【ニンニクもミョウガも生姜も野菜です!】(スミマセン、先週の再掲記事です)
そりゃわかってますよ、皆さんが野菜セットに欲しいのはキャベツやほうれん草や大根やニンジンや玉ねぎだってことも。でも今はないんです、そういうレギュラー野菜(だいたいが冬野菜である)がどこにも。
もちろん鹿児島のスーパーだってキャベツもニンジンも大根も全てあります。しかしどれも産地は北海道や青森や群馬や長野。夏真っ盛りの南九州では、キャベツや大根やほうれん草などの冬野菜の栽培は不可能なのです。
もし野菜セットにそれらを入れるとしたら、解決方法は産地偽装か遺伝子組み換えしかありません。
でもかごしまんまの野菜セットは、減農薬の鹿児島野菜中心の九州野菜セットなんです(涙)
(他の同様な地場産中心の九州野菜セット通販は、地場産野菜の種類がそろわない夏はキノコ類や果物を入れるところもあります。そして夏はやはり段ボール箱が小さくなってしまうとか。皆さんやはり苦労していますね)
地域の生産者さんが持ち寄る、鹿児島・宮崎の農産物直売所のラインナップの現状は以下のとおり。
芋、芋、芋。ゴーヤ、ゴーヤ、ゴーヤ。オクラ、オクラ。きゅうり、ナス、とうがん、芋がら、かぼちゃ、みょうが、にんにく、ヘチマ、みょうが。たまに少量のツルムラサキやモロヘイヤ。とてもディープな夏野菜ばかりですね~。特にとうがんや芋がら。とても首都圏のママさんたちが普段使いできるタマではございません。
出荷するものがないのか、干し大根や干し野菜も棚に並んでいます。それしかないんです。それが自然なのです。
どうしても野菜セットの11種類揃わない場合は、やむなく他県産の野菜を入れますが、地場産の自然な旬野菜の方が農薬も少なく栄養も豊富なので、なるべく地場産野菜を入れるようにしています(※市場野菜やスーパーにある野菜はたいてい大量生産で、見た目重視・長持ち重視なので農薬が多く使用されている確率が高い)。
なので今の時期の野菜セットには、地場産減農薬栽培のニンニクやミョウガが入ったりします。
また、吉田自然農園さんは全く農薬を使用しない自然栽培なのでできるものが限られる上、災害にも弱いため、生姜でも青シソでも収穫できるときには優先的にセットに入れるようにして、その生産を支えています。
常夏の鹿児島では収穫できる野菜がどうしても限られています。
しかしそういう旬の野菜を食べ続けることが、結局は安全で自然のリズムにかなっています。
ゴーヤチャンプルーにニンニクをたっぷり入れてガツガツ食べる。そうめんにミョウガを刻んで食欲を刺激させる。夏野菜の生きた成分は、サプリよりもずっと身体の調子を整え夏バテを解消するお手伝いをしてくれます。
産地を限定して野菜を食べることは不自由なこともありますが、どうぞそんな不自由をも楽しんで旬野菜を食べるメリットを感じて頂ければ幸いです。
大型で重量のあるキャベツや大根やニンジンが入る冬よりもずっとずっと軽くて小さい夏野菜セットですが、生産者さんと一緒に一生懸命11品揃えていきますので、なにとぞご理解くださいますようお願い申し上げます。
余談ですが、ここ鹿屋市では真夏に小松菜や水菜をつくれるのはぐるめ畑さんと上村農園さんだけです。ビニールハウスに寒冷紗や扇風機を入れ、灼熱のビニールの中での収穫。台風のたびにビニールをハウスからはがして、圃場内の小松菜や水菜をやむなく全滅させ、なお、再び苗を植えて立ち上がる。想像を絶する苦労があります。
鹿児島・宮崎全体でみても、真夏に葉物を作れる生産者さんはかなり少ないです。しかも減農薬栽培は数えるほど。難しい上にリスクが大きいからです。そんな生産者さんのおかげで、今週も小松菜や水菜があります。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。
2019年8月27日
Edit by 山下 理江