2021 December

2021年12月後半版

Dec 15. 2021 かごしまんまだより

【これまでの10年とこれからの10年を見据えて】
今年も本当にありがとうございました。
かごしまんまは12月26日で10周年を迎えます。
この10年間で、世の中の安心安全の基準や意識などが色々変化していきました。
原材料や添加物など全てにこだわって、商品化できるものが見つからなかったり、見つかっても日常使いできる価格ではなくなってしまったりしました。
ここ数年間は、消費税や送料や資材やガソリンの度重なる値上げで経営が苦しくなりつつありました。
そのためお金がかかる放射能検査はなかなかできなくなっていきました。
世の中の景気も悪くなり、吉開の蒲鉾などの良い商品がどんどん消えていきました。
コロナ禍になり、巣ごもり需要でいったんは需要が高まりましたが、世の中全体が苦しくなっていく中でかごしまんまも売り上げ減の波にのまれてもがき続ける年でした。
気がつけば、ご新規のお客さんがなかなか増えなくて会社の経営状況が悪くなっていました。
そこで10年を機に、根っこのベースは変えずに、でももっと多くの方々にご利用して頂けるよう、会社運営を健全にできるよう、かごしまんまをバージョンアップすることにしました。
具体的には、添加物や産地基準を少し弱くしていきます。主原料の産地は変わらず九州産や南半球産という基準です。
皆さんにとってこの決断は少しがっかりされることと思います。しかし、決して改悪ではありません。
今までの商品へのポリシーも守りつつ、なるべく安心安全な基準を守りつつ、でも鹿児島や九州の良き生産者さんの良き食べ物も楽しんでいければ、というスタンスです。
この10年、私の中での基準(以下りえし基準)で色々な食材を探し続けましたが、放射能防御や添加物回避というのは非常に困難で限定的で、皆さんと同じようにいつもジプシーでいつも孤独でした。
そこで原材料全てにあてはめていたりえし基準を、これからは主原料だけにフォーカスしようと思います。
これだけでかなり肩の力が軽くなり、多くのものが商品化できます。
例えばつゆや白だし。今までこれの商品化は叶いませんでした。昆布、椎茸、かつお節エキス、清酒、アミノ酸、人工甘味料など、私の中で色々ひっかかり商品化できませんでした。しかし昆布や椎茸が入ってないつゆは皆無です。
鹿児島には美味しい水と良い原料で丁寧に作られた人気のめんつゆがたくさんあります。最近では人工甘味料不使用のものも出てきました。これからはぜひご紹介させてください。
また、鹿児島には手作りの美味しいものがたくさんあるのですが、りえし基準に照らし合わせてご紹介できなかったものがたくさんあります。例えば欧州産オリーブオイルやチーズが入った加工品。りえし基準では欧州はまだチェルノブイリ事故の影響があると思われるので、欧州産原料が少しでも入っている加工品は商品化しませんでした。
こういうものが少し入っているけど『美味しくてとても良いもの』が鹿児島はじめ九州にはたくさんあります。こういったものもこれからは商品化していこうと思います。
あとお菓子については、添加物全ての産地表記を追うのをやめようと思います。一般的なお菓子にはどうしても添加物が入っています。膨大過ぎてとても追えないのです。
原材料高騰で、九州産の米や小麦を使っているお菓子はなかなか貴重になってきました。
主原料が九州産のお菓子は、これからは添加物にはある程度目をつぶって商品UPしていきます。
というのもご報告が遅れてしまいましたが、『九州産もち米100%使用 匠のおかき』が急に製造終了になってしまったのです。・・・ショックでした。ちょっと良いものは価格競争に負けてどんどんなくなっていきます。無添加で本当に良いもの(例えば素焼きおかき等)は一般的には物足りなくて売れずにフードロスとなってしまいます。
そこで決断しました。九州産米使用のおかき製造を守りたい。だから多少の添加物には目をつむろう!
年明けから新しい九州産米使用のお菓子を商品アップしますね。楽しみにしていてください。
今まで通り、各商品ページには商品記載の原材料表記を載せますので、それで各自ご判断いただければと思います。
ただ、加工助剤やGM有無などかごしまんま独自で記載していた内容は今後は簡素化していきます。ちょっと悔しい思いもありますが、それ以上にかごしまんまをより良くよりワクワクするようなお店にしていくよう頑張ってまいります。
どうぞご理解のほどよろしくお願いします。

【ロゴとホームページデザインを新しくします】
もっと楽しくもっとワクワクするお店になれるよう、ロゴとホームページデザインを新しくします。
ホームページはまだ時間かかりますが、ロゴは段ボールなどから徐々に変わっていきます。
その関係もあり、今年はカレンダーを作成しませんでした。楽しみにされていた方、申し訳ございません。
新しいロゴとホームページは、数々のロゴデザインを担当している前原宅次郎氏プロデュースです。
乞うご期待!

かごしまんまは2011年の原発事故後、私と同じ思いや悩みを抱える方々に安心な野菜や食材をお届けしたいと始めた会社です。
放射能や添加物や農薬の心配がない食べ物をご提供したい、という想いで10年やってまいりました。
これからの10年も変わらずこの想いを胸にやってまいります。
野菜の種類が少なく厳しくなる夏も、逆に野菜が巨大化野生化する冬も、変わらずずっとお付き合いくださって、本当にありがとうございます。スタッフ一同心より感謝申し上げます。
そして、
皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。
という創業の想いを常に忘れず、顔が見えない通販だからこそ顔が見えるようなご対応を大切にやってまいります。
どうぞ、どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。

【年末年始のお知らせ】
12月29日~1月5日まで年末年始休業とさせて頂きます。
年内最終出荷日は12月28日(締切は12月21日)、年始初出荷は1月7日(締切は12月31日)です。
よろしくお願いします。

Edit by 山下 理江

2021年12月前半版

Dec 1. 2021 かごしまんまだより

【霜が降りると夏野菜も虫もトカゲも退場です】
ここ鹿屋では11月28日に霜が降りました。
霜が降りると、ズッキーニやパパイヤやナス等の夏野菜が畑から強制退場させられます。
かごしまんまツイッターやインスタでも動画をUPしているのでぜひご覧になって欲しいのですが、夏野菜の多くは霜が降りると葉っぱが溶けてしまったり枯れてしまったりします。
すると光合成ができなくなってあっという間に全滅していきます。
虫やトカゲなどの変温動物も寒さに弱く、霜が降りると自然の神様は残酷なほど平等に命を奪っていきます。
葉の陰に隠れてなんとか生き延びているカマキリが、 最後の力を振り絞って木の枝に卵を産んでいるのを見ると、命の輝きや尊さを実感します。
「1つくらいなんとかなりませんか?」というリクエストもよく頂くのですが、霜が降りた後でも市場や店頭に出ている夏野菜はあんまり品質が良くないことが多いです。
なぜなら霜が降る前に収穫しておいた古いものか、霜が降りた後の瀕死状態の株からもぎ取ったものが多いから。共に生命力があまりなくて、柔らかくなっていたり萎びていたりします。
なので、かごしまんまでは霜が降りたら夏野菜は全て『在庫切れ』にします。
ハウス栽培できる夏野菜は、ハウス内を石油や電気で暖かくできるので1年じゅう購入できるようになりましたが、これら燃料代が年々高騰し続けているので、野菜単価も上がりつつあります。難しいですね~

【チカラある野菜の見分け方】
野菜の目利きをずっとやっていると、新鮮かそうでないかのポイントはいくつかあって、必ずそこを押さえて仕入れるようにしています。お店で青果を選ぶ時の参考になれば幸いです。
重要ポイントその①→→→旬かどうか(旬のものが成長に一番負担がないから、チカラある野菜になります)
重要ポイントその②→→→カット断面やヘタが青々としているか(鮮度が一番わかりやすい箇所です)
重要ポイントその③→→→セロテープやシールがあれば、剥がれやすいかどうか(粘着面がはがれにくいのは古い証)
重要ポイントその④→→→水曜日やお正月・お盆は市場が休みなので、お店に野菜は入荷しない(古い野菜しかない)

【年末年始のお知らせ】
12月29日~1月5日まで年末年始休業とさせて頂きます。
年内最終出荷日は12月28日(締切は12月21日)、年始は1月7日(締切は12月31日)です。
よろしくお願いします。

皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江