平成25年3月12日(火)

Mar 12. 2013 かごしまんまだより

昨日で東日本大震災から丸2年でしたね。何を考えても涙が出ます。
どんな生き方を選択しても多くの人が悩み苦しんだ1年だったのであろうと、ツイッターやお客様からのメールなどを見ていても感じます。
私たちにどういう未来が待ち受けているのかもわかりません。このような日本の状況ではどうすればいいのかわかりにくく、何が一番いい選択なのかも結局は自分自身が決めることなのだと感じます。そしてお互いの選択や生き方・考え方を尊重しあうことがなにより大切だと思います。生きていく場所、家族、食べるもの、飲むもの、給食、外食、おやつ、遊ぶ場所・・・・。スタッフのみきちゃんは子供の為に毎日毎日給食と同じメニューをお弁当として作っています。私は子供に給食を食べさせ、おやつは持参させます。そういうふうに「それぞれ」でいいと思うのです。それぞれが色々考えて悩んで出した結果です。
弁当だって移住だって子供の健康を考えたらそれを実行したほうがいいかもしれない。でも弁当にしてみんなと同じ給食を食べられない気持ちを子供が抱え続けること、移住して今の人間関係や仕事を捨てること、母子避難して家族がバラバラに暮らすこと、両親や大切な人を置いて離れられないこと・・・。そういう様々な点も色々一生懸命に悩んで考えて出した結論は尊く、決して答えはひとつではありません。また、「食べて応援・買って応援」も尊い気持ちです。でもそれと反対の気持ちや意見を持つ人を排除するようなこの日本の空気感は本当に怖いと思います。
「それぞれのこだわり・考え方でいい」とお互い認め合い、尊重しそして思い遣ること。それこそが最も大切で、今の日本に欠けているもののような気がしてなりません。

動けない時のどうしようもない辛さを味わってきました。
運よくこちらへ来られた者として、同じように苦しんでいる方々に食の橋渡しをさせて頂いていると思っています。
そしてかごしまんまのHPを開いたとき、段ボールを開けた時、まんまだよりを読んだ時、まんまからのメールを読んだ時、少しでもオアシスになれたなら、私たちは本望です。・・・・おっと、また熱くなってしまいました。
同じ空の下、私たちの空気も気持ちも苦しみもみんなみんなつながっています。私たちはマイノリティであるかもしれないけど決してひとりではありません。励ましあって明るく前向きに頑張っていきましょう。
それと「いつまで続けていくのだろう」と考えないようにしています。311以降、新たな人生が幕あけたのだと。

この時期、かごしまんまの野菜は桜島からの火山灰を被っています。よく洗ってお召し上がりください。桶やたらいで水をためて野菜を洗うと、底に黒い灰がたまっていく様子がわかります。
かごしまんまの野菜は「見た目」ではなく低農薬、有機農業、季節のお野菜、新鮮さにこだわります。それが体にやさしい自然の恵みだと考えています。なるべく農薬を使用しないので土壌細菌や虫喰いにより穴が開いていたり傷やシミがついていたりするものもありますが、食べても問題ありません。気になる場合はその部分だけ取り除いて下さい。また、形や大きさも様々で綺麗な野菜ではありません。
どうぞご理解、ご賛同くださいますようお願い申し上げます。
もしも野菜が凍っていたり、腐敗、卵が割れていたり等ございましたら遠慮なくお申し出くださいませ。
その他の商品も「見た目」ではなく安全性とおいしさにこだわったものが多いです。
一般の商品よりも不格好なものばかり。しかし全て添加物嫌いの私と避難ママみきちゃんが厳しい目と舌で選んだものばかりです。実際に生産する現場まで足を運んで確かめています。
ここなら安心して買い物ができる。スーパーに並ぶ食品よりもちょっと高くなるかもしれない、でもこれが本当の食品の味。そんなものをこれからもずっと変わらず提供し続けていきたいと思います。

Edit by 山下 理江