料込み商品の廃止、消費税抜き表示に】
去年10月に値上げしたばかりのヤマト運輸さんがまた値上がりです。
今回は、3月末に所長が変わって「前回の値上げの際に今回の値上げの予告もしたはずです。以前の所長が言ってなくてすみません」と、新所長が前任者に責任をなすりつける戦法で、こちらの怒りや言い分などを一切聞く耳持たずの強制実行です。
およそ500円弱の値上げです。
そして北海道と沖縄は飛行機を使うからという理由で割引なしの定額運賃になりました。
非常に心苦しいです。
また来年秋スタート予定の消費税増税と食品の軽減税率制度に伴い、商品価格を消費税抜き表示にし、送料込み商品を廃止することにしました。この制度によりますと食材は軽減税率が適用されますが、送料は適用されません。でも送料込み食材の送料には適用されます・・・??どういうことかといいますと、軽減税率がスタートしたら『送料込みの野菜セットを販売するとお客さんからは消費税8%を頂くけど、送料会社からは消費税10%を請求されるので差額2%分が通販会社の赤字になってしまうよ』ということなのです。
もともと通販業界の『送料無料』や『送料込』表示には違和感と疑問を持っていました。
かごしまんまの野菜セットも食材も水も、送料無料でヤマト運輸さんに運んでもらっているわけではありません。送料は、配送会社が全国の消費者の希望時間通りに商品を運ぶというサービスの対価です。決して無料ではありません。
『送料無料』表示が主流の通販業界ですが、うちはうちの哲学で、きちんと送料を別に表示していこうと決断しました。
大変申し訳なく心苦しい限りですが、廃業覚悟で改定いたします。
どうぞご理解ご協力のほどお願い申し上げます。
6月13日以降のご注文から改定の予定です。送料詳細はHPをご覧ください。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成30年5月22日

May 21. 2018 かごしまんまだより

【吉開のかまぼこさんが6月末で廃業(再掲)】
とても残念なお知らせですが、吉開のかまぼこさんが6月20日でかまぼこづくりを終えることになりました。
明治23年創業で、3代目の現社長も50年以上かまぼこづくりをされていましたが、腰痛の悪化と後継者・従事者不足のために決断されたとのことです。吉開社長の胸中を思うと言葉が出てきません。
本物を作る生産者さんが消えつつあるご時世が非常に悲しいですが、6月22日発送分をもちまして、吉開さんの商品(かまぼこ、ちくわ、てんぷら・・・我が家の子供たちも大好きなものばかり涙)は販売終了になります。
「6月22日分まで、皆様からのたくさんのご注文をお待ちしています!」とのことです(吉開社長談)。
吉開さんへの『おつかれさまでしたメッセージ』も承ります。ご注文時のメッセージに添えて頂ければ吉開さんに必ずお届けしますので、ぜひご注文と共にメッセージもよろしくお願い申し上げます!

【九州産大豆のひきわり納豆は6月より販売開始予定です】
メーカー事情により休売となっている『九州産大豆のひきわり納豆』は、違うメーカーさんの商品を販売することになりました。現在は原材料詳細表(商品規格書)をメーカーさんに作成して頂いているところです。タレの原料を追うのが大変そうですね。何も問題がなければ、6月中旬までには販売開始できる予定です。ご不自由おかけしますがどうぞよろしくお願いします。

【送料の値上げ、送料込み商品の廃止、消費税抜き表示に】
去年10月にヤマト運輸さんが配送料金を値上げした際は、なんとか送料の値上げをせずにやってまいりました。しかしまたヤマト運輸さんの送料が値上がりすることになりました。他の配送業者と料金比較するにも、ゆうぱっくはここ鹿屋の拠点には冷蔵設備がなくクール便ができません。佐川急便さんの送料ははるかに高い現状です。心苦しい限りですが、ついに送料を値上げすることに致しました。本当にすみません。
また来年秋スタート予定の消費税増税と食品の軽減税率制度に伴い、商品価格を消費税抜き表示にし、送料込み商品を廃止いたします。この制度によりますと食材は軽減税率が適用されますが、送料は適用されません。でも送料込み食材の送料には適用されます・・・?? どういうことかといいますと、軽減税率がスタートしたら『送料込みの野菜セットを販売するとお客さんからは消費税8%を頂くけど、送料会社からは消費税10%を請求されるので差額2%分が通販会社の赤字になってしまうよ』ということなのです。
以前から通販業界の『送料無料』や『送料込』表示にも疑問を持っていました。かごしまんまの野菜セットも水も、送料無料でヤマト運輸さんに運んでもらっているわけではありません。送料込みの値段です。送料は、配送会社が全国の消費者の希望時間通りに商品を運ぶというサービスの対価です。決して無料ではありません。『送料無料』表示が主流の通販業界ではございますが、送料の価格改定や消費税の行方が不安定なご時世、きちんと送料を別に表示していこうと決断しました。6月下旬から改定の予定です。詳細は追ってご連絡いたします。
大変申し訳ございませんが、どうぞご理解ご協力のほどお願い申し上げます。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成30年5月15日

May 14. 2018 かごしまんまだより

【吉開のかまぼこさんが6月末で廃業】
とても残念なお知らせです。
吉開のかまぼこさんが6月20日をもってかまぼこづくりを終えることになりました。
明治23年創業で、3代目の現社長も50年以上かまぼこづくりをされていましたが、腰痛の悪化と後継者・従事者不足のために決断されたとのことです。
吉開社長の胸中を思うと言葉が出てきません。本物を作る生産者さんが消えつつあるご時世が非常に悲しいです。
つきましては6月22日発送分をもちまして、吉開さんの商品(かまぼこ、ちくわ、てんぷら・・・我が家の子供たちも大好きなものばかり涙)は販売終了とさせて頂きます。
「6月22日分まで、皆様からのたくさんのご注文をお待ちしています!」とのことです(吉開社長談)。
吉開さんへの『おつかれさまでしたメッセージ』も承ります。
ご注文時のメッセージに添えて頂ければ吉開さんに必ずお届けしますので、ぜひご注文と共にメッセージもよろしくお願い申し上げます!

【水俣病の歴史を辿ると放射能やワクチンの行方も予測できる~②歴史は繰り返す】
社会の教科書で習ったので過去の公害問題の一つかと思われがちですが、水俣病は現在進行形です。
各地で患者認定申請や損害賠償を求める訴訟が続いている状況です。
それにもかかわらず今月5月2日の水俣病犠牲者慰霊式典の直後、加害企業チッソの社長が「水俣病特別措置法の救済は終了した」と発言し、被害者団体は猛反発してチッソに抗議しました。
水俣病は、加害企業チッソが水銀を含んだ排水を1932年から1968年まで流し続けたことによる公害です。
まず1954年に「水俣の猫が皆気が狂ったようになって死んでしまいネズミが激増した。猫を再び飼ってもどんどん死んでしまい、とうとう市民が役所に泣きついてきた」というニュースが熊本新聞に初めて報道されます。その前から水俣湾では魚がたくさん死に、海辺の鳥たちは飛べなくなってしまう現象が出始めていました。
やがて人間にも症状が出始め、1956年には原因不明の病として水俣病が公式確認されます。
国や県は、当初から魚介類の接種が原因であることがわかっていたにもかかわらず、食品衛生法を用いて水俣湾産魚介類の摂食禁止することも水質保全法と工場排水規制法による規制権限行使もしませんでした。
チッソも、チッソ附属病院の院長による猫実験によって1959年には自社の工場排水が汚染源と知っていました。
しかし化学業界の協力も得て東工大教授のアミン中毒説や日本化学工業会理事の爆薬説を展開させ、自社の排水の水銀が原因であるとは認めませんでした(原発に関する御用学者登場と同じですね)。
そして工場排水路にサイクレーターを設置し、その完工式では社長がサイクレーターを通した排水をコップに入れて飲み、安全な排水を世間へ強烈に演出しました(原発事故後も誰かが浄化した水を飲んでいましたね)。
サイクレーターはもともと水銀を除去する目的の装置ではなかったので、実際には被害がどんどん拡がっていきます(原発事故後の各地ゴミ焼却炉のバグフィルター設置と同じですね)。
サイクレーターの設置と「将来、原因が工場排水と決定しても新たな補償要求は一切しない」という非道な契約書を交わした上でのチッソから患者への僅すぎる見舞金が支払われたことで「水俣病は終わった」ムードになり、世間では水俣病は忘れ去られました。
しかし被害者は病の為に手足が震えて涎を流し、寝たきりになって仕事もお金も失い、少なすぎる見舞金に生活は困窮を極め亡くなっていきました。
やがて新潟でも水俣病が発生することで、支援と団結の輪が新潟や水俣周辺からわき上がり、工場排水中の水銀が原因だということも証明され始め、現在も続く長い訴訟や補償問題が始まっていきます。
1968年、ようやく国が「水俣病はチッソの工場排水に含まれたメチル水銀化合物によって生じたものと認められる」という公式見解を発表しました。その年まで実に36年もの間、チッソは有害な排水を流し続けました。
行政とチッソは、被害者や遺族には現在ももめ続けるような金額しか補償していません。
症状に苦しんでいるのに、水俣病認定すらもされていない人もたくさんいます(原発事故補償と同じですね)。
しかし水俣湾を14年の期間と485億円の費用をかけて東京ドーム13.5個分の広い埋め立て地にし、1990年に「エコパーク水俣」という公園を完成させます(原発事故による除染と同じ利権構造ですね)。
そしてチッソは分社化したり公的支援を受けたりして現在も名前を変えて残っています(原発事故があったのに電力会社は倒産せず、私たちの電気代が上がっている状況と同じですね)。
1997年には熊本県は「水俣湾の魚介類は安全である」と宣言します。
しかし海と埋立地との境界(護岸部分)に隙間(すきま)なく並べて封じ込めている『鋼矢板(こうやいた)セル』と呼ばれる直径29mの巨大な円筒の、設計時の耐用年数はおよそ50年。仮に大型地震や津波等で鋼矢板セルが破損すれば、再び水銀が流出して水俣湾を汚染する等の危険性をはらんでいます。それなのになぜか最近になって耐用年数をのばす発言がありました(原発と同じ構造ですね)。

水俣病公式確認から62年が経過した現在、当時漁師だった多くの人々は職を奪われ、夏みかんを栽培したりして新たな水俣ブランドを作り、新たな人生を歩んでいます。
そして今も病に苦しむ人々がいます。
・・・水俣病の歴史は福島原発事故のそれと多く重なるような気がしてなりません。
311のあの忌まわしい震災から7年過ぎました。TVや新聞ではもう原発事故は収束したかのような印象です。
歴史が教える多くの公害事件の、被害が明るみに出るのは数年後。
それまでは加害企業や国からの安全キャンペーンが繰り返され、被害が拡がります。
そして被害地域のコミュニティの分断と差別(水俣も福島も)。
水俣病の問題は決して過去の話ではありません。現在進行形なのです。今の行政と企業の姿勢そのものです。
この国は、ハンセン病も水俣病も早い段階で真実を知りながらも長い間見捨ててきました。
これからどのような原発事故やワクチン被害などが出てもおそらく同じ経過をたどることでしょう。
被害者になって訴訟しても十分な補償はないでしょう。
またこの国は、憲法や各種法を少しずつ変えて私たちの平和や生活をどんどん脅かしていっているように思います。
私たちは過去の歴史をふまえた上で、今どう生きるか、いや、どう生き抜くかを真剣に考えていかねばならないような気がしてなりません。

長文のおたよりになってしまい、大変申し訳ございません。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成30年5月8日

May 14. 2018 かごしまんまだより

【水俣病の歴史を辿ると放射能やワクチンの行方も予測できる~①相思社の水俣病歴史考証館】
ゴールデンウイーク、ゆっくりできましたでしょうか。
私は水俣病の資料や書籍を見たくなり、水俣市立水俣病資料館に行きました。
数年前にも訪れたことがある資料館はすっかりリニューアルされていて、きれいな写真やパネル展示に変わっていました。でも全体的に具体性に乏しく、なんの実物もなくオブラートに包まれたように感じました。そして加害企業チッソの現行製品の数々の展示がごっそりなくなっていました。案内所でそのことを尋ねてみたところ、「展示物が古くなっちゃったので去年リニューアルしたんですよ」の返事。びっくりしました。資料館や博物館は『古いものを保存して残していくのが重要な仕事』なのではないでしょうか。加害企業が何を製造販売していて私たちの生活の中でどう使われているか、という展示は重要ではないのでしょうか。愕然としている私を見て、案内の方は「相思社さんの水俣病歴史考証館ならあるかもしれません」と教えてくれました。ソウシシャ?もう一つ資料館があるの?とにかく行ってみることに。
ネットで調べた住所をナビに入れて車で行くと、そこは車がすれ違えないような細い道で、周囲には非常に古い2階建ての公営住宅のような長屋の建物がたくさんありました。漁業という生活手段を追われ、病気を発症し困窮を極めたと言われる水俣の人たちの生活の歴史を思いました。さらに細い坂道をゆっくり車で登っていくと、古い民家の庭先のような狭い駐車場があり、そこへ車を停めました。
庭先に出ていた若い女性が走り寄ってきて笑顔で「見学ですか?」と話しかけて案内してくれました。よく見ると民家のようなその資料館は古い組積造(ブロック塀で囲んだだけの壁なので水平方向の力や地震に弱く、現在の住宅建築ではもう見られない)。さっきまで滞在していた、大きくて綺麗で新しいコンクリート造の市立資料館とはかけ離れた対照的な建物でした。しかし館内の電気をつけてもらいギシギシときしむ扉を開けると、そこは水俣の歴史の実物が溢れるように展示されていて、息が止まるような、胸の詰まるような空間がありました。
当時の漁業従事者たちが使っていた船や道具、水俣湾での船舶の出入り禁止を告げるブリキ看板、加害企業チッソとチッソ城下町であった水俣の歴史、被害者さんたちが訴えて廻った際に掲げた『怨』という字が書かれた黒いのぼり旗、スローガンがたくさん書かれた服の数々、猫実験の小屋、加害企業チッソが何をどう製造して水銀を海へ流してしまったのかという図・・・。加害企業の現行製品の数々もありました。塩化ビニル、ポリエステル、ヒアルロン酸、ポリエチレン、ソルビン酸、香料、化学肥料、有機シリコン化合物、複合繊維、液晶部品・・・。つまりコンタクトレンズもウインナーやハムの保存料もかき氷の香料もトイレの芳香剤もコンビニやスーパーのレジ袋も使い捨てマスクも化粧品もこの企業の製品で、日常に欠かせないものばかり。写真をネット上にあげるのはNGとの事(想像を絶する圧力が過去も現在もあるのだと推測される)で、ツイートに写真はあげられませんでしたが、水俣病の歴史上の実物と実際はまさにここにありました。ではどうして行政は、ここを資料の拠点としなかったのでしょうか。それは水俣病の歴史が、被害者側と、加害企業チッソ・行政側との闘いの歴史であり、相思社は水俣病患者に寄り添う団体だからでしょう。真実とはいつも、そういうものなのでしょう。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江