平成25年2月19日(火)

Feb 19. 2013 かごしまんまだより

鹿児島といえば有名なのはいつも噴煙をあげている桜島です。1日に数回~10数回も噴火しています。
かごしまんまは桜島から直線距離で北東に50km離れた場所に位置しますが、大きい爆発噴火は、ゴゴゴゴ・・・という地響きと窓ガラスや壁が地震時のように揺れ響きます。これは空振と呼ばれる現象で、空気を伝って桜島の噴火がこんな遠いところにまで響いてくる現象です。
桜島が噴火すると噴火口から大きな噴煙が上がり、見る見るうちにもくもく空を灰雲が龍のように泳ぎ、流れていきます。その様子は間近で見ると圧巻で感動します。そして灰が沢山降ってきます。季節風の影響で夏は南西の風で鹿児島市内方向に灰が降り注ぎ、逆に冬は北東の風で大隅半島方面、つまりかごしまんま方向に降り注ぎます。
灰の成分は火山ガラスや様々な種類の石で有害な物質は含まれませんが、とても粒子が細かいので降灰がひどい日は目が痛く喉もいがらっぽくなります。鹿児島では毎日の天気予報で必ず天気と共に桜島の噴煙の向きの予想も出ます。降灰には悩まされていますが、人々は雄大な桜島を愛し、桜島と共に暮らしています。
道路の側溝や建物の壁の下や階段などの吹き溜まり、公園のベンチや滑り台の一番下の部分、水たまりになりやすいところ、自動車のワイパー収納部などによく灰がたまります。放射能の線量が高いと言われているところとよく一致します。風の吹く日は街中が降灰でかすんで見える時があります。そして降灰時はマスクをしている人が多いです。洗濯物や布団も外に干しません。家の中もどこかザラザラしています。降灰がない日も強風時は地面の灰が再び舞い上がるのでマスクです。風向きが変わる頃までじっと耐えなければなりません。
ですからこの時期、かごしまんまからの段ボールや商品にもなんとなくザラザラしたものが付着していたら、それはきっと桜島の灰です。灰は放射能と違って色や形が目に見えるので、私たち人間に色々な事を教えてくれています。放射能の専門家ではなく火山の専門の早川先生がいち早く放射能汚染のマップを作製されたのもうなずけますね。
庭のあちこちに溜まる灰を見ては、色々考えさせられる今日この頃です。
この時期、かごしまんまの野菜は特に灰を被っています。よく洗ってお召し上がりください。桶やたらいで水をためて野菜を洗うと、底に黒い灰がたまっていく様子がわかります。

かごしまんまの野菜は「見た目」ではなく低農薬、有機農業、季節のお野菜、新鮮さにこだわり続けます。それが体にやさしい自然の恵みだと考えています。なるべく農薬を使用しないので土壌細菌や虫喰いにより穴が開いていたり傷やシミがついていたりするものもありますが、食べても問題ありません。気になる場合はその部分だけ取り除いて下さい。また、形や大きさも様々で綺麗な野菜ではありません。
どうぞご理解、ご賛同くださいますようお願い申し上げます。
もしも野菜が凍っていたり、腐敗等ございましたら遠慮なくお申し出くださいませ。

その他の商品も「見た目」ではなく安全性とおいしさにこだわったものが多いです。
一般の商品よりも不格好なものばかり。しかし全て添加物嫌いの私と避難ママみきちゃんが厳しい目と舌で選んだものばかりです。実際に生産する現場まで足を運んで確かめています。
ここなら安心して買い物ができる。スーパーに並ぶ食品よりもちょっと高くなるかもしれない、でもこれが本当の食品の味。そんなものをこれからもずっと変わらず提供し続けていきたいと思います。

Edit by 山下 理江