クラウドファンディングに挑戦します!

Dec 7. 2023 お知らせ

クラウドファンディングに挑戦します!

九州産小豆のあんぱんやお菓子を食べたい。
そんな想いを抱いて始動したプロジェクト『小豆計画』。

初年度の小豆生産高は1.2tで全量買取し、
なにもかも初めてだった粒あん製造もようやくペースがつかめてきました。

おかげさまで、地元のお店に少しづつ採用され、人気が高まりつつあります。

しかし、予想もしていなかった物価高騰の波にのまれ、
当初の予定よりも大幅な資金不足のなかで、今季の小豆の収穫期を迎えることになりました。

今年は、圃場も生産者さんも増えて、去年の倍の収穫量であると予想されます。

去年に続き小豆を生産してくださった農家さんはじめ、
小豆計画に賛同して、小豆生産に初挑戦してくださった農家さんの想いが詰まった小豆を、
なんとしてでも全量買取したく思っております。

もう一つの問題があります。それは、小豆の選別作業です。

畑のルビーとも言われるほど、小豆の選別は大変な作業です。

現在の小豆選別能力は1日数キロで、需要に対応しきれなくなりつつあり、
新たな選別機を導入しなければ、限界を迎えてしまうところにきています。

一緒に走ってきた生産者さんの小豆の全量買取を実現するため、
また、限界に近い選別作業を改善するために、
クラウドファウンディングに挑戦する決意をしました。

https://readyfor.jp/projects/azukikeikaku

12月11日公開スタートで、1月31日迄のチャレンジです。
皆さま、お力をどうかどうかお貸しください。

小豆計画をなんとしても成功させて、鹿児島の持続的な農業と地元産業の発展に貢献してまいります。
皆様のお力添えと応援をどうぞお願い申し上げます。

最後に、このクラファンを実施するにあたり協賛してくださる
KOTOBUKI HOTELさんと地元企業の皆さんに、心から感謝申し上げます。
_

KOTOBUKI HOTEL https://kotobukihotel.com
TAKE BAKERY AND CAFE https://take-bakery-cafe.com
薩摩菓子所 富久屋 https://fukuya.ocnk.net
御菓子司 大黒屋 https://www.kanoya-daikokuya.com
ARAHEAM / POT A CUP OF COFFEE  https://araheam.com
Bee by konomichi instagram @bee_by_konomichi

Edit by 山下 理江

2023年11月前半号

Nov 7. 2023 かごしまんまだより

【年末年始商品についてお知らせ】
宮崎県の2022年のシラス漁獲量は641tで、1964年以来、58年ぶりに千tを下回ったというニュースが今夏ありました。
宮崎・鹿児島両県のシラス不漁は深刻です。
シラスは成長すると『かえり』と呼ばれるサイズになって煮干しとして加工されます。
さらに成長すると唐揚げやオイルサーディンなどにして食べられる『イワシ』になります。
つまりシラスが獲れないということは、『かえり』もないので田作りも絶望です。
ギリギリまで待ちますが急に魚が増えるということはまずないので、今年は煮干しや田作りはほぼ欠品が確定です。
また『当たり豆』はメーカー製造終了となりました。
今年は魚系のおせち材料の欠品が多くてすみません・・・。

しかし!なんと吉開の蒲鉾さんの紅かまぼこが復活です。
数年ぶりに吉開の蒲鉾さんの紅白かまぼこが楽しめますね!
かごしまんまでは今年は12月いっぱい吉開の蒲鉾さんのかまぼこをお届けします。
この機会にぜひ完全無添加・長崎県産エソ100%・大分県産板使用のかまぼこを思いっきり楽しんでください。
お正月のおせちにご使用の場合は、賞味期限の関係上12月29日出荷(30日か31日お届け)のみとなります。

年末年始商品ではないのですが、無添加オール九州産の即席味噌汁や無塩せきウインナー、非遺伝子組換え飼料飼育の牛乳、大分県産原木栽培乾燥椎茸の商品化が実現できそうです。

【小豆計画について】
ついに2011年からの夢だった『九州産小豆の粒あん』が発売できました!!
地元のこだわりの和菓子・洋菓子屋さんやパン屋さん・お寿司屋さん・レストランに試食してもらうと『小豆の味わいがしっかりしている』『濃厚な味を楽しめた』と非常に高い評価をいただいております。
しかもかのや姫小豆は農薬使っていません。固定種の植物の強さには驚くばかりです。
安心安全な粒あんをどうぞ思いっきり楽しんでください。
年末年始は丸餅と一緒に楽しむのがおすすめですが、パンに塗るのもめちゃめちゃ美味しいです。
九州産小麦・かのや姫小豆のあんぱんも、商品化に向けて試作を繰り返し中です。
こちらもどうぞ楽しみにしていてください。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年10月後半号

Nov 7. 2023 かごしまんまだより

【端境期】
10月は野菜の端境期(はざかいき)。どの野菜も小さく少なく苦しい時期です。
夏野菜は旬の終わりで固く小さく少なくなり、冬野菜はまだ旬の始まりで小さく少ないためです。
特にキュウリやミニトマト・トマトやピーマンなどの1年中ありそうな野菜の、植物本体が軒並み老化して収穫量が激減して高騰しています。
ほうれん草やキャベツなどの冬野菜も少しずつ出始めましたが、まだ暑さが残る鹿児島では大きくならず虫もたくさんいるので穴だらけ。高冷地栽培の盛んな熊本野菜を仕入れたりもします。
あと数週間ほどで気温がぐっと下がり、冬野菜も元気に大きく育ってきますので、しばしご容赦ください。

【金曜日出荷のみにさせて頂いてから】
おかげさまで週の前半は小豆計画事業に専念できるようになりました。
月曜日に小豆の選別や準備作業をして、火曜日に粒あんをつくって真空パック詰めをし、とうとう10月11日の水曜日、地元の野菜直売所に初納品できました。
感慨深くて、嬉しくて、写真を何枚も撮ってしまいました。
かのや姫小豆の粒あんであんぱんをつくって頂いているベーカリーカフェさんから「粒あんが急になくなってすぐ必要!なるべく早くお願い!」という注文FAXが来た数時間後には、車で届けることができました。
地元の和菓子屋さんやパン屋さんに、小豆計画のパンフと粒あんの試供品を届けて回ることができました。
事業再構築補助金事業の完了報告書づくりも本腰を入れることができて、ただいま佳境に入っております。
膨大な資料集めと報告書のオンパレードですが、時間的余裕ができたのでじっくり取り組むことができます。
事業スタートの今は金銭的には非常に苦しいですが、時間のゆとりができたことで焦りや不安がグッと軽くなりました。
なにより、皆さんからたくさんの応援を頂いていることが頑張れる原動力になっております。
本当にありがとうございます!
かごしまんまHPからも粒あんが買えるように、いま商品ページを作り込み中です。
渋切りを最小限に抑え、栄養分と旨味成分を最大限に残した、小豆と粗糖だけのシンプルな粒あんです。
お水にもこだわって、スペシャルティコーヒー店でもよく採用される浄水器エバーピュアを通した水で小豆を炊いています。
私たちはあんこづくりの初心者で下手クソ。そのぶん色々こだわりました。
「九州産小豆のあんこが食べたいなあ」。かごしまんまを利用してくれる皆さんがずっと思っていた夢。
動き始めることができました。
本当にありがとうございます。
通販事業も、変わらずこれからも頑張ってまいります。
どうぞよろしくお願いします。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年10月前半号

Nov 7. 2023 かごしまんまだより

【火曜出荷を休止致します】 (先日のメルマガと同内容です)
2011年より皆様の応援で続けられてきましたが、物価高と電気・ガス・ガソリン代値上げが始まって急激に売り上げが激減していきました。
ここ数ヶ月は金融機関や親族からの借入で会社存続できている状況で、それも限界に達しつつあります。
今月の存続も危険な状況ながら、事業再構築補助金事業による『小豆計画』を始めており、会社を廃業することも困難な状態にあります。
さらには小豆計画事業による建築費や機械類費用も値上げや追加変更が多く当初の予定金額を大幅に上回り、銀行融資の審査やり直しに半年以上費やしてきました。
5月に製餡所が竣工しましたが、増額融資が決定するまで機械類が入らず、工事関係業者の方々に返済を待って頂く状況が続きました。
9月末にようやく融資の全てが決済され、やっと各方面にお支払いできて製餡を稼働させることができました。
地元の生産者さんや和菓子屋さんそして多くの応援に支えられて、初めての製餡で老舗和菓子屋のお彼岸おはぎや人気カフェのあんぱんに採用されました。
しかしながらかごしまんま通販事業へのご注文数が激減しているこの状況下では、週2回の出荷日を維持しながら小豆計画事業を進めることがどうしても困難になってしまいました。
注文数の減少と燃料費高騰で、各生産者さんに負担がかかるようになり、その配送負担を軽減するために各生産者さんのところまで商品を取りに行ったり代わりのものを探しまわったりすることに多くの時間が取られ、私が全く営業活動できない状況に陥ってしまいました。
かごしまんま通販事業は、私の人生をかけた命そのもので、
『同じ気持ちを抱えながら生きている同志の皆さんの買い物代行をさせて頂いている』
という使命と責任を常に持って運営してまいりました。
熊本地震の際にはなぜか弊社に皆さんから多くの応援と寄付金のお申し出が殺到し、半ば背中を押されるようにして被災地へ必要物資を運んだり、支援活動団体のサポートをしたりという貴重な体験をたくさんさせて頂きました。
そして皆様が何年もずっとご注文くださっていること、たくさんのメッセージやメールを頂くこと、欠品や不良品や配送事故へのお許しやご理解をくださることなど、色々なことが救いや励みになってこれまでやってこられました。
かごしまんまを通じて、皆様からいつも応援されていることを感じてきた12年でした。

しかし岸田首相が発表した経済対策において、インボイス制度や消費税・ガソリン税など税金制度に対する見直しはありませんでした。
これらを見直さなければ、国民の苦しい生活は変わらず、農家や個人経営者の多くはますます苦しくなっていくことでしょう。
大企業が少ない田舎では、中小零細企業や個人経営で生きている人が圧倒的に多いのが現状です。
ここ数年の厳しい経済状況に取引先も廃業したり規模を縮小したりして、幾つもの素晴らしい商品が消えていきました。
しかし田舎に元気がなくなれば食料自給率がどんどん低下し、いざという有事に日本がどうなってしまうのかは歴史も物語るように明白です。
かごしまんま通販事業は、地域の生産者さんからの農産物や食材があって、成り立つ事業でございます。

皆さん、申し訳ございません。私に時間をください。
小豆計画を通して、鹿屋の生産者さんと新たな農業を創出し、地域の食産業に貢献するための活動時間をください。週の前半を小豆計画に集中させてください。そのために出荷日を金曜日に集約し、火曜日出荷を休止させて頂きたくお願い申し上げます。
そして世の中の状況の変化に応じて、再び必要となれば火曜日出荷を復活させて頂きたく存じます。
このようなことは本来なら1ヶ月前に申し上げることではございますが、なかなか申し上げることができませんでした。 
深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ございません。どうか皆様のご理解ご協力を、心からお願い申し上げます。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年9月後半号

Nov 7. 2023 かごしまんまだより

【小豆計画、製餡始動】
製餡所に全ての機械類がやっと揃いました。いよいよ粒あんづくりのスタートです。
しかしかごしまんまは誰も本格的な製餡をしたことがありません。10年ものあいだ野菜や食材と向き合ってきただけです。大坂屋さんや製餡機械メーカーさんに製餡を多少教わりましたが、不安材料しかありません。
しかし初めて機械で製餡する前日。
たまたま鹿屋の小豆の歴史を知りたくて、1860年創業の老舗和菓子店の富久屋さんに勇気を出して聞きに行きました。すると店番していたおばあちゃんが快く小豆の歴史を教えてくださって、さらにはかのや姫小豆を復活させようとしていることをめちゃくちゃ喜んでくださって、なんとそこの社長さんが製餡指導してくださることになりました。
もー、ただただびっくりです。だって初製餡の前日にですよ、老舗和菓子屋さんに飛び込んだら助けてくれることになった、なんてウルトラ奇跡ですよ。まさに事実は小説よりも奇なりです。

翌日。不安だらけだった初製餡は、一転して和菓子の師匠が降臨したギフトな時間に変わりました。
小豆を扱う手さばきも、餡練り機とピッタリ合う呼吸も、道具を大切にする作法も、師匠の一挙手一投足にただただ感動して、あっという間に50kg近くの粒あんができました。
師匠がいてくださって、本当に助かりました。製餡そのものだけではなく、機械や道具類の洗い方やアリ退治の極意まで、惜しみなく教えてくださいました。
かごしまんまスタッフだけで製餡していたら、と思うとゾッとしました。それほど大変な作業でした。
「どうしてこんなにも親切にしてくださるのですか。本来なら何年も厳しい修行を積むのが和菓子の世界だと思っていました。それをこんなにも惜しみなく教えてくださるなんてただただ感謝です」とお礼を述べると、
師匠はこう仰いました。「だってこんな誰もやらないようなことを借金してチャレンジしようとしてるんだもの。鹿屋の小豆を復活させてうまくいけば鹿屋の地域おこしにもつながる大切なことだもの。応援するでしょ、そりゃ。教えられることは教えますよ僕は。また製餡する時には僕を呼んでくださいね。時間があるときは来ますから。頑張りましょう!」

製餡した次の日。師匠もとい富久屋の社長から電話がかかってきました。
「ねえ昨日のあんこの売り先、決まっているの?決まってないのなら少し買い取るよ。
流通網が発達していなかった一昔前までは鹿屋はみんなこの小豆だったんだから。美味しいってみんなわかるよ。
良い小豆だからお彼岸のおはぎ作るからさ。頑張って売ろうよ」
毎日のように私を涙ぐませる富久屋さんでした。
富久屋さんのおはぎ。それはもう、最高に美味しいおはぎでした。
初製餡はこんな感じでとても記憶に残るものとなりました。
みなさんに九州産小豆の粒あんをお届けできるのも、もうすぐです。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年9月前半号

Sep 6. 2023 かごしまんまだより

【素晴らしきスペシャルティコーヒーの世界 其の三】
スペシャルティコーヒーという概念が生まれる前、一般的なコーヒーの味わい方は『苦味・コク・香り』が主で、『酸味』は主流ではありませんでした。むしろ酸味は劣化の味として嫌う傾向もありました。
しかしスペシャルティコーヒーの世界では、コーヒーの持つフルーティな酸味を楽しみます。
よくわかるのが柑橘系の酸味。グレープフルーツやレモンのような香りや余韻です。
スペシャルティコーヒーに慣れてくると、ブルーベリーやストロベリーのようなベリー系の酸味もわかるようになります。
ゲイシャという品種はパイナップルやバナナのような香り高いフレーバーで世界中のファンを魅了し高い評価を得ています。
まるでフルーティな紅茶を味わうかのような世界ですが、スペシャルティコーヒーの持つフレーバーはとても繊細で、目を閉じて自分の鼻や味覚を研ぎ澄ますことで感じられる世界でもあります。
コーヒーが持つこの果実感は、浅煎りのほうが焦がした苦味が少ない分わかりやすくなります。
また、淹れたてよりも少し冷めていくことで感じられるフレーバーもあり、とても奥が深いです。
フレーバーの分類としては、このフルーツ系の他に、チョコレートやヘーゼルナッツのようなナッツ系、キャラメルやはちみつのような甘み系があり、コーヒー豆ごとの説明に記載してあるので、それを感じられるかどうかを確認するのもスペシャルティコーヒーの楽しみ方の一つです。
一杯のコーヒーと丁寧に対話する豊かな時間が生まれます。
最初は少ししかフレーバーを感じられなくても、慣れてくるとわかるようになってくるフレーバーも出てきたりするので、スペシャルティコーヒーにハマる人が増えてきています。
つまりスペシャルティコーヒーとは浅煎りの豆で酸味を楽しむのが醍醐味であり、昔ながらの喫茶店で楽しむ深煎り焙煎豆コーヒーとは全く別のコーヒー文化であるといっても過言ではありません。

[スペシャルティコーヒー豆の説明の例]
Ethiopia/Dawit Girma         ←国/銘柄
地域 Gedio, Yirgacheffe Suke     ←地域だけではなく農園を明記することも
標高 1,950-2,100m          ←標高が高いところは美味しい産地であるシルシ
品種 Wolisho         
精製方法 Natural            ←Natural(果肉のまま精製)/ Washed(水洗いして果肉を除去)
ローストレベル Light Roast      ←Light Roast(浅煎り)/Dark Roast(深煎り)
フローラル、パイナップル、ライチ
爽やかな南国のフルーツを想わす果実味  ←感じられるフレーバー(全てが毎回出現するわけではない)
後味にほのかに乳酸っぽい風味を感じる

スペシャルティコーヒーにも深煎り豆はありますが、初めて楽しむ方はまずは浅煎り豆(Light Roast)を楽しむことをお勧めします。
なお、コーヒーに砂糖を加えるとフレーバーがわかりにくくなるのでノンシュガーで飲むのが一般的です。
コーヒー豆は細かく挽くほど苦味が出るので細挽きよりも中挽き〜粗挽きがお勧めです。
自分で淹れる場合は、沸騰したてのお湯ではなくいったんコーヒーケトルなどの別の容器に移し替えて90℃前後に下げたお湯で淹れることが苦味を低減します。1湯目は全体を湿らせる程度に注いでから充分に30〜40秒ほど蒸らしをすることで良い酸味やフレーバーを感じやすくなります。
コーヒー器具やマグカップを研究したり、お気に入りのものに揃えていったりするのも、大きな楽しみの一つであります。
スペシャルティコーヒーの扉を開けると、そこには豊かな時間が待っています。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年8月後半号

Sep 6. 2023 かごしまんまだより

【台風の爪痕】(すみませんコーヒーの続きは次回)
沖縄九州には台風6号が、東海や近畿・中国地方・四国には台風7号が各地を襲った8月でした。
店頭で野菜の種類や量が少ないのはその影響です。供給量がグッと減った野菜を全国で取り合っている状況であります。
かごしまんまの野菜も量が少なかったり欠品があったりしております。
暴風雨により多くの花が落ちたり本体が倒されたりするので、台風後の1ヶ月程度は野菜全体の供給量が回復しません。
皆様には少しガッカリな気持ちにさせてしまっていることと存じます。心苦しいですが、これが台風後の現実です。
酒井さんのニラ畑も台風にかなりやられてしまいました。台風が来なければ1袋に30本入れてお届けしていく予定でした。ところが台風で半分以上が折れてしまったりなぎ倒されたりしたため、台風明けの出荷日は半分の量しかお入れすることができませんでした。出荷できた分も、ニラは葉が長細いため台風の猛烈な暴風雨で多くの葉が折れてしまって見た目が悪くなっているものが多くてお届けするのは心苦しかったです。
しかし酒井さんはかごしまんまのために無農薬無化学肥料栽培でつくってくださっております。見た目が悪い量が少ないという理由でお断りすると、全て廃棄処分になり、酒井さんの収入を奪います。そういうことの繰り返しが離農の原因になります。きれいな野菜だけが現実ではありません。自然の一部である野菜は、自然と共に変化します。
どうぞ私達のために安心安全な野菜を作ってくださっている生産者の方に想いを寄せて、台風後は仕方ないよね、と野菜の変化にご理解くださると幸いです。
井之上さんの自然栽培ゴーヤも、その多くが台風の暴風雨で傷みが見受けられました。
ゴーヤは吊り下がってなる野菜なので、雨が続くと下部の先端に雨が集中してしまい、ずっと濡れた状態になるので傷みが出やすくなります。特に長雨や台風の後は多くのゴーヤに傷みが発生します。こちら鹿児島では、傷んだ部分を包丁で大胆にカットして店頭に並んでいたりもしますが、カットすると時間の経過とともにそこも傷みやすくなるため、かごしまんまでは傷みが多少あってもカットせずにお届けするようにしています。
ゴーヤの傷みは、数日程度では周囲に広がることはあまりありません。調理時に傷んでいる部分をカットしてお使いくださいますようお願い申し上げます。
また、中のタネが真っ赤になっていたらこれはピーマン同様、熟して甘くなっているだけなのでおいしく食べられます。
ぐるめ畑さんは台風からビニールハウスの骨組本体を守るため、すべてのハウスのビニールを剥がして野菜を犠牲にしました。なのであと1ヶ月ほどは収穫できない、との連絡を受けました。
上村農園さんはビニールハウスのビニールを剥がさない決断をしました。「剥がしても野菜が犠牲になる。ビニールが破れたり骨組が壊れたりしたところだけを直していくように決めました」とのこと。勝負師ですね。結果、今回は幸いそんなにビニールが破けることがなかったので通常通りの納品ができています。葉ネギの生産者さんも同様でした。
消費者の私達の理解と協力が、生産者の皆さんを支えます。
また数週間経過すれば葉物野菜をはじめ多くが復活してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年8月前半号

Sep 6. 2023 かごしまんまだより

【猛暑と感染症とつき合う2023夏】
コーヒーのお話の予定でしたが、急遽表題のテーマにしました(コーヒーの続きは次回)。
実は7月中旬にコロナに感染しました。当時、鹿児島は沖縄に次いで全国で2番目に多い感染者数でした。
数日間の高熱後、2週間以上も倦怠感や頭痛そして息苦しさに悩まされました。
回復途上で、身体が猛烈に欲した食べ物があります。
スイカ、バナナ、みかんジュース、オクラ、モロヘイヤ、パッションフルーツ、うなぎの蒲焼、海苔、梅干し、おにぎり。
どうしてこれらを異常に食べたくなったのでしょうか。ちょっと調べてみることにしました。
まず言えることは、バナナとみかんジュースとおにぎり以外は全て旬の食べ物です。
旬のものに含まれるミネラルが、その季節の身体へのダメージを回復する作用があることは昔からよく知られています。
スイカやバナナにはカリウムをはじめ各種ビタミン類が含まれます。カリウムには細胞の浸透圧や酸・塩基均衡の維持や、神経刺激の伝達・心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節などの働きがあります。
猛暑や感染症による脱水と戦った身体を回復する働きをするのが、このカリウムなのです。
オクラやモロヘイヤやツルムラサキ等の夏野菜のネバネバには、ペクチンという水溶性食物繊維が含まれており、胃腸の粘膜を保護したり腸内環境を整えたりする働きがあります。暑さや感染症で弱った胃腸の回復を助ける栄養素がこのネバネバです。
パッションフルーツやみかんジュースや梅干しには、疲労回復に効果があると言われる天然のクエン酸やビタミンCが豊富。
うなぎの蒲焼や海苔には、亜鉛が豊富に含まれています。
特に亜鉛には、免疫力の向上、貧血の改善、うつの緩和や味覚障害の症状を治す働きがあります。
コロナ症状で特徴的な味覚障害を改善する働きがあるのですね。だから無性に海苔やうなぎの蒲焼を食べたくなったのでしょう。
うなぎにはその他にも疲労回復や代謝に役立つビタミン類やたんぱく質・鉄分・カルシウム・DHA・EPAなど多くの栄養素が含まれます。食欲が減退する夏に土曜丑の日があるのは、昔の人の知恵なのでしょう。
コロナからの回復期に急激に欲した食べ物は、やはり必要な栄養素がたくさん含まれておりました。
人間の身体って本当にすごいですね〜。
夏の旬野菜はゴロゴロネバネバしていて、あまり人気がありません。
しかし実はこれら夏のものを積極的に摂ることこそ、夏の身体の理にかなっています。
ゴーヤには夏バテや強い日差しからの疲労回復に役立つモモルデシンやビタミンC・カリウム・葉酸が含まれます。
中医学の世界で重宝されている冬瓜には、カリウムやビタミンCを多く含み、夏の疲労やむくみを軽減する働きがあります。
ヘチマやナスにもカリウムや葉酸が含まれます。葉酸は造血ビタミンとも呼ばれ、貧血の予防改善に効果があります。
つまり猛暑で受けたダメージや感染症からの回復期には、カリウムや葉酸やビタミン類・亜鉛が有効で、本能で身体がそれを知っていて、なぜか猛烈に食べたくなるというメカニズムなのでしょう。
いやあ、人間の身体って本当にすごいですね(2回目)。
東洋医学の考え方に『天人合一思想』があります。人体は天地自然に相応した統一体である、という考え方です。
自然界の陰陽の変化に従って、植物・動物そして私達の身体の陰陽も変化していくと考えられ、季節の食べ物こそがその時期の五臓六腑を調節する機能を持っていると、昔の人は経験で学びました。
薬膳の基本も、四季の変化に合わせて補養すべき五臓を養う『薬食同源』です。食べるものが私達の身体を変化させます。
私も季節の野菜を積極的に食べ続けることで、より敏感にこういうことを感じられるようになったな、と実感しています。
今年は猛暑かつ感染症も猛威を奮っております。自然界と波長を合わせるゴロゴロ・ネバネバ夏野菜を積極的に摂って免疫力・回復力をより上げて、どうぞ元気にお過ごしください。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年7月後半号

Jul 31. 2023 かごしまんまだより

【素晴らしきスペシャルティコーヒーの世界 其の二】
スペシャルティコーヒー(以下SP)について、前回ちょっと熱く語り過ぎてしまいました。
今回は美味しいコーヒーの淹れ方です。
コーヒーの風味は
1)お湯の温度 2)挽く豆の粉の粒度 3)粉の量 4)抽出時間 5)抽出量
この5つがとても大切です
特にお湯の温度は非常に重要です。
まずは簡単に気楽に、お湯の温度を気にすればよいドリップバッグコーヒーから楽しんでみましょう。

【苦味を軽減するドリップバッグの淹れ方】
スペシャルティコーヒーでなくとも、おうちにあるドリップコーヒーが美味しくなる淹れ方です。
ブルックスコーヒーやモンカフェなどのドリップコーヒーがありますか?
それをまず封を開いてお気に入りのマグにセットします。
市販のドリップバッグはコーヒー豆の粉の量が少なく、ブルックスコーヒーで9g、モンカフェは8gと少なめなので、マグは200ml程度の小さめにします。素敵なマグカップだと、それだけで気分はリラックスしたりウキウキしたりしますね。
次にお湯を沸かします。
コーヒーの苦味を消すには、お湯の温度を85℃~90℃にすることが大切です。沸騰したお湯で淹れると苦くなります。
とはいっても温度計で測るのは面倒です。そこでいったん沸騰させたお湯を、別のケトルに移します。そうすることでお湯の温度がおよそ90℃になります。
できれば注ぎ口が細くてグースネックになっているケトルがいいでしょう。注ぎ口が細いほうが、お湯の量や位置やタイミングをコントロールしやすいからです(ドバッといかない)。コーヒーの世界ではこれをドリップケトルまたはコーヒーケトルといいます。
さあまずは1湯目。全体が湿る程度(30ml位)の量を注ぎます。細く、そして円を描くように注ぎます。
そして30秒~40秒じっくりと蒸らします。しっかり蒸らすことが美味しくなる秘訣です。
次の2湯目。細く円を描くようにお湯を注ぎ、ドリップバッグから溢れそうになったらストップです。
3湯目は、マグカップの7分目までコーヒーが入ったらストップ。あとはドリップバッグ内のお湯が抽出されて完成です。
抽出されたらすぐにドリップバッグはマグから外します。放置しておくとエグ味が抽出されてしまうからです。
どうでしょうか?苦味やエグ味がなく美味しいコーヒーが完成しますように。

ご自身で豆を挽かれる場合。
苦いなあと感じたら、もう少し粗挽きにしてみましょう。
コーヒー豆は細かく挽くほど苦味が出ます。粗挽きにすると苦味が軽減されます。苦みが特徴のエスプレッソがパウダー状のような極細挽きなのはこのためです。
お店で豆を挽いてもらう場合。
ぜひ粗挽きで挽いていただいてください。苦味やエグ味が抽出時に出にくくなります。
浅煎りで粗挽きの豆は、良い酸味やフレーバーを感じやすく、苦味やエグ味が出にくいため初心者におすすめです。
また逆に苦味が好きな方は、深煎りで中挽きの豆がおすすめ。
次回は品種や焙煎度(深煎りや浅煎り)についてお話ししますね。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

生活&生産者さん応援! ポイント2倍祭り開催♪

Jul 6. 2023 お知らせ

(通常ご利用金額100円につき1ポイントのところ、キャンペーン中は2倍の2ポイント貯まります!)

ポイント2倍!ザクザクたまる!
この機会にどうぞおもいっきりご注文ください。

期間
7月7日0時から7月31日23時59分のご注文が対象です。

ポイントのため方
会員登録しログインしてご注文ください

ポイントのご利用
1ポイント1円として、次回以降のご注文に使えます

以下は対象外となりますのでお気をつけください。
_

送料無料商品
定期便
酒類
書籍
セール・サービス品
会員ログイン外からの注文(ログインしていないご注文、弊社側で追加する注文など)

Edit by 山下 理江