平成27年6月19日

Jun 18. 2015 かごしまんまだより

【鹿児島は梅雨真っ盛りで、毎日雨です】
「トウモロコシはこの前の暴風雨でみんな倒れてしまったし、1週間くらい雨が続いていて太陽が出ないからゴーヤやトマトが鮮やかな色にならなくてね・・・」と平岡農園さん。
「山東菜が全然だめです。水菜は大丈夫と思っていたのですが、この豪雨でビニールハウスの中にも雨水が入ってきて予定数量が確保できなくなりました」とぐるめ畑さん。
「この前の暴風雨でゴーヤがみんな落ちちゃった」と井之上養豚さん。
「畑が海になってキャベツがみんな傷みだしたからもう収穫終了です」とサンフィールズさん。
「毎日雨で種まきや植え付けができないから夏の葉物は未定だよ」と新馬場さん。
今年の鹿児島の梅雨は、ずーっと雨が続いて雨が上がっても数時間ほどでまた雨になる・・・・を繰り返し、時には風や雷を伴っているので、生産者さんは作業が全然進まずに落胆しています。
しかし天気ばかりは自然のことですのでただお空にむかって祈るしかありません。
雨ですと収穫できない作物も多いので、梅雨の時期は晴れの合間をねらってガーッと収穫作業をします。
通常ですと発送日の前日の14時にはほとんどの野菜がかごしまんまに届いているのですが、この時期の野菜セットは本当に読めなくてスリリングです。天気とにらめっこで野菜を収穫するものですから、前々日に届いていたり、締切時刻を過ぎても生産者さんが現れなかったり。先週の金曜日分のキャベツは雨がやまなくて、なんと発送日当日の朝に収穫してそのままかごしまんまに運ばれました。水もしたたるイイキャベツを、スタッフがびしょびしょになってヤマト運輸集荷時刻までのタイムリミットと戦いながら必死で新聞紙に包んでかごしまんま段ボールに詰めていったのでした。
余談ですが、かごしまんまの野菜セットのキャベツが新聞で包んである理由は、収穫したてなので雨やキャベツを洗った水がまだキャベツに残っていて新聞紙で包まないと段ボールの中が濡れてしまうからです。

毎日雨が続いて、太陽が恋しくて恋しくて仕方がない今日この頃の鹿児島ですが、この梅雨が明けたら今度は痛いくらい強い日差しをくださる太陽さんがずーっとお空に鎮座するようになります。そうすると今度は畑から葉物が消えていき、ゴロゴロした夏野菜が主役になっていきます。キャベツや大根やニンジンなどの大モノ野菜が完全に姿を消しますので段ボールの中がスカスカした感じの野菜セットになり、心臓に悪い季節の到来です。
過酷な夏が過ぎても、秋の鹿児島は台風銀座になり、またまた野菜がダメになったりします。冬は鹿児島の野菜が一番豊富な時期ですが、桜島からの風向きが大隅半島になるので降灰で野菜は汚れますし目と喉がやられてつらい時期です。春も気温や天候が乱高下して安定せず、野菜がダメになったりします。
つまり野菜にとって1年中いつでも自然は過酷なんだなあ、としみじみ実感しますね・・・・。
いつも自然と向き合いながら身体を張って頑張っている生産者さんがいてこそ、私達のもとに野菜が届けられるのですね。
「産地を選んで野菜を食べる」ということは、311前の、スーパーに行けば季節関係なくどんな野菜もある、という環境ではありません。旬の野菜に食生活を合わせなければとても続けられません。
そしてなによりも『旬の野菜に合わせてお料理をすること自体を楽しむ』、これが重要になっていきます。
まんまだよりの裏面の『かごしまんま野菜セット内容』の中でもちょこちょこ簡単なレシピを書いていきますね。
「311がなければ今の季節もニンジンや大根が食べられたなあ」というように考えるよりも、「311があったからこそ、旬の野菜の美味しさがわかってよかったなあ」という思考に変えて食生活を楽しんでくだされば幸いです。

Edit by 山下 理江