2025 May

2025年5月後半号

May 16. 2025 かごしまんまだより

【TVの影響】
先日のNHK『おとな時間研究所』で『かのや姫小豆』をご紹介して頂いたことは、想像以上に反響がありました。
全国放送で鹿屋市が1時間近く特集されるのもなかなかないことで、しかもあんなに素敵な紹介をされた鹿屋は初めて。鹿屋市民のあいだで再放送日時が口コミで広がったこともあり、たくさん観て下さったようでした。
どこへ行っても声をかけられるようになりました。行きつけの温泉では裸で知らない人に話しかけられることも(笑)。
ご注文も多く頂きました。本当にありがたいことです。
しかし弊社の喫緊の課題は小豆の選別能力。カメラ式選別機が1台のみで時間がかかり、手選りで仕上げるので、1週間に30kg程度しか選別できません。ゆえに小豆が品薄になってしまい、ご迷惑をおかけしております。
小豆倉庫には選別前の小豆がたくさんあるのに・・・。非常に歯がゆい思いです。すみません・・・。

【異常な状況】
世の中の経済状況が悪くなっていくにつれ、付加価値商品が売れなくなっていくのを実感しています。
生鮮品以外の多くの商品は、発注時に最低発注数という縛りがあり、最低でも1,2ケースから発注しなければならないというものが多いです。1ケースには30から50程商品が入っております。
賞味期限間近になって売れなくなってしまった商品はセールや廃棄処分になります。売れ残りが多いとその商品は維持できなくなり、商品ページから消えていく運命にあります。
例えばかごしまんま商品ではお菓子やジュースの多くが消えていきました。現在では在来芋の蒟蒻や原木栽培の椎茸や高価な味噌などが危険水域にあります。
この傾向は日本全体にもいえることで、『なくても我慢できるもの』がここ20年で急速に消えていっています。
人々がブランドやメーカーものの衣服や靴・鞄等を買わなくなって、百貨店やテナントビルが激減しました。
雑誌や新聞や本を読まなくなって、コンビニから書籍コーナーがなくなり、街からも本屋が消えつつあります。
食品の原材料表示の改悪によって遺伝子組み換え原料や添加物表示がわかりにくくなり、国産か海外産原料かどうかも表示されなくなりました。判断材料が薄れたうえに急激な物価高で人々の関心は『安いかどうか』になり、付加価値商品がスーパーの商品棚から急速に消えつつあります。
大豆の不作や離農が続き、納豆・豆腐・醤油・味噌はとうとう九州産大豆だけでは通年供給ができなくなってきました。『国産(時期によって九州産・北海道産となります)』というような表示にどんどん切り替わってきています。
飼料の高騰や慢性的な赤字経営により酪農家の廃業が急増していることが、しばしばニュースに取り上げられてきました。その割には価格改定のなかった乳製品ですが、いよいよ値上がりするとメーカーから通達がありました。
牛乳もバターもヨーグルトも生クリームも価格が上がります。それでも酪農家の状況は依然厳しいままです。
米も大変です。とうとうかごしまんまの米類もなくなりました。収穫期までは在庫の目処がたちません。
色々な食材が高騰したり消えつつあるこの経済状況は、本当に異常ですね・・・。

皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2025年5月前半号

May 2. 2025 かごしまんまだより

【旬中心の食生活へ】
NHK Eテレ『おとな時間研究所』〜タニアさんの田舎暮らし〜をご覧になってくださった皆様ありがとうございました。
東京からここ鹿屋に来た料理家の門倉多仁亜さん。
「東京ではまずメニューを考えてその材料を探しにスーパーを廻る感じだったけど、ここではまずお店に行ってみて、そこであるものからメニューを考えるの。全く違うわよね。でもそれがとても新鮮で楽しいの。」
と笑顔で仰る様子が印象的でした。
かごしまんまの野菜セットを続けられている方々からもよく同じお言葉をいただくので、嬉しかったです。
「献立を考えてから買い物に行く食生活が、届いた野菜から献立を考える食生活に変わって、体調が良くなった」
野菜セットは、ここ鹿屋近辺の季節のお野菜が中心。今の時期は、玉ねぎやニンニクやエシャロットが入ります。
生で食べると目や鼻にツンとくる香味野菜ばかりですね。ツーンときますが、ぜひ生で楽しんでほしいです。
私は、旬の野菜や果物には「旬スイッチ」があると確信しています。
自然界の動物達は季節にどう順応していっているのかを考えたとき、気温や日照時間や太陽の傾きも重要なスイッチですが、季節ごとの野菜や果物も重要なスイッチなのではないかと推測しています。
春は、苦かったりツーンとしたりする野菜で身体の老廃物や蓄積物の排出を促します。
例)ふきのとう、よもぎ、玉ねぎ、らっきょう、ニンニク、エシャロット
夏は、ネバネバしたり水分が多かったりする野菜で体を冷やします。
例)オクラ、モロヘイヤ、ツルムラサキ、きゅうり、トマト、ヘチマ、ゴーヤ、とうがん、スイカ
秋は、厳しい冬に備えて炭水化物を多く取り込んで身体に栄養を蓄積します。
例)さつま芋、里芋、じゃが芋、かぼちゃ、栗、落花生
冬は、体を温める野菜や酸味のある果物で風邪を予防します。
例)ごぼう、蓮根、大根、人参、かぶ、生姜、柑橘類
このように、旬の野菜はそれを食べる私たちに旬スイッチを入れて体調を整えてくれることを、多くの先人達が経験で学び私達に伝えてくれています。
便利な現代に生きる私達は、スーパーに行くと1年中キャベツやタマネギ人参が手に入ります。
でも果たしてそれは私達の身体にとって良いことなのでしょうか・・・?
多仁亜さんも仰っていましたが、ここ鹿屋での暮らしではご近所や知人から野菜や果物などをよく頂きます。
頂き物はもちろん旬のもの。自分からは進んで買わない野菜もありますが、食べると身体が喜ぶような美味しさを感じることができます。
そんな鹿屋の食生活を、かごしまんまの野菜セットや商品ラインナップでお伝えしていけたらな、と願っています。

今回の番組では、私は出演しないものとばかり思っていましたが、バッチリ出ていました苦笑。
多仁亜さんの素敵なインテリアや暮らし方も満載です。鹿屋の魅力もギュッと詰まった内容です。
見逃し配信もありますので、ぜひご覧ください。
皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江