【九州産豆製品の激減】
3月一発目の出荷日。納豆がいつもの赤い色のパッケージではなく黄緑色になって納入されました。
原材料欄の内容には特に変化が見当たりません。最近の食品表示法改正(改悪)で、原材料産地が今まで以上によくわからなくなっており、記載は『国産』のみ。九州産かどうか表示からは判断できません。
しかしよく見ると栄養成分表示の数字が微妙に違う・・・・。
嫌な予感がしてメーカーに問い合わせしてみると、「3月からリニューアルで、原材料の大豆の産地は九州産に限定しないことになりました。今は北海道産です。これで弊社にはもう九州産大豆の納豆が無くなりました。」とのこと。
・・・眩暈がしました。なぜ事前にそれをお知らせしてくれなかったのだろうか(←担当者がうっかり忘れてしまった)。
キャンセルするにも他メーカーの九州産納豆を仕入れるにも時間がない!
しかもお客さんは大豆が九州産だからこそこの納豆を選んでいるのだ・・・。
やむをえず、近隣店舗を探し回って他メーカー製造の九州産納豆をかき集めて爆買いしました。
数年前までは色々なメーカーが九州産大豆の納豆を製造しており、鹿児島のスーパーの店頭には九州産大豆の製品がたくさんありました。
しかし近年の異常気象による不作と就農人口の減少で、九州産大豆の収穫量は激減しました。加えて異常な物価高でより安いものを選ぶ傾向が全体的に強くなっています。もともと安価な納豆は特にその傾向が顕著です。
気がつけば、九州産大豆の納豆や豆腐の多くが店頭から消えていました。
色々なところから納豆をかき集めたので、パッケージや賞味期限がバラバラになっております。すみません・・・。
九州産大豆は貴重なものとなりつつあるのを感じます・・・。
このままの日本の状況が続けば、九州産大豆使用の日常食材が絶滅するのはそう遠い未来ではありません。
原材料が高くても、いいものが買えた一昔前の日本人。今や諸外国からの評価が下がり円安が止まリません。
良いものを買い支えようとしても、多くの人々に余裕がなくなりつつある今の日本。
こんな経済状況では、国が最低賃金を無理に上げていっても、企業は商品価格にその分を載せるので結局は物価上昇に拍車をかけることになります。原材料費も光熱費も人件費も急上昇し、今やラーメンも異常な金額です。
経済が冷え込んでいるときに最低賃金を上げれば体力のない零細企業や個人商店は潰れていきます。
「物価に負けない賃金上昇を」と国やマスコミは煽りますが、これは経済が上向きのときに言える言葉です。
社会の教科書にも「景気が悪い時には税金を下げ、景気が良い時には税金を上げるのが基本」とあります。
賃金を上げたり103万の壁をどうのこうのと言ったりするよりも、まず税金を下げろ、です。
仮に消費税をゼロにすると、ざっくり1年分の所得の10%とすればまるまる1ヶ月分くらいの所得増になります。
国民ひとりひとりの所得が上がれば、購買力も上がり経済が循環し始めます。納豆だって九州産納豆や無添加タレを選べるのです。そうして売れていけばメーカーも付加価値のある納豆を、農家も大豆をつくり始めます。
そんな国を取り戻すために、いま私たち国民には何ができるのでしょうか?
選挙に投票することです。次の選挙で、自分の1票を投じることです。
あれ?納豆のお話でしたね・・・すみません・・・しばらく九州産納豆は欠品です。ご迷惑をおかけします。
皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。
2025年3月後半号
Edit by 山下 理江