【超高齢化・廃業が進む農業】
先日、取引メーカーさんが「北海道の小豆がどんどん値上がりです。生産者さんが高齢により廃業し、畑を引き継いだ企業が大豆に切り替えてしまって。大規模農業しやすい作物に切り替えるんです」と教えてくれました。
今日の南日本新聞には「鹿児島大学の研究で、桜島大根に血管機能改善効果があると判明し、桜島大根を加工した商品開発が相次いでいる。桜島大根は桜島で200年以上前から栽培され、全盛期の栽培面積は200ヘクタールだった。しかし噴火の影響などで生産者は年々減り、現在桜島内には約30人。その大半が60~70歳代で、栽培面積は7ヘクタールにまで減っている」とありました。
日本の農業就業人口は、2015年では209万人、2017年には181万人と年々大幅に減少の一途をたどっています。30年前の1985年と比べて6割以上も減少しています。65歳以上の割合も年々増加の一途で6割以上、地方によっては7割以上が高齢者であるという状況です。また農業法人化しているところも人手不足に悩み、その多くが外国人労働者に頼っています。
そんな農業の現状で、無農薬や減農薬で野菜をつくっていくことがいかに大変でいかに貴重なことか、私たち日本人はいつ気付くことができるのでしょうか。
10人中7人が65歳以上という生産者さんたちに、ホームセンターで大々的に宣伝している『安全そうな』ラウンドアップ※の危険性をいくら説いても、理解して頂けないばかりか「そんなもの宣伝するわけがないでしょう」と信じてももらえません。
※ラウンドアップ・・・・枯葉剤、農薬。
枯葉剤を散布しても枯れないように遺伝子を組み換えた作物の種子を販売している企業が、販売する枯葉剤のこと。遺伝子組み換え作物とラウンドアップをセットで使うことで、作業効率は劇的に上がるが、次第に土地は汚染し、在来種は育つことができない痩せた土地になるので、生産者がやめたくなっても遺伝子組み換え種子とラウンドアップを買い続けるしかなくなる。ラウンドアップを散布する人にも深刻な健康被害が世界中で出ている(アメリカではラウンドアップを散布し続けて末期がんになった農夫が企業を相手取った裁判で勝訴している)。
そして遺伝子組み換え種子企業や国は、私たちの食品からどんどん『遺伝子組み換え表示』をなくそうとしています。さらにはゲノム編集食品まで流通させようとしています。遺伝子組み換え作物やゲノム編集食品の危険性はよくわかっていません。しかしながら少なくとも遺伝子組み換え作物は、猛烈にたっぷりとラウンドアップなどの有毒な枯葉剤が散布されています。たとえ油や醤油になっていてもなるべく避けるというのが私たち市民にできる対抗策予防策です。遺伝子組み換え作物は油や醤油の原料になっていると非表示でOKという法律のおかげで、既に日本は遺伝子組み換え作物の輸入・消費が世界一ともいわれています。
農業人口の激減と高齢化は、日本の安全な食の危機です。今なにができるのかどうすればいいのか、消費者の私たちも真剣に考えなくてはならない問題ではないでしょうか。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。