【台風通過後は野菜の端境期】
特別警戒級といわれた台風10号は、九州接近前になんとか勢力を弱めてくれたので被害もそれほど大きくなくてホッとしました。かごしまんまも数時間ほど停電したくらいですみましたので、台風直後の8日の出荷も無事にできました。しかし舞台裏では大変なことが起こっていました。なんと最寄りのヤマト運輸さんが出荷日もずっと停電していたのです。急遽同じ市内の別営業所のヤマト運輸さんに集荷となり、ドライバーさんたちが本当に頑張っていつも通りの出荷を支えてくださいました。
大きな被害がなかったとはいえ、野菜にとっては大きな打撃となりました。
数年前の台風時にビニールハウスのビニールをはがさずに耐えようとしたところ、骨組みごと大きく曲がって大損害を負ってしまったぐるめ畑さんは、今回の台風では早々にビニールをすべてはがすことを決定しました。
ビニールをはがして骨組みだけにすれば、骨組みが損傷せずに済み、台風通過後に再びビニールを張りなおしてハウスを復活させられるからです。しかしビニールで守られていた水菜や小松菜は、それがはがされたためむき出しの状態になって暴風雨にさらされて壊滅状態になりました。水菜や小松菜の栽培期間は苗から最低でも2週間はかかります。ぐるめ畑さんの葉物野菜の再開は23日出荷分からの予定です
サンフィールズさんもビニールをはがしたので、きゅうりがしばらくお休みです。オクラは台風による強風で擦れ傷が多くできてところどころ黒ずんでしまい、育たずいつもより小さめです、すみません。
上村農園さんはギリギリまで考えてビニールをはがさない決断をしました。強風でビニールの一部が破れ、小松菜や山東菜が泥だらけになってしまいましたが、台風後もなんとか無事に出荷し続けてます。
井之上ファームさんのかぼちゃは豪雨により水没して全滅しました。
市場仕入れのナスやピーマンも、台風後はかなり傷や黒ずみが目立ちます。雨により水を多く含んで傷みやすくなっています。もしくは強風から守られたラッキーでキレイなものが倍の価格となって出荷されています。ゴーヤやヘチマなどのつる性植物の野菜の多くは木ごと倒れたり落ちたりしてダメになってしまい、市場から消えてしまいました。
ニュースでは九州各地の野菜や果物が雨や強風でダメになったと報道されており、だいぶ色々なものが高騰していたり、店頭が品薄になっていたりします。
季節も夏の終わりなのでこうして夏野菜は消えていき、9月いっぱいは野菜の種類が少ない端境期(はざかいき)で、苦しい数週間です。鹿児島ではない九州野菜や冬瓜・生姜やビーツなど補欠選手もセットに入ります。すみません。しかし今年は特にコロナ禍なので栄養や免疫力が欲しいところ。冬瓜君・生姜君やビーツ君は私たちの身体にいい働きをしてくれますヨ♪
10月からは気温が下がってきますので、徐々に秋野菜が出てきて秋色にシフトしていきます。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。
2020年9月後半版
Edit by 山下 理江