平成26年4月15日(火)

Apr 14. 2014 かごしまんまだより

4月は年に1度の総会のシーズンですね。私が所属する子供育成会やPTAでも総会がありました。
母子移住して仕事しているのでなかなかそういう会合に出席できない、というのもありますが積極的に参加しない本当の理由は、当日に出される飲食物への心配です。ペットボトルのジュースやお茶、市販のおせんべいやお菓子、仕出し弁当のおかずやお米・・・・。頭がおかしいと思われるかもしれません。しかしどこの材料をどこで製造したのか、添加物が入っているのか、遺伝子組み換えの有無はどうなのか、みーんなみんなとても心配なのです。この苦悩を仮に子供育成会の役員の方に直接申し出たとしましょう。
私「あの、その、、、飲食物の●●が心配なので私達親子は頂くのを遠慮させてもらって、自分で持参したものを食べていいでしょうか・・・・」
役員「ええっ?!心配し過ぎですよ。そんなこと言ってたら何にも食べられませんよ。お母さんが神経質になり過ぎるのもよくないです。一般に流通しているのですから安全でしょう。安全じゃないものは流通してませんよ」
と、こうなる展開が予測されます。そう言われたら私のセリフの選択は次の2パターンのどちらかになります。
パターン① 私「そうですよね、エヘヘヘッ、心配性ですみません」
役員「心配しなくて大丈夫ですよ、みんな食べてますから」
パターン② 私「日本で流通しているもの全て測っているわけではないですし、汚染地域のものは加工品や業務用に回っている可能性があります。それらは測ってません。また、上流のワカサギ釣りでの魚の持ち帰りは汚染が酷くて禁止されているのに、その下流の水源は汚染されていないとするなんておかしくないですか?私はその水源の水を使用した食材を食べたいとは思いません。さらに東日本の特定地域の食材の輸入を禁止している諸外国は今でも多いんです。マーガリンだって日本では給食に平気で出して子供達に食べさせてますが禁止している国も多くなってきているのが世界の現状なのです・・・(以下止まらなくなって長くなるので省略)」
つまりパターン①のように自分の心を閉ざすか、パターン②のように知識披露のスイッチが入るかどちらかです。
パターン①の場合、おそらく総会は委任状を書いて欠席。パターン②の場合、相手はびっくりしてドン引きし、私は変人の烙印を押されることでしょう。いずれによパターン①も②も孤独や疎外感を感じていくことでしょう。
私は娘の通うピアノの先生には比較的心を開いて話せるので、そのことを思い切って相談してみました。
私「どう言えば丸く納まるんでしょうかね・・・。ほんと、ただ飲食物の問題だけなんです。役員の仕事だって行事だって積極的にお手伝いしたり参加したいとも思うんです。でもそのたびに人から飲食物を勧められると、自分はまだしも子供の口に入れさせるのは、胃がきりきり痛むほど辛いんです。でもなかなかそれが言えなくて」
ピアノの先生「じゃ、私が役員の●●さんに伝えましょうか♪彼女も私の生徒さんですし」
私「えっ?!」
びっくりしました。ピアノの先生の口から役員さんに伝えてもらうことで、私は「あなた心配し過ぎよ~!みんな食べてるんだから大丈夫よ」というセリフを直接聞かないで済みました。そして自分で伝えるよりも第三者の口から伝えてもらうことで『あの人にはその部分だけ気を遣ってあげれば大丈夫なんだ。言えないで悩んで胃がきりきりするなんてかわいそう。そんなことちゃんと言ってくれれば大丈夫なのに』とむしろ同情されました。
誠に不思議な事ですが、人というのは、悩みやお願いを本人から打ち明けられるよりも他人から伝え聞いた方が「なんとか私が守ってあげたい、力になってあげたい」というような心理が働くもののようです。
朗らかで懐の大きなピアノの先生にまたまた私は感謝の気持ちでいっぱいになりました。
4月は新しい環境で、給食、おやつ、遠足のおやつ、集会、茶話会、ご近所のお茶会、歓迎会、飲み会、発表会・・・等々、色々悩ましいシーンがあると思います。どうか少しでも親子の心の負担が少なく最善の方法で乗り切れますように。同じ空の下、スタッフ一同、心から心から応援しています。

Edit by 山下 理江