【秋野菜シーズン到来】
南国鹿児島も10月17日の夕方からいきなり寒くなり始めました。
それまで半袖短パンだった鹿屋市民は、18日からいきなり一斉にトレーナー&長ズボン姿になりました。
いつも思うのですが、鹿児島では春と秋がちっともありません。
スプリングコートやトレンチコートはクローゼットの中で埃を被り続けています。
でも自然界ではちゃんと季節が廻っていて、秋野菜が顔を出し始めましたヨ。
待ちわびていたキャベツ。嬉しいほうれん草やチンゲン菜。色鮮やかなズッキーニ。久しぶりのルッコラ。瑞々しい新生姜。お弁当に活躍するインゲン。喉の様々な症状に良いとされるレンコン。
旬の野菜には、生き物にとってその時期に必要な栄養が溢れています。
だから旬の野菜を口に入ると、身体全体が喜ぶような「美味しいっ!!」「めちゃウマッ!!」と声が出てしまうのです。
旬の野菜にはチカラがあります。さあ今週も思いっきり旬を楽しんでくださいネ。
【嗚呼いと奥深しみかんの世界】
最近、どのみかんを食べても求める味とは違う気がします。
今日も様々なみかんを食べましたがなんだかしっくりきません。
千葉にいた時にはみかんといえば箱買いで、鮮やかな橙色で完熟していて甘いものしか食べたことがありませんでした。
ところが鹿児島に来てからは、みかんには収穫時期や品種の違いで『極早生』と『早生』と『中生』と『晩成』があって、全て同じ温州みかんだということを知りました。
9月初旬の出始めは、「これ食べられるのだろうか?」と疑問に思うほどの青々とした小さめの『極早生』。
この極早生みかんは、酸味と甘味がハーフ&ハーフで非常に爽やかな若い味です。
9月下旬から10月初旬には、皮の青い部分の面積が小さくなって黄色い面積が多い『早生みかん』。
酸味と甘味のバランスが、極早生よりも甘い方向にまとめられていて、人気のあるみかんです。
旬の終わりになると、大きめで濃い橙色で甘味が強い熟した『中世』や『晩成』になっていきます。
これが、千葉で食べていたみかんと一番近い味です。
どの野菜や果物も『旬の始まり』→『旬のピーク』→『旬の終わり』があって、見た目や味が移り変わっていくもの。
例えばオクラ。旬の始めは小さくて本数が少なく、旬のピークは太く長くて味が濃い。旬の終わりには固くなり、たまに噛み切れないスジが口の中に残ったりする。
わたしたち消費者はつい旬の移り変わりを忘れてしまいがちで、「スジがあるような食べられないオクラを入れるなんて!」と誤解してしまったりします。
しかし生産者さんは決して悪意で古いのや食べられないものを売っているわけではありません。旬とはそういうものなのです。
極早生の若い爽やかなみかんが大好きな私は、無意識にそういう味を探し求めているのだと、5〜6人位の生産者さんのみかんを食べまくってやっと気がつきました、「旬が移り変わっているからないんだな、そういえば」。
箱買いでみかんを食べていた頃には気づけなかったことでした。
皆様の冷蔵庫と食卓とおうち時間が安心と幸せで一杯になりますように。同じ空の下、心から願っています。