平成26年11月21日(金)

Nov 13. 2014 かごしまんまだより

【商品化までの道】
今回は、一つの商品がかごしまんまのHPに掲載されるまでの道程をご紹介します。
まず、鹿児島や宮崎、熊本の道の駅や直売所、こだわりのお店、スーパーなどで「おっ♪」と思う商品を手に取り、原材料と製造地を見ます。その時のポイントは「原材料がシンプルで添加物やマーガリンなどがなるべく入っていない」ことと「九州産であるか」ということです。
次に、その商品を購入して製造元に原材料の産地を問い合わせます。販売元しか表記されてない商品の場合、必ず製造工場の所在地まで問い合わせます。原材料が全て九州産であっても製造地が九州でない場合もあるからです。
次に、試食してみて「美味しくて買い続けられる価格帯の商品である」と判断した場合にその会社へ電話して担当の方とお話しします。取引させて頂けるのかどうかや、かごしまんまのコンセプトをお話しし、商品規格書を依頼します。商品規格書というのは、その商品のコンセプトや原材料や産地、製造工程や様々な検査結果等が一番詳しく書かれている書類です(一般には公開されません)。原料については二次原料まで詳細に書かれています。二次原料というのは、例えば、一般的に商品の原材料欄には「砂糖・醤油・みりん」と記載されるだけで、醤油やみりんの原料である大豆や塩や米の事が消費者には見えません。この原材料欄に記載された醤油やみりんの、そのまた原材料の大豆や塩や米の事を「二次原料」といいます。どうせならここまで調べて商品ページに載せたいのです。
二次原料まで調べると大概その二次原料が遺伝子組み換え不分別(つまり遺伝子組換えである、ということ)であったり、極微量の添加物が入っていたりします。特に植物油や醤油の二次原料は遺伝子組み換え有無の表示が義務付けられていません。国のいいわけは「油や醤油になれば遺伝子組換え遺伝子が混入する恐れがないから」だそうです。二次原料まで調べるとたいていの商品は完璧な添加物フリーや遺伝子組み換えフリーや農薬フリーではなくなります。もしくはこれらを完璧にフリーにすると普段使いできない高額な商品になってしまいます。
一般的な所得の人がこの商品を買い続けても家計がなんとかやりくりできて、生産者にもリスクや負担掛けずに、かごしまんまスタッフも地域相応の給料を得て生きていけて、会社も存続できる・・・そういう総合的な検討をして、かごしまんまの商品は商品化されていきます。ですから完璧な商品ではないけれど「なるべく安くてなるべく添加物や農薬や遺伝子組み換えを避け、なるべく九州産」というこだわりに一番合うものが商品化されます。
かごしまんまの商品ページの原材料欄を見れば、日本の食べ物の実情が見えてきます。
消費者の皆様にはそれぞれ食材へのこだわりや基準があると思います。かごしまんまができることは、消費者が商品の詳しい情報を見て自分で納得して選択できるようにすることです。
311後の日本を生きていく中で、普通の人が長期的に続けられる安全な日常食材をスーパーやお店で探すのは困難です。それをこれからも提案していきます。小さな会社ができる「届けて応援」は、単価や送料が高かったり賞味期限が短かったりと制約が多くて本当に申し訳なく思います。かごしまんまができることをできる範囲でずっと続けられるように、せいいっぱいやっていきますので、これからもどうぞよろしくお願いします。

野菜は形や大きさがバラバラで虫の穴もあってなんだか綺麗ではない。食材も一般の商品よりも不格好なものばかり。しかしここなら安心して買い物ができる。スーパーに並ぶ食品よりもちょっと高くなるかもしれない、でもこれが本当の食品の味。かごしまんまの段ボールを開けるとホッとする。
それをこれからもずっと変わらず大切にして提供し続けていきます。

Edit by 山下 理江