2019 December

2019年12月20日

Dec 17. 2019 かごしまんまだより

【あなたはあなたのままでいい】
今年ももう終わりですね。どんな1年をお過ごしでしたでしょうか。
ずっと、『食べて応援』という言葉とその日本の雰囲気が嫌でした。
応援することは大賛同です。でもそれを日本全体で圧力のように推進し、異議を唱えるものなら攻撃を受けるような雰囲気がとても嫌でした。「避けている、食べないようにしている」と言うと、「国の基準で大丈夫なんだから、みんなが食べているから」と言われたり曇った顔をされたりするのが苦痛でした。
ここは民主主義で自由経済の国で、食べるものや買うものの選択は個人の自由にあるのに、私のこの生きづらさ・生きにくさ・生き苦しさはなんだろう、とずっと考えていました。

最近読んだ本『「空気」を読んでも従わない』(鴻上尚史・岩波ジュニア新書)に答えが書いてあり、とても気分が楽になりました。ちょっと要約して紹介します。中学生向け文庫で読みやすいのでぜひ読んで頂きたいです。

生きづらさは日本という国のなりたちに原因があります。長いあいだ日本は稲作が中心の農耕社会でした。
稲作は、用水路をつくったり田植えや収穫したりと集団での分業がとても多い作業です。隣の田畑が荒れていたり病気が入ったりすると自分の田畑も被害を受けます。必然と村全体で協力して支えあって生きてきました。
そして日本は一度も他民族からの侵略はありませんでした。代わりに日本を繰り返し襲ったのは、台風、大雨、日照り、震災などの天災でした。そして私たち日本人は『しょうがない』という言葉で現実をスルーしたり受け入れたりする民族になりました。
もし過去に一度でも他民族からの侵略があったなら、現代日本人も他の国と同じように『自分たちの権利や思想を奪う相手に対して戦う』行動をもっとしていることでしょう。しかし日本は近代まで侵略されずにきました。集団で協力しなければ生きていけない農耕社会で、次々と起こる天災に対し『どんなことが起ころうと身をまかし、今ある状態を受け入れ、文句を言わず従う』というのが日本人気質の土台となっていったのです。
欧米では、ちゃんと生きるためには『自尊意識』を育てないといけないと考えます。自分のことが嫌いな人や自分なんて価値がないと思う人は、人生を素敵に生きていけないからです。だから小学校1年生から「あなたはかけがえのないあなたです」と教育をします。対して日本の教育は「人に迷惑をかけない」同調圧力です。
でも人は人に迷惑をかけないで生きていくことはできないと僕は思います。だってあなたが頑張ってチームのレギュラーに昇進したら誰かが補欠に降格するでしょう。『人に迷惑をかけない生き方』ではなく、迷惑をかけたりかけられたりしながら『お互いさま』で助け合って『あなたと人が幸せになる』生き方を目指すのです。

どうです?放射能や農薬・添加物・GM問題だけでなく、消費税増税や、安部政権の嘘や改ざんや隠蔽にすら多くの人が「しょうがない」と受け入れてしまっている日本人の謎が解けたような、そんな感じがしませんか。
そして山本太郎さんの『生きにくさはあなたのせいじゃない。あなたのままで生きていていいんだ』の言葉が、いっそう深く深く心に響いてきます。
新しい年も、皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2019年12月3日

Dec 2. 2019 かごしまんまだより

【年末商品続々UP\(^o^)/】
あっという間に年末がやってきましたね~!
かごしまんまでも、クリスマス商品や年末商品を今年も続々とUPしています。

今年も「小豆ができたよ~!」の連絡を受け、肝付町の山奥の秘境(川上集落)まで小豆を取りに行きました。
どれくらい秘境かって、携帯の電波が『圏外』表示です。各家庭から薪や炭の焼ける香りが常にあって、庭には鶏が放し飼いされている、そんな秘境です。昼間に行かないと道に迷いそうな場所です。
今年もおばあちゃんたちは元気でした。1年に1度しか会いませんが、もう顔なじみです。
九州の小豆はとても貴重です。しかも無農薬栽培。ぜひ手作りのあんを作って楽しんでください。

『おうちでケーキ手作りセット』だけでなく、今年は単品商品でイチゴも商品化しました。
南九州のイチゴは旬が1月からなのに、12月のクリスマスシーズンは需要が激増するので、価格がとても高めですが、「イチゴだけ欲しい」という場合にご活用ください。

『お屠蘇付き♪年始酒(高砂の峰)』もおススメです。おうちで厳かな元旦を迎える演出にピッタリ。
「お屠蘇ってこういうのなのね」と家族の会話も弾みます。普段使いの料理酒としてもお楽しみいただけます。

もちろん大好評のシュトーレンや鏡餅もありますヨ♪
まだ商品UPしていないですが、鏡餅をつくる大黒屋さんの『てづくり丸餅』を年末限定で取り扱います。
1個がとても大きくて例年の倍近い90gある丸餅です。1袋10個入りで、近日中にUP予定です。

既に年末発送日のご注文済みの方も、各発送日の締切前でしたら商品の追加注文できますので、メール等でお気軽にお申し付けください。

ちくわや蒲鉾がないのは本当にさみしい限りですが、リン酸塩などの添加物を使用しない南ダラ使用の業者さんを今年も見つけることができませんでした。ほとんどの蒲鉾業者さんは『スケソウダラのすり身』をすり身専門業者から仕入れるため、原料のすり身が既に加工助剤・保存料としてのリン酸塩を添加している現状です。地魚・無添加をうたっていても、詳しく聞くと『スケソウダラのすり身』を入れていることが判明したりしたので、商品化できませんでした。南ダラを仕入れてすり身を手作りしていた吉開の蒲鉾さんは、重要無形文化財級だったのではないかと改めて実感しています。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江