平成26年6月17日(火)

Jun 16. 2014 かごしまんまだより

【ドレッシングが商品化できなかった理由】
最近やっとかごしまんま商品にも「ごまドレッシング」がラインナップされました。
ドレッシングはリクエストが大変多い食材ですが、これまでかごしまんまではなかなか商品化できませんでした。大きな理由は3つあります。
まず原材料の油が、ほとんど外国産材料からできている植物油で遺伝子組み換え不分別であること。
加工品の原料に含まれる植物油は、ほとんどこの遺伝子組み換え不分別原料でできた植物性油です。ドレッシングは原料の大半が油です。ですから油には特にこだわりたいのに、遺伝子組み換え不分別の植物油を使用しているドレッシングが大半でした。
次に、鹿児島の醤油を使用しているのでサッカリンや甘草などの合成甘味料が入っていること。
鹿児島の良さは手作りが盛んなところです。主婦がグループを作って生産者になってドレッシングや味噌をはじめとする加工品を製造販売することも多く、スーパーの地産地消コーナーはとてもにぎわっていて躍動感を感じることが多いです。しかし鹿児島のちょっと残念な点は醤油にサッカリンや甘草が入っていることです。鹿児島では甘い醤油が好まれ親しまれています。でも鹿児島の醤油は砂糖で甘くしているのではなくサッカリンや甘草などの合成甘味料で甘くしています。サッカリンは砂糖の500倍の甘さがあり、砂糖ならばたくさん使わねばならないところをほんの数滴で済むからです。漬物などにもサッカリンや甘草、着色料などが入っています。鹿児島では食品添加物に対しての認識が甘く、せっかく「手作り無添加」とうたってあっても実際に調べてみると鹿児島の醤油が原料に入っておりサッカリンが含まれていたりします。サッカリンは発がん性が疑われている物質です。
そして最後は、ドレッシングに入っている野菜の原料の産地が季節によっては九州産ではなくなることです。
例えば「玉ねぎドレッシング」や「ニンジンドレッシング」。主原料の玉ねぎ・人参どちらとも九州では1年中収穫できる野菜ではありません。収穫できない時期の調達先は東日本になります。またこれらのドレッシングによく入っているニンニクも九州では収穫できない時期があり、これもやはり収穫できない時期は九州産ではなくなります。
この3つの理由をクリアするドレッシングがなかなか見つからなくてかごしまんまでは今まで商品化できませんでした。新発売のごまドレッシングは、これら3つをクリアした上に、さらに原料の酢もこだわってます。無農薬栽培の九州産米・島根産米のみで宮崎のおいしい水で作られた純米酢です。ごまの香り引き立つ優しい薄味でおいしくて子供達にも安心して食べてもらえるお勧めのドレッシングなのです。
同じようにかごしまんまではジャムやマーマレード、トマトケチャップなど期間限定な食材がたくさんあります。鹿児島の人たちは旬の恵みを手作りするのが大好きです。あっという間に作ってはあっという間になくなってしまい、あとは来年のお楽しみ、となる商品ばかりです。スーパーに1年中並ぶ食材や野菜と同じ感覚でいるとあっという間に消えていきます。しかも突然に(笑)。私が生産者に連絡してはじめて「あ。もう終わりになるよ」とか「今回で終わり」とか言われることも日常茶飯事で、自分の心臓が日々鍛えられているのがわかります。
九州のものを食べる、と決めた私達はこういうことに慣れていかねばならないのかもしれません。
1年中好きな野菜や食材を食べていた生活にさようならをして、メニューを決めてから野菜を買うのではなく、旬の野菜に合わせてメニューを考える、そんな生活にシフトしていかねば、九州産を食べ続ける生活は続きません。また、旬の野菜はただ炒めたりゆでたりするだけですっごく美味しいです。旬の野菜には生命の力がみなぎっていて栄養満点だからです。そして夏が旬の野菜は身体のほてりをとってくれたり夏バテから回復させてくれる栄養素が多く、冬が旬の野菜は身体を温めてくれるものが多かったりします。
自然の恵みとはなんて不思議なんでしょう。さあ、今日もかごしまんま食材を思う存分楽しんでくださいませ。

Edit by 山下 理江