山下 理江 のすべての投稿

平成27年3月10日

Mar 9. 2015 かごしまんまだより

【生産者直売コーナー出店をしばらくお休みします】
千葉と東京の一部でさせて頂いておりました生産者直売コーナー出店をしばらくお休みすることにしました。 実は2週連続で忙しさの為に商品を直売コーナーに送れずにいたのですが、先日、東京の生産者直売コーナーで『きゅうり216円』の売上があったのです。
2週間も野菜を出していないのにきゅうりが売れたということは、そのきゅうりは2週間以上前に収穫したものだということで、大変ショックでした。せっかくかごしまんまの野菜を買ってくださったのにそんな古いきゅうりを召し上がるなんて、心がとてもとても痛みました。また、売れたことが分かっているのにどこのどなたなのか分からずご連絡してお詫び申し上げることもできないことにもどかしさを感じました。通販ならばすぐにお客様とご連絡が取れるのに・・・となんともやりきれない悲しい気持ちになりました。
関東の方にかごしまんま食材を手軽に買ってもらいたい、「届けて応援」したい、という気持ちのもとに直売コーナー出店をやってまいりました。 しかし、せっかく買ってくださったお客様にはなによりまず第一にかごしまんまの野菜の新鮮さや美味しさを感動して頂きたいです。
2週間前に収穫したきゅうりや、しなびた見切り品をお客さんに召し上がって頂くのはかごしまんまにとって身を切られるような思いで苦しいです。 今回のきゅうりの件でやはりスーパーなどでは野菜は実際の鮮度よりも見た目で売られそして買われていくのだなあ、と学びました。
かごしまんまの野菜や食材は決して安くはありません。買ってくださるお客さんには、その鮮度と美味しさと安心に感動して頂きたい思いでスタッフ全員やっています。 「売り場での届けて応援」は、かごしまんまスタッフが売り場の野菜・食材の鮮度や状態を見られる環境が整ってからやるべきだと判断しました。
皆様には応援してくださったり直販コーナーで買ってくださったりしたのに、休止する決断をしたことを心からお詫び申し上げます。
できないことを認めて軌道修正し、できることに専心してブレない企業哲学を遂行したく思います。
どうぞこれからもよろしくお願い申し上げます。

【新商品企画が続々進行中です】
いつも皆様にはツイッターやご注文時のメッセージやメールなどで、たくさんのアドバイスやご意見・リクエストをお寄せ頂き、心から感謝いたします。
こんなにも深く消費者と小売りと生産者が身近につながれていることを、とても嬉しく有難く思います。
これからも皆様にご相談させて頂きながらより良い商品企画をしていきます。本当にありがとうございます。
先日は熊本県産の減農薬栽培レモン果汁などを商品UPしました。
これから新商品UP予定としては、有機栽培茶の廉価版、減農薬栽培の深蒸し茶、本葛、油揚げ、厚揚げ、木綿豆腐、絹ごし豆腐、寄せ豆腐、広島県産こんにゃく、広島県産糸こんにゃく、大豆もやし・・・・そして肉類(冷蔵)です。
肉類の販売開始はおそらく今月下旬から4月になるかと思います。肉類は真空パックなので冷蔵配送が可能でかつ賞味期限も長めです。

どうぞ楽しみに待っていてくださいネ。

Edit by 山下 理江

平成27年3月3日

Mar 2. 2015 かごしまんまだより

【無農薬・減農薬栽培の野菜を求めるということ】
今回のおまけは平岡農園さんで無農薬・減農薬栽培(植え付け時に1回だけ農薬をかけたのみ)された野菜です(新玉ネギを除く)。見た目が悪くて売り物にならず廃棄処分になるものを『おまけ用』として買い取らせて頂いたものです。表面が割れていたり穴が開いていたり大きすぎたり小さすぎたり見た目が悪かったりしますが、傷んでいるところを包丁でカットしてから調理すれば美味しく召し上がれます。自然界は空気中も土の中も過酷で、無農薬野菜は色々な細菌や虫などの野菜を襲う生き物と自らの力で戦って生きています。その戦いの傷跡が、表面のシミや穴だったりするのです。自己治癒力で野菜も頑張っているんですね。
そういう傷跡は自然界では当たり前で、むしろ綺麗な野菜の方が本当は怖いんですね。
今回のおまけは実は平岡さんがいつものように収穫野菜を持ってきた時にポツリと言った事から企画しました。
「このブロッコリーも結構ダメなものがあって捨ててきたんだよ。今年はニンジンがネコブセンチュウにやられて半分くらいダメになっちゃった。だから俺、息子に言ったんだ。無農薬はこうやって虫や菌にやられちゃうし手間もすごくかかるから慣行栽培野菜の2倍の価格にしないととてもじゃないけど割にあわないよ、ってね。」
えっ?捨ててきた?!なんともったいない・・・そこで、ご提案させて頂きました。
「無農薬・減農薬を求めるかごしまんまにとってもお客様にとってもとてもいい勉強になりますので、ぜひ売り物にならない野菜を買い取らせてください。『おまけ』として皆さんにおすそ分けして召し上がって頂きますから。そして無農薬・減農薬栽培の野菜を求めるということは見た目が悪い野菜も受け入れる消費者側の理解もないと、生産者さんが安心して続けていくことができない、ということをまんまだよりにも書かせてください。」と半ば無理矢理お願いしました。
無理矢理というのは、平岡さんは『減農薬でかつ綺麗な野菜しか出さない』ポリシーなので、いつも相当な野菜の量を選別して、2時間近くかけて全ての野菜を水洗いして桜島からの降灰を落としてからかごしまんまに野菜を納入しています(なのでいつもキャベツがビショビショでよく水を切っても新聞紙が濡れてお客様に届く事が多い)。「お客さんに汚い野菜は出せない」といつも仰る平岡さんですからめったに見た目が悪い野菜を分けてくれません。霜にやられて白い斑点が付いたキヌサヤを野菜セットに入れた時もとても気にされていました。
無農薬・減農薬栽培はヘたすると半分以上が見た目の悪いものになってしまうものです。でもこれこそが本当の安心安全な野菜なのだと思いませんか。安心安全を求めるなら消費者は、時には見た目が悪くても多少の穴やキズがあっても理解して受け入れ続けることが、生産者も安定して生産し続けられることにつながっていくのです。
現実的には、青果市場では形も大きさも量も揃っていて見た目がきれいでかつ安い野菜から売れていきます。スーパーでは消費者は見た目と価格で野菜を買っていきます。こういう市場ニーズに適した野菜を作るには、徹底的にコスト削減に努め、大きな畑、大きな農機具、大量の農薬・化学肥料が使われるのが通例です。
このような慣行栽培(農薬・化学肥料使用のごく普通の栽培)に対し、無農薬・減農薬栽培は大変な手間とリスクがあります。除草剤を使う代わりに草刈り機か人の手で草を刈らねばなりません。もしくは防草シートをかけなくてはいけません。草はまだ防げるとしても、細菌や虫にやられて見た目が酷くなってしまったり、病気になって野菜が全滅したりすることもしばしばです。もともと農業は暑さ寒さにさらされ、雨が降らないとダメですし逆に雨が降り過ぎてもダメですし、台風や雪や霜など自然とにらめっこの過酷な職業です。生産者にとって、農薬や化学肥料はいかに経費や仕事負担を減らして、いかに野菜が見た目よく成長したり細菌や虫にやられたり病気にならないようにするためには必要なものなのです。なぜなら多くの消費者が望んでいるのは『安くて見た目がいい野菜』なのですから。消費者のニーズが大量の農薬や化学肥料を必要としているのです。
そういう世の中で、減農薬・無農薬栽培を続けることがどんなに大変で苦労が多いか・・・・。
今回はそんなことに思いを馳せて頂きながら、美味しくて安全な『おまけ』をぜひご賞味くださいませ。

Edit by 山下 理江

平成27年2月20日

Feb 19. 2015 かごしまんまだより

【鹿屋で暮らしてみて思うこと(移住や保養の参考にしてください)】
生まれも育ちも千葉県だった私が、311を経て鹿児島県鹿屋市に移住して3年。はじめは暮らしていけるのかちょっと不安でしたが今やすっかり鹿屋市民。今回は千葉県民から見た驚きの鹿児島人気質をご紹介します。
『ちょっとのことは気にしない』
スーパーや野菜直売所等で野菜や果物の袋の中に虫が入っていても多少傷んでいても平気で売られています。こちらでは農家の人が普通に野菜や果物や米や加工品を手作りして販売しているのですが、袋詰めも中身もかなりいい加減です。ビニール袋に中力粉や米やそば粉を入れてテープで軽く留めているだけ。小石や小さなゴミが入っていることもしばしば。野菜は灰を被ってます。今日も椿油に「焼き芋」というラベルが貼ってあるのを見かけました。でもみんな全然気にしない。そういうことを指摘しても「あら、ほんと」と悪びれずに笑うだけです。
桜島の灰が年中降り注ぐ鹿児島では、ちょっとのことを気にしていたら生きていけないのかもしれません。
野菜の生産者もはじめは傷んだものをかごしまんまに納入してきたりしました。こちらでは少しくらい痛んでいても販売するからです。かごしまんまのその他の商品も、いつのまにか名前やラベルが変わっていたり大きさや重さが変わっていたり賞味期限の打ち間違いがあったりします。そのたびに関東人の私としてはいちいち生産者に交渉したり確認したりして神経をすり減らします。でもそういう時の生産者の皆さんは一様に「別にちょっとくらいいいじゃん」というようなおおらかな感じでいるのです(涙)。
『電車がない』
鹿児島の大隅半島は電車がありません。鹿屋市民はだいたい家の近所に仕事場があります。成人するとみんなだいたい車を持っていて、だいたい軽自動車か軽トラで、おじいちゃんおばあちゃんもだいたい車を運転しています(危険)。関東人と違って通勤時間がほぼ無いに等しいので時間にかなりゆとりがあります。通勤ラッシュがなく、おしゃれにもそれほど気を遣わないので精神的なゆとりもかなりあります。18時にはだいたい仕事が終わって帰宅している人が多いです。電車がないので飲み屋街には運転代行の車がたくさん走っています。そしてそれら運転代行はタクシーよりもかなり安くてみんな気軽に利用していてびっくりしました。
給料や時給は関東に比べてかなり低いですが、家賃も安く、生産者直売所や無人直売所がかなりあり、収穫したての野菜・果物や手作りの加工品が安く手に入ります。また鹿屋の人はあまり鹿屋市内から出ません(千葉県に住んでいるときは都内や横浜とか他県に出るのはしょっちゅうでしたが)。鹿屋市民は鹿屋市内にあるツタヤ、ユニクロ、しまむら、バースディ、西松屋、アベイル、ケーズデンキ、ヤマダ電機、生協、ドラッグストア、スーパー等でなんとなく生活できちゃうのです。電車通勤ですと、人々のおしゃれの流行やつり革広告や乗換駅の駅ビルの中のお店など物欲を刺激するものがいっぱいあるのでお金をつい使っちゃいがちですが、鹿屋にいると物欲がまるで刺激されないのです。お金をあまり使わなくなります。そして時間的にも精神的にも余裕がある。するとどうなるか。金柑の時期には金柑甘露煮をつくる。大根の時期には切干大根を庭先に吊るす。味噌作りの時期は近所でいっせいにやる。自分の山林で椎茸を栽培する。椿の種ができる時期には椿油をつくる。梅の時期には梅酒や梅ジュースや梅干しをつくる。子供の日にはあく巻きをつくる。生活において『てづくり』が普通になるのです。鹿屋は関東が忘れた、古き良き日本があります。ちなみに今の時期は干し大根漬け用の材料である干し大根がスーパーの店頭に積まれています。すごい匂いを放ちながら。電車がない、って本当にすごいです。
『温泉が普通』
近所に温泉が何か所もあり、仕事前や仕事後にひとっ風呂入るのが日課の人もたくさんいます。高齢者は市町村から無料入浴券が発行され、温泉は人々の生活の一部です。私も近所の温泉の年間パスポートを持っています(千葉にいた時は年間パスポートと言えばネズミ―ランドが思い浮かびましたが)。
はじめは都会がとても恋しかったですが、いまやこんなおおらかな鹿児島の土地や人々が大好きです。

Edit by 山下 理江

平成27年2月17日

Feb 16. 2015 かごしまんまだより

【無農薬ピーマン全滅】
ぐるめ畑さんの今季収穫のピーマンがアブラムシにやられて全滅したそうです。アブラムシはピーマンの茎について養分を吸って育ちを悪くしたり、ピーマンの実自体にたくさん傷をつけたりしてしまいます。このピーマン、実は有機JAS規格も取得している畑のものですが、有機JASマークを商品に貼るとお金がかかり商品価格が上がることもあって「特別栽培サラダピーマン」として販売していたものでした。
有機JAS規格は国がつくったもので、取得するのに講習会や検査やマーク印刷やシール・・・それぞれにお金がかかってくるので農家にとっては大変な負担となります。そしてそれらの費用はもちろん商品に反映されるので慣行栽培の野菜に比べて有機野菜の価格がかなり高くなってしまいます。ですから有機栽培している農家も有機JASを取得していなかったりするのです。・・・・おおっと、話がまたおかみへの怒りにシフトしてきましたので、元に戻します。ぐるめ畑さんの今季のピーマンは全滅です。無農薬栽培や減農薬栽培ではよくあることです。
野菜はもともとの単価が安い上に、種まきしたり水やりしたり間引きしたり防虫対策したり収穫時には水洗いして袋詰めしたりと様々な工程があって、時給換算した時に全然お金になっていません。少しでも安い野菜を作るために、少しでも作業効率を上げるために、農薬や化学肥料を使います。
農薬を使わない場合は広い畑にアブラムシの天敵であるテントウムシを放ち、アブラムシを食べてもらって駆除します。気の遠くなる作業です。そしてそれも報われずに今回のように全滅してしまうことも多いのです。ですから減農薬や無農薬栽培をして下さる農家さんは少ないのです。それでもこういうリスクも含めて、志の高い農家さんは私達消費者の安全のために血のにじむような努力と苦労をされて頑張っているのだなあ、と改めて農家さんを心から尊敬しました。

【肉の取り扱いを始めようと思います】
今までかごしまんまでは肉を取り扱ってきませんでした。それは冷凍でしか送れない状況だったからです。冷凍便はクール便と分けて送るので、送料負担がかかってしまいます。冷蔵で発送できて、かごしまんまから近いところで、鹿児島県産でおいしくて手ごろな価格で・・・となるとなかなか難しかったのです。
でもこのたび、かごしまんまに近いお肉屋さんでやってくれることになりそうです。黒毛和牛の牧場を持っているお肉屋さんです。正確に言うと、黒毛和牛の牧場の人が始めた肉屋さんです。豚肉や鶏肉も仕入れることができ、冷凍・冷蔵技術や真空技術のすごい設備を導入されているので冷蔵で発送できるとのことです。
ツイッターでどんな部位を商品化して欲しいか皆さんに質問しましたところ、鶏モモ肉、鶏ひき肉、豚ひき肉、豚小間切れ、牛ひき肉が圧倒的に多かったので、やはり皆さん、日々の忙しい時間の中で素早く美味しく子供が食べてくれるような部位が欲しいんですね~、と思いました。
まだまだ肉の部位についてのリクエスト承っています。どうぞリクエストくださいませ。
そこそここだわって、なるべく普段使いの価格帯で、お野菜などと同梱できるように冷蔵のお肉、なるべく早く取り扱いを実現させるよう頑張りますね。
遠い地で起きた、どうすることもできない悲しい出来事のニュースが頭から離れない方もたくさんいると思います。私もそうです。世界は、日本はいったいどこへ向かっていくのでしょう。今、自分にできることは何か、考え続けています。きっとそのはじめの一歩はまず、愛する人のために家族のために、一緒に過ごせるかけがえのない時間を大切にして笑顔をたくさん見せて、いっぱいぎゅうしてあげることではないでしょうか。だって私達も愛する人・家族の笑顔やぎゅうが一番のやすらぎなのですから。

Edit by 山下 理江

平成27年2月10日

Feb 12. 2015 かごしまんまだより

【オーストラリアスパゲッティ秘話】
放射能の事をいろいろ調べていくと、チェルノブイリ由来の放射能がまだ北半球を汚染し続けていて、ヨーロッパのナッツ類やベリー系のジャムや小麦粉やパスタも数値が出ていることが分かってきます。「もうパスタも我慢しなきゃいけないのか・・・」と絶望していたところにオーストラリア産スパゲッティをSGNフーズ合同会社さんがお取引してくれ、安心して子供達にパスタを食べさせてあげられるようになりました。
今回はそのSGNフーズ合同会社さん(以下、字数の関係でSGNさんと記載します)の事を書きますね。
SGNさんとお電話でじっくりお互いの事を話す機会があり、実はSGNさんも私と同じ千葉県のご出身でしかもかなり近所であったことが判明し、盛り上がってしまいました。
SGNさんは311の次の日には様々な情報から判断して、千葉からご夫婦と息子さんと娘さんの一家全員で岐阜に避難したそうです。すごいですね。ご主人の前職は大手日用品メーカー国際事業担当、奥様は医薬品関係の研究開発職だったそうで、311を境に全てをリセットし、まさか食品を扱う会社をつくることになろうとはそれまでの人生で夢にも思わなかったそうです。しかし食の安全について色々な論文や文献・資料を読んでいくうちに、南半球のオーストラリアやニュージーランドの安全な食料を日本の子供達に食べてもらいたいと強く思うようになり、ご苦労にご苦労を重ねてご家族で力を合わせて今日まで安全な食の供給に走り続けていらっしゃいます。
なかでも最初に苦労されたことは、相手方のニュージーランドの会社に「日本の皆様にぜひ」と説得するのに1年半かかったことでした。余談ですが、私自身も鹿児島に来る直前まではカナダのメープルシロップの輸入開発に関わっていたので、相手方との交渉や信頼を得るまでの過程がどれだけ大変かは容易に想像できます。相手は海外なので、日本の商取引の慣例とは全然違うのです。また、海外からの輸入の単位は基本的に船便なので、約1.2m四方のパレットという単位が基本になってきます。最低取引量を2パレットとか3パレットとか相手に提示されるわけです。想像してください。0からスタートしたばかりの会社にいきなり1.2m四方のものすごい量の食材が何パレットもやってくるのです。海外取引ではリスク回避のために基本的に前払いを要求されます。いきなりすごい在庫を抱えるわけです。それはもう相当の覚悟だったことと思います。
次に一番苦労されていることは、せっかく海外のオーガニック認定等の厳しい色々な基準や規格をクリアしていても、日本国内で「オーガニック」とか「有機」とうたって販売するには、(あの悪名高き)『有機JAS法』が阻んでくることでした。有機JASの申請や取得、そして商品に貼る有機JASマークに至るまであらゆることにかなりの金額と時間がかかってくるのです。メープルシロップのように原料が1つで製造工場も1つで複雑でないものなら申請も比較的スムーズで時間がかからないのですが、離乳食となるとその原料は60種類以上(!)にもなり、その1つ1つに対して申請となるともう何年かかるかわからないし金額も相当かかって非現実的なので、相手方のメーカーも容易に動いてはくれません。それでも日本の消費者の皆様にニュージーランドのオーガニック認定を取得したベビーフードやオーストラリアの低GI認定を受けたスパゲッティをどうしてもお伝えしたく、JAS法等の法的な問題をクリアしながらなんとか頑張っているそうです。
低GIとは食後の血糖値の上昇度合いを表した指標の事で、低ければ低いほど血糖値が上がりにくく、健康やダイエットに良いそうです。ですから低GI値スパゲッティは糖尿病の方にもとても喜ばれているそうです。日本ではまだなじみがない指標ですね。
かごしまんまでも近いうちにSGNさんのオーガニック離乳食も商品化していきます。ぜひSGNフーズ合同会社さんの熱い思いが詰まったHPやショッピングページ、ブログを検索して覗いてみてください。

Edit by 山下 理江

平成27年2月3日

Feb 2. 2015 かごしまんまだより

【畑を見たら言いたいことの半分も言えなくなりました】
今季は野菜セットの白菜を無農薬栽培が得意な新馬場さんにお願いしていました。ヤマト運輸規定で去年から段ボールの大きさも重さも厳しくなり、巨大な野菜を入れられなくなっていたので「今年は小さ目の白菜をお願いします」とリクエストしていました。新馬場さんは例年より白菜を小さめにつくって収穫してくれていました。しかしずっとワイルドな栽培をしてきた新馬場さんは、小さ目の白菜を栽培するのにとても苦労したようでした。できた白菜は緑色の部分が少ない白っぽい白菜になりました。小さくて白っぽいものですから、見た目がちょっと貧弱なものになり、がっかりされたお客様もいらっしゃったと思います。
お客様から寄せられた率直な意見を伝えるべく、新馬場さんに畑を見せて頂きました。その畑は、細い山道をくねくね運転して車を止めてから徒歩で急な坂のあぜ道を登ったところにありました。白菜は夏の間に種をまくのですが、なるべく気温の低く暑さの被害が少ないこの畑を選んで種をまいてくれていました。
畑というよりは、草ボウボウの中に白菜が点在しているような原っぱのような場所でした。「無農薬・無肥料で育てて野菜自身の力だけで育つようにして小さく育てたんだけど、うまくいかなかったわね・・・次のシーズンは品種と種まきの時期を変えてもっといい白菜がとれるように頑張りますね。皆さんに迷惑かけてしまいましてすみませんね・・・・」と申し訳なさそうに畑を見つめる新馬場さんと草ボウボウの畑を見たら、言おうとしていたことの半分も言えませんでした。。。。
さて、新馬場さんの白菜の収穫期は終了し、今週からは平岡農園さんの無農薬栽培のキャベツが野菜セットに入ってます。平岡さんのところは元旦や1月18日に降りた霜できぬさやの表面が白くなってしまう「寒いたみ」が発生して契約していた大手の団体に買い取ってもらえなくなったそうです。ゆでたり炒めたり火を通せば白い模様は消え、風味も何の変りもありません。見た目が悪いというだけで値がつかなくなってしまったり、契約栽培なのに買い取ってもらえなくなってしまったりするというのは日本ではよくあることですが、私個人の考えとしては、消費者の安全のために生産効率の悪い無農薬・減農薬で頑張ってくれている農家さんをもっと思い遣っていけないのかなあ・・・と思います。生産者と消費者がお互いを思い遣る、そういう関係がより安全な食材を生み出していくのではないかと思います。でもそのためには生産者の状況を消費者に伝え、消費者の思いを生産者に伝える橋渡し役が必要になります。白くなってしまったきぬさやを手に取って眺めながら、橋渡しを今まで以上に丁寧にしっかりとやらねばいけないなあと気が引き締まりました。

消費者としては無農薬や無添加の食材を安く手に入れたいと思いますが、生産者さんが農薬や添加物を使うには必ず理由があります。
例えば卵の生産性を上げようとすれば、飼育面積に対して鶏の頭数を増やせばいいのです。でも一定の面積に対して鶏の頭数が増えれば増えるほど密度は増し、衛生状況は悪くなりストレスもかかり病気の感染への危険性も高くなります。よって抗生物質等を投与して病気を防がなくてはなりません。
反対に、病気を防いでかつ抗生物質等を使わないようにするには、空気が良く通る解放された場所で少ない頭数で鶏を飼育しなければなりません。そして餌もこだわるとなればコストはどんどん上がってしまいます。
残念ながら、今の一般消費者の一番のニーズは「安全」ではなく「安さ」です。コストを下げるために鶏には抗生物質を、野菜には農薬を、食材には添加物を入れます。
でもそれらは本当の意味の安全ではないと思いますし、私達の舌の味覚や健康を狂わせていきます。
かといって完全な無添加・無農薬の食材や野菜は日常使いの価格ではなくなって続けられなくなってしまう・・・・この難しいバランスをうまくとっていけるような食材を供給していけるように、これからも生産者と協力して頑張っていきます。

Edit by 山下 理江

平成27年1月23日

Jan 29. 2015 かごしまんまだより

【ハムの袋が膨らんだ!事件】
先日の発送日、ハムを手にしたスタッフが気がつきました。「いつもは真空パック状態のハムの袋がなんだか空気が入ってぶかぶかしています」。点検すると全てのハムのパックに空気が入った状態になっていました。まだ賞味期限内です。初めてのことにびっくりしながら製造メーカーに問い合わせたところ、「真空パック時の不良か、もしくは乳酸菌発酵が進んだ状況かの原因が考えられます」とのこと。そして「ちょっと食べてみてください。酸味があるようでしたら乳酸菌発酵によるガス膨張です」と言われて、スタッフ全員で食べてみたところ、わずかな酸味を確認できました。
メーカーに急いで報告し、急遽その日の発送分のハムを製造してもらうことになりました。
同じ賞味期限のハムでもその前の発送日の分はなんともなかったことから、何らかの原因でかごしまんまの冷蔵庫でハムの乳酸菌発酵があったのでしょう。とにかくお客様にお届けしなければならないのでメーカーまで高速道路で往復4時間かけてハムを取りに行きました。
メーカーによりますと、賞味期限内であっても温度上昇など様々な原因で乳酸菌の発酵が進むこともある、とのことでした。また、これを防ぐには亜硝酸ナトリウムなどの添加物を入れた『無塩せき』ではないハムをつくることだそうです。もしくは商品に「必ず加熱してお召し上がりください」と記載するか。
いやいや、ハムは生で皆さん食べたいですよね~。それに無塩せきだから安心して子供達にも食べさせられるのですよね。
添加物を入れる理由、というのは必ず存在します。それをあえて無添加で作る生産者側の苦労や食の安全へのスピリッツに心から敬服します。無添加で作る、というのは常に品質変化へのリスクが伴います。今回のように賞味期限内であっても何らかの原因で全ての商品がダメになってしまうこともあります。メーカーにとっても小売りである弊社にとってもお客様からのクレームや事故は本当につらいです。それでもなお、添加物をなるべく入れない安全な食材を消費者へ提供する姿勢。無農薬や減農薬で頑張る農家さんたちの姿と重なります。
メーカーからの説明を受けた帰り際、頭を下げてお願いしました。
「これに懲りず、これからもずっと無塩せきのハムを作ってください。よろしくお願いします。お客さんみんな御社に感謝していますから、九州産の無塩せきのハムやウインナーに。」
メーカーの人も笑顔で返事をしてくださいました、「はい!また何かあったらご相談してください。これからもよろしくお願いします」。
乳酸菌発酵が進んだハムでも(商品としてはダメですが)加熱すれば食べられる※、とのことでしたので、その日はスタッフ全員でぶかぶかのハムを持ち帰り、ハム祭りをしました。
※ 乳酸菌は100℃で加熱すると数秒で死滅し、また低温・冷凍状況下では冬眠状態に入るそうです。
そしてその日からかごしまんまのハム・ウインナー・ベーコン置き場は、冷蔵庫の中でもより一層低い温度が安定する吹き出し口付近になりました。
保存料や膨張剤、発色剤を添加すればコストを大幅に下げられてしかも賞味期限が長い加工肉が製造できます。砂糖ではなく人工甘味料にすればほんの数滴で安定した糖度の安価な九州産醤油やつゆや漬物ができます。
でもそれらは本当の意味の安全ではないと思いますし、私達の舌の味覚を狂わせます。
かといって完全な無添加・無農薬の食材や野菜は日常使いの価格ではなくなって続けられなくなってしまう・・・・この難しいバランスをうまくとっていけるような食材を供給していけるように、これからも生産者と協力して頑張っていきます。

Edit by 山下 理江

平成27年1月20日

Jan 19. 2015 かごしまんまだより

【ツイッターやお客様の声は生産者さんも嬉しく読んでいます】
「かごしまんまのケーキセットでケーキ作りました」「かごしまんまの葉っぱ付ニンジンでふりかけつくりました~」「まんまバーガーでこんなハンバーガーつくりました~」というツイートは、生産者さんもとってもとっても嬉しいのでよく読んでいます。
関東から一家で移住してきてぐるめ畑さんで働いているFさんは葉っぱ付ニンジンのあまりの大好評っぷりに「これからもニンジンは葉っぱ付にしてあげたい!」といきいきとして仕事していました。しかし元旦に降りた霜で多くのニンジンの葉っぱが傷んでしまったので、今回は泣く泣く葉っぱをカットしてのご提供です。
パンドォルのヒデさんの奥さんは、食パンやケーキについてのお客様のツイートを必ず読んでRTしています。
生うどんつちやさんも「つゆがなくても麺だけでこんなに喜んでいただけるなんて」と嬉しそう。平岡農園さんに東京からお嫁に来たえっちゃんも、パクチーがおもいのほか好評で幸せそうです。
生産者さんは普段はお客さんからの反響に触れる機会があまりありません。ですから皆様からのツイートやお客様の声、メッセージはとってもとっても嬉しく読んで、そして仕事へのエネルギー源になっています。特にツイートはみなさんよく読んでいます。ありがとうございます。
仕事への一番のモチベーションはお金ももちろんですが、一番は『その仕事によってそれが誰かの役に立ち、誰かが喜んでくれること』だと思うのです。
どうぞこれからも生産者さんに「こんなふうにつくったよ~」「おいしかったよ♪」を伝えてくださいますようお願い申し上げます。

【顔が見える近所のお店】
今はあらゆるところに大型スーパーマーケットがあって何でも買える時代です。
私は一昔前の、八百屋さん・魚屋さん・肉屋さん・豆腐屋さん・米屋さん・パン屋さん・駄菓子屋さん・乾物屋さん・酒屋さん・花屋さん・・・という個人商店が元気な街が大好きです。子供の頃、母に頼まれて一人でお使いに行くと、八百屋のおじちゃんが「おう、りえちゃん。今日は何が欲しいの?メモを見せてごらん」と声かけてくれて一緒に野菜を選んでくれました。そして会計の時に「りえちゃんお使いに来て偉いからこれオマケね!」と人参を1本くれたりしました。お店の人がお客様の顔をひとりひとり覚えていて、それだけでなくそれぞれの状況や家族構成などもわかってくれるような関係のお店もあったりして、買い物はコミュニケーションの場でもありました。魚屋さんでも、母が「煮付けに勧めてくれた魚、すっごくおいしかったわ。ありがとう」と言うと魚屋さんも「でしょう!俺が言うんだから間違えねぇよ」とゴム製の長いエプロンをひるがえしながら嬉しそうに答えたりしていました。その土地に根を下ろして、顔と顔が見える商売をしているからこそお金と商品の交換だけではないコミュニケーションがありました。
もう日本はそんなコミュニケーションを大事にするような個人商店が元気な時代ではなくなってしまいました。
大型スーパーが台頭し、そして『オマケ』は『ポイント』に変わっていき、『声をかけてくれる近所のお店のおじちゃん』は姿を消して、無言の『商品陳列係』や『レジ打ち係』になりました。
かごしまんまはインターネット通販なので、『顔が見える近所のお店』からは対極の位置にある販売形態なのですが、『いつも声をかけてくれたりオマケをくれりする近所のお店のおばちゃん』でありたいと願っています。

Edit by 山下 理江

平成27年1月14日

Jan 13. 2015 かごしまんまだより

新年からのご利用に心から感謝いたします。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

【山下家の正月】
りえし「やったー、おせちだ♪煮しめだ♪・・・あれ・・・この昆布巻・・・かんぴょう・・・?」
おババ「かんぴょうなわけないよ!かんぴょうだと理江に怒られるから割り干し大根で巻いたんだよ(怒)。かんぴょうは絶対栃木とか中国だからダメだって理江が言ったんだよ」
りえし「ああ(今回は、)覚えていてくれたんだ、ありがとう。(恐る恐る)・・・で。昆布は・・・?」
おババ「理江がくれた長崎産だよ(怒)!北海道産と違って薄いからふやかすのに苦労したわ、まったく。中身も(うるさく言われるから)魚じゃなくて鶏肉にしてんだよ」
りえし「うおおおお~!ありがとう!!」

おババ(母)は放射NOではありません。関東の親戚や知人から届く深谷ねぎや梨をモリモリ一人で食べます。ただ、娘(私・理江)のためにOKなフードとNGなフードを覚えています。NGな原料のフードはつくっても私が食べないし私が子供にも食べさせないからです。必然的に放射ノウハウを蓄積していきました。
そうしておババと3年間住んで、やっとこのお正月のおせちで安心できました。
皆様からすればこんな羨ましい理解力(?)のおババともまあ色々ありまして、決して仲が悪いわけではないのですが、台所は他人に任せられないおババの気性等まあ色々ありまして・・・・(以下、自主的に省略)。子供達をもっとのびのび育てたくて歩いていける距離のところに私と子供2人で独立して住むことにしました。この年末年始休みはただただ引っ越しとその片付けに追われました。
先日スーパーを覗いてみると、熊本産と福岡産の七草粥用の「七草セット」が売られていました。「千葉にいた頃は生活クラブで買っていたなあ」と懐かしく思いだしながら購入しました。
さっそく新居で子供達と一緒に台所に立ち、一緒に七草を水洗いし、一緒に包丁で刻み、一緒におかゆを作りました。千葉にいた頃、当たり前にそうしていた日々のように。普段はしぶしぶ野菜を食べるような子供達がなんとあっという間にペロリと七草粥を茶碗1杯たいらげました。とってもとっても幸せなひとときでした。311があって、そして父が膵臓癌になって、鹿児島のおババの家に住み込んでからずっと子供にも私にも居場所がないような感覚の日々でした。母子で独立してよかったなあ、と心から思いました。

同時に決意したことが1つあります。それは、この七草粥をつくる幸せを来年は全国のかごしまんまのお客様にもお届けしたい!1年がかりで頑張ってやってみよう、ということです。
野草はすぐ萎れてしまうので7日の夜までに全国にお届けするにはギリギリ5日の朝に生産者からかごしまんまに届けてもらって、5日の午前中にすぐに全て発送しなければなりません。かごしまんまでは5日はまだ正月休みです。私とおババと子供達とで発送作業できるように包装も簡素化して、なるべく安く提供できるようにヤマト運輸さんと送料の交渉をして、冬だから通常便で・・・・色々構想(妄想?)が膨らみます。
来年の1月7日の虹に向けて、頑張っていこうと思います。
よーし、今年もやったるでー!なんて意気込むりえしでありました。
神様からの御用と思って、今年も日本の食を守るべくスタッフ一同、真摯に誠実にやってまいります。

Edit by 山下 理江

平成26年12月26日・27日

Dec 22. 2014 かごしまんまだより

【今年もありがとうございました】
今年も、かごしまんまのケーキ材料でつくったケーキの写真をツイッターやメールで頂きはじめました。
忙しい年末の仕事の中で、お客様からのケーキ写真を見るのが私達の毎年の楽しみとなっております。
ケーキや生クリームの数だけ、それぞれの屋根の下でのドラマと愛が溢れています。
特に2011年3月11日以降はガラリと変わってしまいました。
この311がなければかごしまんまもありませんでしたし、かごしまんまにケーキやおせちの材料をご注文されるということもなかったことでしょう。1Lの生クリームを買うなんてこともなかったことでしょう。
そしてみなさん、今年も色々おつらいことがあったことでしょう。
給食のコピー弁当を毎日作ったり、こどものおやつに悩んだり、買い物でなんにも買えなかったり、親御さんやご主人や大きいお子さんと考えがぶつかったり、ご近所さんや友人と疎遠になったり、移住を悩み続けたり、移住したり、休みには保養をされたり、数々の理不尽な国の法案や政策や選挙への絶望・・・。
そんなことに思いを馳せながらみなさまからの数々のメールやご注文時のメッセージを見ると涙が出てきます。
この大きな日本の流れの中で、悩み迷いながら必死で自分にできることをやり続けてきた、そんな1年だったのではないでしょうか。おひとりおひとりのお言葉を読みながらいつも思います。
このみなさまがつながることができればどんなにか心強いだろうになあ、と心から思います。つながって悩みを共感したりそれぞれの工夫やアイデアを出し合ったりできるような会員制の掲示板などSNSを作りたいな・・・とも考えますが、放射能などの考え方やそれぞれの状況や立場は本当に千差万別で、顔が見えないネットの中での交流やその運営は本当に難しく、構想してはいるもののまだ実現できずにいます。今のところは、ご注文時のメッセージやメール、納品書へのメッセージ、そしてツイッターでのみなさまからのつぶやきという緩やかなコミュニケーションでこのままつながっていけたらいいのかな・・・。とも思ってみたりもします。

かごしまんまからの段ボールを開けた時、野菜や食材だけでなくなにかちょっとでもホッとできるような、目に見えない【心】も一緒にお届けできればいいな、ちょっとでも安心して安らいでくれたらいいな・・・と願い続けた日々でした。
そしてかごしまんまの私たちも、お客様からの数々のメッセージに励まされ癒されて今年も頑張れました。
通販という、顔が見えないやりとりでのお店で、しかも鹿児島の隅っこの田舎の会社です。でも私達は顔が見える近所のお店よりもずっとずっとみなさまの心をお近くに感じることができます。なんていう素晴らしいお仕事を神様から賜ったのでしょう。神様からの御用と思ってこれからもスタッフ一同、真摯に誠実にやってまいります。
心から、心からありがとうございます。
そしてよいお年を・・・。

Edit by 山下 理江