平成26年10月21日(火)

Oct 20. 2014 かごしまんまだより

【白菜・チンゲン菜・小松菜はたくさん虫が食べた跡(穴)があります】
今日の野菜セットのうち、白菜・チンゲン菜・小松菜は栽培期間中無農薬なので虫にたくさん食べられています。
虫の穴や虫を発見すると気持ち悪いと思います。しかし通常スーパーなどに並んでいるお野菜がなぜ綺麗で大きさや形が揃っているなのかといいますと、農薬や化学肥料で整えているからです。売れるために見た目と安さを重視し、消費者の健康はおざなりにされています。農業はもともときつい労働で、日本では農業の若者離れが進んでいるのはご存じだと思います。農家の平均年齢は他の職業に比較し非常に高く高齢者が多いのが特徴です。そんな実情の中で高齢者が楽に、見た目がよくて安い野菜をつくるには農薬や化学肥料が多用するしかありません。あるいはぐるめ畑さんのように農業部門の他に他の事業部があって資金力があるところが、台風にも強くて虫が容易に入れないようなすごい設備のビニールハウスで減農薬栽培するしかありません。もちろん、多くの農家はそんなことはできません。
今回の白菜・チンゲン菜・小松菜は、新馬場さんという70歳位の女性が無農薬で1人で頑張って作っています。普通の畑と普通のビニールハウスで無農薬栽培していますので、虫が元気でしかも泥付なのです。綺麗に洗った方が野菜の見た目が良いのですが、泥付の方が野菜が長持ちするので泥付にしてもらってます。見た目は悪いですが、心から安心できる野菜ですので、泥をよく落として虫の穴ごと調理して食べてください。

【菌床栽培の生椎茸・生きくらげが販売できるようになります】
かごしまんまのご近所で、無農薬の椎茸ときくらげを菌床栽培しているさつまきのこ園さんから椎茸やきくらげを供給していただくことになりました。さつまきのこ園さんはもともとは大手電機メーカーの半導体を製造する会社でした。それまでの半導体製造技術を活かして、鹿屋市にあったきのこ工場を買い取り、鹿屋市に移り、菌床のきのこ栽培生産者になりました。でも『半導体製造を活かしたきのこ栽培』ってどういうことでしょう・・・??
実際に工場を見学させてもらうとその答えが随所にありました。きのこ工場とは思えないほどの整理整頓・衛生・気温・湿度・栄養の環境管理の徹底っぷりがすごかったです。まさに半導体製造工場のようでした。
実際に半導体製造されているときにはISO9001認証取得(国際標準化機構による品質マネジメントシステムに関する規格のこと)されていたとのこと、それを活かした品質管理改革を実践していくことで、数年のうちに元のきのこ生産者よりもはるかに生産効率を上げることができてきたとのことです。
見学しながらそこの工場長さんから、半導体製造から菌床しいたけ栽培へと転身した始めの数年間の並々ならぬご苦労と努力をお聴きすることができ、非常に感銘を受けました。
より低コストを求め、大手企業は海外に工場を進出させる動きが目立ち、鹿児島も打撃を受けている地域が少なくありません。そんな中、時代の流れと地域の特色をよくつかみ、新しい事業へと転換したさつまきのこ園さんをとてもとても尊敬しました。
さつまきのこ園さんもかごしまんまの理念をよく理解してくださり、菌床の原材料も公開してくださり、放射能測定に必要な検体分として1kgづつの椎茸ときくらげを無償提供してくださいました。過去における一般のお客様による自主測定でも、今回、こどもみらい測定所さんによる放射能測定(近日中にブログにUPします)でも共に放射能は不検出という結果でした。
これから商品UPの準備をしまして、さつまきのこ園さんの生椎茸・生きくらげ・干し椎茸・乾燥きくらげを皆様にお届けすることができるようになります。生もですよ!生も! どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。
原発事故の影響がなく、日本の食は安全だということがわかるその日まで、共に頑張っていきましょう。

Edit by 山下 理江