平成28年11月15日

Nov 14. 2016 かごしまんまだより

【まだまだ野菜の高値は続いています】
先週のまんまだよりは野菜の異常すぎる高値が主題でした。地元の野菜直売所には、ほんの少しですが葉物野菜が出始めてピークを過ぎた感もありますが、まだまだ野菜の高値は続いています。やや大きめのキャベツが入ってきていますが、価格は例年の1.5倍。しかも11月は旬真っ盛りなはずなのに…(涙)。
あまりに野菜の高騰が続くので、これから多くの生産者さんがいっせいに出し始めて急激な下落が起こることも予想していたのですが、どうやら今後も厳しい状況が続く気配も出てきました。
といいますのも、今、タマネギの苗がどこにもないんです。タマネギは3月位に新玉ネギが出始めるので、今が苗を買って植え付ける時期なのですが、どこも売り切れ。タマネギは家庭菜園クラスであっても、本来なら300株は欲しいところ。それが今年は園芸店に開店前から並んでもひとり100株ずつしか買えないそうです。家庭菜園好きのおババ(我が母)が大変困っておりました。どうやら今年はタマネギの苗の生産地も多くが台風や天候不順でやられてしまって不足状態になっているようです。先日はそのことが新聞にも取り上げられていました。
・・・ということは、来年の新玉ネギの高騰は確定ですね・・・(大泣)。
今の日本の農業は本当に危機的な状況だと考えます。関東など都市部に人口が集中し、農業は田舎に任せられている現状。しかし田舎では過疎化が進んで若者は都市部へ流出し、生産者はどんどん高齢化しています。
先日、近所の生協へ買い物に行ったら卵のコーナーに張り紙がしてありました。『養鶏農家さんがひとり廃業されたため、卵の供給数が不足しています』と。
農業は自然や生き物と向き合う職業です。野菜一つを作るにしても、その畑の土壌の性質やその土地の気候など色々試行錯誤して、その畑に合った品質の野菜を安定してつくれるようになるまで10年かかるといいます。
畜産業も、良い卵や肉質にするために飼料や育て方を何年も何年も試行錯誤していきます。
梅や栗や柑橘類、梨、リンゴ、ブドウなどの果樹から収穫する作物はさらに大変です。植樹してから安定して収穫できるようになるまで10年以上かかり、収穫作業も果樹園の維持も本当に重労働です。そして収穫期以外のシーズンの収入がないので、副業をしなければ生活が成り立ちません。
そういう大変な苦労を重ねている中で、ひとたび野菜や鶏・豚・牛に病気が広まると全部ダメになることもあります。鳥インフルエンザ、口蹄疫、原発事故等がそうですね。手塩にかけて育てたものがいっぺんにダメになる。国からの補償もないに等しい。そりゃ、廃業していきますよね・・・。
そうしてひとりの農家さんが廃業したら、そのぶん供給不足になって徐々に値段が上がっていきます。
多くの人たちにその関心がないまま、日本の農業は着実に衰退への道を進んでいっています。
「野菜が高いから、安い冷凍野菜や輸入野菜を買おう」・・・そんな特集を組んだTV番組もあるようです。
消費者が付加価値を評価せず安くてきれいな野菜だけ求めていけば、自国の農業が絶えていき、農産物を輸入に頼るようになるのはそう遠い未来ではありません。そしてもし戦争や紛争や世界的な不作がおきたときには私達の食料供給は止まりかねない、という危険性がすぐそこまでTPPと共にやってきています。
野菜が不作で高い時の今こそ、全ての生産者さんへの思いやりを持つことがとても重要な気がします。
高くても、小さくても、少なくても、穴があっても、曲がっていても、色が悪くても、全体的に腐っていたり傷んでいたりしなければ買って応援し、悪い部分をカットして、大切に『大地の恵み』を頂こうではありませんか。

Edit by 山下 理江

平成28年11月8日

Nov 7. 2016 かごしまんまだより

【今秋の野菜状況は異常ですね・・・】
いつもだったら6~8玉入りのキャベツ段ボール箱に、今日(11/7)はキャベツがなんと21玉も入っていました。こんなに小さなキャベツが市場からはいってくるなんて初めてのことです。しかも小さくても未熟ではなくちゃんとしたキャベツです。つまり、いいものができずなかなか大きくならなかったから仕方なく収穫した、という感じです。そしてひと箱がとても高値!びっくりします。

今は鹿児島でもスーパーだけでなく温泉の生産者直売コーナーでも小さめの白菜が598円、キャベツが398円、レタスが298円という価格です。しかも数も圧倒的に少ないので店頭がさみしい感じです。
しかし生産者さんが決して悪意を持って価格を高くしたり出し渋ったり小さな野菜を出したりしているわけではありません。なぜなら野菜は収穫期になれば待ったなしで収穫せねばならず、鮮度も命。ストックなんて根菜類くらいしかできません。収穫したらすぐ市場に出さないと売り物にならないのです。収穫できないから出せない。収穫量がないなら価格を高くしないと、生産者さんの生活が成り立ちません。簡単に述べますと、いつもはキャベツ6000玉で生計を立てていたところ、不作で2000玉しか収穫できなかったとしたら、1玉あたりの価格を3倍にしないと生活がたちゆかなくなってしまいます。
台風16号が通過していった地域(主に九州)の野菜は壊滅状態。北海道や東北の野菜の一大供給地域も台風や洪水でやられてしまいました。被害を免れた地域もなぜか今秋は野菜の成長が悪くてなかなか大きく育たないのです。天候不良と言われていますが、今年はそんなに天候が悪かったようには思えないですが、たしか全国的に1月はたくさん雪が降って、ここ鹿屋市でも数十年ぶりに積雪がありました(1月24日)。
こんなに全国的にダメな年はなかなかないのではないでしょうか。
加えて農業従事者人口の減少。肉体的にキツく自然に左右され収入が安定しない農業。若者離れはとまりません。
日本の食料自給率は確実に下がっていっています。
例えばイチゴ。昔は専用のスプーンでたくさん潰して牛乳と砂糖をかけて食べませんでしたか?今のイチゴは高価でとてもそんなことできません。苺スプーンの存在を知らない人も多くなってきましたね。トマトも梨もぶどうも昔はこんなに高くありませんでした。需要に対して供給が低下しつつあることが主原因の一つだと思います。
こんな日本の状況で、TPPによって海外の安い野菜や米が大量に入ってきたら、多くの農家さんは辞めてしまうのではないかと危惧しています。(かごしまんまのお客さんは価値観が違いますが、)世間一般では『見た目がキレイで安い野菜』が売れるからです。海外から入ってくる野菜は例外なくみんな見た目がキレイです。なぜなら日本へ到着した時に品質が悪いようでは日本側に買い取ってもらえません。輸入野菜は消費者へ届くまでの日数がかかるので途中で品質が劣化しないように農薬が通常よりも多く使用されているとみていいでしょう。根菜類や米や小麦粉など比較的日持ちする農産物は、輸送コストが低い船便でやってくるためさらに日本へ到着するまでに時間がかかります。その間に虫が発生したり腐ったり品質が悪くなったりしないようにするにはやはり農薬が使用されます。遺伝子組み換え作物などももっと入ってきやすくなることでしょう。冷凍食材や加工品になっていない限り、輸入作物で無農薬や減農薬ものは非常に数少ないと思われます。
今秋の野菜の状況の異常ぶりは、そう遠くない未来の日本の農業・食糧の序曲のような気がしてならないのです。

Edit by 山下 理江

平成28年11月4日

Nov 2. 2016 かごしまんまだより

【冷凍食材についての進捗状況報告】
冷凍食材の商品化を目指して数か月前から取り組みを始めています。どういう冷凍食材があればいいのか、PB食材(かごしまんまオリジナル)と既存の市販食材の両方を商品化していくのがいいのか、またはどちらを商品化していくのがいいか、皆さんから色々なご意見・アイデアをたくさんお寄せくださり、本当にありがとうございました。PB食材の商品化を希望する声、PB食材と一般商品の両方を取扱い、なるべく買いやすい価格設定にして欲しい、でも無理しないで、との声が多かったです。感謝と有難い思いでいっぱいです。
冷凍庫設備の融資もおりて設置工事も10月末にできました。
目標は年末の発送までにスタートすることです。
検討の結果、まず一般食材から商品化を始めたいと思います。PB食材は商品化までに時間がかかるからです。
お弁当食材の商品化を夢見たことがきっかけでしたが、まずは年末年始や休日の食材の商品化から実現しそうです。骨付き鶏肉とか丸鶏とか鶏ガラとか炒飯やコーンやミックスベジタブルやカットマンゴーなど。
どれも比較的買いやすい価格帯でご提供できそうですが、餌のGM有無や農薬や添加物などをこだわりとおすことは非常に難しいこともわかりました。ここ鹿児島は、それら食の安全に対しての意識がなかなか難しいものがある土地柄。理由の一つにおそらく九州の醤油独特の甘みがあります。九州の甘い醤油のほとんど全てにはサッカリンや甘草・ステビアなどの人工甘味料が入ります。また、さつま揚げ等の加工食品には人工アミノ酸(グルタミン酸ナトリウム・代表的商品名は味の素)を入れる傾向があります。そして畜産業界が不景気と飼料・燃料高騰で非常に厳しく、こだわりの飼料にする余裕が全然ありません。業界事情にかごしまんま基準を合わせることは本当に厳しいなあ、と改めて実感しています。スーパーで何も買えなくて大きくため息をつく・・・。商品開発でもいつもそれを繰り返しています。
完璧な食材はなかなか見つかりませんが、かごしまんまができる現状で一番いい食材を商品化していきます。必ずどの商品も原材料表示を詳しく記載します。それを判断材料にして購入するかしないかを各自ご判断してご注文ください。
また、PB食材の研究開発も続けていきます。ただ、かごしまんま脱脂粉乳(スキムミルク)を商品化してみてわかることは、PB商品はどうしても売価が高くなる、ということが課題です。
脱脂粉乳も九州産が全くないのでオリジナル商品化しましたが、メーカーから届いた25kg袋を詰め替えしていくだけのものなのにパッケージ代や機材・人件費を入れていくと市販品の倍の価格になってしまいました。
何度もメーカーにリクエストしましたが、生クリームも脱脂粉乳も一般消費者向けの小分けタイプの商品化は実現しません。かごしまんま脱脂粉乳はいつも賞味期限の関係で廃棄処分にするものも多い赤字商品です。なんだか悔しいしバカらしいなあ、と感じます。私達はただ、九州産で安心安全な食材が欲しいだけなのに、なぜこんなにも無力で苦しいのでしょうね・・・。
でもめげずに頑張っていきますよ~!だってかごしまんまはみんなの冷蔵庫を幸せで一杯にする食の砦です。
周囲に理解されなくて、子供のおやつや給食に悩んで、茶話会のケーキやお茶に悩んで、PTA主催の焼きそばやおにぎりに悩んで、修学旅行や運動会や遠足で悩んで、入院先の食事に悩んで、会社のおつきあいや親戚との集まりに日々悩んでいる皆さんの食の砦ですからね。希望を捨てずに同じ空の下、共に頑張っていきましょう。

Edit by 山下 理江

平成28年10月28日

Oct 27. 2016 かごしまんまだより

台風16号が九州中に被害をもたらした影響が続き、今の鹿児島のスーパーでは、キュウリが1本120円、キャベツが300円、白菜が半分や1/4で500円、レタスもワンコインの500円です。ほうれん草や小松菜などの葉物は姿を消し、買い物に来た主婦がため息をついてうろうろしています。
台風が多くのビニールハウスや畑の作物を破壊していったからです。でもかごしまんまの野菜セットが(もやしやみかんやカイワレが入るにしても)続けていけているのは、ひとえに生産者さんと野菜セットを買い続けて下さっている消費者の皆さんのおかげです。
例えば今回の深ネギは、平岡農園さんが台風の前に深ネギを葉の半分位まで土中に埋めて守りました。完成しているネギ畑に入り、ネギを守るように土を50cm近く被せていく。これはすごい重労働な作業です。また、平岡さんは台風シーズン前にインゲン畑の周囲にエンバ(飼料用麦の一種)を植えて台風からインゲンを守りました。
そういう野菜はもちろんこういう今の時期には本当はかごしまんまに野菜を卸すよりも市場に出した方がずっと高値で売れます。それでもかごしまんまに卸してくださるのは年間を通してずっと一定価格で買い続けているからです。例えば今は野菜の高値が続いていても、台風後はずっと穏やかな天気でそこそこ雨も降っているのであと1~2週間もすれば野菜がワッと出てきます。1度に野菜がたくさん出てきたら今度は値が大暴落し始めます。そういう値が下がった時でもかごしまんまは一定価格で買い取ります。こういうのを契約栽培農家さんといいます。契約栽培は、不安定な農産物価格を安定させてまとまった売り上げになるので、生産者さんにとっても大きなメリットです。ですから、値が高騰した時も暴落した時も一定価格でまとまった量を買い続けることは、とても重要です。
それと共にもう1つ、市場の価値観ではなく契約栽培には『減農薬栽培を推奨する価値観』が非常に重要になっていきます。それは、かごしまんまのために作ってくれた野菜なので、変な形でも、大きさがまちまちであっても、虫の穴があっても虫がいても、旬の始まりであっても終わりであっても(補足:旬の始まりは野菜が小さく柔らかい・旬の終わりは野菜が大きく固い)、腐っていたり傷んでいたりしているものでなければ常に買い取るということです。そうすることで、相手が困っているときはお互い助け合う信頼関係が構築されていきます。それが実現できるのも、ひとえに定期便の方や定期的に野菜セットを買い続けて下さる消費者の皆さんのおかげです。本当に本当にありがとうございます。

【レンコンにつきまして】
レンコンがしばらく続いておりますが、単独での商品化へのお問い合わせをよく頂きます。すみません、レンコンの単品商品化は実現がかなり難しいです。といいますのは、レンコンはその名のとおり蓮の根で、粘土質の水田でないと育ちません。火山灰でできたシラス台地の鹿児島ではまず無理で、九州でも佐賀県など産地はごく限られてきます。レンコンはソーセージのようにつながった状態で箱に4~5kg入って市場からの仕入れとなります。注文が少なくても最低でもこの1箱を取らねばならず、また、箱ごとの仕入れになってくるのでロスが多いため、単品商品としては現在は取り扱うことができません。美味しくて気管支系統や胃腸、美肌にも良いとされているレンコン。秋の今だけ野菜セットに入っています。どうぞ今週もお楽しみくださいませ。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成28年10月18日

Oct 17. 2016 かごしまんまだより

【目を育てる】
舌を育てる話、鼻を育てる話ときましたので今回のテーマは『食材を選ぶ目』です。
すみません、今回はいつもより増して暑苦しく長い文章になってしまいました。

『ホントの良い野菜・果実の選び方』
普通はシャキシャキしているかとか色形が良いかとかが野菜を選ぶ基準だと思いますが、ホントの安心安全を求めるなら視点はちょっと違ってきます(複雑になってしまうのでここでは産地の話はないと仮定しますね)。
まずスーパー等の大型店舗では買わないようにします。できれば道の駅や生産者直売所のようなところで購入します。なぜならスーパー等の大量仕入れ店舗の野菜の多くは市場からで、重視されるのは『規格と価格』だからです。形と色と大きさの基準が細かく決められており、規格外の野菜は市場では良い値がつきません。虫の穴があったり形が変だったり曲がっていたり大きかったり小さかったりする野菜はB品C品として安くたたかれてしまいます。『農薬や化学肥料の使用頻度』は全くといっていいほど問われません(もちろん放射能は1ミクロンも気にされていません)。
おのずと市場へ野菜を卸す生産者さんは、市場のニーズに合わせてキレイで均一な品質の安い野菜を作るようになっていきます(←つまり農薬や化学肥料を大量使用)。
ホントの安心野菜の選び方はこうです。
葉物は大量に虫の穴があったり虫がいたり、キュウリやオクラは曲がっていたりシミやキズの跡があったりするといいです。虫の穴が開いていたり虫がいたりすることは減農薬の証ですし、野菜が曲がるのは虫や菌類からの傷を治すときに身をよじるからで、これも減農薬の証です。梅やミカン・金柑等の木になる果実も、土の中にいる大根やニンジンも、表皮にシミやキズの跡がたくさんあるものがいいです。
自然の中で育つのに、安全な無菌環境・虫排除なんて無理な話です。殺菌剤などの農薬を散布されて表面の菌類や虫が殺され寄せ付けられないでいるからキレイな見た目の野菜や果実になるのです。
レンコンは泥付で汚い色をしているのが漂白液や酢などの添加をしていない証です。米や小麦粉や小豆も虫が混入しているようなものはむしろ安心安全で減農薬の証であったりします(気持ち悪いですけれどね)。
つまり、野菜・果物は見た目が悪くて虫がいたりするくらいの方が減農薬栽培で安心できるものなのだ、ということです。その上で、鮮度が高いものを選ぶといいと思います。
輸入モノでキレイな野菜や果実も薬漬けの危険がかなり高いです。何日もかけて農場からはるばる日本へ『キレイな状態のまま』やってくることはとても不自然です。日本のイチゴの旬は冬。夏でもケーキ屋さんのショートケーキにキレイなイチゴが載っているのはとてもとても不自然なことなのです。

『騙されない食品表示の見方』
『原材料』の中でよく見る、果糖ぶどう糖液糖・植物油・醤油・アミノ酸・乳化剤・シュガーレス(またはカロリーオフ)という表示は安心そうな雰囲気を醸し出していますが、実は違います。
実は日本はGM作物の消費量が世界第1位と言われています。しかしながら私達は『遺伝子組み換え(GM)でない』という表示を目にすることは多いですが、『遺伝子組み換えである』という表示を見ることはまずありません。ではいったいGMはどこへ行っているのでしょうか?例えばジュース類や缶コーヒー等に含まれる果糖ぶどう糖液糖。この原料のトウモロコシのほとんどはアメリカのGMです。植物油の原料になる大豆や菜種も表示義務がないのでほとんどGMです。醤油の原料の大豆も表示義務がないので加工食品に使われる業務用醤油のほとんどはGM。畜産業の安い輸入飼料もGMです。
GM作物は遺伝子を人工的操作する点でも怖いですが、他の植物が死滅するような強い農薬をかけても枯れない点が非常に怖いです。つまりGMとはかなり農薬まみれな作物なのです。だからなるべく避けたいものであるはずなのに、なぜか日本では『遺伝子組み換えでない』というアピール表示はたくさん見るのに、実際にGMが原料の食材は国の方針で巧妙に表示義務がないものになって私達の口に入ってきています。
例えばポテトチップスの食品表示に『馬鈴薯(遺伝子組み換えでない)、植物油、醤油、アミノ酸』とあります。芋がGMでなくて安心しても、実は植物油と醤油はGMでアミノ酸は化学調味料というふうに、消費者側に知識がないとどんどん身体に悪いものを取りこんでいってしまうような食品表示が日本の食品の実態です。
『アミノ酸』という表示はなんだか栄養素的なイメージを消費者に抱かせますが、実はこれはグルタミン酸ナトリウムで味の素の主成分である人工的な旨味調味料です。
お菓子やパンや缶コーヒーやマーガリン等、挙げたらきりがないくらい多くの食品に入っている『乳化剤』は、『乳』という字からソフトなイメージや乳製品を連想しがちですが違います。油と水のような混ざりにくい2つの物質の表面の性質を変えて混ざりやすくする添加物で、『界面活性剤』と呼ばれる人工的な化学物質です。
チョコレート等に入っている『レシチン』(大豆由来と記載されている)も乳化剤で、しかもこの大豆のほとんどはアメリカ産、つまりGMです。
ね?私達はGMや人工的物質をたくさん食べているでしょう?
『シュガーレス』や『カロリーオフ』の表示も女性には優しい食材・飲料と思われがちですが違います。アスパルテームやステビアという人工甘味料が入っていることがほとんど。これら人工甘味料の危険性はネットで検索すればたくさん出てきます。そして健康を守るべきお医者さんで処方される小児用の甘いお薬には、砂糖ではなくほとんどこの人口甘味料が入っているのです。
・・・だんだん腹が立ってきましたね。このくらいでやめましょう(笑)。

かごしまんまの商品もこれらの添加物が入っているものがあります。完全に除去した完璧な食材だけを商品にしていきますと、全てが高額になって日常食材ではなくなってしまいますし、そもそもそういう完璧な食材は皆無ですし放射能も含め食品の安全基準は人それぞれです。
そこでかごしまんまは商品の原材料表示を一番重要に考え、実際の商品に記載されているメーカー表示よりも詳しく記載するようにしています。食品表示の詳しさ選手権があったら日本一を取ろうと思っています。
どうぞ食品表示をよく見て、食べる・食べない・たまにならOK・ダンナにならOK・遠足のときだけOK・・・等とジャッジしながら選んでください。
この不思議な国、日本は、推測するに放射能も農薬も添加物もGMもどうやら世界で最も消費されているようです。この国で生き抜くには、普段から『なるべく避ける』ように自分の目を育て、食品表示をよく見て、その中で、まあこれなら許せるかな、という食材をそれぞれの判断と基準で選択しなければいけないようです。
戦後から今日までかけて70年かけて日本のがん罹患率は5倍になってきています。
戦前の、魚と野菜と漬物とご飯と味噌汁の食生活から、私達はいったいどう変わっていっているのか。
舌と鼻と目を育てて、放射能だけではなくあらゆる方向から考え、取捨選択して防御していかねばならないなあ、と切に感じます。その負担を、少しでも軽くして食が楽しくなるようにこれからもかごしまんまを頑張りますね。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成28年10月14日

Oct 13. 2016 かごしまんまだより

【ニオイは愛しい】
養鶏場や養豚場はものすごいニオイと騒音の為、都市部では住民運動で移転や廃業を余儀なくされたという話がたくさんあります。また、住宅地に隣接する畑ではニオイの強い堆肥(糞尿)や米ぬかや油粕などの有機肥料を使用すると苦情の嵐になることもあります。
実際、私も千葉にいた頃は養鶏場や養豚場の周辺のニオイが強烈で嫌でした。
でもここ鹿児島、特にここ大隅半島は畜産王国。農業王国。いつも何かしらニオっています。畑に撒いた堆肥。その堆肥で育ったさつま芋から焼酎ができ、その焼酎かすを牛や豚が食べたり畑に撒かれたりして牛や豚や野菜が育ちます。菜の花が咲き誇り、菜種油が採れると、その油粕を畑に撒いて野菜の栄養になります。
このように有機肥料が大量にあって地域で循環しているので、大隅半島は自然と減化学肥料・減農薬栽培になっています。(都道府県毎の慣行栽培を調べると、鹿児島や宮崎は他の都道府県に比べて化学肥料・農薬使用量が少ないことがわかります。作物にもよりますが使用量が多いのは北海道などの大型農業地です。)
住んでいる人達も多くが農業に携わっているのでニオイが当たり前の生活です。
ニオイの少ない化学肥料を使うと1期目はいいのですが、土の成分や生物のバランスが崩れていくので2期目以降の野菜の出来が悪くなったり連作障害などが出やすくなったりします。自然の中で出てくる有機肥料は自然に還りますが、人工的につくった化学肥料は自然に還らず畑のバランスを壊したまま悪循環にはまっていきます。窒素を多く含む化学肥料は、野菜も硝酸態窒素などの苦みやエグミ成分を多く含むようになります。農薬の多用は微生物や虫に耐性がつくのでさらに強い農薬を使うようになっていきます。
ところで私達が飼うペットも私たち人間も必ず臭い糞尿を排出しますね。夏は水分を多くとって食欲が低下し、冬は体脂肪を身体に備えて太りますね。
同じように、開放畜舎で飼う豚や牛や鶏も夏にはたくさん水を飲んで食欲が低下し、冬には食欲が増して脂肪をたくさん身体に蓄えます。ですから肉質や乳成分も季節によって変化します。冬に『やごろう豚』や『黒豚』がびっくりするほど脂身ばっかりになったり、夏に『ごちそう卵』が水っぽくなったりするのもそのせいです。
閉鎖型畜舎で周囲にニオイを出さず、温度も湿度も光も1年中一定にしてあまり動けないようにして、満員電車のように密集して大量飼育しているのに抗生物質や薬剤の投与を多用して病気にならないようにした品質が均一な肉や卵は本当に安心安全でしょうか。
畜産業や農業に魔法はありません。
私達が添加物や化学調味料や人工甘味料を多く含むものを食べたり日光に当たらないと体調を悪くしたりしていくように、人工的化学的なものを多用した野菜や鶏さん豚さん牛さんも決していい方向にはいきません。
昔ながらの自然循環からできていく有機肥料、季節や光を感じる自然な飼育方法が一番なのです。
今日もかごしまんまの事務所周辺に漂う香ばしいニオイに愛おしさを感じながら、大きな空の羊雲に向かって「ニオイ万歳!」と両手を上げて深呼吸します。(ただしこれもまた放射能防御と一緒で、ニオイ万歳!なんて言うと日本ではまた生きにくくなるんですけどね~。ここ鹿屋市でもニオイ問題は時々議題にあがります)
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。鹿児島の農業・畜産業がずっとニオっていますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成28年10月4日

Oct 4. 2016 かごしまんまだより

【舌を育てる】
子供は、最初は野菜や香辛料が苦手でも少しづつ食べる練習をして慣れていきます。大人になってから食べられるようになったもの、大人になってから美味しいと思うようになったものって結構あると思います。
これは舌が、初めての強い刺激のものには苦手信号を脳に送るのですが、少量ずつ何回か食べることによってその刺激に慣れていき、少しずつその食材の旨味や深みを理解していき、「なんかこの味がわかるようになった♪」「なんか美味しいと感じるようになった♪」となっていくからです。
ですから、子供のうちからピーマンやゴーヤやシソ、キビナゴなどをほんの一口ずつでもいいので繰り返し食べることが大切です。大人になってからも同様で、例えばゴーヤが苦手であってもほんの一口ずつでもいいので繰り返し食べていくことが「なんかゴーヤが美味しく感じるようになった♪」の第一歩なのです。ポイントは毎回少しずつ食べる量を増やしていくこと。特に夏に食べるゴーヤは、夏の身体が必要としているミネラルや栄養がたくさん含まれているので、腸がそれを学習し脳に伝えます。繰り返し食べることで腸と脳と舌が連動して「ゴーヤを食べるとなんか身体が回復する!だから夏はゴーヤ、食べたい!」という記憶を刻むようになります。
シシャモやキビナゴについても同様で、最初はその苦みの刺激に舌が拒否反応を起こします。でも少しずつ繰り返し食べていくことで、腸と脳と舌が連動して「なんか栄養があるし、しかも旨み成分もあるぞ~」と認識できるようになります。舌が育っていくのです。
実は、人工的に作られた食品添加物や水道水に対しても同じです。
戦後の現代社会では(特に日本では)多くの人は食品添加物の味に慣れてしまっていて、腸も脳も我慢している状態で、舌に「危険だよ~」という信号を送ることを諦めています。でも半年ほど、添加物を極力避ける食生活を送ってみて下さい。サッカリン、ステビア、甘草、亜硝酸ナトリウム、着色料、アミノ酸・・・。添加物は数えきれないほどありますが、なるべく避けてみてください。※『アミノ酸』は栄養素のような名称ですが、これは人工的に作られた化学調味料(グルタミン酸ナトリウム・味の素など)のことです。
外食や弁当やお惣菜を買うのをやめていくと私達の舌には変化が起こってきます。舌が化学調味料や添加物の味がわかってそれを拒否するようになります。外食で化学調味料を使っているか否かが舌でわかるようになります。スーパーのお惣菜が美味しくなくなります。野菜もスーパーの野菜より生産者直売コーナーの野菜や減農薬野菜の方が美味しく感じるようになります。水も同じです。良い水を飲んでいると塩素が強くわかるようになります。
これは私の周りの人に実験してもらってほとんどの人が実感しています。騙されたと思って半年の間、添加物デトックスをしてみて下さい。半年後、自分の舌が驚くほど添加物に拒否反応を起こすことがわかります。
特に調味料に気を付けていれば、手作り食生活を半年続けるだけで腸も脳も復活して、添加物や人工甘味料が口に入った時には舌に「添加物があるよ、嫌だよ、美味しくないよ~」ってちゃんと教えてくれます。さらに続けていくと添加物入り食材を食べると口内炎ができることも。腸と脳と舌はお互いに連動していて、舌を育てると私達にきちんと健康と危険を教えてくれるのです。戦後、癌が急激に増えた理由の一つに、この食品添加物が大きく関係しているのではないかと私は推察しています。
舌を大切に育てて、旬に必要な栄養素や旨みや危険を敏感にわかるようになると、料理もぐっと楽しくなります。
(ただし放射能防御と一緒で、添加物や人工甘味料がわかると日本ではまた生きにくくなるんですけどね~笑)
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成28年9月27日

Sep 26. 2016 かごしまんまだより

【台風の爪あと その後】
先日の台風16号は鹿児島各地にけっこうな被害をもたらしました。
かごしまんま災害等支援活動基金から、今回の台風や停電で甚大な被害を受けた生産者さんに1万円のお見舞金をお渡しさせて頂きました。皆様、本当にありがとうございました。生産者さんにお客さんの応援の声を伝えることができました。
鹿児島ではあまりに風が強すぎて木々がたくさん倒れた結果、ひっかかった電線が切れてあちこちで停電しました。停電が2日経っても続いているので、復旧のめどを聞こうと九州電力に電話しても全くつながりません。直接九電の鹿屋支社に出向いてみると、同じようにイライラした人々でいっぱいになっていて、九電の人が「電線があちこちで切れていて原因も復旧のめども全く分からない状況です」と説明していました。
どのくらい木々が倒れてしまったかといいますと、流木が鹿児島湾岸を埋め尽くしてしまい、垂水フェリーが数日間欠航したほどです。
高隈山系にある吉田自然農園さんは悲惨でした。畑の野菜がめちゃめちゃになったのは言うまでもなく、土砂崩れと倒木で電線が切れて唯一の山道がふさがってしまい、家から車で外出できない上にライフラインが断たれて数日間過ごしました。吉田さんは井戸水を利用していたので、水を汲み上げるモーターが停電で動かないため水も電気もない過酷な数日間でした。先週末に「やっと山道も通れるようになって電気も復旧した!」という喜びの報告メールが来ましたのでお見舞金を持って訪ねてみると、山道は木々が倒れて電線がぶら下がったまま、土砂崩れも修復されていないままで、まだとても安心できる状況ではありませんでした。お見舞金は「本当にありがたい。農場に必要なものを購入して大切に使いたい」とのことでした。
ゴーヤの棚が全てなぎ倒され、車庫も破壊されてしまった井之上養豚さんは、お見舞金を持参した時には肩を落とされてましたが、お見舞金とお客さんの激励メッセージに涙ぐんでおりました。
停電が何日も復旧せず、ギリギリまで肉類を保冷剤や保冷車で守っていた新村畜産さんは発送日当日に「大丈夫かとは思うが、もし万が一、品質に何かあってはいけない」と決断し、肉類の納品を諦めて全て廃棄処分にしました。お見舞金をお渡しすると店長さんやスタッフさんみんながびっくりし、そして喜んで感謝されていました。
ぐるめ畑さんの鹿屋のビニールハウスは台風で骨組みから折れたり壊れたりして全滅だったので、圃場の野菜は全てダメになりました。また種まきや植付けから始めるので今後1か月はぐるめ畑さんの葉物類はおあずけです。
お見舞金について、ぐるめ畑さんは「どうお礼をしたらいいのかわかりません。本当に感謝します」と仰っていました。
台風があまりにすごかったので鹿児島の野菜は今、スーパーの店頭にほとんどありません。店頭にある野菜はキュウリやナス、新生姜、福岡産の小松菜、大分・熊本産のトマト、あとは本州産や北海道産の野菜で、どの野菜も非常に高騰しています。もう少ししたら鹿屋市近郊のキャベツが出てくるのですが・・・。
しばらくは野菜セットのラインナップが100%満足いくものではないかもしれませんが、現状の鹿児島県産・九州産の野菜でできるかぎり品質の良いものをご提供しますのでどうぞよろしくお願いします。先週も今週も苦肉の策でカイワレ大根やみかんを野菜セットに入れております。本当に本当にすみません!
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成28年9月23日

Sep 22. 2016 かごしまんまだより

【台風の爪あと】
いやあ今回の台風16号はすごかったです。雨戸を閉めて寝たのですが、停電になって雨戸に何か大きなものが何度もたたきつけられている音がしてとても怖くて眠れなかったです。朝起きて外に出るとそこらじゅうにトタン屋根や大きなものが落ちていて、ガラスが割れた車や倒木、切れた電線など悲惨な光景が広がっていました。
井之上養豚さんのゴーヤ棚は総崩れし、ぐるめ畑さんやサンフィールズさんの畑やビニールハウスは全滅状態。吉田自然農園さんの野菜も全滅し、山道は土砂崩れで車両通行不能になり、1.5kmの道を吉田さんが徒歩で汗びっしょりになって野菜を担いでかごしまんま号に載せました。
朝になっても新村畜産さんとかごしまんまの地域の停電が復旧せず、プレハブ冷蔵庫が動かないので、野菜や食材の品質との戦いが始まりました。停電から復旧が早かったぐるめ畑さんのプレハブ冷蔵庫に間借りすることができ、かごしまんまの食材は全て移せました。停電は21日に日付が変わっても続き、かごしまんまの地域はようやく夜中に復旧し、発送作業にギリギリ間にあいました。しかし新村畜産さんの地域がまだ停電中で、冷蔵庫も真空機も使えないので、本当に残念で悔しいですが新村畜産の肉類の納入は断念することになりました。
せっかくご注文して楽しみにされていたところ、用意できないものが多くて本当にすみません。
【冷凍食品企画中】(再掲です)
以前から「お弁当に使える冷凍食品を商品化して欲しい」という声を頂いておりましたが、この秋冬に冷凍設備をつくれることが決定しました。冷凍食品の商品化を大検討中の今日この頃です。
そこでなかなか悩ましい壁にぶち当たっております。それは、商品化するには主に以下の2通りがあります。
①【市販品】もともとある市販品の中から主原料が九州産である冷凍食品をピックアップし商品化する
長所・・・既に商品化して大量生産しているので安価である
短所・・・原材料全てが九州産ではなく、添加物や遺伝子組み換え由来材料も多く入りモヤモヤ感がある
②【PB商品】冷凍食品メーカーにかごしまんまオリジナル商品(PB商品)を企画製造してもらって商品化する
長所・・・原料のほとんどを安心材料で揃えられ、添加物等を極力避けることができる
短所・・・PB商品なので原価が高い・生産ロット数の定めがあるため在庫を多く抱えねばならない
このどちらを主力商品化していくべきものか非常に悩んでいます。
大きな悩みは、①の方が安くて簡単に商品化できるが原材料欄を見るとモヤッと感があること。②だと安心だが日常食材としては価格が高すぎるのではないか、ということ。
また、宅配便で配送する際には冷蔵品と冷凍品は保管温度帯が違うので、箱を分けて別々に送料がかかります。
ですから冷凍食材を販売スタートするには豊富な商品ラインナップを揃えておかないと、お客さんが送料かけて買えません。みんなのお弁当作りを楽にしたい、というモチベーションを掲げての冷凍食品プロジェクトですが、なかなか悩んでおります。
みなさんは①と②、どちらが欲しいですか?もしくは①と②両方を商品化した方がいいでしょうか?
よろしければご注文時のご要望欄等にメッセージを頂ければ幸いです。ご意見やアイデアをお待ちしております。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江

平成28年9月16日

Sep 15. 2016 かごしまんまだより

【秋の訪れ】
ここ数日は朝晩の気温も下がって快晴がなく曇りが多かったせいか、きゅうりの色が薄めで細く、オクラのなりが悪く、生産者さんがいつもより1時間ほど遅れて焦りながらかごしまんまに持ってきました。
今日はいつもの生産者さんから生(なま)落花生が入荷せず、手当たり次第に直売所廻りをしましたが今日はさっぱり出ていなくて撃沈し、色々な生産者さんに声をかけてやっと見つかりました。野菜の旬は突然終わることもあるので、ホント焦ります。地元の方々はそれに慣れていて「落花生もう終わっちゃったね~」と笑っていますが、こちらはなんとか探そうと必死です。ホや産地のこととか添加物や農薬のこととかでかごしまんまでしか注文できない、というお客さんの事情を痛いほど知っているからです。今回はなんとか用意できてホッとしました。
直売所をたくさん廻ってみたら、さつま芋や里芋が少しずつ並んでいました。全体的にまだ端境期(野菜の旬と旬の間の収穫が少ない時期の事)で、夏の野菜も秋の野菜もどっちつかずで、量も種類も少なかったですね~。
野菜の様子からも秋の訪れをひしひしと感じる今日この頃です。

【冷凍食品企画中】(再掲です)
以前から「お弁当に使える冷凍食品を商品化して欲しい」という声を頂いておりましたが、この秋冬に冷凍設備をつくれることが決定しました。冷凍食品の商品化を大検討中の今日この頃です。
そこでなかなか悩ましい壁にぶち当たっております。それは、商品化するには主に以下の2通りがあります。
①【市販品】もともとある市販品の中から主原料が九州産である冷凍食品をピックアップし商品化する
長所・・・既に商品化して大量生産しているので安価である
短所・・・原材料全てが九州産ではなく、添加物や遺伝子組み換え由来材料も多く入りモヤモヤ感がある
②【PB商品】冷凍食品メーカーにかごしまんまオリジナル商品(PB商品)を企画製造してもらって商品化する
長所・・・原料のほとんどを安心材料で揃えられ、添加物等を極力避けることができる
短所・・・PB商品なので原価が高い・生産ロット数の定めがあるため在庫を多く抱えねばならない
このどちらを主力商品化していくべきものか非常に悩んでいます。
大きな悩みは、①の方が安くて簡単に商品化できるが原材料欄を見るとモヤッと感があること。②だと安心だが日常食材としては価格が高すぎるのではないか、ということ。
また、宅配便で配送する際には冷蔵品と冷凍品は保管温度帯が違うので、箱を分けて別々に送料がかかります。
ですから冷凍食材を販売スタートするには豊富な商品ラインナップを揃えておかないと、お客さんが送料かけて買えません。みんなのお弁当作りを楽にしたい、というモチベーションを掲げての冷凍食品プロジェクトですが、なかなか悩んでおります。
みなさんは①と②、どちらが欲しいですか?もしくは①と②両方を商品化した方がいいでしょうか?
よろしければご注文時のご要望欄等にメッセージを頂ければ幸いです。ご意見やアイデアをお待ちしております。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から心から願っています。

Edit by 山下 理江