山下 理江 のすべての投稿

2023年2月後半号 かごしまんまだより

Mar 23. 2023 かごしまんまだより

【久しぶりの東京】
ちょっと東京へ行ってきました。
線路がない大隅半島に、千葉から移り住んで早12年。
電車に乗ってあらためて10年前とずいぶん変わったなあと感じました。

まず電車内で新聞や週刊誌やジャンプを読む人が全くいない。
ほとんどの人がスマホの画面を見ている。しかもワイヤレスイヤホンで未来感あふれている。
ふと見ると、ホームからキオスクが絶滅している。そりゃ急激に雑誌が休刊・廃刊していくわけだ。
昔よりも優先席があちこちにあるけど、全く機能してない。普通の人が普通に座っている。10年前よりひどい。
人々は優先席に対してまるで無関心。エレベーターでもベビーカーに塩対応。冷たいなー。
電車との接触事故防止のホームドア設置もだいぶ普及していた。
人々が皆早歩きなのは10年前と同じ。だけど今はエスカレータではおとなしく立っている。『エスカレータで歩くのは危ない』というポスターもけっこう貼ってある。
ポスターといえば車内の吊り広告が激減していて、『週刊ポスト』や『週刊文春』等の過激な見出しが見当たらない。
代わりにTVモニターが法律事務所の爽やかな笑顔やアレグリアの華麗な演技を流している。
驚いたのはスイカ。JRだけではなく都営もゆりかもめもOKだ。なんなら電車賃だけでなくお店やスーパーでも使えてなんでも買える勢いになっている。
そもそも切符を買う人が少ない。皆スイカを利用するので、切符改札が少なくて改札直前で慌てる。切符を出すのが少し恥ずかしい雰囲気すら漂う。
新聞雑誌はスマホに、吊り広告はモニターに、切符はスイカに、都会から紙媒体が急速に消えつつある。
駅の外に出ると、軽自動車よりも普通自動車が多く走っている(車社会の大隅半島では、軽自動車ばっかり)。
自転車の人が原付バイク並みに速い。めちゃめちゃ速い。転んだらありゃ大怪我するな、といらぬ心配が脳裏をよぎる。ウーバーイーツみたいなのもたくさんいてスゴイ!!(大隅半島はもちろんゼロ!)。
タクシーも駅で待つよりアプリで呼んだほうが早いと、タクシーの運ちゃんが教えてくれた。
もうそんな時代なの?!

久しぶりの東京は、ペーパーレス化が進んでますます便利になっているなあ、と感じました。
東京と鹿児島の共通点は、もはや西郷隆盛の銅像があることくらいなのではないだろうか、と思いながら帰りの飛行機に乗ったのでした。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年2月前半号 かごしまんまだより

Mar 23. 2023 かごしまんまだより

【国防とは、まず食料と農業を守ること】
電気ガス料金や物価の高騰に苦しむ国民の声などなんのその、政府は税金を上げてまで防衛費の増強を盛んに主張するようになりました。しかし今の日本に緊急に必要な国防とは、兵器購入や戦力増強ではありません。
「国際物流停止による世界の餓死者のうち3割が日本人である」という米国大学の研究成果を、朝日新聞が報じました。その数およそ7,200万人で日本の人口の6割。ある程度自給できる農村地帯以外は全滅する予測です。
既にその兆候は出ており、最もわかりやすいのは小麦です。ロシアとウクライナは小麦の一大産地です。ウクライナ戦争の勃発により、欧米諸国の制裁に対してロシアは輸出規制を強め、ウクライナは生産自体が困難な状況です。
日本が小麦を主に輸入している米国やカナダ・オーストラリアに、今や世界中から買い注文が殺到し、食料争奪戦となりつつあります。このままでは円安の日本が買い負ける可能性が高く、買えたとしても小麦価格はどんどん暴騰するであろうことが予測されます。
小麦だけではありません。日本の化学肥料は、原料のリンとカリウムと尿素が90%以上を輸入しています。うちカリウム原料の主な輸入先であるロシアとベラルーシが、敵国日本への輸出を制限してしまいました。リンと尿素については、主な輸入先である中国が国内需要の増加に対応して輸出規制を始めました。
また、ウクライナ戦争により世界の原油価格が上昇しました。するとバイオエタノールやバイオディーゼルといった代替燃料の需要が高まりました。バイオエタノールはとうもろこしから、バイオディーゼルは大豆から作られるため、これらの需要も高まります。すなわち原油価格が上昇すると穀物価格も連鎖的に上昇してしまうのです。
そうなると、「買う力のある国」に穀物が集まる一方、「買う力のない国」では穀物不足の危機が一気に高まるのです。残念ながら、今の日本は円安で「買う力のない国」です。
アメリカは独自の食料戦略を持っていて、『食料は武器より安い武器』と位置付け、作物に補助金をつけて自国の食料をできるだけ安く輸出し、食料を輸入に頼る国を増やしてきました。
またアメリカの農業は、貧困国からの移民を劣悪な環境で安く働かせることで成り立っているという側面もあります。
移民労働者への搾取と補助金漬けの作物や牛肉を他国に安く売ることで、日本をはじめとする世界の人々の胃袋をコントロールしようとしています。
またIMFや世界銀行といった機関が、破綻した国や貧しい国に対して開発援助を行う代わりに、関税撤廃や規制緩和を約束させ、アメリカの農産物を買わざるを得ない状況をつくり上げています。
今や食料を供給できる国は、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ブラジル、ヨーロッパの一部など、かなり偏ってきています。かたや日本の農業は種子すら大半を輸入に頼っているのが現状で、その種子もF1種が主流なので、毎年買い続けなければなりません。化学肥料や飼料の高騰に苦しみ、耕作放棄地が続出、酪農家の廃業も止まりません。
およそ中国やロシアを敵視できる身分にはない私達の国の現状。武器を買うべき状況でしょうか?
まず緊急に増強すべきは農業であり、死守すべきは在来種の種子であり、支援するべきは農業従事者なのです。
このままでは世界情勢のちょっとした変化でも、私達日本人は貧困と飢餓にすぐに直面するという危機的状況です。
引用・参考文献 【世界で最初に飢えるのは日本-食の安全保障をどう守るか-】鈴木宣弘著(講談社+α文庫)

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

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【ゴールデンウィーク休業のお知らせ】

Mar 20. 2023 お知らせ

4月29日(土)~5月10日(水)はゴールデンウィーク休業となります。
休業前の最終出荷は4月28日(金)(4月21日13時ご注文締切)
休業明け初回出荷は5月12日(金)(5月5日13時ご注文締切) となります。
ご不便をおかけし申し訳ございませんが、どうぞ宜しくお願い致します。

Edit by 山下 理江

【丸山果樹園さんの丸かじり金柑は今季は休売です】

Feb 21. 2023 お知らせ

昨夏の台風14号による被害のため、今季の丸山果樹園さんの金柑は休売です。
たくさんのお問合せ頂きまして、申し訳ございません。
来季のお楽しみにしていてくださいますよう、お願い申し上げます。

Edit by 山下 理江

【『普通の卵』休売のお知らせ】

Feb 21. 2023 お知らせ

全国的な鳥インフルエンザ蔓延により『普通の卵』が『ごちそう卵』よりも価格高騰する現象が起こっています。
飼料高騰や物価高の影響もあり今後も値上がりが予想されるため、一旦『普通の卵』を休売させて頂きます。
ご理解の程宜しくお願い致します。

Edit by 山下 理江

2023年1月後半号 かごしまんまだより

Jan 17. 2023 かごしまんまだより

【自然栽培の大豆・麦生産者 マルマメン工房さん】
かごしまんまから車で山道を走ること約1時間。
霧島の山あいの小さな田畑の中に、マルマメン工房さんがあります。
ずっとリスペクトしていた大豆生産者さん。先日、ようやくお会いすることができました。
代表の増田さんは福岡県のご出身。建設関係の仕事を辞めて地元を飛び出し、世間を見てまわろうとあちこち放浪して27歳で霧島に辿り着いた時には所持金ほぼゼロ。霧島市役所の職員の方の紹介で、有機農業をしている方と出会い、住み込みで有機農業や地域活動を手伝ううちに農業や食や環境に深く関心を持つようになり、ついに2010年にご自身も霧島の地で大豆や麦の有機農業を始めました。2017年には、継承者のいなかった古い木製の製粉機の購入をクラウドファウンディングで成功させます。有機JASを取得しながらも各商品に有機JASマークをつけていないのは、有機よりももっと自然に近い栽培をしているからだそう。すごい方ですよね。
お会いして開口一番「僕も(かごしまんまの小豆計画を)ずっと気になっていて、よく『小豆も作ってください』と言われることがあるので、そろそろ小豆栽培やりたいな〜、かごしまんまさんと会いたいな〜と思っていたんですよ!」と嬉しいお言葉を頂きました。
優しいお人柄の増田さん。敷地内を色々案内して説明してくださいました。
小豆生産に通じるようなお話もたくさんありました。
「人からよく『鹿児島でなぜ小麦や大豆を?』と言われるんですが、鹿児島で作ったっていいじゃん!昔はみんなどこでも作っていたんだから」
「鹿児島は味噌やあんこなどの手作りが盛んな土地柄なのに、原材料である大豆や麦を作る人があまりいないよね」
「一人じゃ無理だから、生産仲間を増やしたい。機械も共有したり貸出し制度にしたりして工夫していきたい」
「自分一人で終わるのではなく、自分の子供や他の人が繋いでいけるような道をつくりたい。そのためには自分だけ儲けて終わるのではなく、みんなが持続できるような仕組みにしなければいけない」
どのお言葉も、私が周囲に言われてきたこと、私が考えてきたことと、めちゃくちゃ共通していて、増田さんのお話を聞きながら、涙が出そうになりました。が、変な人と思われないようグッと堪えましたよ。
ひとりじゃないんだ、増田さんが前を走っている、大丈夫、私もやれる!そんな心強さを頂いて帰途につきました。
そしてマルマメン工房さんの商品をかごしまんまでも取り扱いさせて頂くことになりましたヨ。
まずはなんといっても節分豆!
「大豆にも色々な種類があって色々な色や味があるんですよ。それを楽しんでほしいです。それぞれに含まれる栄養素も違います。ポン菓子機で丁寧に作りましたヨ」と増田さん。栽培から商品製造まで全て増田さんです。
長引くコロナ禍に、異常な物価高。どんどん上がっていきそうな電気代や税金。気分が暗くなりがちな今日この頃。
今年の節分は、この霧島産の自然栽培カラフル大豆で気分を盛り上げて、邪気やコロナを追い払っちゃいましょう!
そしてなんと!今年からかのや姫小豆の生産もやってくださるとのこと!!
鹿児島での豆生産のスペシャリストである増田さんに小豆を作っていただけるなんて!めちゃくちゃ楽しみです。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年1月前半号

Jan 17. 2023 かごしまんまだより

【2023年もどうぞよろしくお願いします】
なんだかあっという間に2022年が過ぎ去っていったように思います。
2022年は『ここ鹿児島で小豆を生産してあんこをつくろう!』という目標をただひたすら実行していった1年でした。
いつものように資金力ゼロからのスタートでしたので、まずは商工会や銀行や補助金関係に熱いアプローチをかけるところから始まり、企画書や経営計画書をつくり、計画を進めながら、補助金や融資申請を出し続けました。
計画はどんどん進んでいく一方で、補助金には落ち続け、銀行からの融資もなかなかうまく進まず、焦る日々。
あまりにずっと胃が痛むので胃カメラも飲みましたがいたって健康体・・・。
やっと補助金が通り、銀行も融資に乗り気になってくれ、順調に進んでいくと思いきや、今度はあらゆるものの値上げの大波に巻き込まれました。
さらには各種法の規制により「浄化槽を大型にしろ」「排煙窓を設置しろ」等々、有難くご指導されて、急に高額な出費が続くという、胃と心臓に悪いことの連続でした。
しかし何もないところから新しいなにかを生み出すことはとても面白いです。
特に農業に関わるにあたって、まず心掛けたのは『来年もまた続けたくなる農業を』。
日本の農業は、機材は借金を重ねて購入し、人材は自分の家族と外国人実習生を使い、作物は市場で安く買い叩かれてしまうのが現状です。重労働な上にリスクばかりで儲からない。後継者は激減し、高齢化が進んでいます。
この現況で新しく小豆生産に挑戦し来年以降も続けて頂くには、専用機材はこちらで提供し、栽培については講習会や随時相談を受けて伴走し、そして買取り価格を市場よりかなり高くすることだと考えました。
これらを実行するにはどうしても国からの補助金や銀行からの融資が必要だったので、無事に通った時は本当にホッとしました。
市報の広告欄で生産者募集をし、生産講習会を開催し、生産者グループLINEを開設して状況を報告し合い、収穫期に入った今は、購入した脱穀機が各生産者さんの畑をまわっています。
小豆の鞘の様子を語ったり脱穀機を借りにきたりする生産者さんの嬉しそうな顔を見ると、こちらもとても楽しい気分になります。
これからかごしまんま倉庫を改修して、2月には乾燥機と選別機と重量計を設置予定です。
生産者さんたちが代わる代わる来て、これらの機械を使ってピカピカの小豆にしてくださることでしょう。
5月には製餡所も完成し、生産者さんたちがつくってくれた小豆でいよいよあんこ製造スタートです。
「鹿児島で小豆?聞いたことないよ」という世間の常識を、これから数年かけて「鹿児島には、かのや姫小豆があるよね」という認識に変えていく。それが今の私の夢であります。
続けたくなる農業を。これを常に忘れずに。農家さんへの感謝をいつも胸に。
鹿屋の農業が盛り上がるよう、2023年も頑張って参りますよー!
皆さま、旬の野菜セットを食べて応援、何卒よろしくお願い申しあげます!!

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。
同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

【冬季休業のお知らせ】

Dec 29. 2022 お知らせ

12月31日(土)~1月11日(水)まで冬季休業のため出荷もお休みです。
ホームページからのご注文や緊急メール対応はできます。
休業前最終出荷→12月30日(締切は12月23日13時)
休業明け初出荷→1月13日(締切は1月6日13時)
どうぞよろしくお願いします。

Edit by 山下 理江

【鶏卵の品種変更のお知らせ】

Dec 29. 2022 お知らせ

現在、鳥インフルエンザ蔓延で鹿児島県内の1/4相当が殺処分されている状況です。
特に赤玉を産む品種(ボリスブラウン)の数が激減しています。
同一生産者団体、同一飼育方法の違う品種(ソニア)の非感染鶏の卵(桜色になります)をやむなく仕入れます。
ご理解のほどお願い申し上げます。

Edit by 山下 理江

2022年12月後半号

Dec 29. 2022 かごしまんまだより

【2022年末のかごしまんまは】
かごしまんまの出荷日は火曜日と金曜日です。
今年の12月はカレンダーがあまり良くなくて、クリスマスもお正月もベストな出荷日がないんです。
クリスマスに近い出荷日は20(火)か23(金)で、関東の皆さんへのお届けは22(木)か25(日)になるし、
年末の出荷日も27(火)と30(金)で、関東の皆さんへのお届けが29(木)か元旦になってしまい、これまた悩ましい。
加えて3年にもわたるコロナ禍と急激な物価高による影響で、年末の各種イベントへの盛り上がりがないように思います。
さらには2011年から11年目の今年は、当時の子供達の多くが大人になったり自立したりして、おうちでのイベントが激減しているようにも思います。
なので2022年の年末はあえてイベントの盛り上げ気分を高めるのではなく、『値ごろ感のある新商品U P』に力を入れております。
九州産原料ベースで、そしてなるべく添加物が入っていなくて安心できてお財布にも嬉しい。そんな視点で選びました。
ベーグル、鍋つゆ、ソース、ケチャップ、そしてサラダチキン。
どれも通常よりもリピ率が高くなっております。
特にベーグルは「手頃で大きくて、おうちでも外出先でも朝食におやつに大満足です!」と大好評です。
ぜひお試しくださいネ。
もちろんクリスマスやお正月商品も例年同様のラインナップを揃えております。
イベントと出荷カレンダーの相性が良くない今年ですが、こちらもどうぞよろしくお願いします。

【年末年始のお知らせ】
2022年最終出荷日・・・2022年12月30日(金)
2023年 初出荷日・・・2023年 1月13日(金)
12月31日〜1月11日は冬季休業です
※1月5日は七草セット出荷

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江