平成26年2月4日(火)

Feb 4. 2014 かごしまんまだより

自分以外のまんまファンの人たちはいったいどこに住んでいて、どういう考え方の人たちが多いのだろう、そう思うことってありますでしょうか?今回はそれについて少しお話ししたいと思います。
かごしまんまのお客様は全国にわたります。インターネット通販なのでもちろん東京・神奈川・千葉・埼玉の4都県のお客様で半分くらいの割合を占めるのですが、茨城・群馬・栃木・福島・岩手など東日本の各県も多く、さらには長野・大阪・京都・福岡・長崎・沖縄などの西日本からのご注文もたくさんあります。この西日本からのお客様は、もともと西日本に住んでいる方だけでなく311以降に避難移住された方が多い傾向にあります。特に沖縄や九州からのご注文は大半が移住された方です。西日本に住んでいても内部被ばくリスクはあまり変わらないからです。ご注文時の「その他ご要望欄」には商品への質問や要望だけでなく、生産者・スタッフへの感謝の気持ちや給食への悩み、周囲の無理解・これからの日本への心配など、普通の通販では考えられない内容が多く書かれて寄せられます。それだけみんな真剣に日々の食材に向き合っていることを痛感させられます。
かごしまんまをスタートさせた当初の2012年はマヨネーズ、つゆ、お菓子、さつま揚げ、ちくわ、キムチ、ドレッシング、顆粒だし・・・などの商品化リクエストが多く、肥料や飼料などの質問や要望もたくさん寄せられました。しかし私達は自分で調べ勉強を繰り返すうちにこう気づいていきます。
「今の日本で、飼料・肥料や原材料の全てを完璧にベクレルフリーにしたり、生産者に要求して変えていったりするのはとても無理である。どこかで線引きをして妥協できるところは妥協し、なるべく自分で手作りしていく方がいいのだ」と。そしてできるだけ何でも手づくりしていこう、とキッチンに立つようになっていきます。
今ではかごしまんまには商品化リクエストよりも、こういうものを手作りしました!とか今日の夕食はこうです!とか、311以降お料理を頑張るようになりました、野菜には旬があるのだということを知り旬の野菜に合わせてメニューを考えるようになりました・・・という声がたくさん寄せられるようになりました。
お金を出して他者にゆだねるだけでなく、自分自身でも調べたり工夫し作れるものは作ってみたりして強く頑張って家族を守っていこう、そういうふうにみんなの気持ちがどんどん変化していくのが、かごしまんまをやっていて一番嬉しいことのひとつであります。
311は確かに私達に暗い影を落としました。生活観や人生観を一変させられました。でも旬の野菜や自分で作ったものを工夫して食べ続ける生活の喜びや、家族の大切さなどを気づかせてもらったことは、私達にとって人生の大きな宝物になっていくのではないでしょうか。

かごしまんまの野菜は農薬や化学肥料を極力使用しないので、見た目も悪く市場のものより輸送に弱いです。もしかしたらお手元に届く際に虫が一緒に眠っているかもしれません。50km離れた桜島からの灰もかぶっています。すみませんが丁寧に洗って食べてください。減農薬栽培野菜は見た目が悪いですが、穴が開いていたり形が悪かったり少し割れが入っていたりしても食べられます。どうぞご理解、ご賛同くださいますようお願い申し上げます。野菜に重大な腐敗または凍結等ございましたら遠慮なくお申し出ください。
その他の商品も安全性とおいしさにこだわりぬいたものばかりです。一般の商品よりも不格好なものばかり。しかし全て添加物嫌いの私と避難ママみきちゃんが厳しい目と舌で選んだものばかりです。ここなら安心して買い物ができる。スーパーに並ぶ食品よりもちょっと高くなるかもしれない、でもこれが本当の食品の味。そんなものをかごしまんまでは提供し続けていきたいと願います。

Edit by 山下 理江