平成26年4月22日(火)

Apr 24. 2014 かごしまんまだより

この度はご注文いただき、ありがとうございます。商品は無事に届きましたでしょうか。
先日はブルーベリージャムを作ってくれている北井農園にカマキリの卵をプレゼントしてきました。農薬を使わないで虫を退治する為にはカマキリを農園にたくさん放つのがいいそうで、「山下さん、カマキリの卵を見つけたら僕に頂戴ね」と以前からずっとリクエストされていました。ブルーベリー園は今はブルーベリーの花が満開で、ミツバチやクマンバチがせっせと仕事していました。ブルーベリーの枝にはミノムシがぶら下がっていて、それを北井さんは1つ1つ潰しては落としていきました。こういう光景を見るたびに、農薬を使わないということは農家にとって本当に忍耐のいることなのだと実感させられます。
鹿児島や宮崎は減農薬や有機農業が盛んな土地柄で、農家の皆さんは大自然と向き合って奮闘しています。そうやって苦労して農業を営んでいるのに、病気が入ると畑全て収穫できなかったり、たった数羽の鳥インフルエンザにかかった鶏のためにその地域の数十万羽が非情にも殺されたりしてしまうような現実。だったら1基事故を起こしてしまった原発も全て即廃炉にしてしまうのが筋でしょう、なんで再稼働という話になるの!?と思わず憤りが湧いてきてします・・・。
さて、おかげさまでかごしまんまもスタートから2年経ち、ご注文数もだいぶ増えてまいりました。当初は私一人で始めたこの会社も現在は3名のスタッフが日々頑張ってくれております。これから野菜の少ない過酷な夏期に突入するにあたり、少しでもご満足いただける野菜セットをご用意するために発送日を1日増やすことになりました。6月から火・金に加え、水曜日も発送することにいたします。
発送日の増加に伴いまして、6月より締切時刻を発送日の1週間前の13時に変更することに致します。今までより2時間早い締切となります。これはかごしまんまが女性スタッフだけで運営しており、小さな子供を抱えての仕事なので夜の残業ができないためです。
また、ヤマト運輸さんが12月のクール便重量制限15kg厳守に続き、4月から全国的にクール便料金の大幅な値上げをしています。私はこれには納得がいきませんので、発送業者を郵便局に変更する検討をしています。
今までは通常便に対してのクール便加算料金が210円だったのに対し、4月からは「本来の」648円に値上げすると言われています。いきなり3倍も値上げで何が「本来の」なのかさっぱりわかりません。ヤマト運輸さんの言い分によりますと、クール便加算料金を「本来は」サイズごとに決めて国にも許可を取っているらしいのですが、顧客への価格提示の段階では一番小さいサイズの210円しか提示していなかったのです、とのこと。かごしまんまの段ボール箱はクール便の中でも最大サイズなので「本来の」648円へする、とのことでした。ヤマト運輸さんの社内規定の中では「本来の」料金かもしれませんが、会社対会社の取引契約の上で、そのような料金体系の説明は一度もなかったのにいきなり400円もの値上げを提示してくるのは非常に理不尽であり、憤りを感じます。
宮崎のめしんせさんも同じ感情を持たれていらっしゃるようで、やはり4月から郵便局に発送業者を変更しています。全国的に中小企業はこの痛手を受けているようです。商取引に詳しい弁護士数人に相談もし法的措置も検討しましたが、非常にグレーなラインであり、時間的体力的精神的リスクを考え、争うよりも発送業者を変えることにしました。本当なら同じような目に合っている業者が手を繋いで一緒になってヤマト運輸と戦えばいいのでしょうけど、そんな労力や時間やお金はなかなか中小企業にはございません。相手の提示を我慢して受け入れるか、NOならNO!という意思表示をするしかないのです。
しかしながら発送業者を変更してもおそらく発送料金の値上げは避けられません。それだけヤマト運輸の今までのクール便料金は他社よりも格段に安くて独占状態なのでした。
消費税も上がり家計に負担がかかってきているのにさらに送料も上がることになってしまい、皆様には色々ご負担をおかけすることになり誠に申し訳なく思いますが、どうかご理解賜りますようお願い申し上げます。

Edit by 山下 理江

平成26年4月15日(火)

Apr 14. 2014 かごしまんまだより

4月は年に1度の総会のシーズンですね。私が所属する子供育成会やPTAでも総会がありました。
母子移住して仕事しているのでなかなかそういう会合に出席できない、というのもありますが積極的に参加しない本当の理由は、当日に出される飲食物への心配です。ペットボトルのジュースやお茶、市販のおせんべいやお菓子、仕出し弁当のおかずやお米・・・・。頭がおかしいと思われるかもしれません。しかしどこの材料をどこで製造したのか、添加物が入っているのか、遺伝子組み換えの有無はどうなのか、みーんなみんなとても心配なのです。この苦悩を仮に子供育成会の役員の方に直接申し出たとしましょう。
私「あの、その、、、飲食物の●●が心配なので私達親子は頂くのを遠慮させてもらって、自分で持参したものを食べていいでしょうか・・・・」
役員「ええっ?!心配し過ぎですよ。そんなこと言ってたら何にも食べられませんよ。お母さんが神経質になり過ぎるのもよくないです。一般に流通しているのですから安全でしょう。安全じゃないものは流通してませんよ」
と、こうなる展開が予測されます。そう言われたら私のセリフの選択は次の2パターンのどちらかになります。
パターン① 私「そうですよね、エヘヘヘッ、心配性ですみません」
役員「心配しなくて大丈夫ですよ、みんな食べてますから」
パターン② 私「日本で流通しているもの全て測っているわけではないですし、汚染地域のものは加工品や業務用に回っている可能性があります。それらは測ってません。また、上流のワカサギ釣りでの魚の持ち帰りは汚染が酷くて禁止されているのに、その下流の水源は汚染されていないとするなんておかしくないですか?私はその水源の水を使用した食材を食べたいとは思いません。さらに東日本の特定地域の食材の輸入を禁止している諸外国は今でも多いんです。マーガリンだって日本では給食に平気で出して子供達に食べさせてますが禁止している国も多くなってきているのが世界の現状なのです・・・(以下止まらなくなって長くなるので省略)」
つまりパターン①のように自分の心を閉ざすか、パターン②のように知識披露のスイッチが入るかどちらかです。
パターン①の場合、おそらく総会は委任状を書いて欠席。パターン②の場合、相手はびっくりしてドン引きし、私は変人の烙印を押されることでしょう。いずれによパターン①も②も孤独や疎外感を感じていくことでしょう。
私は娘の通うピアノの先生には比較的心を開いて話せるので、そのことを思い切って相談してみました。
私「どう言えば丸く納まるんでしょうかね・・・。ほんと、ただ飲食物の問題だけなんです。役員の仕事だって行事だって積極的にお手伝いしたり参加したいとも思うんです。でもそのたびに人から飲食物を勧められると、自分はまだしも子供の口に入れさせるのは、胃がきりきり痛むほど辛いんです。でもなかなかそれが言えなくて」
ピアノの先生「じゃ、私が役員の●●さんに伝えましょうか♪彼女も私の生徒さんですし」
私「えっ?!」
びっくりしました。ピアノの先生の口から役員さんに伝えてもらうことで、私は「あなた心配し過ぎよ~!みんな食べてるんだから大丈夫よ」というセリフを直接聞かないで済みました。そして自分で伝えるよりも第三者の口から伝えてもらうことで『あの人にはその部分だけ気を遣ってあげれば大丈夫なんだ。言えないで悩んで胃がきりきりするなんてかわいそう。そんなことちゃんと言ってくれれば大丈夫なのに』とむしろ同情されました。
誠に不思議な事ですが、人というのは、悩みやお願いを本人から打ち明けられるよりも他人から伝え聞いた方が「なんとか私が守ってあげたい、力になってあげたい」というような心理が働くもののようです。
朗らかで懐の大きなピアノの先生にまたまた私は感謝の気持ちでいっぱいになりました。
4月は新しい環境で、給食、おやつ、遠足のおやつ、集会、茶話会、ご近所のお茶会、歓迎会、飲み会、発表会・・・等々、色々悩ましいシーンがあると思います。どうか少しでも親子の心の負担が少なく最善の方法で乗り切れますように。同じ空の下、スタッフ一同、心から心から応援しています。

Edit by 山下 理江

平成26年4月11日(金)

Apr 14. 2014 かごしまんまだより

【一般の商品よりトラブル頻度がやや高いのはなぜ?】
かごしまんまの商品は、カビていたり、製品ラベルや賞味期限や精米年月日などの印刷が間違っていたりにじんでいたり、野菜に虫が付いていたり、野菜が傷んでいたり腐っていたり、商品の蓋が緩んでいたり、商品の中に虫が混入していたりすることがたまにあります。これは決してあってはならない事ですし、もちろん生産者も一生懸命に防止・対策しています。かごしまんまでもひとつひとつ検品してから発送するようにしています。
ではどうしてスーパーや一般のお店の商品より事故が多いのでしょうか。
一般の大手メーカーの商品は、あらゆる作業工程において機械化が進み、工場自体も出入口にエアーカーテンの前室等があって殺菌・消毒も空気ごと厳密に行われ、異物や金属を取り除く高額な機械が導入され、品質安定の為に商品自体に防腐剤や合成甘味料や着色料など発がん性や毒性がある身体に悪い添加物が付されています。クレームが出ないように防護策をたくさん施しています。また、価格競争の為に大量生産し原材料や二次原料のコストを思いっきり下げます。つまり色々な面でこだわりのない原材料を使うのです。こだわっているのは見た目とイメージの良さです。それとクレーム防止・対策です。クレームや事故が起きたら利益が圧迫されるからです。一方、私達がかごしまんまの商品を買う主な理由は・・・・・・。
「九州産かできるだけ西日本か安全な海外のもので、遺伝子組み換えや農薬や添加物がなるべくないもの」ですよね。こういう商品は、先述の大量生産・価格至上主義の大手メーカーは決して作っていません。ですからかごしまんまでは既に商品化されている一般商品でかごしまんまの方針になるべく近いものを商品UPするか、もしくは小さな生産者や製造元が地元の道の駅や温泉や直売所だけでひっそりと売っているような商品を採用するか、地元の生産者や製造元にお願いしてオリジナル商品をつくるか、その3つのいずれかしかありません。
地元の生産者や製造元はもちろん保健所に届け出をして営業許可をとっています。しかし大手メーカーのように巨額の費用を投じてエアーカーテンの設備や様々な機械を導入できません。保健所の許可が下りるような設備と網戸や虫除けを備え付けているだけの作業場が大半です。そのような場所で食品加工し、添加物を使わず、減農薬の野菜を扱い、芋などに燻蒸剤も使わず、多くの工程を手作業でやっていく・・・。どれだけ大変で困難な事でしょう。無菌室ではない限り、一定の確率でカビは生えますし野菜も傷みます。薬を使用しないので菌や虫に侵されやすいからです。それでも減農薬・合成添加物や防腐剤の無添加と手作りをしていく意味をどうか想像してください。それは本当の食の安全や喜びを消費者に届けたいという思い、自分の家族の事のように消費者の健康や幸せを願う気持ちが詰まっているのです。
カビや腐れは添加物や防腐剤で防止できます。味を安定させて安価にするのも合成甘味料や化学調味料で調整できます。手作業をやめて機械を導入すればミスもロスも激減しますし均一で安定した商品になるでしょう。そして生産者は借金のリスクを背負い商品価格にその費用を反映させねばならなくなり、商品の価格上昇を招きます。
しかしそういう食品を作る事が本当の食の安全や喜びをつくることではありません。菌や虫が食べないようなキレイな食品や野菜を人間が食べることって不自然ではありませんか。
多くの皆様の想像通り、かごしまんまの理念に合う商品や生産者は本当に本当に見つけるのが困難で少数派です。
私達消費者が「ほ」の字の事で孤軍奮闘しているように、生産者も私達消費者の本当の安全の為にリスクと隣り合わせで一生懸命頑張っています。事故の防止には極力努めていますが、こういう考え方ややり方なので事故やミスを0にするのは困難です。どうか大きい心で協力し合ってかごしまんま商品をより良いものにしてください。
もちろん、商品にカビや腐れ、間違いがあったらすぐにご連絡ください。お客様のご連絡・ご意見がなにより商品・業務改善のために役に立ちます。必ずご連絡くださいませ。返金などお詫びも必ずさせていただきます。
ただ、商品の裏側にあるこういう背景を消費者の皆様にもどうかご理解頂きたく心よりお願い申し上げます。

Edit by 山下 理江

平成26年4月1日(火)

Mar 29. 2014 かごしまんまだより

待望の、『生うどんつちやの生めん』を商品化しました。これほど美味しい麺はなかなかないのではないでしょうか、というくらい美味しいうどんです。今回はこの裏話をご紹介します。
『生うどんつちや(通称つちやうどん)』さんはかごしまんまのご近所で、畑と住宅がポツンポツンとある不便な場所にありながら、鹿児島ではよく雑誌やTVなどに取り上げられる有名店で、私もスタッフも全員ファンなうどん屋さんです。讃岐うどんの本場香川で修業されてきたご主人が奥様と赤ちゃんとスタッフで切り盛りするお店です(赤ちゃんサークルが店内の座敷にあり、子育てと仕事を見事に両立させています)。弾力がありお餅を食べているかのような美味しい麺と、だしの素材感が生きている絶品な味のつゆが特徴です。ご主人のポリシーで添加物や化学調味料を一切使いません。枕崎の鰹節と鯖節、宗田鰹、日高の昆布、伊吹島のいりこ、醤油も本醸造、みりんは本みりん、酒は清酒というこだわりで、鰹節はだしを引く直前に削るという徹底ぶりです。
本当はこのつゆこそ商品化したかったのですが、つちやさんのこだわりである原料の、一部のものの産地が、かごしまんまのこだわりである産地の基準に合わなかったので、お互いのこだわりを尊重し、歩み寄って今回は麺だけの商品化になりました。つちやさん自慢のつゆ。かごしまんまスタッフも大好きな味。つちやさんも私もとても残念な思いでいっぱいです。でもかごしまんまの商品基準は崩したくありません。職人気質のつちやさんも自分の味へのこだわりは崩したくありません。こだわりを持ったもの同士、気持ちは痛いほどわかります。
お互いのこだわりや考えを尊重して生きていくことの大切さと苦しさ。商品開発するときにはいつも痛感させられることです。
これは私達の日常の場面でもよく遭遇しますね。
例えばご近所さんのお宅にお呼ばれして出されたお菓子が普段避けているものだったりした瞬間。・・・苦しいですね。
また、親しい友人が何かのお礼にとくださったお菓子がこだわりの味でおいしいお店のものだったが、しかしそれは自分が普段から避けているものであった時。この瞬間が本当に本当に切ない。そういう場面に子供がいたらなおさら苦しい。「いただいてすっごく嬉しいんだけど我慢しようか・・・・」親子でとても苦しく切なく哀しくなる瞬間です。なんでこんなつらいことを子供に強いるような状況になっているのだろう・・・・つい自分を責めてしまう時もあります。ご近所さんや友人に説明したり説得したりしようかどうか悩むこともあります。
でもこだわりや生き方は人それぞれです。私自身、いきなり人から何かを説明や説得をされても「うん、じゃあ私もそうするよ」なんて素直に説得・納得させられることってそうないです。説得するって、他人の考えを変えることであり、それって本当は非常に困難な事なんだと思います。ましてや311以降はこの問題は本当に難しい。
自分の意見や考えが正しいかもしれない、でも他人の意見や考えも尊重しないと前に進めない事がたくさんある。そんなことを、この仕事を通してたくさん学んでます。
でも生き方に魅力ある人の意見って、人は素直に聞けちゃうものです。自分の生き方を磨いて、生き方で人を説得出来たらいいな、この問題に気づいてくれる人が少しでも増えてくれればいいな、と心の中でいつも願っています。実際に、かごしまんまが鹿児島で頑張ることで、鹿児島の人たちが少しづつ気づき始めてくれています。
だから決して私達は孤軍奮闘ではありません。全国でたくさんの仲間が同じように頑張っています。同じ空の下、長い戦いではありますが希望を持って明るく生きていきましょう。

これからもつちやうどんのお店にうどんを食べに行くときは、私は絶品のつゆを飲み干します。いつかきっと、かごしまんまオリジナルで『つちやうどんの絶品つゆ』を作っていただける日を夢見て。

Edit by 山下 理江

平成26年3月25日(火)

Mar 25. 2014 かごしまんまだより

4月から消費税率が8%に上がるのを機に、製造元も生産者も運送業者も値上げする動きがあります。
これは、今までガソリンや飼料や資材や原料が高騰していくのに、消費者離れを恐れて商品の値上げをなかなかできなかった苦しい事情があります。また、農業や畜産業は資材・飼料の多くを輸入のものに頼っています。これらは為替市場の影響をもろに受けます。しかしながら急に飼料が高騰しても牛乳や肉類の値段を上げられないのが実情です。生産者は今まで耐えてきました。でも4月の増税でこれ以上の価格の据え置きは難しくなり、いよいよ価格の見直しをする、という生産者が多いのです。決して軽い気持ちの便乗値上げではありません。消費者も苦しいですが、生産者もずっとずっと苦しんできています。どうかご理解賜りますようお願い申し上げます。
かごしまんまも商品の一部がそういった生産者から値上がりの告知を受けて改定しております。すみません。
また、ヤマト運輸さんがクール便の料金を3倍に上げようとしています。いきなり3倍も上がるのは本当に厳しいですし本当に理不尽に思いますので、配送業者と発送体制の見直しをしているところです。
具体的には、配送業者を変えて現在の週2日の発送日を週3日に増やそうかどうかと検討しています。おそらく6月あたりから発送日を火・水・金にして、皆様の家へのお届けが木・金・日になるように改変すると思います。

4月から多くの国民の生活がちょっとづつ苦しくなりそうですね。
しかも現在の消費税増税時には価格表示は税込にしなければいけなかったのに、今回、国は「税抜き価格表示でもよい」と言っています。国民の生活の一番根底で大事な事なのに、国がコロコロ方針を変えていいのでしょうかと疑問に思います。
しかしいつも選挙の投票率は低迷している現状。各地の原発も再稼働に向かいつつあります。この国の一般の人々の政治への無関心さには悲しくなりますね。選挙に関心がなく国が決めること・決めたことをいつも消極的に受け入れ、抗議の声を上げる人が諸外国に比べて圧倒的に少ない。TVや新聞の情報を鵜呑みにして他の情報を自分から取りに行こうとしない。それが多くの日本人ではないでしょうか。TVや新聞以外の情報はいくら正しくてもなぜかなかなか受け入れられません。ましてやTVや新聞の論評と反対意見や反対情報はなおさら信用されません。この国民性が変わっていかなければ、この国の政治はよくならないし、ころころ政府の方針が変わるし、レベル7の過酷事故が未だ収束の見通しもたっていないし、各地の原発の安全性も疑問視のまま原発も再稼働し、でもチェルノブイリ事故はひどかったが日本の放射能は安全だ、というへんてこなことになってしまうのでしょう。。。。。
それでも親の凛とした後姿を見て、子供達が何かを学び、強く育っていって欲しいと願う今日この頃です。
いつか大きくなって今の子供達が親になった時などに、私達の願いや想いはきっと伝わると思います。

かごしまんまの野菜は農薬や化学肥料を極力使用しないので、見た目も悪く市場のものより輸送に弱いです。もしかしたらお手元に届く際に虫が一緒に眠っているかもしれません。50km離れた桜島からの灰もかぶっています。すみませんが丁寧に洗って食べてください。減農薬栽培野菜は見た目が悪いですが、穴が開いていたり形が悪かったり少し割れが入っていたりしても食べられます。どうぞご理解、ご賛同くださいますようお願い申し上げます。野菜に重大な腐敗または凍結等ございましたら遠慮なくお申し出ください。
その他の商品も安全性とおいしさにこだわりぬいたものばかりです。一般の商品よりも不格好なものばかり。しかし全て添加物嫌いの私と避難ママみきちゃんが厳しい目と舌で選んだものばかりです。ここなら安心して買い物ができる。スーパーに並ぶ食品よりもちょっと高くなるかもしれない、でもこれが本当の食品の味。そんなものをかごしまんまでは提供し続けていきたいと願います。

Edit by 山下 理江

平成26年3月18日(火)

Mar 18. 2014 かごしまんまだより

かごしまんまのHPで一番力を入れているところはどこだと思いますか?
お察しのように綺麗なデザインや写真、買いたくなるようなうたい文句ではありません。むしろ過度に購買欲を高めないようにしています。ほとんどの商品写真は自然光の中でカメラど素人の私自身が撮影して何の修正も加えません。また商品説明も事実と率直な感想だけにするよう心がけます。これは実際の商品を見てがっかりすることがないようにするため。せっかく買って頂いたのにがっかりされるのがこちらも一番悲しいし悔しい。
ではどこに真剣に力を注いでいるかと申しますと、それは、各商品の【詳しすぎる原材料】です。
原材料のそのまた原料のことを二次原料といいますが、その二次原料の産地の詳細まで製造者に尋ねてわかるところはできるだけ詳しく記載する。それが大事だと思っています。
例えば加工品には醤油やみりんなどの調味料が原材料として入っています。これら醤油にも大豆や塩などが原料に使用されているのであって、それを二次原料と呼びます。二次原料は普段は表示されないので実際を知ると本当につらくなります。二次原料はいわゆる【業務用】というものです。この業務用商品の原材料の多くは「遺伝子組み換え不分別」を使用しています。例を挙げると業務用の醤油や植物油はほとんどそうです。しかもはっきり「遺伝子組み換えである」とはうたいません。「不分別」です。そもそも二次原料の詳細は表示義務がありませんので私たち消費者は表示をよく見て購入したとしても遺伝子組み換えであるかどうかよくわからないのです。さらには醤油や油はなぜか「製品中には遺伝子が残っていない」として遺伝子組み換えか否かの表示義務そのものがありません。へんてこな話です。
かくいう弊社も、全ての商品をオリジナルできるほど企業として体力がありませんので、誠に残念ではありますが一部の商品にはこの「遺伝子組み換え不分別」が使われています。また、本当は九州だけの原料でつくられている商品だけを扱いたいのですがどうしてもそうはいかないことが多いです。でもそのことも全て正直に記載します。さらには各原材料の産地も実に多岐にわたっています。原材料の詳細を追うことでこの国の食料事情や行政の甘さ、各原料の色々なストーリーや背景が垣間見えてきます。一消費者として各メーカーの「お客様相談室」に問い合わせてもここまで詳しくは答えてもらえません。取引企業だからできるのです。もちろん原材料をメーカーに聞く時は消費者の皆様と同じように嫌な思いを本当にたくさんします(その話はまた次のかごしまんまだよりで・・・)。でもそれで皆様がそういう嫌な思いをしなくてすむようになれば、それだけで買い物への負担が減りますし楽しくなるだろうな・・・・と想像して嬉しくなっちゃうのでこれからもこの【詳しすぎる原材料】は実践していこうと思います。
この国の食品事情、実態をかごしまんまの各商品の原料を通じて皆様に知っていただきたい、という思いを込めて今日もかごしまんまはせっせと【詳しすぎる原材料】をHPに記載して商品UPしているのであります。

かごしまんまの野菜は農薬や化学肥料を極力使用しないので、見た目も悪く市場のものより輸送に弱いです。もしかしたらお手元に届く際に虫が一緒に眠っているかもしれません。50km離れた桜島からの灰もかぶっています。すみませんが丁寧に洗って食べてください。減農薬栽培野菜は見た目が悪いですが、穴が開いていたり形が悪かったり少し割れが入っていたりしても食べられます。どうぞご理解、ご賛同くださいますようお願い申し上げます。野菜に重大な腐敗または凍結等ございましたら遠慮なくお申し出ください。
その他の商品も安全性とおいしさにこだわりぬいたものばかりです。一般の商品よりも不格好なものばかり。しかし全て添加物嫌いの私と避難ママみきちゃんが厳しい目と舌で選んだものばかりです。ここなら安心して買い物ができる。スーパーに並ぶ食品よりもちょっと高くなるかもしれない、でもこれが本当の食品の味。そんなものをかごしまんまでは提供し続けていきたいと願います。

Edit by 山下 理江

平成26年3月11日(火)

Mar 11. 2014 かごしまんまだより

今日で東日本大震災から3年が経過しました。あの日いつもの日常を過ごしていた私達は、3年後にどんな思いで振り返ることになるのか想像もしていませんでした。
あの日あの1ヶ月、皆さまはどんな日常を過ごしていましたか。
私は千葉県白井市の北米系輸入住宅会社に腰掛けの建築士としていました。なぜかメープルシロップの輸入のプロジェクトをしていて、ちょうどメールを英語で苦労しつつ作成して送信するところでした。震度6の揺れの中、怖いというよりは今停電したらメール作成した苦労の1時間が水の泡になってしまうという焦りで、急いでメールを送信しました。机上や棚の書類やファイル、あらゆる色々なものが次々に床へバッサバッサと落下しました。すぐに仕事を中断して子供達をこども園へ迎えに行きました。園の子供達は全員防災頭巾を被り屋外避難してバスに乗って駐車場で親の迎えを待機していました。頭巾姿の子供達を見てふと、戦時中みたいだなと思いました。当時は印西市の新興住宅地に住んでいたのですが、その住宅地内の公園にはたくさんの人々が避難していました。
それから福島原発が爆発し、しばらく余震が続き、ガソリンスタンドに長い行列ができて、ホームセンターからは水がなくなりました。夫や鹿児島に住む両親からは鹿児島に避難を進められましたが、平凡な日常を送っていた私にとって「避難」はどこか非現実的な、自分のこととして考えられない事でした。チェルノブイリ事故や東海村の臨界事故の被害をテレビや本で知っていたのにも関わらず、当時のTVの官邸発表や有識者の楽観的な意見に流されて避難できずじまいでした。でも心の中ではどこか危険信号が点滅して不安の毎日でした。洗濯物を外に干すのを一切やめました。西日本の野菜や食材ばかりを探して買いました。ガイガーカウンター(放射線を測る線量計)も購入して自宅の庭や公園やこども園を測ってみると0.6などという高い数値が出て、それをチェルノブイリ事故と照らし合わせて愕然としました。
そんななか鹿児島の両親から送ってもらった段ボールを開けると、たくさんの水や野菜や食料が愛と一緒に詰まっていました。「なんてありがたいのだろう、なんて幸せなのだろう」と心から思いました。両親は鹿児島から定期的に水や野菜や食料をたくさん送ってくれました。そのことにどんなに救われたか、言葉にできません。
そうして避難を迷いながら悶々と過ごしていたその年の初夏のある日、親から1本の電話があり、父が膵臓がんで既に転移があって長くない事を知らされました。その時になって私は恥ずかしながら初めて自分の人生と向き合い、後悔しない生き方とは何か、真剣に考えました。まず、ずっと迷惑をかけっぱなしで親孝行していなかったので父親を看取ろうと思いました。そして両親が送ってくれた愛情いっぱいの段ボールを、全国の同じ気持ちの人たちに送ることを仕事にしよう、と決めました。秋には建築会社の仕事を辞め、その年の冬に子供達を連れて両親の住む鹿児島に来ました。
無我夢中で3年を生きてきました。みなさん、そうだと思います。それぞれの事情を抱え、必死に家族を守って悩んで生きてきた3年間だったと思います。あの日、多くの命が波にのまれ、多くの方々が自分の家を出ていかねばならない事態になりました。311によって多くの悲しみがあり、色々なものを諦め、捨ててきた3年間でありました。でも逆に311があったからこそ人生で一番色々なことを真剣に考えたり調べたりして今まで知らなかったことに気づけた密度の濃い3年間であったのではないでしょうか。
311より前の世界に戻りたいな、という思いも胸に湧き上がってきます。でもこの3年間を過ごしてきて、311があって色々な事に気づけて本当によかったな、という思いの方が強くなりつつあるのを感じます。

これから先も同じ思いで生きているみなさまに、少しでも喜んでいただいたり幸せな気分になって頂いたりお役にたてたりできる会社であり続けたいな。。。そんなことを思った3年目の311でした。
同じ空の下、私達はつながっています。孤軍奮闘ではありません。共に強く生きていきましょう。

Edit by 山下 理江

平成26年3月4日(火)

Mar 4. 2014 かごしまんまだより

最近、ナンプラーという調味料を商品に仲間入りさせました。ナンプラーはタイの調味料で、なじみが薄く、どう使用したらいいのかわからない方も多いと思います。これはイワシを塩漬けにして2年間熟成発酵させたものです。タイ料理を推進するために商品化したのではなく、和食の隠し味に活躍するので皆さんに知ってもらいたくて商品化しました。なぜならこのナンプラーは「だし」の代わりとなって和食料理をミラクルに変身させてしまう力があります。その味の深さは「だし」以上かも!と思うほどです。
だしの素やめんつゆなどの加工調味料の原材料の産地確認は膨大過ぎて本当に疲れます。添加物や遺伝子組み換えも気になりなかなか納得いくものがありません。でもお料理に「旨味」は欠かせません。だしがないとなんだか軽い味になってしまいます。そこで手軽に「旨味」を出してくれるのがナンプラーなのです。
ナンプラーは慣れないとその匂いがきつく感じるかもしれません。しかし、だまされたと思って試しに煮物や炒め物やスープを作る時の塩や醤油の代わりに小さじ1杯から使ってみてください。ナンプラーを入れたら必ず火を通して匂いを飛ばしてしまうのがコツです。ナンプラーが入ると特に肉ジャガや野菜炒めなどは美味しく感じます。鶏肉を炒める時もナンプラーを隠し味に使用するとおいしいです。あくまでタイ料理ではなく和食料理の「だし」として使うのが面白いです。慣れるとハマってなんでもナンプラーを試すようになります。
311以降、私達は色々頑張って我慢してきていますよね。そんななかでかごしまんまの商品やツイッターなどでみんなで出し合うアイデアでちょっとでも新しい発見や喜びがあればいいな、と思っています。めんつゆはいい商品がまだ見つからないけれどナンプラーがあるよ、わさびも納得いかないけれど柚子胡椒があるよ(←近日商品化)、生クリームでアイスクリームが手作りできるよ、とか。
311前の世界に戻りたいという切ない気持ちを抱えて皆さん生きていると思います。でも311を経験したからこそ、たくさんの発見や喜びを見出し、新しい生き方へシフトしていく、そんな希望や明るさも持っていけたら毎日がもっとぐっと素敵に輝くと思います。ナンプラーはかごしまんまのその一つの提案です。
このメーカーのナンプラーは近所のディスカウントストア等でも探せば売っています。わざわざ送料をかけてかごしまんまで買う必要はありません。もっと安いところがあればそこで買っていただき、かごしまんまではかごしまんまでしか買えない商品を買ってください。
また、塩麹やかぼす果汁、金柑ジャム、チューブタイプの柚子胡椒などこれからもどんどん食生活を楽しくさせちゃうアイテムを商品化していきます。食材ではありませんが馬油も販売することに決めました。これ、乾燥肌にすっごくいいです。自分の子供の皮膚の痒みと乾燥がみるみる軽減していったのを見て、お医者様の出してくれる薬が全てではないんだな、と実感しました(もちろん全ての人に効果があるわけではないと思います)。
311前とはちょっと違うかもしれないけれど、でも今もすっごく楽しい!頑張れる。そんなふうに少しでもかごしまんまを通して思っていただけたら、かごしまんまの企業としての使命は果たせているのかな、と感じます。。。。

かごしまんまの野菜は農薬や化学肥料を極力使用しないので、見た目も悪く市場のものより輸送に弱いです。もしかしたらお手元に届く際に虫が一緒に眠っているかもしれません。50km離れた桜島からの灰もかぶっています。すみませんが丁寧に洗って食べてください。減農薬栽培野菜は見た目が悪いですが、穴が開いていたり形が悪かったり少し割れが入っていたりしても食べられます。どうぞご理解、ご賛同くださいますようお願い申し上げます。野菜に重大な腐敗または凍結等ございましたら遠慮なくお申し出ください。
その他の商品も安全性とおいしさにこだわりぬいたものばかりです。一般の商品よりも不格好なものばかり。しかし全て添加物嫌いの私と避難ママみきちゃんが厳しい目と舌で選んだものばかりです。ここなら安心して買い物ができる。スーパーに並ぶ食品よりもちょっと高くなるかもしれない、でもこれが本当の食品の味。そんなものをかごしまんまでは提供し続けていきたいと願います。

Edit by 山下 理江

平成26年2月26日(火)

Feb 26. 2014 かごしまんまだより

【子供の居場所】
去年の秋のある日、私は突然猛烈な眠気に襲われて30分ほど横になり、そして眠りから覚めた時からパニック障害(のようなもの)になりました。それから1月までは症状がひどく、時計の針の音のような小さな音も含む一切の物音、人の動き、車の運転、光、・・・・色々な物事がとても怖くなり毎日生きるだけで精いっぱいでした。あまり記憶がありません。母親やスタッフをはじめ周囲の理解や皆様のアドバイスのおかげで病院へ行くことも薬を飲むこともなく今ではだいぶ症状がなくなりました。
でもそうした母親の不安定な状況は子供に大変な負担を強いてしまっていました。発症してから1週間くらい経って学校や学童やピアノの先生から娘の様子が最近不安定でおかしいとの連絡を受けました。そしてピアノの先生がこう提案してくださいました、「よかったらしばらく学校帰りから仕事終わるころまでうちで預かりましょうか」と。私はびっくりしました。そしてピアノの先生に自分の症状のことを打ち明けました。それから娘はしばらくの間、学校帰りはピアノの先生の家でピアノをしたり宿題したり本を読んで過ごしました。12月にはコンクールがあり、運転できない私に代わってピアノの先生が会場まで車で送迎してくださり、コンクールもずっと寄り添ってくださいました。そうして娘は元のように明るく元気になることができました。娘は、ピアノとその先生に居場所を見出し救われたのでした。
311以降、子供に園や学校の給食や牛乳やおやつをやめて持参したり、給食の一部の材料を食べないように教えているママは多いと思います。でもご自身がご近所の集まりや同窓会などで出るお菓子や食べ物や飲み物を辞退するのにとても心のエネルギーを使うのではないでしょうか。子供もおそらく同じです。いや、子供時代の感情や行動は大人のそれよりもずっとむき出しなので、異端なものに対する興味やなにげない言動を容赦なく無邪気に投げます。教室でたったひとり違うことをする、自分が子供時代にははたしてそれを簡単にできたでしょうか。
それでも子供達はママが大好きだからママのために頑張っています。私の娘は給食ですが、おやつは持参、そしてある種類の魚や果物などを先生に連絡のうえ食べないようにしています。ところがある日、連絡したもの以外のものを残した、として先生から連絡がありました。それはマーガリンでした。マーガリンも体に悪いから食べなくていいものとなにげなく私が言っていたのを娘が覚えていたのでした。それを私が先生に連絡していなかったから給食の時間に娘がつらい思いをしたのでした。私はそんな娘を愛おしく誇らしく思い抱きしめました。

日本という国は表向きには自由社会ですが、人と違うことをしようとすると見えない何か大きな抵抗を感じます。それが大人でもご近所のお茶会や飲み会などささいなコミュニティで感じるのに、子供の世界はもっと残酷です。
そういう世界でたったひとり頑張る子供を包んで応援し、自分はここにいていいんだと思えるような居場所を「家庭」以外に持つことはとてもとても重要なのだと今回のピアノの先生の行動で感じました。家庭が常に居場所であることはもちろん大切です。しかしそれとは別の「自分がいていい場所・いたい場所」があれば、子供も大人ももっと自分を肯定することができ、なんとか生きていけるのではないかな・・・と思いました。

311は確かに私達に暗い影を落としました。生活観や人生観を一変させられました。でも旬の野菜や自分で作ったものを工夫して食べ続ける生活の喜びや、家族の大切さなどを気づかせてもらったことは、私達にとって人生の大きな宝物になっていくのではないでしょうか。皆様のその思いが、どうか子供達にも伝わりますように。

Edit by 山下 理江

平成26年2月18日(火)

Feb 18. 2014 かごしまんまだより

この度の大雪による影響でお届けが大幅に遅れてしまい、14日発送のお客様には大変ご迷惑をおかけして誠にすみませんでした。今週も雪が降るとの予測も出ており、もしかしたらこのお届けも遅延してしまっているかもしれません。天候不良による不可抗力なこととはいえ、冷蔵庫を空っぽにして待ちわびている皆様の気持ちを思うと本当に申し訳ございません。
また、クール便の温度管理ミスによる野菜や食材の凍結事故が多く発生しております。届いた商品に凍結(野菜の溶けた状態)が疑われる際は、業務改善のためにヤマト運輸さんにもご連絡いただけますようお願い申し上げます。

【メープルシロップやイノシシ、野生キノコや輸入ジャムに放射能が検出される理由】(私個人の考察です)
実は私の前職はカナダ系輸入住宅会社で、子会社を立ち上げてメープルシロップを輸入販売しようとしていました。311の後すぐの4月に単身でカナダのモントリオールへ行きメープルシロップの事を現地で学んできました。メープルシロップは樹齢およそ80年から120年位のカエデの樹液です。樹液といってもこれは年に1度、雪解けの時期にそれぞれの木が約1週間だけ湧き出でるように水を幹の中に含むものです。この時期のカエデの幹にコックを挿すと水がポタポタ出ます。この水を飲んでみるとほんのわずかながら甘みを感じることができるのです。これがメープルシロップの原液です。1本の木から40リットルくらいしか採れません。この原液を煮詰めて40分の1にしたのがメープルシロップです(つまり1本の木からできるメープルシロップは1リットル程度なのでメープルシロップは高価なのです)。メープルシロップをさらに煮詰めて水分を完全に飛ばしたものがメープルシュガーで、このメープルシュガーから微量にセシウム137が検出されます。つまりカエデ樹液の原液をものすごーく濃縮したものがメープルシュガーなのです。
また、西日本の野生のキノコを測定したら放射能が検出されたという話があります。これはもともと菌類に放射能を取りこみやすい性質がある上、長い年月のあいだ誰にも食べられずにその場所で動かずに生まれ死ぬということを繰り返す中で自らその土地の養分となりそれを取りこんでどんどん濃縮されていき、測定時に高い値を出したのではないでしょうか。こういう濃縮されたキノコ類を食べるイノシシは・・・想像に難くないですよね。
イチゴなどの地べたに生える果実を煮詰めて濃縮するジャムも放射能が「基準値内で」20年以上ずっと出ていました。成田空港などの検査で基準値を超える放射能が検出されて送り返されることもしばしばあったようです。
しかし私達多くの一般人はそんなことは何にも知らずに「基準値内の放射能が入っている」フランスなどのジャムを食べ続けていたのです。
これらの放射能はどこから来たのかというともちろん福島ではなくチェルノブイリや過去の核実験由来です。半減期が2年のセシウム134が検出されず半減期が25年以上のセシウム137だけ検出されるからです。つまり濃縮されると汚染が露呈するわけで、チェルノブイリ事故等で既に北半球は汚染されていたという事実が浮かび上がるのです。このことから「濃縮された食材」は要注意と予測でき、今後は海の食物連鎖も同様です。
ある統計によると戦後の1945年の日本では癌にかかる割合が5人に一人であったのが、2013年ではCMでも2人に1人が癌になると言われるまでになりました。この50年でこんなに癌が爆発的に増え続けた原因はいったいなんなのだろうと考えるたびに、放射能や農薬や食品添加物やGM食品やトランス脂肪酸、給食などに対するこの国の無策さに怒りを感じずにはいられません。水俣病などの和解問題や裁判がいまだに続いている現状で、福島原発事故への国の対策がこういう状況なのはある意味当然なのかもしれません。
しかし福島原発事故が起きたことによって少しづつそれらを知って自分で調べて考えることができるようになった私達は、日々苦しくて自分たちにできることは限られているかもしれませんが、気づかないままでいるよりずっと人間として母親としてよかったな、と思わないではいられないのです。(今日も重い話でスミマセンッ!)

Edit by 山下 理江