平成27年11月6日

Nov 5. 2015 かごしまんまだより

配送中の温度管理ミスによる葉物の凍結事故の報告があります。葉物が溶けていたり凍結したような跡がみられたりする場合は、その実物を廃棄なさらず速やかに配送会社にご報告・ご相談してください。配送中の凍結や落下による商品や野菜の損害は補償されます。
お手数ではございますが配送環境の改善のためにも運送会社へのご報告をぜひお願いします。

【ベビー大根】
今回の野菜セットに入っております『ベビー大根』は、いわゆる間引き大根です。大根は発芽から苗の頃は密集して栽培した方が生育が良く、成長してからは個々の株の間が開いていた方が育ちがいい野菜です。『間引き』とは、密集状態の苗をある程度引き抜いて残した苗の生育を良くすることです。この時に引き抜かれた大根を『間引き大根』と言います。しかし今回の野菜セットに入れた大根は普通の間引き大根とは違って、葉っぱに苦みもイガイガもなくて根もすりおろすと甘くておいしいので、その味にびっくりされることでしょう。
この美味しい大根の仕掛け人はあのぐるめ畑さんです。ぐるめ畑さんが平岡農園さんの若手ホープ陽一郎さんに美味しい大根の品種と栽培方法をプロデュースしてできたものです。
おでんにしてもサラダにしても美味しい大根の品種をぐるめ畑さんが指定し、それから栽培方法もぐるめ畑さんのノウハウを陽一郎さんに伝えました。普通は種撒きの時は30cm角あたりの土壌に数粒~10粒パラパラと撒くのですが、ぐるめ畑さんのやり方ではもっと緻密に7cm角あたりに1粒撒いていきます。大変手間がかかる作業ではありますが、この方法だと1つ1つの種が従来のものより丈夫でしっかりした苗に成長してくれます。そして収穫の数日前に、アミノ酸を含む酢のようなもの(肥料等ではなく秘伝の食品だそうです)をかけてあげます。すると野菜から硝酸態窒素(苦みやエグミの元、健康にもよくないとされています)が激減します。しかもアミノ酸は旨味の素です。ですから普通の間引き大根よりも収穫後もシャキシャキ元気、しかも苦くなくて美味しいのです。このように、消費者が食べる時に最もおいしい状態になるように何重もの工夫があるぐるめ畑さんのノウハウが生きて、そして平岡農園さんの陽一郎さんの熱意と愛情が注がれている大根。ただの間引き大根ではないので『ベビー大根』と名付けました。ベビーなので普通の葉物よりも萎れていくのが早いです。萎れても調理して食べられますが、早めに調理してお召し上がりくださいネ。
葉の部分はごま油でサッと炒めてハムやかつお節や溶き卵と和えたり、菜飯や味噌汁の具やサラダとしても美味しいです。根の部分はすりおろして生のまま食べたり、味噌汁やスープの具に。美味しさを引き立たせるため調理はシンプルにしてみてください。
ベビー大根は決して市場には出回らない、この時期だけの農家直送のごちそうです。いわゆる『農家めし』ですね♪
生産者さん同士がつながって地域の減農薬栽培農業を盛り上げていく。こういう流れはとっても嬉しいですね。
そんなことを思いながら食べる野菜はいっそう愛おしく美味しいものです。
野菜に穴が開いていても虫がいてもそれは「農薬が少ない安全な証」です。大丈夫。慣れていきます。食べられます。頑張って取り除きながら調理してくださいネ。それは減農薬栽培生産者を応援することでもあります。

今回も皆様の冷蔵庫が安心と幸せで一杯になりますように。

Edit by 山下 理江