平成25年1月25日(金)

Jan 25. 2013 かごしまんまだより

お届けした段ボールの中で野菜が凍ってしまっていたという報告が何件かあります。
もし凍っていたり、凍っていた形跡がありましたらお手数ですがかかごしまんまとヤマト運輸にご連絡いただけますようお願い申し上げます。

昨日、野菜の生産者とお話をしました。社長夫婦、息子さん夫婦というご家族で無農薬栽培・減農薬栽培に取り組んで農業をされている方です。野菜を取りに行くといつも家族全員で温かく迎えてくれます。
いつもは一人で行くのですが、昨日は避難ママみきちゃんを連れて野菜を取りに行きました。
みきちゃんが避難してきたことを話すと、その社長は「お母さんがいつも笑ってないとね。安全な食べ物で冷蔵庫がいっぱいになってお母さんが嬉しくなって笑顔で料理すると、子供も嬉しいもんだよね。だからこちらにいる人間が頑張って安心なものを供給していかないとね。つながって頑張っていこうね。食べ物に不安を抱える人や避難したくてもできない人たちに届けてあげないとね。まずお母さんたちが元気で笑顔じゃないと。」と言ってくれました。みきちゃんと私は涙がこぼれるのを必死で抑えました。
その後、ビニールハウスや畑を見せて頂きました。小松菜やほうれん草のあるビニールハウス内にはもみ殻を燻蒸したもみ殻炭がびっしり敷かれていました。ぺんぺん草やホトケノザなどの雑草が沢山生えているブロッコリー畑。ネギ畑はモグラがぼこぼこしていました。ブロッコリーの葉は、鳥が食べてしまってボロボロになっているのもありました。そんな畑を歩きながらみきちゃんは「どうしてこちらの畑ってこういいにおいなんですかね」と嬉しそうにつぶやいていました。
かごしまんまの事務所の周りも畑だらけ。年中なにか「におい」に包まれています。それは鹿児島の人たちが堆肥や鶏糞・豚や牛の糞の発酵したものや油粕、焼酎かす、くず野菜などの地元の自然なものを利用して畑を肥やし、作物を育てているからです。こんな風に臭いをまき散らす昔ながらの有機農業は都市に近い住宅地近隣の畑ではできません。きっと苦情の嵐になることでしょう。農業・畜産業が盛んで人々が自然と共に暮らす鹿児島だからできるのではないかと思います。本来、畑とは「におい」がして鳥や虫たちなどの生き物が生き生きとしている場なのです。野菜の形も色も大きさも千差万別で、均一ではありません。お日様や霜や虫や病気にやられることもあります。でも、人はどうしても綺麗な野菜を求めてしまいがちです。まっすぐで大きさが同じキュウリ。虫の穴ひとつないキャベツ。本当にそれはいい野菜なのでしょうか。身体によくて安全な野菜なのでしょうか。

かごしまんまの野菜は農薬や化学肥料を極力使用しないので、見た目も悪く市場のものより輸送に弱いです。もしかしたらお手元に届く際に虫が一緒に眠っているかもしれません。また、いまは冬なので風向きが悪く桜島からの灰もかぶっています。すみません、無害ですので丁寧に洗って食べてください。見た目は悪いですが、穴が開いていたり形が悪かったり少し割れが入っていたりしても食べられます。それでも低農薬、有機農業、季節のお野菜にこだわり続けます。それが体にやさしい自然の恵みだと考えています。どうぞご理解、ご賛同くださいますようお願い申し上げます。野菜にカビ・腐敗等ございましたら遠慮なくお申し出ください。
その他の商品も安全性とおいしさにこだわりぬいたものばかりです。
一般の商品よりも不格好なものばかり。しかし全て添加物嫌いの私と避難ママみきちゃんが厳しい目と舌で選んだものばかりです。ここなら安心して買い物ができる。スーパーに並ぶ食品よりもちょっと高くなるかもしれない、でもこれが本当の食品の味。
そんなものをこれからもずっと変わらず提供し続けていきたいと思います。

Edit by 山下 理江