2019年10月8日

Oct 7. 2019 かごしまんまだより

【日本最南端のりんご園】(すみません、先週の再掲です)
『野菜セット』といいながら今回はりんごが入っています! 秋映(あきばえ)という品種です。
そして野菜セットにおまけを入れることができなくてすみません!
りんごの仕入れ価格が他の野菜の2倍もするのです(涙)。・・・でもりんごをどうしても入れたかったんです。
今が野菜の端境期というのも理由の一つですが、「野菜セットに入れよう!」と思ったきっかけは、実はインスタで頂いたコメント。りえし(@riesea.riesea)というアカウントで、インスタにりんご園に行ったことをあげたら、
「夢のような場所があるのですね」「我が家はしばらくお預けです」というコメントを頂きました。
みんな、我が家と同じようにりんごを我慢して生きているんだな・・・・と実感しました。
お客さん全員に、九州産の旬のりんごの美味しさを楽しんで頂きたい。・・・本当はおまけとしてりんごを差し上げたいくらいなのですが、なにしろりんごは手間がかかる果物なのでとても高価。考えに考えた末、野菜セットの1品としてお入れすることに決定。あらかじめ野菜セットご注文の皆さんに『りんごをお入れしていいでしょうか』というメールを出しました(『不要』とご連絡くださった方には代替野菜をお入れしてあります)。
宮崎県都城市にある創業40年くらいの多田りんご園さん。ご高齢のご夫婦で経営されています。
我が家はここにりんご狩りに行くまで1年間りんごを我慢しています。子供達も私も、毎年この時期がめちゃくちゃ楽しみ。旬のりんごが食べられる!ずっとガマンしていたから、幸せもひとしお。皮ごと食べたり、ヨーグルトにトッピングしたり、生姜と共にすりおろして炭酸水に混ぜてスカッシュにしたりして楽しみます。
多田りんご園さんは、毎年8月中旬~10月下旬まで開園し、他の時期は全てりんごの木の手入れに費やします。
なるべく農薬を使わずに人力でやっているので、草刈りや枝打ちや果実の袋被せなど重労働と手間が非常にかかる仕事です。りんご果実は紙で二重に包んで、薬や病害虫や風雨等から守ります。
ワックスももちろんかけていませんので、安心して皮ごと食べられますヨ。
全国に送らないのですか?と尋ねてみると、「以前はやっていたけど、りんごが小さいだの、キズやヒビや虫食いがあるだの、形がいびつだとかのクレームが嫌でね、やめちゃったよ」とのこと。
あー、それすっごくわかりますっ笑!と、話に花が咲きました。
「でもね、りんごは小さくてヒビが入っていたほうが実は美味しいんだよ。甘味も酸味もギュッと詰まっている。ヒビやツル割れ(ツル元が割れている)は果実が熟してパンパンになった証で、美味しさのサインなんだけどね」
と多田さんは言います。
でもヒビやツル割れのりんごは、見た目で消費者から嫌われ、完熟で長持ちしないので店頭には並びません。
つまり多田さんのりんごは、ワックスがかかっていないので光っていないし、完熟採れなので表面にヒビ割れが入っていたりするし、虫や細菌と戦って形がいびつだったりするので市場出荷には不向きのりんごなのです。
でも!それこそが本当の安心安全の証や付加価値なのではないでしょうか。
見た目はあまりよくないけれど、身体が喜ぶようなとびきりの美味しさ。どうぞ楽しんで味わってくださいネ。
リクエストもありましたので、りんご単品での商品化もしました。日本最南端のりんご、数量限定です。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江