2022 March

2022年3月後半版

Mar 15. 2022 かごしまんまだより

【吉開のかまぼこさん、復活へ】
かごしまんまでも絶大な人気だった、吉開のかまぼこ。
保存料や添加物を一切使わず、かまぼこ板も大分県の日田杉をかまぼこ専用に加工したものを使用、「魚本来のうまみがある」「アレルギーの子に食べさせられる」と全国から注文が絶えませんでした。
元気ちくわ、紅白かまぼこ、てんぷら、伊達巻かまぼこ・・・おいしかったですね~
1890年(明治23年)創業の老舗で、3代目の吉開喜代次さんが74歳と高齢になり、体力の衰えと後継者の不在等により2018年6月に惜しまれながら休業されました。
そこに福岡大学のベンチャー起業論を受講した大学生たちが、高齢化や後継者不足で廃業していく中小事業者の実態を学び「日本の技術や伝統を次世代に残したい」と活動する中で休業中の吉開のかまぼこさんを知り、2019年夏に製造再開に向けた協力を申し出て復活プロジェクトがスタートしました。
学生たちは、無添加材料調達の難しさやコロナ禍などの数々の困難を乗り越えて、2021年9月25日には吉開さんからかまぼこの練り方や蒸し方などを学びながら300本ほどの古式かまぼこを製造しました。
次の日にはこのかまぼこを旧店舗で地元の人々に無料でふるまい、大変喜ばれたそうです。
2021年12月には福岡のシステム開発業を展開するフロイデ株式会社が親会社となり、学生リーダー林田茉優さんを代表取締役、吉開さんが会長となって、新たに『株式会社吉開のかまぼこ』として再スタートしました。
現在、大学を卒業した若者たちが工場の機械類の操作や各資材・原料の調達などかまぼこづくりに必要なすべてを吉開さんから指導を受けて奮闘中です。
日々の様子はインスタグラム[吉開のかまぼこ 林田茉優](インスタID kamaboko_mayu)で追うことができます。
インスタグラムでの林田さんたち若者の奮闘する様子やそれをにこにこ見守る吉開さんを見るだけで、明るい気持ちや元気を受け取れます。ぜひ彼女のインスタをご覧ください。
かごしまんまにも先日、林田さんが古式かまぼこの試作品を送ってくださいました。
数年ぶりにかまぼこ板に包丁を入れてみたら、食べてもいないのに涙がこぼれました。そして数年ぶりに口にしたら、また涙が出ました。このかまぼこの復活を私は待ちわびていたのだな、と改めて思いました。
このかごしまんまだよりを林田茉優さんに手紙を添えて送りましたところ、以下のメッセージをいただきました。
『吉開さんは先月お誕生日で77歳になられましたが、再開が近づいてきて益々若々しくなってきている気がします。
やっぱり生きがい・やりがいが詰まっているお仕事だと感じています!かごしまんまのお客様にもどうぞよろしくお伝えください。ああ、本当に嬉しいです…!!改めてありがとうございます。』

さて、朗報です。
3月15日からクラウドファンディングMakuakeで、吉開のかまぼこさんの「古式かまぼこ」の先行予約がスタートしました。
吉開のかまぼこさんのHPでは再開に向けての応援メッセージも大募集しています。
かごしまんまでも応援メッセージを受け付けます。ご注文の際のメッセージ欄やメール等でどしどしお寄せくださいネ。
吉開のかまぼこさんの再開を、皆さんぜひぜひ応援よろしくお願いします!!

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2022年3月前半版

Mar 1. 2022 かごしまんまだより

【菜の花が咲きだすと】
鹿児島は今、菜の花が満開を迎えています。
菜の花はアブラナ科。冬野菜はこのアブラナ科のみなさんがとても多いです。
キャベツ、白菜、大根、ブロッコリー、カリフラワー、かぶ、ターサイ、チンゲン菜、水菜、小松菜など。
冬野菜の代表選手ばかりです。
菜の花が咲きだすと、アブラナ科チームは激変していきます。どの方々も一斉に花を咲かそうと変化し始めます。
ミツバチや蝶に花を見つけてもらいやすくするために、身体の中心部を固く太くしてぐんぐん伸ばし、少しでも花の位置を高くしようとするのです。
この時期のアブラナ科チームの皆さんは、花を咲かせることに全力で集中するので、栄養も花のためにとられて美味しくなくなり、中心部も固くなって食べられなくなります。
これがいわゆる『とうが立つ』『とう立ち』という現象です。とう立ちが始まると収穫終了の合図です。
品種改良のおかげか、小松菜や水菜など通年で食べられるアブラナ科選手もおりますが、白菜や大根やブロッコリーさんとはそろそろお別れです。
そしてすぐにあたたかい季節がやってきます。春はもうお隣さんです。

【コロナ、ウクライナ、311・・・】
2020年2月からはじまったコロナ禍ももう丸2年経ちました。電気料金やガソリン代はじめ色々なものの値段が上がってしまってなんだか生活が息苦しいですね。
そんななか、私たちは北京オリンピックでワリエワ選手のドーピング問題でロシアの闇を垣間見て、ほどなくウクライナ侵攻を目の当たりにして、ずーっと暗い気持ちが晴れないままでいますね。
ロシアがチェルノブイリ原発を占拠したり攻撃したりしたというニュースに、あの311の辛い記憶が蘇りました。
悲惨な歴史から、なぜ何も学ばないのでしょうか。放射能は国境も県境も関係なく、あらゆる土地を汚染していきます。そして一度汚染した土地は数十年以上も元に戻りません。
ウクライナの小児がん病棟も攻撃されたというニュースも耳にしました。
軍事施設でもない民間施設や住宅も攻撃されています。
世界中の人々が平和を願いながらなんにもできない状況にただただため息をついて胸を痛めています。
コロナに対しても、ウクライナに対しても、なんにもできないというのは本当につらいですね。
想うこと。忘れないこと。声を上げること。できることをやっていくしかないですね。

暗い世の中ですが、がんばってまいりましょう。
皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江