2015 August

平成27年9月1日

Aug 31. 2015 かごしまんまだより

【台風の爪痕】
大型台風15号による暴風雨は、九州各地に被害をもたらしました。道路事情により発送が遅れてすみませんでした。
かごしまんま関連では、【旨味ねぎ】のビニールハウスが全棟壊れて畑がめちゃめちゃになってしまいました。ハウスと畑の復旧でしばらく生産休止になります。また、北薩地方の長時間停電による影響で【無塩せきハム・ウインナー・ベーコン】が9月7日まで供給休止になってしまいました。停電により肉以外の副原料がダメになってしまい、その仕込み直しで何日間かかかるのだそうです。
鹿児島は土地柄、梅雨に台風に降灰に自然災害に遭いやすいので多くの農家さんが作りやすい作物(ニンジンや芋類)に偏ってしまいがちです。そんな中を果敢にモロヘイヤやニラやナスや夏の葉物野菜(水菜・小松菜・ほうれん草・旨味ねぎなど)等の、ちょっとなにかあると全滅するような品種の野菜をつくってくださる生産者さんは偉大ですね。こういう生産者さんがいてこその野菜セットです。「お金を出しているから」という上から目線で見るのではなく、常に生産者さんをとりまく環境や状況に気を配って、そして消費者である皆様にも知って頂きみんなで理解し合い協力し合う、そういうふうにかごしまんまをやっていきたいな、と思っています。そういう信頼を培ってこそ、放射能や農薬や添加物への願いや要望を伝えやすくそして受け入れてくれやすくなると日々実感しております。
今回の野菜は台風の影響で露地物を中心に少しキズがついているものもあります。引き続き皆さまにはご迷惑をおかけしておりますが自然災害による影響ゆえ、なにとぞご理解ご協力よろしくお願いします。

【原料が多いものほど安いものほど商品化が困難】
よくお惣菜や漬物の商品化のリクエストを頂きます。これは本当に難しいジャンルです。なぜならこれらは原材料が意外と多く一般的には安くないと売れないものなのでかごしまんま基準的にアウトなものばかり。例えば主原料の一部の産地が西日本ではなかったり、調味料に添加物が入っていたりその2次原料がアウトだったり。また、これらはお店で売る時に美味しそうに見せるため着色料や発色料が入っています。賞味期限を延ばすために保存料が入っています。コスト削減化がされている商品ほどアウトです。逆に完全にこだわって無添加・九州産ですと価格が高く賞味期限が短かったり冷凍保存だったりするのでなかなか取扱いが難しいのが現実です。
商品化への道は、①かごしまんま基準(なるべく九州産・無添加・減農薬・NonGMO)に合うか ②日常的に手を出せる価格帯か ③物流で赤字にならないか(生産者からかごしまんままでの配送料・1回に仕入れる数と賞味期限内に売れる数が合うか)のこの3つの基準を満たすものでないとなかなか難しいのであります。
子供達が大好きな『ふりかけ』が、なかなか商品化できないのもこういう理由からです・・・。
納得(妥協?)できる商品が見つかるまで、手作りで頑張っていきましょう!(涙)

【9月18日(金)・25日(金)発送につきまして】
9月18日(金)・25日(金)は連休前後の発送のためご注文が多く、通常の集荷時刻と違うために商品の到着が遅れる可能性があります。また【発送連絡メール】が次の日の送信になる可能性もあります。ご理解・ご協力お願いします。
【連休に伴うご注文締切日変更のお知らせ】
9/19~9/23は連休の為、その間の発送もお休みです。
休みの関係で、9/29・9/30発送のご注文締切は《9月18日13時》とさせていただきます。
定期便のお客様で発送日が連休にかぶる等の理由で定期便発送日を9/25・9/29・9/30に変更ご希望の際も
《9月18日金曜日13時まで》に弊社までご連絡いただきますようお願いいたします。
また野菜セットを【ダブル野菜セットに変更】等も承ります。その場合も各締切日時までにご連絡くださいませ。
休み中もご注文とメールは大丈夫です(お返事が遅くなります)。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

Edit by 山下 理江

平成27年8月28日

Aug 27. 2015 かごしまんまだより

【桜島の大規模噴火の心配、去る?】
お盆休みの土日は桜島の噴火警戒レベルが4に引き上げられて大規模噴火が心配されていましたが、どうやら可能性が弱まってきたとの情報が流れてホッとしています。しかしながら鹿児島にいる感覚としては、住民の多くが「ホントかね・・・?」という人が多いようです。今回の大噴火騒ぎは弱まったとしても、近年の噴火回数が異常な事と大噴火サイクルがそろそろだということを皆知っているからです。(私は1万年に1度の頻度のカルデラ噴火クラスまでも想像してシミュレーションしては凹んでおりました。)しかしレベル4に上がっても鹿屋の街はいたって普通で、マスクを多く買ったり、家族人数分の花粉・粉じん用ゴーグルを買い物かごに入れたりしているのは私一人だけだったような気がします(笑)。311の東日本大震災を千葉で経験して、ガソリンスタンドに数km並んで給油していた記憶やホームセンターから水が消えていった記憶があるので、今回の桜島のレベル4や有感地震にはとても緊張しました。
鹿児島に住んでいる以上は桜島の噴火に対してはある程度の覚悟が必要だな、とまざまざと実感させられました。
桜島からおよそ50kmしかない川内原発の再稼働は本当に狂っているとしか思えませんね。

【チェダーチーズのような色のジャガ芋】
先日、あるお客様から写真付メールがありました。「野菜セットの中のジャガ芋の中に1つだけチェダーチーズのように黄色い芋が入っています。これは食べられますか?」
さっそく生産者に聞いたところ、「ああっ!言うの忘れてました~!インカのめざめっていう品種です。すみません、タネの段階でちょっと混ざっちゃいまして・・・。でも一番おいしいジャガイモなんですよ!」とのこと。
私は心の中で(どーしてこうおおらかというか適当なんだろう・・・・そんな大事な事忘れないでくれよ~!しかもよりによって「インカのめざめ」なんてふざけた名前はっ!)と思いましたが、そこをぐっと我慢して「そうですか。わかりました!」と元気よく生産者さんにこたえたのでした。
私が千葉にいた頃はこういう事件はなかなかありませんでしたが、九州ではこういうことは結構あります。同じゴーヤでもちょっと品種が違っているのがランダムに入っていたり、事前連絡もなく商品のデザインや名前が突然変わっていたり。関東基準では『キズがあるから売り物にはならない』野菜が、鹿児島基準では『このくらいのキズはカットすれば食べられるから売れる』的な意識の違いもずーっと生産者さんとやりあって(?)きました。これからもきっとジャガイモにはインカのめざめが混ざっています。すみませんがご理解ご笑納くださいますようお願いします。

【9月18日(金)・25日(金)発送につきまして】
9月18日(金)・25日(金)は連休前後の発送のためご注文が多く、通常の集荷時刻と違うために商品の到着が遅れる可能性があります。また【発送連絡メール】が次の日の送信になる可能性もあります。ご理解・ご協力お願いします。
【連休に伴うご注文締切日変更のお知らせ】
9/19~9/23は連休の為、その間の発送もお休みです。
休みの関係で、9/29・9/30発送のご注文締切は《9月18日13時》とさせていただきます。
定期便のお客様で発送日が連休にかぶる等の理由で定期便発送日を9/25・9/29・9/30に変更ご希望の際も
《9月18日金曜日13時まで》に弊社までご連絡いただきますようお願いいたします。
また野菜セットを【ダブル野菜セットに変更】等も承ります。その場合も各締切日時までにご連絡くださいませ。
休み中もご注文とメールは大丈夫です(お返事が遅くなります。ご了承ください)。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

Edit by 山下 理江

平成27年8月21日

Aug 20. 2015 かごしまんまだより

【桜島、噴火警戒レベル4に】
2010年から活発化していた桜島が、とうとう噴火警戒レベル4になってしまいました。歴史上、大正噴火クラスの噴火は100~200年に1度程度はあるので、鹿児島人にとって覚悟してはいたことですがやはり緊張しますし不安ですね。地球の自然活動におけることなので仕方ありません。しかし川内原発が再稼働したばかりのこのタイミングなので、私は無宗教なのですが、なにかこう神様のような大きな上の存在の怒りに触れてしまったのだろう、と思わずにはいられません。福島原発事故でいまだ多くの人が自宅に帰れず、核のゴミ処理問題も後回しにして見切り発車して再稼働させている日本は怒られて当然だと感じます。
そこで桜島が大正噴火クラスの大噴火を起こした場合のシミュレーションをしてみましょう。
6月第1週のかごしまんまだよりにも書いたことですが、もう一度加筆修正して再掲載しますね。
鹿児島の桜島に大正噴火やそれ以上の巨大噴火が起きた場合、現実問題としてかごしまんまからの野菜や食材はどうなるでしょうか。
大正噴火では1914年1月12日から大音響とともに噴火が始まり、1か月くらい大噴火し続けました。たった1日で島の神社の鳥居が2mも埋まってしまうほどの火山灰や軽石で埋め尽くされてしまったり、火砕流で多くの集落が全焼したり流れてきた溶岩や飛んできた軽石で島はおろか海までも埋まっていきました。そして大量に流れ出た溶岩で海は埋め立てられていき、1月29日には大隅半島と陸続きになってしまいました。
この噴火規模ですと、風向きやタイミングにもよるかとは思いますが、緊急に鹿児島市や霧島市などの桜島に近い生産者からの商品はキャンセルになる可能性があります。これらの地域は火山性地震の被害があったり降灰が凄すぎて視界不良となって輸送が止まったりする可能性が高いからです。
かごしまんまからの九州自動車道や一般道のルートは桜島付近を通らないですむう回路が幾つもあるので、その他の地域の生産者からの輸送も止まらないと思われます。よって、おそらく商品のお届け自体もすぐには止まることはないかと思われます。特に今は夏で、桜島からの風向きは北です。かごしまんま周辺への直接の降灰被害は少ないと思われます。
しかし風向きが悪い時期(具体的には秋冬)ですと大隅半島の野菜全体が降灰の影響を受け、最悪の場合は緊急にご注文をストップさせて頂くかもしれません。返金等の諸対応はできると思います。しかし・・・
もしもそれ以上の、カルデラが形成されるような破局的な大噴火が九州のどこかで起こった場合は、おそらく1,2週間以内に九州が壊滅してしまうことでしょう。そして1か月以内に日本中は灰雲で覆われ、そのまた数か月以内に北半球全体が灰の雲で覆われ、最悪な場合は3年くらい太陽の光が遮られて冬の世界になるであろうといわれています。そうなった場合は飛行機も飛べず、原発はおろか日本中のあらゆる機能が麻痺していますので、かごしまんまからのお届けはもちろん返金も困難であると思われます(その時点で私もスタッフもあの世の人になっている可能性が非常に高いです)。そして、太陽光が届かない世界は植物が育たないので北半球を食糧難が襲います。そうなりますと食料自給率が低い日本はまさに破局です。
そしてそういう破局的な噴火は地球の歴史上、数千年~1万年に1度くらいの頻度で必ず起こっている事象であります。皆さんが中学の社会で習った、この大隅半島を覆う「シラス台地」も破局噴火でできた賜物です。破局噴火は、北半球のどこで起こっても、私達全員が破局する危険性をはらんでいます。
興味ある方はぜひ、石黒耀著『死都日本』を読むことをお勧めします。これはお医者さんが書いた小説ですが、あまりに緻密な科学知識とシミュレーションによって書かれているので、この本をテーマにした学会まで開かれたほど多くの火山学者に影響を与えた本です。川内原発のことも出てきて、物語としても非常に面白いです。

Edit by 山下 理江

平成27年8月4日

Aug 20. 2015 かごしまんまだより

【あんなに降っていた雨がもう1滴も降らなくなりました】
今年の鹿児島の梅雨は、降雨量の最高記録を塗り替え続けてこれでもかというぐらい降っていた雨でしたが、梅雨が明けたら1滴も降らなくなって南国独特の日差しが野菜の元気と美味しさをどんどん取り戻しつつあります。
キュウリは太くなり、ゴーヤの肌は艶々して濃い緑色になり、オクラも例年のように毎日収穫できるようになりました。これでたまにザーッと降ってくれれば最高なのですが、そうそううまくはいかないのがお天気と女心であります。

【曲がりオクラは価値がある】
スーパーで見るオクラは皆まっすぐですが、実はオクラ君には自分で傷を治す力があって、虫や菌類、風雨等からキズをつけられると治そうとしてキズの方向に曲がる性質があります。特に減農薬栽培ですと、虫や菌にやられる頻度が高いので、曲がりオクラが多くなります。市場では見た目と規格が優先されるため曲がりオクラには価値が付きません。ですから私達がスーパーで曲がりオクラを見ることがないのです。
しかし曲がりオクラは減農薬の証でもあると言えますし、見た目が悪いだけで味は全く変わりませんのでかごしまんまでは生産者さんに「曲がっているものもどうぞ入れてください」と今回から言うようにしました。
実は今日はオクラの収穫量が足りませんでした。この生産者さんは今までまっすぐなオクラを選別して持ってきてくれていて、今日もそうしてくれていました。なのでこちらから「曲がりオクラもかごしまんまにはOKですのでそれも合わせて収穫してください。これからも入れてくださってかまいません」と提案しました。
そうすることで収穫が少ない日も安定して数を確保できますし、選別する生産者さんの負担も減ります。生産者さんとの信頼関係も築け、野菜が少ない時期や高い時期も安定した価格と数量を確保できるようになります。
この提案には生産者さんの方もびっくりしていましたが、これからも見た目と規格と安さが全ての市場価値とは全く違う価値観で生産者さんにも消費者の皆さんにも安心な野菜や食材をご提案していき、より良いかごしまんまを作っていきたいと思います。
今回、曲がりオクラが入っていたら「よしよし、よく頑張って傷を治したんだね」とオクラ君を褒めてあげて下さいね。
同様に、曲がっているゴーヤも市場価値が下がります。これは土壌中の成分によるものだそうで液肥をあげることで改善されるようですが、これも自然栽培のゴーヤには普通にあることなのでかごしまんまの野菜セットにはどしどし入っていますのでよろしくお願いします。

【保養・移住】
この時期はお客さんから「しばらく保養に出ますので定期便を8月は休止してください」「夏休み、福岡へ移住の下見に出かけることにしました」というご連絡やメッセージを頂きます。ですからかごしまんまとしては毎年8月の売り上げがガッツリ下がるのですが(笑)、スタッフも私もそういうメッセージを頂くたびに嬉しく幸せな気分になります。少しでも汚染の少ない地で少しでもいい空気を吸い、地面や草原に直接お尻をドッカリおろして、何も気にせず自然の中にいられる、そういう時間は今や本当に尊いものです。
また、生産者直売所で安くて新鮮なお野菜を買って食べる、旅先で地元牛乳を思いっきり飲む、そんな311前では当たり前の事だった日常をどうぞ思いっきりしてきてください。
かごしまんまでのお買い物よりも、少しでも多くの方の保養や移住を、スタッフ一同、心から願っています。

Edit by 山下 理江