2022年2月前半版

Feb 1. 2022 かごしまんまだより

【原材料の秘密その② アミノ酸と甘味料】
今後、原材料表記を簡潔化するにあたり、皆さんにぜひ知って頂きたいことを、かごしまんまだよりに書く第2弾です。
10年間、色々な商品規格書を見てきて経験的に知り得た事実です。

原材料欄でよく目にする『アミノ酸』。これはいったい何でしょうか。
生物学でいうアミノ酸は、タンパク質を構成する物質です。アミノ酸を補給するサプリやドリンクもあります。
しかし食品の原材料欄にあるアミノ酸は、いわゆる『味の素』といわれるL-グルタミン酸ナトリウムと5‘-リボヌクレオチドニナトリウムの配合物の『うま味調味料』です。
これはもともと『化学調味料』とも言われてきましたが、「サトウキビ等の自然由来のものを発酵させてつくるので、化学合成的な添加物ではない」とうま味調味料協会(味の素社等が運営している)が主張し、近年では『うま味調味料』という言葉を推進してきました。
うま味調味料は、インターネットで検索しても危険なのか危険ではないのか結局よくわかりません。『安心・危険ではない』を説明するサイトの多くは製造メーカー側だったりします。
しかしながら商品の原材料表記欄に『うま味調味料』や『化学調味料』と表記せず、一般人には栄養素と混同しやすい『アミノ酸』という表記をするところに姑息さを強く感じます。
個人的には、この『うま味調味料』がたくさん使われている食品や外食屋さんの味は、いつまでも舌に残って不快感があります。そう感じる人は少なくありません。またこのうま味調味料やアジシオを普段使いする人は、本物の出汁や本物の調味料の味が物足りなくなったりわからなくなったりする傾向があります。
なるべくなら無化学調味料の食材を選択したいと思いますが、メーカー側の理由として、品質の安定化や低価格で提供するための必要手段であることも多いので、非常に難しいところでもあります。
かごしまんま商品を見比べても、うまみ調味料使用の加工肉類と無添加の加工肉類とでは、価格も量も倍以上違います。
ご予算やご利用シーン等によって使い分け頂ければ、と思います。

甘味料について。甘味料は種類が膨大です。
しかし前回のまんまだよりに記載したように、基本的には粗糖や黒糖以外はあまり身体に良いものではありません。
上白糖や三温糖・グラニュー糖などは加工助剤を使用しています。果糖ブドウ糖液糖や人工甘味料の原料には遺伝子組み換え由来原料や化学的なものが含まれています。キシリトールやトレハロースなどの健康っぽいイメージの甘味料も実は遺伝子組み換え由来原料からできています。ステビアや甘草は自然由来原料であるといわれますが、これらが入っているものを食べるとやはり口の中や舌にいつまでも残るような感じがありますね。なるべく摂取しないほうがいい、と思いますが、これらも糖度や品質の安定そして低価格や低カロリーで提供するために使用されることが多いです。
かごしまんま商品も、やむなくアミノ酸や甘味料が入るものがあります。
かごしまんまの商品化において、死守しているラインは『サッカリンを使用しているものは商品化しない』です。加えて甘草やステビアも極力避けます。これら3種の甘味料は味覚を狂わせます。・・・実は、鹿児島の甘い醤油にはこの3種全てが入っています。これがほんと悩みの種で、鹿児島のソウルフードの多くを商品化できない原因であります。

Edit by 山下 理江