かごしまんまだより

2024年5月後半号

May 17. 2024 かごしまんまだより

【今年の気候はヤバイです】
今年の気候は変です。2月から雨天続きで日照量が少ないことによる弊害が色々な野菜に出ていました。
ピーマン、きゅうりはなかなか育ちませんでした。ほうれん草には病気が入りました。
5月も半ばだというのに朝晩が冷え込んで日中もそれほど暑くなりません。そら豆もあっという間に終了してしまいました。
梅雨も早まりそうな予測も出ており、多くの野菜の生育が心配な今日この頃です。
ピーマンときゅうりの収穫量は5月になって少しづつ持ち直してきましたが、燃料代や包材の高騰でなかなか例年の価格水準にはなってくれません。
また全国的なキャベツ・ブロッコリー不作による価格高騰がニュースになっていますね。鹿児島のキャベツ価格も例年の倍以上に跳ね上がりました。でも冷静に考えればキャベツもブロッコリーも冬野菜。5月下旬というのは初夏になろうとしている時期。この時期はミョウガ、ニラ、パセリ、大葉、新玉ねぎや新ニンニクというちょっと薬味っぽい野菜が旬です。これらが私達に夏への身体づくりに向けて『旬スイッチ』を入れてくれます。難しいレシピはいりません。よくわからない野菜はまず味噌汁や卵焼きの具にしましょう。これら香味野菜は生のままがいちばん栄養成分が濃いです。火を止める1分前くらいに入れましょう。ニンニクはすりおろして醤油と混ぜて肉野菜炒めや卵焼きの調味料として楽しむのがオススメ。
これら香味野菜は小さくて地味な感じがしますが、今の季節の身体の不調を早く治してくれる効能があります。積極的に摂って、元気に夏を迎えてまいりましょう!
そしてこれからは夏野菜がどんどん出てまいります。ゴーヤもオクラもまだ少量ですが出始めました。楽しみですね。
かごしまんまでもキャベツが年間を通して一番人気ではありますが、もっともっと旬の野菜を食べることで『旬スイッチ』を感じる幸せをぜひ体感していただきたいです。

【今年の梅仕事は絶望的】
裏年で青梅の供給量が少なかった去年。
今年はさらに梅がなっていないという悲鳴があちこちから聞こえてきます。また裏年だ、という声がありますが、よく自然を見ている方はこう言っていました。「梅の木が蕾をつける頃に大霜が降りたんです。それで大半の花がやられた。」
果実は花が命です。花が咲かなければその先の果実は形成されません。
その仮定が正しければ、今年の大隅半島の梅は全体的な不作となることでしょう。出回り始めた青梅の価格は例年の三倍もの価格でした。予感的中です。梅仕事は今年も絶望的のようです。そういう年は高値な割に品質も鮮度も不明なので、かごしまんまでは今年は販売しない予定です。
また、今後は梅干しの価格も上がることでしょう。厳しいですね・・・。

【& Premium最新号『窓辺に、花と緑を』】
にんにく・らっきょうの生産者グリーンショップマエハラさんが運営するお店アラヘアムが、& Premium最新号の76ページから数ページにわたって特集されております。とても素敵な観葉植物と鉢の数々です。
身近なお店が雑誌に載るのはなんとも嬉しいですね。書店でぜひご覧ください。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2024年5月前半号

May 10. 2024 かごしまんまだより

【& Premium最新号『窓辺に、花と緑を』】
にんにくの生産者グリーンショップマエハラさんが運営するお店アラヘアムが数ページにわたって特集されております。
身近なお店が雑誌に載るのはなんとも嬉しいですね。書店でぜひご覧ください。

【G Wは吹上浜と枕崎】
珍しく雨が降ったりやんだりのGWでした。皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか。
私は毎年GWに吹上浜海浜公園にスケートをしに行きます。こちら大隅半島からは桜島を挟んで反対側の薩摩半島の南端にあるので、同じ鹿児島県内ながらかなりの距離感があり、車とフェリーを乗り継いで3時間程かかります。しかし鹿児島でインラインスケートができるところは少なく、コースがあるのはここだけ。毎年の楽しみなんです。
朝6時に出発して9時に公園に到着、2時間ほど滑って終了。GWの吹上浜海浜公園は、砂の祭典も重なり駐車場を何周も漂流している車がどんどん増えていきます。そんななか我々は公園を早々と脱出し枕崎にランチしに向かいます。お目当ては『だいとく』という食堂。ここの「船人飯(ふなどめし)」というメニューが最高に美味いんです。食堂の前には長蛇の列。怯まず我々も並びます。店内は狭く4人掛けテーブルが7つしかありません。順番ノートもなければもちろん番号札もないので、ただひたすら店の前で並んで待ちます。そうして食べる船人飯。1時間並んだ苦労がぶっ飛ぶ絶品な味なんですよ。さすが枕崎。本枯節がこれでもかと贅沢に使用されており、悶絶する美味しさ。特に鰹ラーメンとのセットは最高です!鰹の旨みが効いたスープが極上なんです!(力説!)
いつか鹿児島に旅行へ来られたときにはぜひ枕崎のだいとく食堂で船人飯を食べてください。

【桜島から富士山噴火について考える】
災害は「明日は我が身」。南海トラフ地震も怖いですが、富士山の噴火も近いと言われています。
ネット上にも公開されている富士山のハザードマップによりますと、富士山が噴火すると神奈川で10〜30cm、東京や千葉にも2〜10cmの降灰が予測されています。積雪のつもりで考えて数cmの降灰だから大したことないと思いがちですがとんでもありません。実は1cmの降灰でも都市機能が全面的にストップするだろうと言われています。
例えばここ鹿屋は直線距離にして桜島から約50km離れています。近年の桜島は比較的落ち着いておりますが、噴火すると風向きによっては鹿屋にも灰が降ります。数年前の噴火では数mm積もりました。そのときの鹿屋の街はホワイトアウトならぬグレーアウトで、昼間も霧のような視界不良で外出が困難でした。巻き上がる灰は目と喉を痛めつけます。火山灰はガラス質なので鋭利な刃物と同じです。ゴーグルとマスクなしではとても外出できません。コンタクトレンズはもってのほかです。50kmも空気中を漂って鹿屋の街に到達するような灰は粒子が細かく、なかなか地面に着地せず何日ももや状態が続きました。このようにたった数mmの降灰でも大変なことになるのに、富士山から100km離れた東京に微粒子の灰が10cm積もる状況は想像を絶します。視界不良で飛行機や電車が止まります。送電線に積もった灰が原因で停電になり、信号機やATMはじめ全ての電子機器やシステムが不能になります。畑の作物も全てダメになります。降灰50cmになると木造家屋が潰れる危険性が高まります。降灰中はマスクをしてもその隙間から灰が入り込んで辛いので歩いて逃げることも困難です。つまり降灰中に避難するのはほぼ絶望的です。またもし富士山噴火の溶岩流が東名高速道路まで到達したら陸路も分断されてしまい物流も止まります。
私たちにできることは、平時にハザードマップを見て「噴火したらどうすべきか」あらかじめ考えておくこと。
幸い山の噴火は1ヶ月位前から必ず予兆があり、予測が可能です。噴火予兆のニュースが流れたら、いつでもすぐに避難できるよう心がけておくことが、噴火防災において一番重要だと思います。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2024年4月後半号

Apr 19. 2024 かごしまんまだより

【ハウスものが高騰】
物価高の中でも特にハウスものの高騰が目立ちます。
イチゴ、きゅうり、ピーマン、ナス、トマトなどのハウスものは、暖房でハウス内の室温を上げて育てるので、高騰し続ける燃料費のために価格を上げざるを得ないからです。
ハウスを覆うビニールも原油からつくられるので年々高騰しています。
追い打ちをかけるかのような円安の加速。今後もハウスものの価格は上がり続けるだろうと予測しています。
この状況にやめてしまう農家さんも増加しています。日本の食料自給率は急速に低下しています。
野菜セットにピーマンやナスがどっさり入っていた頃が懐かしいですね・・・。

【田に水が張られました】
鹿児島では田に水が張られて、稲の植え付けが始まりました。
水が張られたばかりの田んぼの中をトラクターがゆっくりと進み、それについてゆく白鷺の光景を見るのは田舎ならではのギフトな時間です。
田んぼができるとどこから来たのかすぐにカエルが嬉しそうに大合唱します。トンビも上空を旋回しています。
白鷺や青鷺はゆっくり歩いては嘴を水の中に突っ込んで何かを食べています。
生き物の命が輝いているように見えるこの季節が、私は大好きです。
鹿屋に移住してよかったなあ、と感じるひとときです。
学生時代は野生動物研究会に所属して、よく多摩川の是政や谷津干潟でバードウォッチングをしていました。
その頃から私は鳥が水の中を歩く様子を見るのが好きだったのかな、とふと思い出しました。

【かのや姫小豆のお茶】
小豆を一晩水に浸けてアク抜きをしてから弱火でじっくり3時間ほど焙煎しているので、うちの小豆茶は美味しいのではないかと密かに自信を持っていました。
飲んだ方から続々と嬉しいお声を頂戴したのでさらに自信を深めております(笑)。
「カップに注いだときの香りの良さに驚き、ティーバッグの袋を破って食べてみると美味しかったので、炊飯の際に入れてご飯を炊いたり、卵焼きに入れたり、飲むだけでなく楽しみました」
「ほっこりして毎日いただきました。これからも飲み続けていきます」
地元の人気店『榮楽寿司』さんでもこの小豆茶が採用されました。
粒あんよりもなんだか喜ばれているような気もしなくない今日この頃です。
何度も何度も試行錯誤してつくってよかったです。小豆茶をリクエストしてくださった皆さん、ありがとうございます!

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2024年4月前半号

Apr 5. 2024 かごしまんまだより

【かのや姫小豆の可能性】
『小豆茶をつくってほしい』リクエストをちらほら頂くようになりました。
私は知らなかったのですが、健康を考える方々のあいだで小豆茶がひそかにブームなんですねー。
中医学(漢方医学)の世界でも、小豆は生薬として重宝されており、解毒作用や利尿作用、消炎作用があるとされます。
アントシアニンと水溶性食物繊維が豊富で亜鉛やビタミンなども含まれるので、西洋医学の観点からも評価が高いです。
調べてみると、なんと無印良品にも小豆茶がありました。ネットにもあるわあるわ。
もちろんみんな北海道産小豆の小豆茶です。・・・・これはもうつくらなければなりませんね。
焙煎は、粒あんを練る大きな銅釜でできます。粉砕はコーヒーミルでやってみよう、ってな感じで小豆茶づくりに挑戦中。日々、スタッフを捕まえて試作したお茶を飲ませてはしつこく感想を聞いています。
私は小豆の渋みがあまり好きではありません。一般的な小豆茶にはこの渋みがあります。
そこで渋みがなくて飲みやすい小豆茶づくりに試行錯誤中です。
どうぞ楽しみにしていてください。
小豆茶づくりをしている中で、ちゃんと渋みを取り除いて焙煎した小豆は、ポリポリ食べても美味しいことがわかりました。
例えるなら、節分豆。商品化してみようかな、と思うような美味しさです。
そうそう、小豆でつくるポン菓子も美味しかったです。
スパウトパウチにゆるゆるの粒あんを入れて『のむあん●』もつくってみました。
試しに山登りのときにそれを持っていき、頂上で飲んでみたら美味しかったです。
小豆の可能性はけっこう大きくて楽しいです。
今は粒あんだけですが、せっかくなので今後は小豆の商品を開発していきますね。
かのや姫小豆でなにかつくって欲しいというリクエストがございましたら、どうぞ遠慮なくおっしゃってください。
試行錯誤してみます!

【KOTOBUKI CHEESEシリーズが大好評です!】
KOTOBUKI CHEESEシリーズがかごしまんまでも販売開始となりました
鹿屋市で飼育されているジャージー牛とホルスタイン牛の新鮮な乳からつくる、添加物不使用の乳製品です。
「こんなに美味しいチーズは初めて」「市販のしょっぱいチーズの味しか知らなかった、これは別格の美味しさです」
「飲むヨーグルトが濃厚で、フルーツソースにしています」
続々と感動のメッセージを頂いて、予想以上の反響にびっくりしています。
ぜひお試しください。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2024年3月後半号

Mar 15. 2024 かごしまんまだより

【とうだちの季節は端境期】
前回号で、アブラナ科の野菜や春菊がいっせいに『とうだち』を始めました、と報告しました。
『とうだち』とは、冬野菜がつぼみをつけた太くて固い茎を中心から成長させることで、キャベツ、白菜、大根、にんじん、深ネギ、春菊、ブロッコリー、チンゲン菜などで見られる現象です。
とうだちが始まると固くて食べられない部分が出てきて味も落ちていくので、生産者さんは出荷しなくなります。
いまは冬野菜にとって『とうだち』にもってこいの春の日々。でもまだ夏野菜が育つような気温ではありません。
すると地元野菜売り場には並ぶものが激減!豊富だった冬野菜が棚からどんどん姿を消しつつあります。
この野菜激減期を『端境期』(ハザカイキと読む)と呼びます。
冬野菜が終わりつつあって、夏野菜もまだ出てこない、かごしまんまには魔のような時期です(笑)。
全国からきた色々な野菜が豊富に並ぶスーパーで野菜を買っていると、なかなか気づかない『端境期』。
しかし旬の野菜だけ追いかけていると、そこらじゅうの畑に菜の花が咲き乱れ始めるので「今年もついにきたか、端境期め・・・・」と身構えてしまう、そんな季節。
狙ってか狙わずしてかなぜか端境期には菜花系の野菜やハーブ系や珍しい野菜が店頭に並ぶので、新しい野菜にチャレンジできる時期でもあります。今年はよもぎやイタリアンパセリ、ミントやパクチーやクレソン、のらぼう菜などが並び始めました。これらの野菜は保守的な田舎では不人気ですが、おしゃれで新しもの好きな都市部では人気があります。しかし需要も供給も時期も不安定なので、商品としては一番難しい野菜でもあります・・・。
ではこの時期の生産者さん達はどうしているかといいますと、「とうだちしていても食べられるんだけどねー、もったいないよねー」とぼやきながら日々とうだちしていく野菜の柔らかい部分を食べつつ、夏野菜の種まきや苗の植え替えをしたりしています。
自然界の動物達と同じように季節のものしか食べない農家さん達は、基本的に身体が丈夫で風邪など滅多にひきません。実はコロナ禍でも大半の生産者さんはマスクもせず、コロナにもインフルエンザにも滅多にかかりませんでした。
現代人が風邪をひきやすく癌などの病気が激増している要因の一つには、季節を無視した野菜の食べ方をしているからだと、私は確信しています。

【ついにKOTOBUKI CHEESE商品が!】
ついに、KOTOBUKI CHEESE商品がかごしまんまでも販売開始になりました!
鹿屋市で飼育されているジャージー牛とホルスタイン牛の新鮮な乳からつくる、添加物不使用の乳製品です。
地元の牛から搾乳した乳を地元で加工するからこそ、鮮度が命のモッツァレラチーズももちろんあります。
そして濃厚で無添加だからこそ、極上の美味しさがお口の中で広がります。
のむヨーグルトは、牧場で飲んでいると錯覚しそうなほどの芳醇なコクと味わいです。
酸味とコクが豊かなクリームチーズは、すりおろしニンニクとハーブ類を混ぜて極上ディップがつくれますヨ。
無添加で極上なごちそう乳製品をぜひ、お楽しみください。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2024年3月前半号

Mar 1. 2024 かごしまんまだより

【とうだち真っ盛り】
鹿児島は連日の温かい気温と雨でアブラナ科の野菜や春菊がいっせいに『とうだち』を始めました。
『とうだち』とは、つぼみをつけた太くて固い茎が中心からニョキニョキ成長し始めることです。
虫に見つけてもらいやすいよう、一番高いところで丈夫に花を咲かせようとして茎を太く固く伸ばす方向に栄養とパワーを注ぐため、野菜としては固くて食べられない部分が出てきて味も落ちます。
そのためとうだちが始まった野菜は、一般的には流通せずに畑で廃棄されています。今の季節は畑にたくさんの野菜が廃棄されているのを見かけ、心が痛みます。
しかしとうだちは植物が自然の季節を感じ取るセンサーと体内時計を持っているから起こる現象で、ごく自然のことです。
これを人為的にずらすことは可能ですが、温度や光をコントロールするにはコストがかかりますし自然ではありません。
旬のスイッチが、私たち人間の身体にも良い作用を及ぼすことは度々お話ししてきました。このとうだちし始めた野菜をあえて食べることも、旬スイッチを身体に入れる一つだと考えています。とうだちに向かう野菜を食べることで「もう冬野菜は終わりで春が訪れましたよー、春仕様に体を変化させますよー」と身体の中からスイッチを入れられるからです。
脂肪や炭水化物を身体に溜め込むのが冬なら、春はデトックスの季節。身体にたまった老廃物や余計な脂肪を排出するスイッチを入れる季節です。春へとシフトしている野菜を食べて、私たちの身体に旬スイッチを入れましょう。
とうだちまではいかずとも全般的に少し味わいや香りが薄くなってきている冬野菜ですが、それも季節の自然な流れ。春へとシフトしている野菜を食べて、私たちの身体に旬スイッチを入れましょう。
とうだちが始まった野菜は固くて包丁が入りにくい部分もありますが、それ以外はもちろん食べられます。つぼみや花も食べられます。溶けていたり枯れていたりする部分もありますが、それも自然なことで、慌てずその部分だけ丁寧に取り除いていけば大丈夫です。ちょっと手間がかかりますが、自然な野菜を食べることとはそういうことです。とうだちも楽しんでいただけたら嬉しいです。
ちなみにとうだちが始まりつつあるアブラナ科の野菜はたくさんあります。
キャベツ、白菜、大根、カブ、ブロッコリー、カリフラワー、チンゲン菜、小松菜です。皆さん大好きな野菜ばかりですね。
このうち小松菜は品種改良がだいぶ進んで1年中食べられるようになっていますが、昔ながらの品種の小松菜はやはり今の時期にとうだちします。
これらアブラナ科チームの花は、全て『菜の花』です。黄色や白の菜の花が今、鹿児島では満開です。
この菜の花を見ることによっても旬スイッチが入るので、菜の花を花瓶に入れて室内に飾ると元気な気分になりますよ。
『免疫力』とは、生物が自分自身の中に持つチカラのことです。自然の季節に沿って生きている他の生命を見たり感じたり頂いたりすることで、次の季節に対応するチカラを身体の中から引き出すことです。自然界に生きる動物の免疫力が強いのもそれゆえ。とうだちに向かう野菜も、どうぞ楽しんでいただければ幸いです。
できれば旬のフルーツも積極的に摂りましょう。旬のフルーツには、その季節に流行する感染症への抵抗力UPな成分が含まれています。今はキウイやイチゴ、はるみや不知火などの柑橘類が旬です。
私たち人間も自然の一部。季節の声に耳を澄まし、旬スイッチを入れて免疫力をUPして季節に順応していきましょう。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2024年2月後半号

Feb 16. 2024 かごしまんまだより

【ここく商品、ついに取扱開始】
また私はやらかしました・・・。
リスペクトする『ここく』さん開催の十日みその会に初申し込み。「絶対早めに行くぞ!」と予定時間よりかなり早めに出発。
ところがここくさんより着信が。こ「今日は来られますか?」私「はい、いま清武インター降りるところです!もしかして中止ですか?!」こ「あ、いえ、もう始まっています・・・」私「えええええっ?!」何?なぜ?動揺しながらここくさんに到着して確認してみると、時間を見間違えていました。
派手に30分の遅刻。みんなが笑ってる〜♩おひさまも笑ってる〜♩
「くぅぅぅ、なんというミソ・・・あ、ミスを犯してしまったんだ・・・」と思いながら必死で味噌を仕込んで、私の十日みその会デビューは幕を下ろしました。
なぜここくさんをリスペクトするのか。→→→それは原材料を全部自分でつくってしまうから!!!
ここくの加藤さんは、もともとデザインの仕事をしていましたが、私と同じく東日本大震災をきっかけに宮崎に移住しました。そして様々な宮崎在来種の種に出会い、農業を始めました。在来種の大豆や大麦、米を農薬も化学肥料も使わない自然栽培で生産しています。さらには味噌や醤油を製造するために、塩もつくっています。その塩が超絶すごい。
定員が数人という小さな釣り船に、500リットルタンクを2つ乗せ男二人で油津港を出港。危険を犯して大海原をひたすら黒潮の流れるところまで目指して進むと、潮目が見えてきます。潮目には漂流物がたくさん浮いていて、それを越えると澄んだ綺麗な海水が現れ、海底が見えるかのような透明感になります。澄んだ透明で黒く見えるから黒潮と言われています。そこで1tの海水を汲み上げ帰港するというのを2往復。その後4tトラックで製塩所まで陸送し、海水を平釜に入れて丸2日間寝ずに薪で炊き上げます。そんなとんでもないロマンが背景にあるんです。
黒潮から汲み上げる2tの海水から塩になるのはたったの40kg弱。そんな最も効率の悪い方法で塩を作るのは理由があるから。
一般的には海水を汲むなら、沿岸からホースをひいてポンプで汲み上げます。でも沿岸部は川から様々なものが流れ出して山からのミネラルと共に色々混ざっています。
一般的には海水を炊き上げるなら、そのコストを削減するために浜に撒いたり風で乾かしたりしてから炊き上げます。しかしその過程で様々な余分なものが入り込んでしまいます。
もっと一般的に使われる安価で便利な『食塩』は、イオン交換膜法で塩化ナトリウムだけを抽出したものです。
『塩分のとり過ぎ』が問題になるのは、この塩化ナトリウムばかりを摂取することで血中ミネラルバランスが崩れて様々な弊害が起こるから。
『減塩』が大切なのではなく、ミネラルバランスの良い塩を取ることが重要なのです。・・・・では良い塩とはどのようなものでしょうか?
私達生物は太古の昔、海から陸に上がってきました。私達の血液や体液のミネラルバランスは海水とよく似ています。答えは海にありました。
海水の中でも特に綺麗な黒潮の、純粋なミネラル分を結晶化するために、ここくさんは最も効率の悪い方法を選択したのでした。
沖の黒潮からつくったので、名前を『沖の潮』としました。
生き物は、身体が欲しているものを口にすると「美味しい」と舌が感知するようになっています。旬のものを食べると美味しい!と痺れるあの瞬間。沖の潮も、口に含んだ瞬間に「何これ美味しい!」「塩なのに甘い」と感じることでしょう。後味には旨みがほんのり。これが欲しかったミネラルなんだな、と舌が実感できる塩。それが『沖の潮』です。間違いなく、とんでもなく美味しい塩です!
ここくさんは、自然栽培した農産物と、貴重なその「沖の潮」で贅沢に味噌や醤油をつくっているのです。だからリスペクトしてしまうんです。
さあ、満を持してここく商品がかごしまんまでも取扱開始です。ここくワールドをぜひ、かごしまんまの旬野菜と一緒に楽しんでくださいね。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2024年2月前半号

Feb 2. 2024 かごしまんまだより

【鹿児島の地小豆復活クラファン ネクストゴール達成御礼!】
クラファン挑戦の最終日の午後。中学3年生の時のクラス担任から現金書留が送られてきて、その金額を足したらネクストゴールが達成した、って・・・・・本当に感動ドラマの最終回のような1日でした。

「この1ヶ月半、ドキドキしながら過ごしていました。本当に嬉しいです。会ったことのないかごしまんまのお客さんたちが何だか身近に感じて、みんなが同志に思えました」
「丁寧な活動報告、小豆や種の現状がわかりやすく書かれていて、とても良かったです。ネクストゴールまで達成されて、凄い!『かごしまんまだより』でもこれからの活動を教えてくださいね」
「細やかな活動報告で、りえしさんの想いやそれで人々の輪が段々と広がって小豆計画が進んでこられた経緯、大変な工程等がよくわかりました」
などなど嬉しいお言葉や、励ましやお祝いのお言葉をたくさん頂きました。ありがとうございます!!

いざクラファン挑戦がスタートしても『どうかお金ください!』となかなか言えるものではありません。
ならば丁寧に活動報告をUPしていき、色々お伝えしていこうと思いました。
かごしまんまだよりのようにA4紙面1枚しかスペースがなく写真もなかなか入れられない、というのではなく、文章のボリュームも自由、写真も入れて説明OK!なので、毎回数時間かけて夢中になってUPしました。
かごしまんまの歴史や出荷日の様子、昔小豆をつくってくれたおばあちゃんたちの今、昔からの野菜が絶滅の危機にあること・・・。普段はなかなか書けないことできないことも活動報告を書く、という勢いでできました。いっぱい書いています。
レディーフォーの検索で『小豆』と入れると、『鹿児島の地小豆を復活させて、地元スイーツを盛り上げたい』というプロジェクト名のクラファンが出てきます。よかったら29個の『活動報告』、読んでください。
特に、タネの話はずっとお伝えしたかったので書けてよかったです。
能登半島震災があって、ご支援をお願いするのが苦しくなってしまうこともありましたが、皆さんが応援してくださって前に進むことができました。この2ヶ月ずっとうるさく騒いでいて、すみませんでした。
皆さん、たくさんの応援を本当にありがとうございました。

【節分とひな祭り商品】
節分商品をUPするのをすっかり忘れてしまいました。気がついたときには既に1月の後半。
九州産大豆の鬼打ち豆の発注は間に合いませんでした。すみません・・・。
九州産米のひなあられは大丈夫です!入荷しております!
毎年数量限定で再入荷はありませんので、お早めのご注文をお願いします。
賞味期限は全て同じで、2024年5月4日です。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2024年1月後半号

Jan 19. 2024 かごしまんまだより

【鹿児島の地小豆の復活プロジェクトへの達成御礼 ネクストゴール挑戦中!】
コロナ禍、戦争、物価高、円安、大震災・・・誰もが生きづらさや暗い気持ちを感じるこのご時世に、名もなくひっそり消えつつあった在来種小豆の復活プロジェクトを多くの方々に応援して頂き、心より感謝申し上げます。
ここ数年、度々送料や商品の値上げをしなければならなかったこと、出荷日をやむなく金曜日のみに変更したこと、それらに対していつもたくさんの応援や激励のメッセージを頂いてきたこと、ご注文のたびに励ましや感謝のお言葉を添えてくださったこと・・・・そうやって何年も皆さんが応援し続けてくださってかごしまんまを繋いでくださってきたからこそ、この小豆計画が始動できました。
資金ゼロ、知識ゼロ、経験ゼロの私がここまで走ることができたのは、紛れもなくかごしまんまを応援し続けてきてくださった皆さんのおかげです。どれほど奇跡で尊いことでしょう。どのような言葉も今の気持ちを表すことができません。
「こんなにもリピーターが多い会社は聞いたことがない」と、どの金融機関にも、どの指導団体(市や商工会や経営支援など)にも、まず驚かれます。そして熱心に理由を聞かれます。
でもいつも理由はうまく答えられませんし、おそらく相手にも伝わっていません。一番に考えられる理由は、私自身が放射能や化学的な添加物や農薬がNOなこと、でもそれらを絶対的に排除するのではなく、金銭面や日常生活面で続けられる価格帯やモノでありたいこと、だと答えています。
完全無農薬や完全無添加の完全九州産のみのお店にしたら、日常的に使える野菜セットや食材は実現不可能でした。
あともう一つの理由として、かごしまんまをご利用してくださる方々は、他のお店の商品では替えがきかないこと。常にそのことを忘れずにいます、と答えます。例えば九州産大豆の豆腐や納豆や野菜や牛乳卵肉魚類は他のお店では買えないので、急に欠品したり配送事故があったりした時には市内中、ときにはもっと遠方まで色々なお店を走り回って同じ商品を探して買って揃えることも多々あります。なぜならかごしまんまの商品が届かないと、そのお客さんは不安を抱えて何軒ものスーパーを梯子して食材を探し回らねばならないからです、と答えます。
でもそういう理由を述べても、金融機関や指導団体には全く伝わらず、わかってもらえません。
もっというと、かごしまんまにおろしてくださる生産者の皆さんにもわかっていただけていないだろうな、とも感じています。
なのでなぜかごしまんまを立ち上げたのか、どうして続けているのか理解してもらうのも難しいだろうと思って、あえて人間関係を避け友達もつくってきませんでした。だから2011年以降ずっと、鹿児島でも孤独でした。
それを支えてくださったのが、皆さんからのいつものご注文や応援メッセージや感謝のお言葉でした。
先月から『鹿児島の地小豆を復活させ、地元農業とスイーツを盛り上げたい!』というクラファンに挑戦                     して、地元のラジオやTV新聞も応援してくださり、お陰様で第1目標達成&ネクストゴールを目指すところまできました。他人との交流をあえて避けて生きてきた私にとって、この2ヶ月間は本当に色々な人と出会い、関わり、人の想いや温かさを感じ、心を開くことができた、久しぶりに人間らしい日々でした。
自分だけではどうしても越えられなかった壁を、皆さんの想いや応援によって乗り越えられるかもしれない、そう思うことができました。心から感謝いたします。ありがとうございます!!!
私はこの日々を一生忘れません。泣いても笑ってもクラファン挑戦も今月末まで。最後まで諦めず、頑張ります!!
この2ヶ月ずっとうるさく騒いでいて、本当に本当にすみません。
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江

2024年1月12日号

Jan 12. 2024 かごしまんまだより

【2024年が始まりました】
能登地震で被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。雪が降る中での避難生活は、想像を絶する厳しさでしょう、本当に胸が潰れる思いです。1日も早く日常生活を取り戻されることを、強く強く願います。
北陸に思いを寄せ、できることをして1日1日を大切に生きていこうと思います。今年もよろしくお願いいたします。
新年はもう一つ深く考える機会がありました。過疎化と高齢化が急速に進む輝北町の温泉に行ったときのことでした。
その温泉のエントランスには、温泉に通う近隣住民の名札がフックに吊り下げられていて、温泉に入っている人の名札は靴箱の靴にとめてありました。他人の靴を間違って履いて帰ることへの防止、自分の靴がどれなのかわからなくなることへの防止、などのお年寄りに優しい工夫がこの名札にありました。
女湯へ行くと脱衣室には歩行器や杖が並び、浴室には介護椅子がありました。
施設のどこを見ても、高齢者が圧倒的に多いのだと感じさせられました。
帰りに近くのファミリーマートに寄ると、店員さんがお年寄りに「お湯が熱いからね、気をつけてね」と大きな声でゆっくり話していました。店内は高齢者比率が高くてびっくりしました。車を運転できないお年寄りには、近所のコンビニがライフラインであることをまざまざと実感しました。
その時に思ったのは「うちのあんこは、この人達に優しい商品なのだろうか」ということ。
添加物を加えずに常温で賞味期限を長くできて、かつ製造しやすいのが現在の真空パックの粒あんです。しかし、これはハサミで封を切って別の保存容器に入れ替えないと、使い勝手がかなり悪い。お年寄りならもっと大変なのではないか、と容易に想像できます。独り暮らしだったらもっと少量のものがいいのではないか、冷蔵庫の中ですぐ見つけられるようにスタンドタイプがいいのではないか、とかやがて必ずくる超高齢化社会を体感とともに考えることができました。
そこで今年の目標は「もっと食べやすい商品開発する!」と決めました。
いま持っている機械類で、できる試作品をどんどんつくっていこうと思います。
年末の最終発送に入れさせて頂いたオマケの粒あんはいかがでしたか?
少量ではありましたが、あえてジッパー式でスタンドタイプのものを試作してみました。
ゼリー飲料のようなスパウトパウチタイプにも充填してみようと思います。

【クラウドファンディング『鹿児島の地小豆を復活させ、地元農業とスイーツを盛り上げたい!』】                                   
クラファン挑戦も、おかげさまで達成率約80%のところまできました。深くお礼申し上げます。 
達成しないとご支援者情報がわからないシステムで、個別にお礼できなくて本当にすみません。                                                                                
『活動報告』には、これまでのかごしまんまの歴史や想い、今日の1日などブログのように色々更新しています。最近では門倉タニアさんとの交流や、地元メディア出演のことなどをUPしています。
ぜひご覧ください。タニアさんと近いうちなにか商品開発しようかとも話していて、今後の展開がとても楽しみです。
クラファン挑戦も今月末まで。この2ヶ月ずっとうるさく騒いでいて、本当に本当にすみません。
まだ販売数も販売経路も少ない今年は、どうしても仕入れ資金調達が厳しく、このクラファン挑戦で、多くの皆さんからのご支援が必要です。どうか応援よろしくお願いします!!
今日も皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。

Edit by 山下 理江