平成27年8月4日

Aug 20. 2015 かごしまんまだより

【あんなに降っていた雨がもう1滴も降らなくなりました】
今年の鹿児島の梅雨は、降雨量の最高記録を塗り替え続けてこれでもかというぐらい降っていた雨でしたが、梅雨が明けたら1滴も降らなくなって南国独特の日差しが野菜の元気と美味しさをどんどん取り戻しつつあります。
キュウリは太くなり、ゴーヤの肌は艶々して濃い緑色になり、オクラも例年のように毎日収穫できるようになりました。これでたまにザーッと降ってくれれば最高なのですが、そうそううまくはいかないのがお天気と女心であります。

【曲がりオクラは価値がある】
スーパーで見るオクラは皆まっすぐですが、実はオクラ君には自分で傷を治す力があって、虫や菌類、風雨等からキズをつけられると治そうとしてキズの方向に曲がる性質があります。特に減農薬栽培ですと、虫や菌にやられる頻度が高いので、曲がりオクラが多くなります。市場では見た目と規格が優先されるため曲がりオクラには価値が付きません。ですから私達がスーパーで曲がりオクラを見ることがないのです。
しかし曲がりオクラは減農薬の証でもあると言えますし、見た目が悪いだけで味は全く変わりませんのでかごしまんまでは生産者さんに「曲がっているものもどうぞ入れてください」と今回から言うようにしました。
実は今日はオクラの収穫量が足りませんでした。この生産者さんは今までまっすぐなオクラを選別して持ってきてくれていて、今日もそうしてくれていました。なのでこちらから「曲がりオクラもかごしまんまにはOKですのでそれも合わせて収穫してください。これからも入れてくださってかまいません」と提案しました。
そうすることで収穫が少ない日も安定して数を確保できますし、選別する生産者さんの負担も減ります。生産者さんとの信頼関係も築け、野菜が少ない時期や高い時期も安定した価格と数量を確保できるようになります。
この提案には生産者さんの方もびっくりしていましたが、これからも見た目と規格と安さが全ての市場価値とは全く違う価値観で生産者さんにも消費者の皆さんにも安心な野菜や食材をご提案していき、より良いかごしまんまを作っていきたいと思います。
今回、曲がりオクラが入っていたら「よしよし、よく頑張って傷を治したんだね」とオクラ君を褒めてあげて下さいね。
同様に、曲がっているゴーヤも市場価値が下がります。これは土壌中の成分によるものだそうで液肥をあげることで改善されるようですが、これも自然栽培のゴーヤには普通にあることなのでかごしまんまの野菜セットにはどしどし入っていますのでよろしくお願いします。

【保養・移住】
この時期はお客さんから「しばらく保養に出ますので定期便を8月は休止してください」「夏休み、福岡へ移住の下見に出かけることにしました」というご連絡やメッセージを頂きます。ですからかごしまんまとしては毎年8月の売り上げがガッツリ下がるのですが(笑)、スタッフも私もそういうメッセージを頂くたびに嬉しく幸せな気分になります。少しでも汚染の少ない地で少しでもいい空気を吸い、地面や草原に直接お尻をドッカリおろして、何も気にせず自然の中にいられる、そういう時間は今や本当に尊いものです。
また、生産者直売所で安くて新鮮なお野菜を買って食べる、旅先で地元牛乳を思いっきり飲む、そんな311前では当たり前の事だった日常をどうぞ思いっきりしてきてください。
かごしまんまでのお買い物よりも、少しでも多くの方の保養や移住を、スタッフ一同、心から願っています。

Edit by 山下 理江