2024年1月後半号

Jan 19. 2024 かごしまんまだより

【鹿児島の地小豆の復活プロジェクトへの達成御礼 ネクストゴール挑戦中!】
コロナ禍、戦争、物価高、円安、大震災・・・誰もが生きづらさや暗い気持ちを感じるこのご時世に、名もなくひっそり消えつつあった在来種小豆の復活プロジェクトを多くの方々に応援して頂き、心より感謝申し上げます。
ここ数年、度々送料や商品の値上げをしなければならなかったこと、出荷日をやむなく金曜日のみに変更したこと、それらに対していつもたくさんの応援や激励のメッセージを頂いてきたこと、ご注文のたびに励ましや感謝のお言葉を添えてくださったこと・・・・そうやって何年も皆さんが応援し続けてくださってかごしまんまを繋いでくださってきたからこそ、この小豆計画が始動できました。
資金ゼロ、知識ゼロ、経験ゼロの私がここまで走ることができたのは、紛れもなくかごしまんまを応援し続けてきてくださった皆さんのおかげです。どれほど奇跡で尊いことでしょう。どのような言葉も今の気持ちを表すことができません。
「こんなにもリピーターが多い会社は聞いたことがない」と、どの金融機関にも、どの指導団体(市や商工会や経営支援など)にも、まず驚かれます。そして熱心に理由を聞かれます。
でもいつも理由はうまく答えられませんし、おそらく相手にも伝わっていません。一番に考えられる理由は、私自身が放射能や化学的な添加物や農薬がNOなこと、でもそれらを絶対的に排除するのではなく、金銭面や日常生活面で続けられる価格帯やモノでありたいこと、だと答えています。
完全無農薬や完全無添加の完全九州産のみのお店にしたら、日常的に使える野菜セットや食材は実現不可能でした。
あともう一つの理由として、かごしまんまをご利用してくださる方々は、他のお店の商品では替えがきかないこと。常にそのことを忘れずにいます、と答えます。例えば九州産大豆の豆腐や納豆や野菜や牛乳卵肉魚類は他のお店では買えないので、急に欠品したり配送事故があったりした時には市内中、ときにはもっと遠方まで色々なお店を走り回って同じ商品を探して買って揃えることも多々あります。なぜならかごしまんまの商品が届かないと、そのお客さんは不安を抱えて何軒ものスーパーを梯子して食材を探し回らねばならないからです、と答えます。
でもそういう理由を述べても、金融機関や指導団体には全く伝わらず、わかってもらえません。
もっというと、かごしまんまにおろしてくださる生産者の皆さんにもわかっていただけていないだろうな、とも感じています。
なのでなぜかごしまんまを立ち上げたのか、どうして続けているのか理解してもらうのも難しいだろうと思って、あえて人間関係を避け友達もつくってきませんでした。だから2011年以降ずっと、鹿児島でも孤独でした。
それを支えてくださったのが、皆さんからのいつものご注文や応援メッセージや感謝のお言葉でした。
先月から『鹿児島の地小豆を復活させ、地元農業とスイーツを盛り上げたい!』というクラファンに挑戦                     して、地元のラジオやTV新聞も応援してくださり、お陰様で第1目標達成&ネクストゴールを目指すところまできました。他人との交流をあえて避けて生きてきた私にとって、この2ヶ月間は本当に色々な人と出会い、関わり、人の想いや温かさを感じ、心を開くことができた、久しぶりに人間らしい日々でした。
自分だけではどうしても越えられなかった壁を、皆さんの想いや応援によって乗り越えられるかもしれない、そう思うことができました。心から感謝いたします。ありがとうございます!!!
私はこの日々を一生忘れません。泣いても笑ってもクラファン挑戦も今月末まで。最後まで諦めず、頑張ります!!
この2ヶ月ずっとうるさく騒いでいて、本当に本当にすみません。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2024年1月12日号

Jan 12. 2024 かごしまんまだより

【2024年が始まりました】
能登地震で被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。雪が降る中での避難生活は、想像を絶する厳しさでしょう、本当に胸が潰れる思いです。1日も早く日常生活を取り戻されることを、強く強く願います。
北陸に思いを寄せ、できることをして1日1日を大切に生きていこうと思います。今年もよろしくお願いいたします。
新年はもう一つ深く考える機会がありました。過疎化と高齢化が急速に進む輝北町の温泉に行ったときのことでした。
その温泉のエントランスには、温泉に通う近隣住民の名札がフックに吊り下げられていて、温泉に入っている人の名札は靴箱の靴にとめてありました。他人の靴を間違って履いて帰ることへの防止、自分の靴がどれなのかわからなくなることへの防止、などのお年寄りに優しい工夫がこの名札にありました。
女湯へ行くと脱衣室には歩行器や杖が並び、浴室には介護椅子がありました。
施設のどこを見ても、高齢者が圧倒的に多いのだと感じさせられました。
帰りに近くのファミリーマートに寄ると、店員さんがお年寄りに「お湯が熱いからね、気をつけてね」と大きな声でゆっくり話していました。店内は高齢者比率が高くてびっくりしました。車を運転できないお年寄りには、近所のコンビニがライフラインであることをまざまざと実感しました。
その時に思ったのは「うちのあんこは、この人達に優しい商品なのだろうか」ということ。
添加物を加えずに常温で賞味期限を長くできて、かつ製造しやすいのが現在の真空パックの粒あんです。しかし、これはハサミで封を切って別の保存容器に入れ替えないと、使い勝手がかなり悪い。お年寄りならもっと大変なのではないか、と容易に想像できます。独り暮らしだったらもっと少量のものがいいのではないか、冷蔵庫の中ですぐ見つけられるようにスタンドタイプがいいのではないか、とかやがて必ずくる超高齢化社会を体感とともに考えることができました。
そこで今年の目標は「もっと食べやすい商品開発する!」と決めました。
いま持っている機械類で、できる試作品をどんどんつくっていこうと思います。
年末の最終発送に入れさせて頂いたオマケの粒あんはいかがでしたか?
少量ではありましたが、あえてジッパー式でスタンドタイプのものを試作してみました。
ゼリー飲料のようなスパウトパウチタイプにも充填してみようと思います。

【クラウドファンディング『鹿児島の地小豆を復活させ、地元農業とスイーツを盛り上げたい!』】                                   
クラファン挑戦も、おかげさまで達成率約80%のところまできました。深くお礼申し上げます。 
達成しないとご支援者情報がわからないシステムで、個別にお礼できなくて本当にすみません。                                                                                
『活動報告』には、これまでのかごしまんまの歴史や想い、今日の1日などブログのように色々更新しています。最近では門倉タニアさんとの交流や、地元メディア出演のことなどをUPしています。
ぜひご覧ください。タニアさんと近いうちなにか商品開発しようかとも話していて、今後の展開がとても楽しみです。
クラファン挑戦も今月末まで。この2ヶ月ずっとうるさく騒いでいて、本当に本当にすみません。
まだ販売数も販売経路も少ない今年は、どうしても仕入れ資金調達が厳しく、このクラファン挑戦で、多くの皆さんからのご支援が必要です。どうか応援よろしくお願いします!!
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年12月後半号

Dec 28. 2023 かごしまんまだより

【クラウドファンディングに挑戦中】                                           
レディーフォーというインターネットサイトで、クラファン挑戦を始めました!
『鹿児島の地小豆を復活させ、地元農業とスイーツを盛り上げたい!』というプロジェクト名です。     
クラウドファンディングとは、インターネットを通じて人々に金銭的支援を呼びかける仕組みです。     
今回はALL or NOTHINGというルールで、目標額に到達しないと不成立となって集まった支援金は全て返金されます。
支援は色々な『リターン』の中から選択でき、クラファンは返礼品が支援者にとって魅力の一つにもなっています。
今回私は、このリターンをかごしまんまのお客さんが喜んでいただけることを第一にご用意しました。
様々な理由があって今は商品化できていないけど、かごしまんまユーザーの皆さんにこそ楽しんで頂きたい。
そんなリターンばかりです。
例えばTAKE BAKERY AND CAFEのあんころもっちーと鹿屋チーズの詰め合わせセット。
BAKERYの店頭やCAFEのパン取り放題コーナーに並べると、たちまちなくなってしまう人気商品になったあんころもっちー。かのや姫小豆の粒あんを使用した可愛いサイズのあんぱんです。そして鹿屋の地で大切に育てたジャージー牛などから採れる新鮮なミルクを使って製造したこだわりチーズやヨーグルトの詰め合わせ。なんと添加物不使用なんです。特にモッツアレラは最高の味です!!
余談ですがTAKE BAKERY AND CAFEでは自社の黒毛和牛のミンチで作るハンバーグにこのモッツアレラが載ったチーズハンバーグというメニューがあります。これがまた最高の美味しさなんです。ぜひ鹿屋に遊びにきて食べて欲しいです。
和菓子派なら富久屋の煉羊羹とかるかん饅頭・だっきしょ最中セットが超推しです!
1860年創業 薩摩菓子所 富久屋の羊羹は強火で煉りあげてつくる格別な美味しさ。鹿児島で江戸時代から伝わる郷土菓子かるかん饅頭5個とだっきしょ最中5個を添えたセットです。かるかん饅頭はかのや姫小豆と鹿児島県産自然薯、だっきしょは鹿児島県産落花生が主原料です。
また、恒例年末の大人気商品『大黒屋の手作り丸餅10個入り』を2パックセットした、餅好きにはたまらないリターンもあります。丸餅は大きくて食べ応えたっぷり。かのや姫小豆の粒あんで美味しいぜんざいを楽しんで欲しいです。
そして一番の目玉は、KOTOBUKI HOTEL宿泊とあんぱん付き朝食、カフェ、製餡所と畑の見学・かのや姫小豆お土産付というリターンです。地産地消の食材を提供するレトロでおしゃれなホテルに宿泊。夕食はBee by konomichiさんで創作料理のディナー。かごしまんま食材も使用予定です。POT A CUP OF COFFEEでのスペシャルティコーヒーでのコーヒータイム。それと製餡所と小豆畑のご案内です。鹿屋市の魅力全開な時間を、心を込めてご提供いたします。
かごしまんまとかのや姫小豆が生まれた鹿屋市を、この機会にぜひ訪れてみませんか(旅行業にあたらないよう、鹿屋市までの交通手段は、ご自身にてお手配していただきます)。
プロジェクト概要にはこれまでのかごしまんまと小豆計画の歴史や想いを、たくさんの写真とともに書きました。
毎日のように『活動報告』と称して、これまでのかごしまんまの歴史や想い、今日の1日などブログのように色々更新しています。それもぜひ覗きに来てください。応援、よろしくお願いします!!
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年12月前半号

Dec 28. 2023 かごしまんまだより

【年末年始商品についてお知らせ その2】
宮崎県のシラスが不漁でおせち材料の欠品が多いとアナウンスしましたが、まさかの入荷の連絡がありました!!!
極少数入荷ではございますが、かえりや田作りなど海の幸系の正月食材が入りました。
数量が少ないため、お早めにご注文くださいませ。

無添加オール九州産の即席味噌汁、大好評です。ちょっとお高いのですが、なんとワカメまで九州産!すごくないですか。
体調が悪いとき、なんにも作れないけど塩分が欲しいなあと思うことがあります。
そんなとき用に重宝しますよ。アミノ酸(→化学調味料のこと)不使用なので、舌に変な味も残りません。
即席味噌汁は、常備品として超おすすめです。

無塩せきウインナーや大分県産原木栽培乾燥椎茸も商品化しました。
原木栽培は放射能が気になるところではございますが、そこは各自でご判断ください。すみません。
味は、菌床栽培よりはるかに原木栽培の方が上です。出汁も良い香りで濃厚なものが取れます。
お正月などたまには贅沢したい、というかたにぜひ本物の椎茸の味を楽しんでいただきたいです。
クリスマスシーズンに重宝する、無塩せきウインナーやフランクフルトも新入荷です。これらもアミノ酸不使用です。
楽しんでください!

吉開の蒲鉾さんの紅かまぼこが復活し、数年ぶりに吉開の蒲鉾さんの紅白かまぼこが楽しめます!
1月までの限定で吉開の蒲鉾さんのかまぼこをお届け予定ですが、状況によっては早めに終了いたします。
この機会にぜひ完全無添加・長崎県産エソ100%・大分県産板使用のかまぼこを思いっきり楽しんでください。
お正月のおせちにご使用の場合は、賞味期限の関係上12月29日出荷(30日か31日お届け)をお選びください。

【小豆計画だより】
九州最大級のマルシェ『オーガニックフェスタ鹿児島』に『おおすみ百姓の森』の一員として参加出店してきました。
お客さんがたくさん来て、姫小豆やその粒あんやどら焼きやあんバターベーグルが売れて、とても面白かったです。
最大のミスは、鳥の餌用として販売した粟(あわ)の穂を『栗の穂』と誤って印字したままラベルを貼ってしまったこと。
当日、バックヤードでせっせと油性マジックで点々を書いていたことは秘密です。
そしてそれが1つしか売れなかったこと笑。オーガニックフェスタに来てくださったお客さんの中で『鳥やハムスターを飼っている人』がどのくらいいるかということを考えると、そんなもんでしょう・・・。35個も用意したんですけどねー。
農薬不使用で、安心安全な餌なんですけどねー。冬のバードウオッチング用餌台にも最適です。
脱穀すれば人間の私達も食べられますが、粟は極小な粒なのでと小豆の選別よりももっと大変です。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年11月後半号

Dec 28. 2023 かごしまんまだより

【給食を無償化すれば有機農業が広がる】
山田正彦氏が近所の公民館に来て、映画『食の安全を守る人々』上映と講演会をしてくださいました。
集まったのはほんの20名足らず。しかし忘れられない日となりました。
山田正彦氏は『売り渡される食の安全』(角川新書)の著者で、TPPに反対し有機農業を推進してきた方です。
1942年長崎県に生まれ、早稲田大学卒業して司法試験に合格しますが郷土に帰り、牧場を開いて肉牛肥育事業を始めました。その頃にレイチェル・カーソンの『沈黙の春』や有吉佐和子の『複合汚染』を読んで感銘を受け、自身もなるべく安全なものを飼料にしていきましたが、オイルショックの影響で畜産仲間二人が自殺、自身も4億の負債を抱えてしまいました。弁護士でもあったので事務所を開いて負債の返済と債務整理に当たりました。一方で事務所の一部を開放して有機農業の会を設立。その頃に日本の食料自給率は50%を切るようになり、遺伝子組み換え農産物も大量に輸入され、農薬も有機リン酸系やネオニコチノイド系になっていき、「このままでは日本の食料が危機的状況に陥る」と危機感を抱いて政治に挑戦することを決意。いきなり衆議院選挙に挑戦するも3回落選、1993年に4回目にして初めて当選しました。
議員になってからは食の安全議連等を設立し、遺伝子組み換え食品や農薬問題を農水委員会で糾弾し、著書も数多く出しました。衆議院議員を5期務めて2009年の総選挙で民主党政権になったとき、農林水産大臣として農業のために様々な政策を実現していきました。その頃TPP交渉が浮上、閣議で猛反対して大臣を辞め、今日までTPP反対、種子法廃止、
種苗法改定に対する対策や、給食をオーガニックにする運動を続けている81歳です。
・・・・ざっとプロフィールを書きましたが、すごい生き様ですね。
日本で有機農業やオーガニック給食の実現は夢のまた夢だと思っている方は多いと思います。
講演会に参加するまでは私もその一人でした。だって農薬や化学肥料を使っていかないと綺麗な野菜ができないので販路がない。有機野菜は手間がかかるからどうしても普通の野菜より高値になってしまう。ましてやそういうものを、生徒ひとり月4,000円程度の給食費で絶対買えるわけがない。そう絶望視していました。
しかし山田さんはこう仰いました。
「給食を無償化すればいいのです。給食を無償化すると、給食費は自治体負担になります。自治体負担になると慣行栽培の2倍の価格であっても有機野菜が仕入れられるようになります。自治体が率先して有機野菜を買い取り続ければ、有機栽培に挑戦しようとする農家がだんだんと増えていきます。千葉県いすみ市や東京都武蔵野市をはじめ、今や全国30以上の自治体で給食の無償化とオーガニック化が実現しています。欧州や韓国の給食もオーガニックを積極的に取り入れ、有機農業がどんどん増えています。中国もオーガニックにシフトし始めました。しかし、先進国49カ国の中で日本だけがネオニコチノイド系やグリホサートの基準をどんどん緩めているのです。
一昔前までは少なかった多動症などの発達障害やアレルギー体質の子供達が今、急激に増えています。それはネオニコチノイド系やグリホサートの農薬が激増していっているからだといわれています。
ぜひ鹿屋市も給食をオーガニックにしてください。市民の声で必ずできますから。」
給食の無償化は全国の自治体で実現しつつあります。市民がオーガニック給食推進すれば日本の農業が変わりますね。
最後に山田氏とお話しする機会がありました。鹿屋の在来種の小豆の復活生産をしていることをお伝えしたら、山田氏は「頑張ってるね」と嬉しそうに仰ってくれました。めちゃめちゃ嬉しかったです!!!ハイ頑張ります!!
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

クラウドファンディングに挑戦します!

Dec 7. 2023 お知らせ

クラウドファンディングに挑戦します!

九州産小豆のあんぱんやお菓子を食べたい。
そんな想いを抱いて始動したプロジェクト『小豆計画』。

初年度の小豆生産高は1.2tで全量買取し、
なにもかも初めてだった粒あん製造もようやくペースがつかめてきました。

おかげさまで、地元のお店に少しづつ採用され、人気が高まりつつあります。

しかし、予想もしていなかった物価高騰の波にのまれ、
当初の予定よりも大幅な資金不足のなかで、今季の小豆の収穫期を迎えることになりました。

今年は、圃場も生産者さんも増えて、去年の倍の収穫量であると予想されます。

去年に続き小豆を生産してくださった農家さんはじめ、
小豆計画に賛同して、小豆生産に初挑戦してくださった農家さんの想いが詰まった小豆を、
なんとしてでも全量買取したく思っております。

もう一つの問題があります。それは、小豆の選別作業です。

畑のルビーとも言われるほど、小豆の選別は大変な作業です。

現在の小豆選別能力は1日数キロで、需要に対応しきれなくなりつつあり、
新たな選別機を導入しなければ、限界を迎えてしまうところにきています。

一緒に走ってきた生産者さんの小豆の全量買取を実現するため、
また、限界に近い選別作業を改善するために、
クラウドファウンディングに挑戦する決意をしました。

https://readyfor.jp/projects/azukikeikaku

12月11日公開スタートで、1月31日迄のチャレンジです。
皆さま、お力をどうかどうかお貸しください。

小豆計画をなんとしても成功させて、鹿児島の持続的な農業と地元産業の発展に貢献してまいります。
皆様のお力添えと応援をどうぞお願い申し上げます。

最後に、このクラファンを実施するにあたり協賛してくださる
KOTOBUKI HOTELさんと地元企業の皆さんに、心から感謝申し上げます。
_

KOTOBUKI HOTEL https://kotobukihotel.com
TAKE BAKERY AND CAFE https://take-bakery-cafe.com
薩摩菓子所 富久屋 https://fukuya.ocnk.net
御菓子司 大黒屋 https://www.kanoya-daikokuya.com
ARAHEAM / POT A CUP OF COFFEE  https://araheam.com
Bee by konomichi instagram @bee_by_konomichi

Edit by 山下 理江

2023年11月前半号

Nov 7. 2023 かごしまんまだより

【年末年始商品についてお知らせ】
宮崎県の2022年のシラス漁獲量は641tで、1964年以来、58年ぶりに千tを下回ったというニュースが今夏ありました。
宮崎・鹿児島両県のシラス不漁は深刻です。
シラスは成長すると『かえり』と呼ばれるサイズになって煮干しとして加工されます。
さらに成長すると唐揚げやオイルサーディンなどにして食べられる『イワシ』になります。
つまりシラスが獲れないということは、『かえり』もないので田作りも絶望です。
ギリギリまで待ちますが急に魚が増えるということはまずないので、今年は煮干しや田作りはほぼ欠品が確定です。
また『当たり豆』はメーカー製造終了となりました。
今年は魚系のおせち材料の欠品が多くてすみません・・・。

しかし!なんと吉開の蒲鉾さんの紅かまぼこが復活です。
数年ぶりに吉開の蒲鉾さんの紅白かまぼこが楽しめますね!
かごしまんまでは今年は12月いっぱい吉開の蒲鉾さんのかまぼこをお届けします。
この機会にぜひ完全無添加・長崎県産エソ100%・大分県産板使用のかまぼこを思いっきり楽しんでください。
お正月のおせちにご使用の場合は、賞味期限の関係上12月29日出荷(30日か31日お届け)のみとなります。

年末年始商品ではないのですが、無添加オール九州産の即席味噌汁や無塩せきウインナー、非遺伝子組換え飼料飼育の牛乳、大分県産原木栽培乾燥椎茸の商品化が実現できそうです。

【小豆計画について】
ついに2011年からの夢だった『九州産小豆の粒あん』が発売できました!!
地元のこだわりの和菓子・洋菓子屋さんやパン屋さん・お寿司屋さん・レストランに試食してもらうと『小豆の味わいがしっかりしている』『濃厚な味を楽しめた』と非常に高い評価をいただいております。
しかもかのや姫小豆は農薬使っていません。固定種の植物の強さには驚くばかりです。
安心安全な粒あんをどうぞ思いっきり楽しんでください。
年末年始は丸餅と一緒に楽しむのがおすすめですが、パンに塗るのもめちゃめちゃ美味しいです。
九州産小麦・かのや姫小豆のあんぱんも、商品化に向けて試作を繰り返し中です。
こちらもどうぞ楽しみにしていてください。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年10月後半号

Nov 7. 2023 かごしまんまだより

【端境期】
10月は野菜の端境期(はざかいき)。どの野菜も小さく少なく苦しい時期です。
夏野菜は旬の終わりで固く小さく少なくなり、冬野菜はまだ旬の始まりで小さく少ないためです。
特にキュウリやミニトマト・トマトやピーマンなどの1年中ありそうな野菜の、植物本体が軒並み老化して収穫量が激減して高騰しています。
ほうれん草やキャベツなどの冬野菜も少しずつ出始めましたが、まだ暑さが残る鹿児島では大きくならず虫もたくさんいるので穴だらけ。高冷地栽培の盛んな熊本野菜を仕入れたりもします。
あと数週間ほどで気温がぐっと下がり、冬野菜も元気に大きく育ってきますので、しばしご容赦ください。

【金曜日出荷のみにさせて頂いてから】
おかげさまで週の前半は小豆計画事業に専念できるようになりました。
月曜日に小豆の選別や準備作業をして、火曜日に粒あんをつくって真空パック詰めをし、とうとう10月11日の水曜日、地元の野菜直売所に初納品できました。
感慨深くて、嬉しくて、写真を何枚も撮ってしまいました。
かのや姫小豆の粒あんであんぱんをつくって頂いているベーカリーカフェさんから「粒あんが急になくなってすぐ必要!なるべく早くお願い!」という注文FAXが来た数時間後には、車で届けることができました。
地元の和菓子屋さんやパン屋さんに、小豆計画のパンフと粒あんの試供品を届けて回ることができました。
事業再構築補助金事業の完了報告書づくりも本腰を入れることができて、ただいま佳境に入っております。
膨大な資料集めと報告書のオンパレードですが、時間的余裕ができたのでじっくり取り組むことができます。
事業スタートの今は金銭的には非常に苦しいですが、時間のゆとりができたことで焦りや不安がグッと軽くなりました。
なにより、皆さんからたくさんの応援を頂いていることが頑張れる原動力になっております。
本当にありがとうございます!
かごしまんまHPからも粒あんが買えるように、いま商品ページを作り込み中です。
渋切りを最小限に抑え、栄養分と旨味成分を最大限に残した、小豆と粗糖だけのシンプルな粒あんです。
お水にもこだわって、スペシャルティコーヒー店でもよく採用される浄水器エバーピュアを通した水で小豆を炊いています。
私たちはあんこづくりの初心者で下手クソ。そのぶん色々こだわりました。
「九州産小豆のあんこが食べたいなあ」。かごしまんまを利用してくれる皆さんがずっと思っていた夢。
動き始めることができました。
本当にありがとうございます。
通販事業も、変わらずこれからも頑張ってまいります。
どうぞよろしくお願いします。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年10月前半号

Nov 7. 2023 かごしまんまだより

【火曜出荷を休止致します】 (先日のメルマガと同内容です)
2011年より皆様の応援で続けられてきましたが、物価高と電気・ガス・ガソリン代値上げが始まって急激に売り上げが激減していきました。
ここ数ヶ月は金融機関や親族からの借入で会社存続できている状況で、それも限界に達しつつあります。
今月の存続も危険な状況ながら、事業再構築補助金事業による『小豆計画』を始めており、会社を廃業することも困難な状態にあります。
さらには小豆計画事業による建築費や機械類費用も値上げや追加変更が多く当初の予定金額を大幅に上回り、銀行融資の審査やり直しに半年以上費やしてきました。
5月に製餡所が竣工しましたが、増額融資が決定するまで機械類が入らず、工事関係業者の方々に返済を待って頂く状況が続きました。
9月末にようやく融資の全てが決済され、やっと各方面にお支払いできて製餡を稼働させることができました。
地元の生産者さんや和菓子屋さんそして多くの応援に支えられて、初めての製餡で老舗和菓子屋のお彼岸おはぎや人気カフェのあんぱんに採用されました。
しかしながらかごしまんま通販事業へのご注文数が激減しているこの状況下では、週2回の出荷日を維持しながら小豆計画事業を進めることがどうしても困難になってしまいました。
注文数の減少と燃料費高騰で、各生産者さんに負担がかかるようになり、その配送負担を軽減するために各生産者さんのところまで商品を取りに行ったり代わりのものを探しまわったりすることに多くの時間が取られ、私が全く営業活動できない状況に陥ってしまいました。
かごしまんま通販事業は、私の人生をかけた命そのもので、
『同じ気持ちを抱えながら生きている同志の皆さんの買い物代行をさせて頂いている』
という使命と責任を常に持って運営してまいりました。
熊本地震の際にはなぜか弊社に皆さんから多くの応援と寄付金のお申し出が殺到し、半ば背中を押されるようにして被災地へ必要物資を運んだり、支援活動団体のサポートをしたりという貴重な体験をたくさんさせて頂きました。
そして皆様が何年もずっとご注文くださっていること、たくさんのメッセージやメールを頂くこと、欠品や不良品や配送事故へのお許しやご理解をくださることなど、色々なことが救いや励みになってこれまでやってこられました。
かごしまんまを通じて、皆様からいつも応援されていることを感じてきた12年でした。

しかし岸田首相が発表した経済対策において、インボイス制度や消費税・ガソリン税など税金制度に対する見直しはありませんでした。
これらを見直さなければ、国民の苦しい生活は変わらず、農家や個人経営者の多くはますます苦しくなっていくことでしょう。
大企業が少ない田舎では、中小零細企業や個人経営で生きている人が圧倒的に多いのが現状です。
ここ数年の厳しい経済状況に取引先も廃業したり規模を縮小したりして、幾つもの素晴らしい商品が消えていきました。
しかし田舎に元気がなくなれば食料自給率がどんどん低下し、いざという有事に日本がどうなってしまうのかは歴史も物語るように明白です。
かごしまんま通販事業は、地域の生産者さんからの農産物や食材があって、成り立つ事業でございます。

皆さん、申し訳ございません。私に時間をください。
小豆計画を通して、鹿屋の生産者さんと新たな農業を創出し、地域の食産業に貢献するための活動時間をください。週の前半を小豆計画に集中させてください。そのために出荷日を金曜日に集約し、火曜日出荷を休止させて頂きたくお願い申し上げます。
そして世の中の状況の変化に応じて、再び必要となれば火曜日出荷を復活させて頂きたく存じます。
このようなことは本来なら1ヶ月前に申し上げることではございますが、なかなか申し上げることができませんでした。 
深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ございません。どうか皆様のご理解ご協力を、心からお願い申し上げます。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2023年9月後半号

Nov 7. 2023 かごしまんまだより

【小豆計画、製餡始動】
製餡所に全ての機械類がやっと揃いました。いよいよ粒あんづくりのスタートです。
しかしかごしまんまは誰も本格的な製餡をしたことがありません。10年ものあいだ野菜や食材と向き合ってきただけです。大坂屋さんや製餡機械メーカーさんに製餡を多少教わりましたが、不安材料しかありません。
しかし初めて機械で製餡する前日。
たまたま鹿屋の小豆の歴史を知りたくて、1860年創業の老舗和菓子店の富久屋さんに勇気を出して聞きに行きました。すると店番していたおばあちゃんが快く小豆の歴史を教えてくださって、さらにはかのや姫小豆を復活させようとしていることをめちゃくちゃ喜んでくださって、なんとそこの社長さんが製餡指導してくださることになりました。
もー、ただただびっくりです。だって初製餡の前日にですよ、老舗和菓子屋さんに飛び込んだら助けてくれることになった、なんてウルトラ奇跡ですよ。まさに事実は小説よりも奇なりです。

翌日。不安だらけだった初製餡は、一転して和菓子の師匠が降臨したギフトな時間に変わりました。
小豆を扱う手さばきも、餡練り機とピッタリ合う呼吸も、道具を大切にする作法も、師匠の一挙手一投足にただただ感動して、あっという間に50kg近くの粒あんができました。
師匠がいてくださって、本当に助かりました。製餡そのものだけではなく、機械や道具類の洗い方やアリ退治の極意まで、惜しみなく教えてくださいました。
かごしまんまスタッフだけで製餡していたら、と思うとゾッとしました。それほど大変な作業でした。
「どうしてこんなにも親切にしてくださるのですか。本来なら何年も厳しい修行を積むのが和菓子の世界だと思っていました。それをこんなにも惜しみなく教えてくださるなんてただただ感謝です」とお礼を述べると、
師匠はこう仰いました。「だってこんな誰もやらないようなことを借金してチャレンジしようとしてるんだもの。鹿屋の小豆を復活させてうまくいけば鹿屋の地域おこしにもつながる大切なことだもの。応援するでしょ、そりゃ。教えられることは教えますよ僕は。また製餡する時には僕を呼んでくださいね。時間があるときは来ますから。頑張りましょう!」

製餡した次の日。師匠もとい富久屋の社長から電話がかかってきました。
「ねえ昨日のあんこの売り先、決まっているの?決まってないのなら少し買い取るよ。
流通網が発達していなかった一昔前までは鹿屋はみんなこの小豆だったんだから。美味しいってみんなわかるよ。
良い小豆だからお彼岸のおはぎ作るからさ。頑張って売ろうよ」
毎日のように私を涙ぐませる富久屋さんでした。
富久屋さんのおはぎ。それはもう、最高に美味しいおはぎでした。
初製餡はこんな感じでとても記憶に残るものとなりました。
みなさんに九州産小豆の粒あんをお届けできるのも、もうすぐです。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江