2014 April

平成26年4月22日(火)

Apr 24. 2014 かごしまんまだより

この度はご注文いただき、ありがとうございます。商品は無事に届きましたでしょうか。
先日はブルーベリージャムを作ってくれている北井農園にカマキリの卵をプレゼントしてきました。農薬を使わないで虫を退治する為にはカマキリを農園にたくさん放つのがいいそうで、「山下さん、カマキリの卵を見つけたら僕に頂戴ね」と以前からずっとリクエストされていました。ブルーベリー園は今はブルーベリーの花が満開で、ミツバチやクマンバチがせっせと仕事していました。ブルーベリーの枝にはミノムシがぶら下がっていて、それを北井さんは1つ1つ潰しては落としていきました。こういう光景を見るたびに、農薬を使わないということは農家にとって本当に忍耐のいることなのだと実感させられます。
鹿児島や宮崎は減農薬や有機農業が盛んな土地柄で、農家の皆さんは大自然と向き合って奮闘しています。そうやって苦労して農業を営んでいるのに、病気が入ると畑全て収穫できなかったり、たった数羽の鳥インフルエンザにかかった鶏のためにその地域の数十万羽が非情にも殺されたりしてしまうような現実。だったら1基事故を起こしてしまった原発も全て即廃炉にしてしまうのが筋でしょう、なんで再稼働という話になるの!?と思わず憤りが湧いてきてします・・・。
さて、おかげさまでかごしまんまもスタートから2年経ち、ご注文数もだいぶ増えてまいりました。当初は私一人で始めたこの会社も現在は3名のスタッフが日々頑張ってくれております。これから野菜の少ない過酷な夏期に突入するにあたり、少しでもご満足いただける野菜セットをご用意するために発送日を1日増やすことになりました。6月から火・金に加え、水曜日も発送することにいたします。
発送日の増加に伴いまして、6月より締切時刻を発送日の1週間前の13時に変更することに致します。今までより2時間早い締切となります。これはかごしまんまが女性スタッフだけで運営しており、小さな子供を抱えての仕事なので夜の残業ができないためです。
また、ヤマト運輸さんが12月のクール便重量制限15kg厳守に続き、4月から全国的にクール便料金の大幅な値上げをしています。私はこれには納得がいきませんので、発送業者を郵便局に変更する検討をしています。
今までは通常便に対してのクール便加算料金が210円だったのに対し、4月からは「本来の」648円に値上げすると言われています。いきなり3倍も値上げで何が「本来の」なのかさっぱりわかりません。ヤマト運輸さんの言い分によりますと、クール便加算料金を「本来は」サイズごとに決めて国にも許可を取っているらしいのですが、顧客への価格提示の段階では一番小さいサイズの210円しか提示していなかったのです、とのこと。かごしまんまの段ボール箱はクール便の中でも最大サイズなので「本来の」648円へする、とのことでした。ヤマト運輸さんの社内規定の中では「本来の」料金かもしれませんが、会社対会社の取引契約の上で、そのような料金体系の説明は一度もなかったのにいきなり400円もの値上げを提示してくるのは非常に理不尽であり、憤りを感じます。
宮崎のめしんせさんも同じ感情を持たれていらっしゃるようで、やはり4月から郵便局に発送業者を変更しています。全国的に中小企業はこの痛手を受けているようです。商取引に詳しい弁護士数人に相談もし法的措置も検討しましたが、非常にグレーなラインであり、時間的体力的精神的リスクを考え、争うよりも発送業者を変えることにしました。本当なら同じような目に合っている業者が手を繋いで一緒になってヤマト運輸と戦えばいいのでしょうけど、そんな労力や時間やお金はなかなか中小企業にはございません。相手の提示を我慢して受け入れるか、NOならNO!という意思表示をするしかないのです。
しかしながら発送業者を変更してもおそらく発送料金の値上げは避けられません。それだけヤマト運輸の今までのクール便料金は他社よりも格段に安くて独占状態なのでした。
消費税も上がり家計に負担がかかってきているのにさらに送料も上がることになってしまい、皆様には色々ご負担をおかけすることになり誠に申し訳なく思いますが、どうかご理解賜りますようお願い申し上げます。

Edit by 山下 理江

平成26年4月15日(火)

Apr 14. 2014 かごしまんまだより

4月は年に1度の総会のシーズンですね。私が所属する子供育成会やPTAでも総会がありました。
母子移住して仕事しているのでなかなかそういう会合に出席できない、というのもありますが積極的に参加しない本当の理由は、当日に出される飲食物への心配です。ペットボトルのジュースやお茶、市販のおせんべいやお菓子、仕出し弁当のおかずやお米・・・・。頭がおかしいと思われるかもしれません。しかしどこの材料をどこで製造したのか、添加物が入っているのか、遺伝子組み換えの有無はどうなのか、みーんなみんなとても心配なのです。この苦悩を仮に子供育成会の役員の方に直接申し出たとしましょう。
私「あの、その、、、飲食物の●●が心配なので私達親子は頂くのを遠慮させてもらって、自分で持参したものを食べていいでしょうか・・・・」
役員「ええっ?!心配し過ぎですよ。そんなこと言ってたら何にも食べられませんよ。お母さんが神経質になり過ぎるのもよくないです。一般に流通しているのですから安全でしょう。安全じゃないものは流通してませんよ」
と、こうなる展開が予測されます。そう言われたら私のセリフの選択は次の2パターンのどちらかになります。
パターン① 私「そうですよね、エヘヘヘッ、心配性ですみません」
役員「心配しなくて大丈夫ですよ、みんな食べてますから」
パターン② 私「日本で流通しているもの全て測っているわけではないですし、汚染地域のものは加工品や業務用に回っている可能性があります。それらは測ってません。また、上流のワカサギ釣りでの魚の持ち帰りは汚染が酷くて禁止されているのに、その下流の水源は汚染されていないとするなんておかしくないですか?私はその水源の水を使用した食材を食べたいとは思いません。さらに東日本の特定地域の食材の輸入を禁止している諸外国は今でも多いんです。マーガリンだって日本では給食に平気で出して子供達に食べさせてますが禁止している国も多くなってきているのが世界の現状なのです・・・(以下止まらなくなって長くなるので省略)」
つまりパターン①のように自分の心を閉ざすか、パターン②のように知識披露のスイッチが入るかどちらかです。
パターン①の場合、おそらく総会は委任状を書いて欠席。パターン②の場合、相手はびっくりしてドン引きし、私は変人の烙印を押されることでしょう。いずれによパターン①も②も孤独や疎外感を感じていくことでしょう。
私は娘の通うピアノの先生には比較的心を開いて話せるので、そのことを思い切って相談してみました。
私「どう言えば丸く納まるんでしょうかね・・・。ほんと、ただ飲食物の問題だけなんです。役員の仕事だって行事だって積極的にお手伝いしたり参加したいとも思うんです。でもそのたびに人から飲食物を勧められると、自分はまだしも子供の口に入れさせるのは、胃がきりきり痛むほど辛いんです。でもなかなかそれが言えなくて」
ピアノの先生「じゃ、私が役員の●●さんに伝えましょうか♪彼女も私の生徒さんですし」
私「えっ?!」
びっくりしました。ピアノの先生の口から役員さんに伝えてもらうことで、私は「あなた心配し過ぎよ~!みんな食べてるんだから大丈夫よ」というセリフを直接聞かないで済みました。そして自分で伝えるよりも第三者の口から伝えてもらうことで『あの人にはその部分だけ気を遣ってあげれば大丈夫なんだ。言えないで悩んで胃がきりきりするなんてかわいそう。そんなことちゃんと言ってくれれば大丈夫なのに』とむしろ同情されました。
誠に不思議な事ですが、人というのは、悩みやお願いを本人から打ち明けられるよりも他人から伝え聞いた方が「なんとか私が守ってあげたい、力になってあげたい」というような心理が働くもののようです。
朗らかで懐の大きなピアノの先生にまたまた私は感謝の気持ちでいっぱいになりました。
4月は新しい環境で、給食、おやつ、遠足のおやつ、集会、茶話会、ご近所のお茶会、歓迎会、飲み会、発表会・・・等々、色々悩ましいシーンがあると思います。どうか少しでも親子の心の負担が少なく最善の方法で乗り切れますように。同じ空の下、スタッフ一同、心から心から応援しています。

Edit by 山下 理江

平成26年4月11日(金)

Apr 14. 2014 かごしまんまだより

【一般の商品よりトラブル頻度がやや高いのはなぜ?】
かごしまんまの商品は、カビていたり、製品ラベルや賞味期限や精米年月日などの印刷が間違っていたりにじんでいたり、野菜に虫が付いていたり、野菜が傷んでいたり腐っていたり、商品の蓋が緩んでいたり、商品の中に虫が混入していたりすることがたまにあります。これは決してあってはならない事ですし、もちろん生産者も一生懸命に防止・対策しています。かごしまんまでもひとつひとつ検品してから発送するようにしています。
ではどうしてスーパーや一般のお店の商品より事故が多いのでしょうか。
一般の大手メーカーの商品は、あらゆる作業工程において機械化が進み、工場自体も出入口にエアーカーテンの前室等があって殺菌・消毒も空気ごと厳密に行われ、異物や金属を取り除く高額な機械が導入され、品質安定の為に商品自体に防腐剤や合成甘味料や着色料など発がん性や毒性がある身体に悪い添加物が付されています。クレームが出ないように防護策をたくさん施しています。また、価格競争の為に大量生産し原材料や二次原料のコストを思いっきり下げます。つまり色々な面でこだわりのない原材料を使うのです。こだわっているのは見た目とイメージの良さです。それとクレーム防止・対策です。クレームや事故が起きたら利益が圧迫されるからです。一方、私達がかごしまんまの商品を買う主な理由は・・・・・・。
「九州産かできるだけ西日本か安全な海外のもので、遺伝子組み換えや農薬や添加物がなるべくないもの」ですよね。こういう商品は、先述の大量生産・価格至上主義の大手メーカーは決して作っていません。ですからかごしまんまでは既に商品化されている一般商品でかごしまんまの方針になるべく近いものを商品UPするか、もしくは小さな生産者や製造元が地元の道の駅や温泉や直売所だけでひっそりと売っているような商品を採用するか、地元の生産者や製造元にお願いしてオリジナル商品をつくるか、その3つのいずれかしかありません。
地元の生産者や製造元はもちろん保健所に届け出をして営業許可をとっています。しかし大手メーカーのように巨額の費用を投じてエアーカーテンの設備や様々な機械を導入できません。保健所の許可が下りるような設備と網戸や虫除けを備え付けているだけの作業場が大半です。そのような場所で食品加工し、添加物を使わず、減農薬の野菜を扱い、芋などに燻蒸剤も使わず、多くの工程を手作業でやっていく・・・。どれだけ大変で困難な事でしょう。無菌室ではない限り、一定の確率でカビは生えますし野菜も傷みます。薬を使用しないので菌や虫に侵されやすいからです。それでも減農薬・合成添加物や防腐剤の無添加と手作りをしていく意味をどうか想像してください。それは本当の食の安全や喜びを消費者に届けたいという思い、自分の家族の事のように消費者の健康や幸せを願う気持ちが詰まっているのです。
カビや腐れは添加物や防腐剤で防止できます。味を安定させて安価にするのも合成甘味料や化学調味料で調整できます。手作業をやめて機械を導入すればミスもロスも激減しますし均一で安定した商品になるでしょう。そして生産者は借金のリスクを背負い商品価格にその費用を反映させねばならなくなり、商品の価格上昇を招きます。
しかしそういう食品を作る事が本当の食の安全や喜びをつくることではありません。菌や虫が食べないようなキレイな食品や野菜を人間が食べることって不自然ではありませんか。
多くの皆様の想像通り、かごしまんまの理念に合う商品や生産者は本当に本当に見つけるのが困難で少数派です。
私達消費者が「ほ」の字の事で孤軍奮闘しているように、生産者も私達消費者の本当の安全の為にリスクと隣り合わせで一生懸命頑張っています。事故の防止には極力努めていますが、こういう考え方ややり方なので事故やミスを0にするのは困難です。どうか大きい心で協力し合ってかごしまんま商品をより良いものにしてください。
もちろん、商品にカビや腐れ、間違いがあったらすぐにご連絡ください。お客様のご連絡・ご意見がなにより商品・業務改善のために役に立ちます。必ずご連絡くださいませ。返金などお詫びも必ずさせていただきます。
ただ、商品の裏側にあるこういう背景を消費者の皆様にもどうかご理解頂きたく心よりお願い申し上げます。

Edit by 山下 理江