平成26年7月16日(水)

Jul 15. 2014 かごしまんまだより

台風8号は鹿児島を直撃コースでしたが、心配していたよりずっと被害が少なくてすんだようでホッとしました。台風に備えて各生産者はビニールハウスのビニールをおろしたり色々なものを片づけたり事前に収穫したりしました。対策も1日がかりでしたが、台風が去った後も生産者は1日がかりでビニールハウスのビニールをかけなおしたり倒れた支柱を直したり作業に追われていました。自然と生きる生産者の苦労を感じました。
風速40mに耐える設計のビニールハウスを持つぐるめ畑さんは、ギリギリまで台風とにらみ合いながらビニールをおろさずに野菜を守りましたので、ほうれん草や小松菜は守られました。しかしながら、サラダほうれん草のビニールハウスの屋根が破れてしまい、サラダほうれん草はかなりの被害が出ました。なすもかなり落ちてしまったり、擦れキズができてしまったりしました。山東菜も台風のダメージがかなりあって今週はご提供できず、ご注文されていた方には本当に申し訳ございませんでした。
平岡農園さんのトウモロコシは、台風でかなりなぎ倒されてしまいました。まだ収穫できるのですが、単品商品のご注文は品質と量が確保できない為、18日収穫分で終了となります。
丸山果樹園さんのミニトマトも、ビニールハウスのビニールをおろして吊っていたツル(枝)も地面に下して台風に備えたのでかなり株が傷みました。また、通常ミニトマトはビニールハウスで覆っていて、水分を必要な分しか与えないようにして実をはじけさせないようにしているのですが、台風でいきなり大量の雨にさらされてしまい、実に多くの水分がたまってはじけたり、株ごと枯れてきてしまったりしています。これも量と品質が確保できない為、18日収穫分で終了となります。
最悪の場合は鹿児島をはじめ九州各地から野菜がなくなることを想定していました。予想よりかなり被害が少なくてすんだものの、やはり生産者さんのご苦労と気持ちを思うと本当にやるせないですね・・・。
台風が過ぎ去ったあと、庭のほったらかしにしていたニラはぐーんと背を伸ばしてくれたので、今朝の味噌汁の具にすることができました。みずみずしくておいしいニラでした。
台風は命を脅かすものでもありますが、雨をたくさん降らしてくれる命の泉でもあります。
失われるものもあり、育まれるものもあり。自然界のすごさを感じました。
そしてなにより、台風や桜島からの灰と共存して生きる鹿児島の人たちの強さに「すごいなあ」と感動しました。
今日のお野菜たちはそんな台風の試練を潜り抜けてきたものばかりです。普段以上に愛おしく感じますよ。
さあ、これから鹿児島は梅雨が明けて夏本番になることでしょう。夏野菜の季節です。311以降は、旬のお野菜というのがあることに初めて気がつかされた方も多いのではないでしょうか。私もその一人です。産地を気にする生活にシフトすると息苦しいことも多いですが、旬のものを旬に食べていく、それがいかに自然でおいしくて身体にいい食事になるかも気づけました。九州の夏野菜は見慣れぬものも多く登場するかもしれません。簡単なレシピも添えていきます。どうぞご家族で「楽しんで」九州野菜を召し上がってください。
かごしまんまの野菜は農薬や化学肥料を極力使用しないので、見た目が悪く市場のものより輸送に弱いです。
1つ1つ検品していますが中を切って開けてみないと腐敗などが発見できない場合もあります。特に台風の後なのでキャベツの芯が傷んでいたりすることもございます。野菜にカビ・腐敗・凍結等ございましたらどうぞ遠慮なくお申し出ください。
野菜の葉全体が溶けている場合は輸送時の凍結による可能性が高いので、その際は業務改善の為にヤマト運輸さんにもご連絡をぜひお願いします。
野菜以外の商品も安全性とおいしさにこだわりぬいたものばかりです。一般の商品よりも不格好なものばかり。しかし全て添加物嫌いの私と避難ママみきちゃんが厳しい目と舌で選んだものばかりです。
ここなら安心して買い物ができる。スーパーに並ぶ食品よりもちょっと高くなるかもしれない、でもこれが本当の食品の味。本当の食の豊かさ。そんなものをかごしまんまでは提供し続けていきたいと願います。

Edit by 山下 理江